リンクアンドモチベーションの創業者は、リクルート出身の小笹芳央氏(おざさ・よしひさ)である。早稲田大学を卒業後、1986年にリクルートに入社して2000年まで勤務した。
リクルートでは人事部に配属され、採用・教育の業務に従事。1994年には企業向けの組織人事のコンサルティングを行う部署である「組織人事コンサルティング室」の責任者を歴任した。
人材のコンサルティング事業は、1994年から200年までの間で年商10億円・スタッフ35名の規模まで拡大したという。
小笹氏がリクルートを退職して起業家に転身した理由は、モチベーションの重要性が高まることを予見する一方で、モチベーションに特化した組織コンサルティングを行う企業が存在しないことが理由であった。また、リクルート時代の顧客であったベンチャー企業の経営者から、うちうちに顧客になるという引き合いもあったという。
FY2006の売上高のうち28%がリクルート社向け(売上18.1億円)であった。取引内容は不明だが、小笹氏の古巣であるリクルートが、リンクアンドモチベーションを顧客として支援していた可能性がある。
リーマンショックによる組織コンサル事業における受注が減少。市場変動に弱いビジネスであることが露呈
教育機関向けの英語指導員の派遣事業に参入するため、株式会社インタラック(売上高約60億円・1972年創業)を買収
一過性の企業研修ではなく、組織課題の定量化を行うSaaSを開発。大企業向けに販売開始
私は、長年取り組んでいるモチベーションに強みを持った組織変革コンサルティングのメソッドに、テクノロジーを融合させることで、HRの領域で革命を起こしたいと思っています。具体的には「モチベーションクラウド」という国内初の組織改善クラウドを展開していくことで、企業で働く人のモチベーション、エンゲージメントを高め、日本全体の生産性を高めていきたいと思っています。
また私自身は、リンクアンドモチベーションの投資事業担当という顔も持っているので、日本が抱える人や組織の問題解決に向けた事業展開を行っているHRTech企業を、より一層積極的に支援していこうと考えています。
モチベーションクラウドが契約で好調な一方、既存の買収事業が不振。全社業績では減収へ
モチベーションクラウドの成長の立役者であった麻野氏が退任へ