CF

キャッシュフローの長期推移

連結優先
営業CF
単位:億円
投資CF
単位:億円
財務CF
単位:億円
PL

売上高の長期推移

売上高・売上収益ベース(連結優先)| 単位:億円
セグメント売上高
2024/3 | 連結
デジタル
3661億円
トイホビー
4912億円
IPプロデュース
684億円
アミューズメント
1186億円
その他
58億円
PL

税引後利益の長期推移

税引後利益・当期純利益・当期利益ベース(連結優先)| 単位:億円
営業利益
2024/3 | 連結
デジタル
62億円
トイホビー
786億円
IPプロデュース
100億円
アミューズメント
68億円
その他
9億円
調整額
-121億円
2005
9月

バンダイナムコHDを設立(経営統合)

バンダイとナムコが経営統合

2005年にバンダイとナムコの2社が経営統合し、バンダイナムコHDを発足。合併前の業績はバンダイが売上高2699億円(営業利益243億円)、ナムコが売上高1785億円(営業利益150億円)であり、経営統合後は売上高5000億円規模の大企業として発足した。

経営統合の比率は、ナムコ1株に対して新会社株式1株、バンダイ1株に対して新会社株式1.5株であり、バンダイに対して有利な統合条件であった。

合併後の経営指針:グローバル展開

経営統合に至る背景は、国内におけるアミューズメントおよびゲームの市場が少子化によって低迷する中で、グローバル展開によって業容を拡大することを意図したためであった。

事業面においては、バンダイが「トイホビー」などの物販が中心で、ナムコは「アミューズメント」などの施設が中心であることから、バンダイの物販(IP)を用いて、ナムコのアミューズメントの販路(特に北米に強い)に乗せることで、グローバル展開が期待できた。

合併に至る背景

経営統合の発端は、2004年からバンダイとナムコでプレイステーション2向けのソフト「機動戦士ガンダム1年戦争」の共同開発であった。共同開発の過程で、ナムコがバンダイに対して、経営統合を相談するに至ったという。

バンダイとしては、ゲームソフトの開発については外注していたため、自社開発の体制が厚いナムコと組むことで、企画から開発までを一気通貫で手掛けることが可能となった。

バンダイとナムコの概況(FY2004・統合前)
科目 バンダイ ナムコ
売上高 2699億円 1785億円
営業利益 243億円 150億円
自己資本比率 54.8% 69.8%
従業員数 3096名 3943名
主なIP たまごっち・ガンダム アイドルマスター
主力事業 トイホビー(物販) アミューズメント・北米
決算
バンダイナムコHDの業績
2006年3月期(連結)
売上高
4508
億円
当期純利益
141
億円
従業員数
6776
営業CF
318
億円
投資CF
-244
億円
財務CF
-199
億円
出所
参考文献
CNET Japan:「ゲーム事業の集約が最大のメリット」--ナムコとバンダイが経営統合 ,2005/5/2
2007年5月
不二家の株式取得
決算
バンダイナムコHDの業績
2008年3月期(連結)
売上高
4604
億円
当期純利益
326
億円
従業員数
6948
営業CF
350
億円
投資CF
-149
億円
財務CF
-150
億円
2007年3月
東映・角川グループと資本業務提携を締結
決算
バンダイナムコHDの業績
2007年3月期(連結)
売上高
4591
億円
当期純利益
242
億円
従業員数
7081
営業CF
424
億円
投資CF
-152
億円
財務CF
-188
億円
2008年4月
管理機能をバンダイナムコHDに集約
決算
バンダイナムコHDの業績
2009年3月期(連結)
売上高
4263
億円
当期純利益
118
億円
従業員数
7176
営業CF
193
億円
投資CF
-103
億円
財務CF
-165
億円
2008年11月
おもちゃ「BEN10」がヒット
決算
バンダイナムコHDの業績
2009年3月期(連結)
売上高
4263
億円
当期純利益
118
億円
従業員数
7176
営業CF
193
億円
投資CF
-103
億円
財務CF
-165
億円
2010年3月
2期連続減収減益
決算
バンダイナムコHDの業績
2010年3月期(連結)
売上高
3785
億円
当期純利益
-299
億円
従業員数
7552
営業CF
105
億円
投資CF
-98
億円
財務CF
-152
億円
2010年4月
リスタートプランを策定・IP軸戦略を推進

IP軸戦略の策定

減収減益に歯止めをかけるため、2010年からバンダイナムコHDは「リスタートプラン」を策定。経営方針として「IP軸戦略」を打ち出し、IP(キャラクター)を軸として、ゲーム・物販などバンダイナムコHDの持つ顧客接点を合わせて、売上高を最大化することを意図した。

機動戦士ガンダムシリーズに注力

IP軸戦略において、すでにバンダイナムコにおけるキャラクター別売上高でトップであった「機動戦士ガンダムシリーズ」に注力した。

証言
川口勝(バンダイナムコHD・社長)

2010年のリスタートプラン導入以降、私たちはIPを軸に据えた展開へと発想を転換しました。業績回復の大きな要因となった「IP軸戦略」とは、全ての商品・サービス出口を視野に入れ、最適なタイミングに、最適な地域へ、最適なターゲットに向けて商品・サービスを提供していくことで、IP価値の最大化を図るものです。例えば、「機動戦士ガンダム」というIPを活用し、さまざまな展開を行っていることが「IP軸戦略」の代表例です。「機動戦士ガンダム」では、源となる映像制作から商品展開に至るまでの全てをグループ内で完結させています。決して短期的な視点ではなく、10年、20年と長期的な視点で「機動戦士ガンダム」の人気を維持するために各SBUが連動し、相乗効果をあげる戦略を推進しています。

決算
バンダイナムコHDの業績
2011年3月期(連結)
売上高
3941
億円
当期純利益
18
億円
従業員数
7074
営業CF
225
億円
投資CF
-73
億円
財務CF
-188
億円
2012年4月
ガンダムフロント東京を開業
決算
バンダイナムコHDの業績
2013年3月期(連結)
売上高
4872
億円
当期純利益
323
億円
従業員数
6983
営業CF
364
億円
投資CF
-148
億円
財務CF
-125
億円
2012年
アイドルマスターをゲーム展開
決算
バンダイナムコHDの業績
2013年3月期(連結)
売上高
4872
億円
当期純利益
323
億円
従業員数
6983
営業CF
364
億円
投資CF
-148
億円
財務CF
-125
億円
2013年4月
ガンダム等IPが好調

IP軸戦略によって、2010年度から2013年度にかけて「機動戦士ガンダムシリーズ」および「ワンピース」において売上高を拡大

決算
バンダイナムコHDの業績
2014年3月期(連結)
売上高
5076
億円
当期純利益
250
億円
従業員数
7151
営業CF
412
億円
投資CF
-144
億円
財務CF
-150
億円
2016年10月
ドラゴンボールZドッカンバトルが好調

スマホゲーム「ドラゴンボールZドッカンバトル」がヒット。2016年10月時点で1億ダウンロードを突破

決算
バンダイナムコHDの業績
2017年3月期(連結)
売上高
6200
億円
当期純利益
441
億円
従業員数
7561
営業CF
641
億円
投資CF
-130
億円
財務CF
-131
億円
2017年12月
中国に持株会社を設立
決算
バンダイナムコHDの業績
2018年3月期(連結)
売上高
6783
億円
当期純利益
541
億円
従業員数
7871
営業CF
551
億円
投資CF
-633
億円
財務CF
-170
億円
2019年
機動戦士ガンダムが40周年
決算
バンダイナムコHDの業績
2020年3月期(連結)
売上高
7239
億円
当期純利益
576
億円
従業員数
9052
営業CF
431
億円
投資CF
-230
億円
財務CF
-352
億円
2019年4月
集英社と合弁会社を設立
決算
バンダイナムコHDの業績
2020年3月期(連結)
売上高
7239
億円
当期純利益
576
億円
従業員数
9052
営業CF
431
億円
投資CF
-230
億円
財務CF
-352
億円
2021年4月
組織ユニットを5から3に削減
決算
バンダイナムコHDの業績
2022年3月期(連結)
売上高
8892
億円
当期純利益
927
億円
従業員数
9886
営業CF
1212
億円
投資CF
-271
億円
財務CF
-254
億円
2024年3月
ドラゴンボールのIPが好調

ドラゴンボールにおけるIPの売上高を拡大。日本国内のみならず、海外においてドラゴンボールの商品を展開することで、売上高1400億円(FY2023)の大型IPに成長した

決算
バンダイナムコHDの業績
2024年3月期(連結)
売上高
10502
億円
当期純利益
1014
億円
従業員数
11159
営業CF
889
億円
投資CF
101
億円
財務CF
-752
億円
2024年3月
売上高が過去最高

2024年3月期にバンダイナムコHDは売上高1兆502億円(営業利益906億円)を計上し、1兆円を突破。2005年の経営統合時に設定した長期目標である「売上高1兆円・営業利益1000億円」について、売上高に関しては目標に到達した。

証言
川口勝(バンダイナムコHD・社長)

従業員の頑張りにより、売上高は1兆502億円と4期連続で過去最高を更新し、1兆円の大台に達しました。振り返れば2005年の経営統合によるグループ発足時に掲げた長期目標が「売上高1兆円、営業利益1,000億円」でした。当時の実績値の2倍以上に当たる売上高目標を、約20年越しに達成できたことに感慨深い思いです。

決算
バンダイナムコHDの業績
2024年3月期(連結)
売上高
10502
億円
当期純利益
1014
億円
従業員数
11159
営業CF
889
億円
投資CF
101
億円
財務CF
-752
億円
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