塩野義製薬の歴史

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1878
3月

初代塩野義三郎薬種問屋を創業

明治11年に初代塩野義三郎氏は、和漢薬を販売するための薬酒問屋を大阪東区道修町にて創業した。当時は個人商店としての運営であり、大阪で薬問屋が集積する道修町において販売業に従事した。

創業期における転機は、明治30年後から外国商社と直接取引を実施し、欧米から洋薬の輸入を開始したことに始まる。その後、輸入にとどまらず、医薬研究を行うために「研究所」を新設することで「輸入問屋」に加えて「医薬品メーカー」の事業展開を志向した。

ただし、第一次世界大戦(1914年〜1919年)までは輸入品への依存度が高く、塩野義としては「問屋」が事業の主力であった。

1910年
2月
塩野製薬所を開設
1911年
梅毒治療薬「サルバルサン」を発売
1919年
6月
株式会社塩野義商店に組織変更
1922年
5月
杭瀬工場を新設(神戸酢酸の工場跡地を買収)
1943
7月

塩野義製薬株式会社に商号変更

1945
8月

塩野義化学を合併・赤穂工場を発足

1949
5月

東京証券取引所に株式上場

1953

総合ビタミン剤「ポポンS」を発売

1959

サルファ剤「シノミン」を発売

1961
7月

中央研究所を新設・抗生物質の開発を本格化

1968
3月

摂津工場を新設

1982

抗生物質「シオマリン」を発売

1983

金ケ崎工場を新設

1988

抗生物質「フルマリン」を発売

2000

第1次中期経営計画を開始

2000年
第1次中期経営計画を開始
2005年
第2次中期経営計画を開始
2010年
第3次中期経営計画を開始
2001
10月

非注力事業の売却(植物薬品・臨床検査・動物薬・工業薬品)

2001年
10月
植物薬品事業を売却
2002年
3月
臨床検査事業を売却
2002年
4月
動物薬事業を売却
2003年
10月
工業薬品事業を売却
2002
10月

医療卸オオモリ薬品とスズケンが合併(卸撤退)

1998年
7月
オオモリ薬品を発足
合併企業数 11
2002年
10月
オオモリ薬品とスズケンが合併
2005

高血圧症治療薬「クレストール」を発売

2008
10月

サイエルファーマを買収

2008年
10月
サイエルファーマを買収
取得価額 1467 億円
2012
10月

Viiv社からロイヤリティー収入を確保

ViiV社について

2001年に塩野義製薬はGSK社と合弁会社を設立して「インテグレース阻害剤」の共同研究を開始した。ところが、HIV市場に着目したファイザー社が、GSKと共同でViiV社を設立し、HIV領域の創薬事業はViiV社に移転された。このため、塩野義製薬としてはHIVの創薬に関して、当初はGSKと共同で行う目論見が崩れてしまった。

ViiV社との契約変更

2012年10月に塩野義製薬(手代木功・社長)は、HIVインテグレース阻害薬に関して、ViiV社(HIV関連市場において世界2位の企業)との提携の枠組みの変更を実施した。骨子は、下記3点であった。

①塩野義製薬が開発する「DTG(ドルテグラビル)に関する権利をViiV社に移転する代わりにViiV社の株式10%を保有する

②ViiV社から配当を確保しつつ取締役を1名派遣する

③DTGの販売において約10%〜約20%のロイヤリティー収入を得る

この契約により、塩野義製薬はHIV関連の医薬品について、ViiV社からロイヤリティー収入を得るとともに、ViiV社の株式を確保することによって配当を確保。この結果ViiV社の株式保有比率は「GSK76.5%・ファイザー13.5%・塩野義製薬10%」となった。

一方、塩野義製薬がHIV領域において自前でグローバル展開を行うことを諦め、全面的にViiV社に任せる方針を決定。知的所有権としての対価を得る枠組みであった。この契約の代償は、DTGの米国における販売で、塩野義製薬は自前の販路を活用することを諦める形となり、自社開発製品の米国販売は困難な状態となった。

ロイヤリティー収入の拡大

塩野義製薬にとってViiV社との契約体系の変更は代償を伴うものであったが、ViiV社におけるHIV領域の創薬は順調に進展。2010年代から2020年代を通じて、塩野義製薬は莫大なロイヤリティー(年間約2000億円)収入を確保するに至った。

2001年
9月
塩野義製薬とGSK社が合弁会社を設立
2002年
8月
インテグレース阻害剤の共同研究を開始
2009年
10月
GSKとPfizerが共同でViiV社を設立
2024年
3月
ロイヤリティー収入確保
年間ロイヤリティー収入(HIV) 1958 億円
2014

中期経営計画「Shionogi Growth Strategy 2020」を開始

2014

HIV感染症治療薬「デビケイ」を発売

2020

中期経営計画「Shionogi Growth Strategy 2030」を開始

2023
3月

過去最高益・希望退職者を募集

ViiV社からのHIV関連のロイヤリティー収入が好調に推移し、2023年3月期に塩野義製薬(手代木功・社長)は、当期利益1849億円を計上して過去最高益を達成した。

しかし、国内における医薬品販売は低迷し、Covid19の流行に伴う感染症治療薬の特需も一巡したことで、人員余剰が顕在化した。そこで、塩野義製薬は国内における希望退職者の募集を決定して「特別早期退職プログラム」を実施。200名の募集に対して301名が退職に応じた。

2024
3月

ロイヤリティー収入(HIVフランチャイズ)が拡大

2025 (c) Yutaka Sugiura, Author
売上
塩野義製薬:売上高
■単体 | ■連結 (単位:億円)
4,100億円
売上収益:2024/3
利益
塩野義製薬:売上高_当期純利益率
○単体 | ○連結 (単位:%)
39.5%
利益率:2024/3
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