花王の直近の動向と展望

/

花王の直近の業績・経営課題・市場ポジションと、今後の展望をまとめたページです。

セグメント構成や中期的な論点を、現経営陣の発信と有価証券報告書の記述をもとに整理しています。

直近の動向と展望

「現状不満足の人材」を求める長谷部社長の組織改編

2021年に就任した長谷部佳宏社長は組織運営の見直しに踏み込み、「マトリックス型組織からスクラム型組織へ。ルールと方法を変えればスピードとスケールが変わる」(出所 ダイヤモンドHBR)と組織の組み替えを進めた。人材像については「『現状不満足』の人材が力を発揮できる組織を目指す。心の新陳代謝を促す機会を設ける」(出所 ダイヤモンドHBR)と述べ、既存の業務の延長線にない発想を引き出す環境づくりを掲げた。事業面では「商品を売った後のクローズドなサイクルが回るモデルへの移行が必要。顧客の『失敗体験のないジャーニー』を実現する」(出所 日経ビジネス 2022/10)と顧客接点の再設計を進める方針を示し、販売単発から継続的な関係づくりへの重心の移動を語っている。

参考文献
  • 日経ビジネス 2022/10
  • 日本経済新聞 2024/3
  • ダイヤモンドHBR
  • 有価証券報告書

K27と事業ポートフォリオの選別

2023年からは中期経営計画K27のもとでROIC経営への転換を進めている。長谷部社長は「社会の切実な需要を中核事業に据える」(出所 日本経済新聞 2024/3)と方針を語り、化粧品事業ではカネボウブランドの再構築、化学品事業では高機能材料の拡充に取り組んでいる。資本効率の指標を入れ替えることで、長期投資と短期収益のあいだの優先順位を組み直し、不採算事業からの退出を後押しする役を担わせている。2024年12月期の売上高は1兆6284億円、営業利益は1466億円だった。創業から130年余にわたり、流通から製造へ、石鹸から合成洗剤へ、販社改革からEVA経営へ、そしてEVAからROICへと、各時代の節目で先回りの投資と指標の組み替えを続けてきた点に、花王の長期にわたる競争力の輪郭が表れている。次の10年の焦点は、資本効率と社会課題の両方を取り込んだ事業ポートフォリオの形である。

参考文献
  • 日経ビジネス 2022/10
  • 日本経済新聞 2024/3
  • ダイヤモンドHBR
  • 有価証券報告書

参考文献・出所

有価証券報告書
日経ビジネス 1979/8/13
日経ビジネス 1999/6/14
日経ESG
日経メディアマーケティング 2018/7
日経ビジネス 2022/10
日本経済新聞 2024/3
ダイヤモンドHBR
日経ビジネス
日本経済新聞