1997年10月
神奈川県藤沢市で有限会社コインを設立

慶應大学(藤沢キャンパス)出身の佐野氏が起業家に転身。有限会社コインを設立し、システムの受託開発に参入

1998年3月
kitchen@coinのサービス提供を開始

自社サービスとしてkitchen@coin(現・クックパッド)のサービス提供を開始。PCを通じたインターネットでレシピの投稿・検索サービスができるサービス

1999年1月
サービス名称をkitchen@coinからクックパッドに変更

kitchen@coinからクックパッドに変更

2002年3月
広告掲載を開始(クックパッド収益化)
2004年9月
有料課金を開始(クックパッドプレミアムサービス)
2004年9月
クックパッド株式会社を設立
2005年4月
期末時点の従業員数4名

当時のクックパッドは零細企業。正社員4名+平均臨時雇用者数9名

決算
クックパッドの業績
2005年4月期(単体)
売上高
0.25
億円
当期純利益
-0.12
億円
2008年
システムを全面改修。Ruby on Railsを採用

システムをAdobe社のColdFusionから、当時最新鋭のオープンソースのフレームワーク「Ruby on Rails」への移行を開始。Railsの公式サイトで「世界でも指折りのRails製巨大Webサイト」と言われた。

決算
クックパッドの業績
2009年4月期(単体)
売上高
11
億円
当期純利益
2.39
億円
営業CF
1
億円
2008年11月
大手携帯キャリアへのサービス提供を開始

ガラケーコンテンツとしてクックパッドのサービス提供を開始。2008年11月のNTTドコモ向けを皮切りに、2009年1月にはau、同年2月にはソフトバンク向けに「モバれぴ」を提供。キャリア決済の手軽さによる課金収入の増大を目論んだ

決算
クックパッドの業績
2009年4月期(単体)
売上高
11
億円
当期純利益
2.39
億円
営業CF
1
億円
2009年7月
東証マザーズに株式上場
2012年5月
佐野氏が社長退任。穐田社長が就任

創業者の佐野氏は社長を退任し、筆頭株主兼取締役として引き続き経営に従事。新任の社長として、社外取締役だった穐田氏が(カカクコム元社長)就任した

決算
クックパッドの業績
2013年4月期(単体)
売上高
50
億円
当期純利益
16
億円
営業CF
18
億円
投資CF
-1.6
億円
2013年10月
コーチユナイテッドを買収

穐田社長はレシピ以外への多角化を志向。予約サービスを展開するコーチユナイテッドの株式100%を約10億円で取得

決算
クックパッドの業績
2014年4月期(単体)
売上高
65
億円
当期純利益
20
億円
営業CF
19
億円
投資CF
-13
億円
財務CF
-1
億円
2014年1月
ALLTHECOOKS, LLCを買収

北米でレシピサービス「allthecooks」を運営するALLTHECOOKS, LLCの買収を決定。株式100%を5.3億円で取得

決算
クックパッドの業績
2014年4月期(単体)
売上高
65
億円
当期純利益
20
億円
営業CF
19
億円
投資CF
-13
億円
財務CF
-1
億円
2014年1月
ALLTHECOOKS, LLCを買収

スペインでレシピサービス「Mis Recetas」を運営するITYIS SIGLO XXI, S.L.の買収を決定。11.1億円で取得

決算
クックパッドの業績
2014年4月期(単体)
売上高
65
億円
当期純利益
20
億円
営業CF
19
億円
投資CF
-13
億円
財務CF
-1
億円
2014年1月
Netsilia S.A.L.を買収

アラビア語のレシピサービス「Shahiya」を運営するNetsilia社を約16億円で買収

決算
クックパッドの業績
2014年4月期(単体)
売上高
65
億円
当期純利益
20
億円
営業CF
19
億円
投資CF
-13
億円
財務CF
-1
億円
2015年8月
みんなのウェディングを子会社化

みんなのウェディングの子会社を決定。株式の保有比率を26.88%から40%まで高め、取締役の過半数をクックパッドから同社に派遣したことで、実質支配となり子会社化に至った。

2015年度末時点で、みんなのウェディング関連の「のれん」の残高は20.5億円となった。

決算
クックパッドの業績
2015年12月期(連結IFRS)
営業収益
133
億円
(親)当期利益
41
億円
営業CF
11
億円
投資CF
-10
億円
財務CF
82
億円
2015年12月
テックブログ投稿数が過去最高

クックパッドのテックブログへの年間投稿数147件と過去最高に。エンジニア界隈からRailsの実用例として注目を集めた。この頃のクックパッドは「Rubyエンジニアにとっての梁山泊」とも言われた。

決算
クックパッドの業績
2015年12月期(連結IFRS)
営業収益
133
億円
(親)当期利益
41
億円
営業CF
11
億円
投資CF
-10
億円
財務CF
82
億円
2015年12月
年間売上高100億円を突破
2016年12月
上場来7期連続の増収
2016年3月
創業者の佐野氏が、穐田社長を解任。社内は混乱へ

大株主である創業者の佐野氏(保有比率43.6%)と、穐田社長の間で経営方針をめぐって対立が発生。取締役会で穐田氏は代表取締役社長を解任され、クックパッドは佐野氏の方針で経営されることになった。社長解任という異常事態によって社内は混乱。資本市場においても、ひふみ投信はクックパッドの全株式の売却を実施

決算
クックパッドの業績
2016年12月期(連結IFRS)
営業収益
168
億円
(親)当期利益
9.3
億円
営業CF
43
億円
投資CF
-6
億円
財務CF
-6
億円
2016年12月
みんなのウェディングとの資本業務提携を解消
2016年12月
取締役CTOの舘野祐一氏が退職

クックパッドのCTOに就任していた舘野祐一氏(2010年入社・2014年CTO就任)は、CTO就任後わずか2年でクックパッドを退職。舘野氏はWAmazingを共同創設して同社のCTOに就任した。同氏のGitHubは@hotchpotch

決算
クックパッドの業績
2016年12月期(連結IFRS)
営業収益
168
億円
(親)当期利益
9.3
億円
営業CF
43
億円
投資CF
-6
億円
財務CF
-6
億円
2018年12月
年間30億円の減益

レシピコンテンツにおいて、クラシル(スマホ動画・2016年サービス開始)や、Youtube(調理動画)といったSNSでの拡散を前提とした競合が台頭。投稿を軸としたクックパッドの目新しさもなくなり、有料会員の減少傾向が鮮明化した。

決算
クックパッドの業績
2018年12月期(連結IFRS)
営業収益
118
億円
(親)当期利益
4
億円
営業CF
11
億円
投資CF
-8
億円
財務CF
31
億円
2019年12月
上場以来初の最終赤字に転落。利用者1000万人減

有料会員の減少に歯止めがかからず。無料のユーザーを含めると、2016年対比で年間ユーザーが1000万人減少。一方、競合のクラシルは急成長を遂げ、クックパッドとの明暗が鮮明となった。

決算
クックパッドの業績
2019年12月期(連結IFRS)
営業収益
117
億円
(親)当期利益
-9.6
億円
営業CF
10
億円
投資CF
-1
億円
財務CF
-4
億円
2021年12月
営業赤字に転落

有料会員の減少に対する販管費(人件費)の適正化に失敗。2021年12月期に営業損失26億円となり、赤字転落へ

決算
クックパッドの業績
2021年12月期(連結IFRS)
営業収益
100
億円
(親)当期利益
-29.6
億円
営業CF
-17
億円
投資CF
-3
億円
財務CF
-10
億円
2022年12月
2期連続の営業赤字に転落。40名の希望退職者を募集

収益の悪化に伴い希望退職者の募集を決定。頼みの綱であった広告収入が減少し、行き詰まった。撤退事業(広告や新規事業)とコーポレート部門を対象に40名を募集し、エンジニアおよびデザイナーは対象から除外

決算
クックパッドの業績
2022年12月期(連結IFRS)
営業収益
91
億円
(親)当期利益
-34.8
億円
営業CF
-27
億円
投資CF
-2
億円
財務CF
-9
億円
2023年12月
3期連続の営業赤字に転落。1年で従業員262名が減少

販管費の適正化のための人員削減が進行。2022年12月末時点の従業員数409名に対して、2023年12月末時点の従業員数は147名(ともに正社員・契約社員を含む)となり、半数以下に激減した。

ただし年間を通じて販管費の適正化には失敗しており、FY2023における営業損失は27億円を計上。3期連続の赤字となった。

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