ビジョナル の歴史

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創業 2020年
創業者 南壮一郎
創業地 東京都渋谷区
創業・決断・現況・競合について
創業
2007年8月、南壮一郎氏が資本金700万円で東京都港区に株式会社ビズリーチを設立した。モルガン・スタンレー証券を経て楽天イーグルスの球団創設に携わった31歳の起業で、自身の転職活動で30代の専門職向け転職サイトが日本に無いと気づいたことが動機だった。本人にエンジニアの経験がなく採用にも苦しんだため、本業を別に持つ技術者を副業で加え、約2か月の開発で2009年4月にBizReachを開設している。求人は年収1,000万円以上、求職者は年収750万円以上に絞り、企業とヘッドハンターだけでなく求職者からも課金した。無料が当たり前だった日本で、利用者に払わせる設計から始めている。
決断
広げた事業は、伸ばしきる前に相手を選んで渡してきた。2010年8月に始めたセレクト・アウトレット型ECのルクサは従業員200名規模まで育ったが、2015年10月に株式会社ルクサをKDDIへ売却した。得た売却益は翌年からのテレビCMへ充当され、認知の拡大が候補者と求人の双方を呼ぶ循環を動かした。同じ資金で2016年6月に採用管理クラウドHRMOSを投入し、採用管理から勤怠・経費・労務給与までのSaaS群を積み上げている。求人検索のスタンバイは2019年12月にZホールディングス(現LINEヤフー)との合弁へ移し、2020年2月に持株会社ビジョナルを設立して翌年に上場した。自社で伸ばすより渡すほうが早い領域を切り分けたことが、成功報酬1本だった収益にSaaSの月額を並べる構成へ変えた。
現況
稼いでいるのは成功報酬の転職サービスで、月額課金の側はまだ赤字である。2025年7月期の売上高は801億円、営業利益214億円、純利益159億円だった。BizReachとHRMOSを抱えるHR Techが売上769億円・利益247億円を計上する一方、M&Aマッチングとセキュリティ評価を担うIncubationは売上31億円で16億円の損失となった。全社の営業利益がHR Techの利益を33億円下回るのは、育成段階の損失をそのまま差し引いているためである。従業員は2,175名へ増え、平均年収は861万円となった。解約されにくい月額収益で成功報酬の振れを打ち消す設計は、着手から10年目の現在も利益の側では実現していない。
競合
相手は転職サービスの同業から、人事の業務システムを売る会社へ広がった。転職では、同業ごと登録者を取り込んだインテリジェンスを買収したパーソルや、紹介と派遣で人を送る大手が相手だった。ビズリーチは企業とヘッドハンターが直接スカウトを送る場を設け、求職者からも料金を取って登録者の質を保っている。求人検索では米Indeedを買収したリクルートに規模で及ばず、2019年12月にスタンバイ事業をZホールディングスとの合弁へ移して自前で競う道を降りた。一方、2016年に始めたHRMOSは採用管理から労務給与まで対象を広げ、業務システムの分野ごとに並ぶ相手が替わっている。採用の入口を先に押さえたことが、同じ顧客企業へ人事システムを売り込む順序を作っている。
長期業績の推移 2021〜2026年
ビジョナル:長期業績の推移(売上高・利益率)売上高(億円純利益率(%)
2021年7月期2025年7月期

創業ストーリー 会社設立の経緯

31歳の南壮一郎氏が日本になかった即戦力転職プラットフォームを起こす

2007年8月、株式会社ビズリーチ(資本金7百万円)が東京都港区に設立された。創業者の南壮一郎氏は当時31歳、モルガン・スタンレー証券の東京支社投資銀行部門に年収約1,000万円で配属された後、2001年にパシフィック・センチュリー・サイバーワークス・ジャパンへ転じ、2004年から2007年にかけて楽天イーグルスの球団創設準備室でプロ野球参入に従事した経歴を持つ。

  • ビジョナル 有価証券報告書【役員の状況】
    • [1]生年月日1976年6月15日(有報【役員の状況】)から算出すると2007年8月の設立時点で南壮一郎は31歳。原文の「当時28歳」は誤りのため31歳へ訂正済み

設計の核は、求人を年収1,000万円以上、求職者を年収750万円以上に絞り込み、ヘッドハンターや利用企業から成功報酬を徴収するだけでなく、求職者からも課金して登録者の質を担保する点に置かれた。求人広告型でも人材紹介エージェント型でもない層に新しい市場を切り出す試みで、ハイクラス層に特化することで他社との差別化を狙った。求職者から料金を取る転職サービスは当時の日本では珍しく、無料が当たり前だった利用者の意識を変える必要があった。ただし創業直後の2年間、南壮一郎氏の月給は20万円にとどまり、サービスを世に出すまでの開発期間は資金的にも個人的にも厳しい時期だった。

南壮一郎氏自身がエンジニア経験を持たず、フルタイムのエンジニア採用にも苦戦したため、"草ベンチャー""大人のインターンシップ"という呼称で副業エンジニアを統括する方針へ切り替えた。本業を別に持つ技術者が夜や週末に開発へ加わる体制で、人件費を抑えながら開発を進めた。後にCTOとなる竹内真氏も、創業初期は業務委託として開発に参画した一人で、前職でリクナビの開発にJavaで携わった経験を持っていた。こうした布陣のもと、約2カ月の開発期間で2009年4月にBizReachのサービス提供開始にこぎつけた。

  • ビジョナル 有価証券報告書 第6期(2025年7月期)【沿革】
    • [2]2009年4月 “即戦力人材と企業をつなぐ転職サイト”『BizReach(ビズリーチ)』を開始
  • ビジョナル 有価証券報告書【役員の状況】
    • [1]生年月日1976年6月15日(有報【役員の状況】)から算出すると2007年8月の設立時点で南壮一郎は31歳。原文の「当時28歳」は誤りのため31歳へ訂正済み
  • ビジョナル 有価証券報告書 第6期(2025年7月期)【沿革】
    • [2]2009年4月 “即戦力人材と企業をつなぐ転職サイト”『BizReach(ビズリーチ)』を開始

2010年の2.2億円調達と LUXA 売却益によるテレビCM原資の確保

2010年3月時点で、ビズリーチは求職者会員16,132名(年収750万円以上限定)、ヘッドハンターの登録者数292名、求人2,001件(年収1,000万円以上限定)の規模に達した。同月、ジャフコ・スーパーV3共有投資事業有限責任組合から約2.2億円の第三者割当増資を受け、リーマンショック明けの当時としてはまとまった調達となった。資金用途はマーケティングと営業への投資で、2011年4月までに求職者会員7万名という目標を設定したが、実績は4万名にとどまり計画未達のまま2012年5月に本社を東京都港区から渋谷区へ移転した

  • ビジョナル 有価証券報告書 第6期(2025年7月期)【沿革】
    • [3]2012年5月 本社を東京都渋谷区へ移転

2010年8月、セレクト・アウトレット型ECサイト"LUXA(ルクサ)"を開始した。同年11月には株式会社ルクサを東京都渋谷区に設立してLUXA事業を切り出し、HR領域以外への多角化を試した。会員向けに割引価格で商品やサービスを売るECで、転職サイトとは顧客も収益モデルも異なる事業を社内に抱える試みとなった。村田聡社長の下でLUXAは事業売却時点で従業員200名規模へ拡大し、2015年10月にKDDI株式会社へ売却された。この売却益が2016年以降に拡大したテレビCMの広告原資となり、HRMOS・スタンバイなど新規事業の立ち上げと並行するマーケティング投資の原資を生んだ。

  • ビジョナル 有価証券報告書 第6期(2025年7月期)【沿革】
    • [4]2010年8月 セレクト・アウトレット型ECサイト『LUXA(ルクサ)』を開始
    • [5]2010年11月 株式会社ルクサを東京都渋谷区に設立しLUXA事業を譲渡(切り出し)
    • [6]2015年10月 株式会社ルクサをKDDI株式会社へ売却

2012年4月、後に株式会社ビズリーチ代表取締役社長となる多田洋祐氏が入社し、同月に竹内真氏も業務委託から正社員へ移行した。創業期を支える経営・開発の中核人材が、この時期に正式な体制として固まった。同年5月には本社を東京都港区から渋谷区へ移し、以降の拠点をスタートアップが集まる渋谷に置いた。

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歴史年表 2007〜2024年

ビジョナルの沿革2007〜2024年における主な出来事を抜粋

時代年月社長・CEO出来事重要度
2007〜2014年創業期 ── ビズリーチによる即戦力人材市場の開拓南壮一郎ビズリーチ[資本金7百万円]を設立★★
南壮一郎“即戦力人材と企業をつなぐ転職サイト”"BizReach(ビズリーチ)"を開始
南壮一郎セレクト・アウトレット型ECサイト"LUXA(ルクサ)"を開始
南壮一郎“挑戦する20代の転職サイト”"キャリアトレック(キャリトレ)"を開始
2014〜2019年サービス拡張期 ── HRMOS とスタンバイによる隣接市場参入南壮一郎求人検索エンジン"スタンバイ"を開始
南壮一郎EC事業の分社と、通信大手への売却による非中核事業の整理

ビズリーチは2010年8月にセレクト・アウトレット型ECサイト"LUXA(ルクサ)"を始め、同年11月に株式会社ルクサとして分社した。人材領域の外へ広げたこの事業を、2015年4月にKDDIが株式取得で合意し、同年10月に売却した。株式の譲渡でビズリーチには特別利益が入り、その資金がHR本業のマーケティング投資に回った。

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★★★
南壮一郎隣接市場への広がりによる成功報酬型からの収益源の分散

2016年、ビジョナル(当時のビズリーチ)は採用管理クラウド"HRMOS"を投入し、成功報酬型の転職サイトBizReachに月額SaaSを重ねる多角化へ進んだ。同年3月にYJキャピタルなど10社から約37.3億円を調達し、以降HRMOS群・M&A・セキュリティ・物流へ事業を多角化し、単一収益源への依存を薄める収益構造を組んでいった。

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★★★
南壮一郎“B2Bリードジェネレーション・プラットフォーム”"BizHint(ビズヒント)"を開始
南壮一郎“OB/OG訪問ネットワークサービス”"ビズリーチ・キャンパス"を開始
南壮一郎“即戦力人材の転職支援サービス”"BINARY(現:BINAR(バイナ―))"を開始
南壮一郎“人財活用システム”"HRMOS(ハーモス)"を開始
南壮一郎“脆弱性管理クラウド”"yamory(ヤモリー)"を開始
2020〜2026年上場期 ── 持株会社化とBizReach依存からの脱却という課題南壮一郎ビジョナルを設立★★
南壮一郎新設した持株会社の下への事業会社の再配置と株式公開

株式会社ビズリーチは単独株式移転により、2020年2月3日に完全親会社ビジョナルを設立した。ビズリーチ自身はその完全子会社となり、同月には新設分割でビジョナル・インキュベーションを設けて、ビズリーチ・サクシード、BizHint、yamoryの3事業をそこへ移した。 設立時のビジョナルの発行済株式は普通株式232,353株とA種優先株式53,301株、資本金は100百万円、資本準備金は4,438百万円である。東京証券取引所マザーズへ株式を上場したのは、それから1年2か月後の2021年4月22日であった。

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★★★
南壮一郎“クラウドサービスのセキュリティ信用評価”"Assured(アシュアード)"を開始
南壮一郎“勤怠管理システム”"HRMOS勤怠"を開始
南壮一郎“挑戦する20代の転職サイト”"キャリアトレック(キャリトレ)"のサービス提供終了
南壮一郎ビズヒントの全株式をスマートキャンプへ譲渡
南壮一郎ビズリーチがInterRaceの株式73.3%を取得し子会社化
出典・参考 3件
出典・参考

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