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工作機・計測

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工作機械は「マザーマシン(母なる機械)」と呼ばれ、あらゆる製造業の精度と生産性を左右する基盤産業である。日本は1982年にアメリカを抜いて工作機械生産額で世界首位に立ち、以来40年以上にわたりトップクラスの地位を維持してきた。ファナック・DMG森精機・オークマ・マザックが主要プレーヤーであり、CNC(コンピュータ数値制御)装置ではファナックが世界シェア約5割を握る圧倒的存在である。計測機器分野ではキーエンスがファブレスモデルと直販体制で営業利益率50%超を実現し、時価総額で日本トップ5に入る企業に成長した。堀場製作所はエンジン排ガス測定装置で世界シェア8割を占める。業界の課題は中国メーカーの低価格攻勢と、IoT・AIを活用した「スマートファクトリー」への対応であり、単品売りから工場全体のソリューション提供への転換が求められている。

1959年 創業
SMC
売上高
7,768億円
2024/03
当期純利益
1,783億円
2024/03
1959年設立。焼結金属工業として創業し、空気圧制御機器に特化して世界トップシェアを確立した。創業初期から全国に営業所・出張所を緻密に配置して即納体制を構築し、顧客囲い込みに成功。1987年の上場後も髙田芳行社長のもとで利益率を追求する経営を貫き、中国・米国での現地生産を拡大した。調査会社による会計疑義の指摘も退け、圧倒的な営業利益率と世界シェアを維持するFA向け空圧機器のグローバルリーダーとして成長を続ける。
1956年 創業
ファナック
売上高
7,330億円
2022/03
経常利益
2,133億円
2022/03
1972年設立。富士通のNC装置部門を母体に稲葉清右衛門が設立し、NC・サーボモータ・ロボットの三本柱を早期に確立した。シーメンスとの技術協力やGMとのロボット合弁で国際展開を加速し、1985年にはNC世界シェア70%と売上高経常利益率36%を達成。山梨県忍野村に本社と工場を集約する独自の立地戦略を貫き、富士通の持株売却後も高収益体制を維持した。稲葉親子二代の経営のもと、工作機械の頭脳として世界の製造業を支え続ける。
1920年 創業
横河電機
売上高
5,401億円
2024/03
当期純利益
616億円
2024/03
1920年設立。横河電機製作所として計測器の製造から出発し、米フォックスボロ社との技術提携で工業計測の基盤を築いた。1963年にはヒューレットパッカードとの合弁で電子計測器にも進出。1975年に総合制御システムCENTUMを発表して産業オートメーション事業に本格参入し、1983年の北辰電機との合併で制御・計測技術を統合した。HP合弁の解消やGE合弁の終了を経て、プラント向けデジタルトランスフォーメーションを推進する制御システムメーカーに。
1972年 創業
キーエンス
売上高
9,224億円
2023/03
当期純利益
3,629億円
2023/03
1972年創業。滝崎武光がリード電機を設立し、切断機事業からの撤退を経てセンサーに集中投資する決断を下した。光学センサー・半導体レーザーセンサー・プログラマブルコントローラと製品ラインを拡大し、直接販売と高付加価値戦略で営業利益率50%超を実現。営業利益を賞与で還元する独自の報酬体系で優秀な人材を確保し、グローバル展開も加速させた。情報開示に消極的との批判を受けつつも、日本屈指の高収益企業として成長を続ける。
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