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小売
6日本の小売産業は、スーパー・コンビニ・ドラッグストア・ホームセンター・ECが入り乱れる激戦市場である。セブン&アイ・ホールディングスはコンビニエンスストア「セブン-イレブン」で世界最大のチェーンを運営し、2024年にカナダのクシュタールからの買収提案を受けて経営の独立性が問われた。イオンは総合スーパーを核にモール・金融・ドラッグストアの複合体を築き、売上高9兆円超で国内小売トップに立つ。ドラッグストア業界ではウエルシア・ツルハ・マツキヨココカラの3強が統合を繰り返し、食品・日用品までカバーする「第二のコンビニ」化が進む。ニトリは「お、ねだん以上。」のコンセプトで家具・インテリアSPAを確立し、37期連続増収増益を達成。ドン・キホーテ(PPIHグループ)は「驚安の殿堂」で独自のディスカウント業態を築いた。ECではAmazon・楽天に対抗する国内小売のデジタル化が進むが、実店舗の体験価値を武器とするオムニチャネル戦略が各社の成長課題である。
1973年
創業
コスモス薬品
売上高
10,113億円
2025/05
当期純利益
309億円
2025/05
1973年創業。宇野正晃が宮崎県延岡市の薬局から出発し、小商圏型メガドラッグストアという独自業態を開発した。2000平米超の大型店をドミナント方式で多店舗展開し、EDLP戦略とポイント還元の廃止で低価格を徹底。九州を地盤に全国へ拡大し、2019年には首都圏にも進出した。M&Aを一切行わず自力出店のみで2025年に売上高1兆円を突破。JCSI顧客満足度ドラッグストア部門でも繰り返し1位を獲得している。
1958年
創業
セブン&アイHD
売上高
114,717億円
2024/02
当期純利益
5,070億円
2024/02
1958年設立。伊藤雅俊がイトーヨーカ堂として小売業を拡大し、1974年に米セブンイレブンのフランチャイズで日本にコンビニ文化を創造した。鈴木敏文の指揮のもとPOS導入と高密度出店戦略を推進し、国内1万店・世界3万店超のコンビニ網を構築。7-Eleven米国法人の完全子会社化やSpeedway買収でグローバルコンビニ最大手に成長したが、百貨店・スーパー事業の不振が続き、アクティビストの圧力にも直面している。
1937年
創業
丸井
売上収益
2,178億円
2023/03
(親)当期純利益
223億円
2023/03
1937年に設立し、月賦販売を主力に成長。1960年に店舗専用クレジットカードを発行し、都心部への大型店集約とヤング向けファッションへの転換で独自の小売モデルを構築した。1981年にキャッシング事業に参入して収益を拡大したが、2006年の改正貸金業法で財務体質が悪化。2005年に青井浩が社長に就任し、不採算店舗の整理とカード事業の強化を断行。VISAと提携したエポスカードを軸に11年連続増益を達成した。
1930年
創業
ヤオハン
売上高
1,568億円
1997/03
当期純利益
-359億円
1997/03
1930年に八百半熱海支店として創業し、1962年に和田一夫が33歳で社長に就任。現金正札廉価販売を武器に静岡県内で多店舗展開を進め、1971年にブラジル、1974年にシンガポールへ出店するなど早くから海外展開に着手した。1990年に香港へグループ本社を移転し国際流通グループを志向したが、国内店舗の過剰投資と有利子負債の膨張が経営を圧迫。粉飾決算も発覚し、1997年に会社更生法の適用を申請して倒産に至った。
1985年
創業
セリア
売上高
2,363億円
2025/03
当期純利益
112億円
2025/03
1985年創業。岐阜県大垣市で移動販売業から出発し、1994年に100円ショップの常設店舗展開に業態を転換した。独自開発のPOSシステムと発注支援システムを全店に導入して高収益体制を構築し、業界上位に躍進。2003年に商号をセリアに変更してブランドを刷新し、新店舗コンセプトで店舗イメージを一新した。首都圏進出と積極出店で成長を加速させ、巣ごもり特需で最高益を達成。円安による仕入コスト増が足元の課題。
1967年
創業
ニトリ
売上高
8,957億円
2024/03
当期純利益
865億円
2024/03
1967年に札幌市内で似鳥家具店として創業。1978年にチェーン化構想を打ち出し、ドミナント展開で北海道内の基盤を固めた。1989年に札幌証券取引所へ上場後、1993年に本州進出を開始。インドネシアやベトナムでの海外生産と独自の物流網を構築し、製造から小売までを一貫して手がけるSPA型モデルを確立した。2002年に東証1部上場、2020年に時価総額2兆円を突破したが、2024年に36期連続の増収増益記録が途絶えた。