The社史
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ビール・飲料
4日本のビール・飲料産業は、明治初期の官営ビール醸造所を起点とする。キリン・アサヒ・サッポロ・サントリーの4社が長らく寡占体制を維持してきたが、その勢力図は経営判断によって劇的に変化した。1987年にアサヒが「スーパードライ」を発売し、万年3位からシェア首位に躍進。これに対しキリンは「ラガー」の味覚変更で失策を犯し、王座を明け渡した。2000年代以降は国内ビール市場の縮小を受け、各社が海外M&Aと非アルコール事業への多角化を加速。サントリーは2014年に約1.6兆円でビーム社(米ウイスキー)を買収し、蒸留酒で世界3位に浮上した。アサヒもSABミラー系の欧州・豪州ビール事業を約2兆円で取得。一方、健康志向の高まりでノンアルコール飲料や機能性飲料が成長分野となり、「酒類メーカー」から「総合飲料企業」への転換が進む。
1906年
創業
サッポロビール
売上高
4,784億円
2022/12
当期利益
54億円
2022/12
1906年設立。大日本麦酒の分割で日本麦酒として発足するも、サッポロブランドの不使用という判断で苦戦し、1957年にようやく商標を復活させた。1971年のヱビスビール復活でプレミアム路線を確立し、1994年に恵比寿ガーデンプレイスを開業して不動産事業にも進出。スティールパートナーズの買収提案を退けつつ、海外ではスリーマンやストーンの買収でグローバル展開を推進し、ポッカとの統合で飲料基盤も強化した。
1949年
創業
アサヒグループHD
売上収益
29,394億円
2024/12
当期利益
1,931億円
2024/12
1949年設立。大日本麦酒の分割で朝日麦酒として発足するも、ビール市場でシェア3位に長く低迷した。住友銀行の経営支援を経て1987年にスーパードライを発売し、辛口ドライ旋風で業界の勢力図を塗り替えた。カルピス買収で飲料事業を拡大し、2016年のSABMiller欧州事業取得と2020年のAB InBev豪州事業買収で計2兆円超の大型M&Aを断行。国内ビール会社からグローバル飲料メーカーへと変貌した。
1907年
創業
キリンHD
売上収益
21,343億円
2023/12
当期利益
1,126億円
2023/12
1907年設立。麒麟麦酒として創業し、戦後はビール国内シェア60%超を達成して長期間にわたり業界首位を維持した。しかし1989年以降のスーパードライ攻勢でシェアが急落し、2001年にトップの座を明け渡した。2008年の協和発酵買収で医薬事業を本格化し、持株会社制に移行後はビール・飲料・医薬の三本柱で経営を再構築。海外ではブラジルのシンカリオール買収やファンケル完全子会社化で事業ポートフォリオの転換を図る。
1899年
創業
サントリー
売上高
29,701億円
2022/12
(親)当期利益
1,362億円
2022/12
1899年に鳥井信治郎が鳥井商店を個人創業し、1907年に赤玉ポートワインを発売。1923年にウイスキー製造に参入して国産洋酒の礎を築いた。1963年にビール事業への再参入を決断し、清涼飲料や健康食品にも事業領域を拡大。非上場を維持しながら積極投資を続け、2009年のオランジーナ買収、2014年の米ビーム買収で世界有数の蒸留酒メーカーへ躍進した。ウイスキー・ビール・清涼飲料の三本柱でグローバル展開を加速している。