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音響・その他電機

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日本の音響・その他電機産業は、オーディオ・映像機器・楽器・照明などの領域で世界市場を形成してきた。ヤマハはピアノ製造から出発し、楽器世界首位に加えて音響機器・半導体・バイクまで展開する独自の多角化企業に成長。JVCケンウッドはビクターとケンウッドの統合で誕生したが、民生用AV機器市場の縮小に苦しみ、車載機器・業務用通信機器への軸足移動を進める。カシオ計算機は電卓から出発してG-SHOCKで時計市場に革命を起こし、電子辞書・電子楽器まで「小型電子技術」を軸に独自の製品群を築いた。オムロンは制御機器のBtoB企業でありながら、血圧計で家庭用医療機器の世界ブランドとなった。業界全体として、かつての「ハードウェア量産」から「ソフトウェアとサービスを組み合わせた付加価値型」への転換が共通テーマであり、中国・韓国メーカーとの棲み分けが経営課題となっている。

1924年 創業
赤井電機
売上高
800億円
1984/11
当期純利益
4億円
1984/11
1924年創業。赤井三郎がテープレコーダーの製造で起業し、高品質な音響機器の輸出で海外市場を開拓した。国内での販売に頼らず輸出に特化するビジネスモデルで成長し、1968年に東証二部上場を果たした。しかし1973年に創業者が社長在任中に急逝すると経営が混乱し、ビデオ参入と円高ドル安の直撃で収益性が悪化。三菱銀行の経営支援やセミテックグループの支援も効果を上げられず、2000年に民事再生法の適用を申請して倒産した。
1938年 創業
パイオニア
売上高
2,698億円
2022/03
当期純利益
2022/03
1938年創業。福音商会電気製作所としてスピーカー専業で出発し、世界初のセパレートステレオ、家庭用レーザーディスクプレーヤー、GPSカーナビゲーションと約10年周期で事業の柱を転換した。LDカラオケでの成功やカーナビでの先行で一時代を築いたが、2000年代にプラズマディスプレイへの巨額投資が液晶テレビの台頭で裏目に出て1万人削減に追い込まれた。カーオーディオに集中投資するも財務毀損は回復せず、2019年に上場廃止。
1927年 創業
日本ビクター
売上高
6,584億円
2008/03
当期純利益
-475億円
2008/03
1927年設立。米ビクターの日本法人として蓄音機製造で出発し、日産財閥・東芝・松下電器と親会社が変遷した。1976年に松下電器がVHS規格を採用したことでビデオ戦争に勝利し、VHSテープの大増産で売上高7000億円超に急成長。S-VHSの投入で技術的優位を維持したが、VHS需要の消失とデジタル化への対応遅れで1993年に最終赤字430億円を計上。業績回復を果たせないまま2008年にJVCケンウッドとの経営統合に至った。
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