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  "title": "直近の動向と展望",
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      "title": "再統合6.6兆円をIOWN商用化でどう回収するか（筆者所感）",
      "text": "NTTの40年を貫いたのは、民営化と持株会社化で制度的に課された分権体制を、技術投資の論理で順に解いてきた経営である。1952年8月発足の日本電信電話公社が1970年代までに電話の全国普及を達成した蓄積を背に、1985年4月1日の民営化と同時にDDIや日本テレコムが新規参入し、競争市場が始まった。1986年2月の東証上場は売出価格119万7千円のNTT株がバブル期の個人投資家ブームの象徴となり、時価総額は世界最大級に達した。1991年7月のNTTドコモ分離と1992年のNTTデータ分離、1999年7月の持株会社化による東西分割は、固定電話の地域独占解消を政策目的とする規制設計であり、結果として上場子会社が並立する分権型グループの骨格を制度として固めた。\n\n分権体制下の20年は、固定通信の縮小をモバイルとデータが補う構造で連結営業収益を10兆円台に安定させた一方、上場子会社にまたがる意思決定の交渉コストは年ごとに重さを増した。NTTコミュニケーションズによる米国Verio買収（ITバブル崩壊で減損）と、2010年のNTTデータによる南アフリカDimension Dataの約2,860億円の買収が、海外展開の主役を本体ではなく持分法上の子会社が担う構図を象徴した。少数株主との利益相反を理由にグループ横断のプラットフォーム投資はほぼ不可能で、GAFAや中国IT大手のような垂直統合型の判断には向かない構造的な制約が固定化した。澤田純社長は2019年5月にIOWN構想を発表し、消費電力100分の1・伝送容量125倍・遅延200分の1を目指す光電融合技術の実装にグループ横断の投資判断と技術の囲い込みが必要だと、暗黙に示した。\n\n2020年9月のドコモのTOBは約4兆2,500億円で完全子会社化し、ahamoの料金プラン設計と政府の値下げ圧力対応に踏み込んだ。2022年6月就任の島田明社長は「普通の会社になりたい。いろんな規制があることは、自分たちの活動範囲を狭め、社員のマインドセットにも影響する」と語り、2024年4月の改正NTT法で研究成果開示義務の撤廃と外国人役員制限の緩和を実現、IOWN技術の囲い込みを法的に解禁した。2025年5月のNTTデータへのTOB（約2兆3,700億円）はグループ主要上場子会社の統合の最終段階で、IOWN研究開発成果をNTTデータのグローバル顧客基盤に展開する体制が整った。ドコモとデータの完全子会社化に合計約6兆6,000億円を投じた再統合の費用対効果を、IOWN商用化と海外IT事業の利益成長でどう裏付けるかが、次期中計と株主との対話の中心論点である。",
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