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  "decisions": [
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      "year": 2008,
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      "decision_id": "9401-akasaka-redevelopment-2008",
      "type": "new_business",
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        "bm-model-shift",
        "st-capex"
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      "title": "赤坂サカスの開業と赤坂再開発による不動産事業化",
      "subtitle": "放送に依存しない収益源をどこに求めるか——本社が立つ赤坂の自社用地を、東京放送はどう街区へ組み替えたか",
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      "issue": "放送外収益源の確保と自社用地の事業化",
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        "ceo": "fy05-inoue-hiroshi",
        "note": "・以後の街区化は佐々木卓社長が継承"
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      "highlights": [
        {
          "label": "概要",
          "text": "2008年2月、東京放送は本社を構える赤坂の再開発を終えて複合施設「赤坂サカス」を開業し、放送収入に依存しない収益源とすべく不動産事業化を進めた経営判断。井上弘社長のもとで始まった街づくりは、赤坂二・六丁目地区の再開発と赤坂エンタテインメント・シティ計画（2028年竣工予定）へ引き継がれ、本社周辺の自社用地を面的な街区へ組み替えている。"
        },
        {
          "label": "背景",
          "text": "放送の稼ぎは視聴率と景気に揺れやすく、送出設備の更新にも巨額の投資が要る。2008年3月期に連結売上高3,152億円を放送中心で稼いでいた東京放送にとって、放送に依存しない安定収益源の確保が課題であった。その答えとして、創業以来70年にわたり本社を置いてきた赤坂の一等地という自社資産があった。"
        },
        {
          "label": "内容",
          "text": "2008年に赤坂Bizタワーや劇場を含む赤坂サカスを開業して賃料収入を生む資産へ組み替え、さらに隣接する赤坂二・六丁目地区の再開発へ進んだ。2024年3月に新築工事を始めた赤坂エンタテインメント・シティ計画は2028年の竣工を目指し、点であった不動産を街区という面へ広げている。"
        },
        {
          "label": "含意",
          "text": "不動産・その他事業は放送外の安定収益源となり、2026年3月期の過去最高益を下支えした。ただし不動産はグループで最もROICが低く、再開発の資金は外部借入に頼る。街区が竣工する2028年まで、投じた資本に見合う収益を生むかは見通せない。"
        }
      ],
      "parties": [
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          "stock_code": "9401",
          "name": "TBSホールディングス",
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          "at_deal": {
            "note": "当時の東京放送。放送を主力とする在京キー局として、放送収入に依存しない収益源とすべく本社周辺の赤坂の自社用地を街区へ組み替え、不動産事業化を進めた"
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        "summary": "放送収入への依存から脱するため、本社を構える赤坂の自社用地を賃貸ビルの運用にとどめず、赤坂サカスから赤坂二・六丁目の街区開発へと面的に組み替え、不動産を放送外の柱に育てた戦略"
      },
      "timeline": [
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          "title": "楽天が経営統合を提案し資本の攻防に。放送外の収益源づくりが課題として浮上"
        },
        {
          "year": 2008,
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          "title": "赤坂再開発工事が終了し複合施設「赤坂サカス」が営業開始（赤坂Bizタワー・TBS赤坂ACTシアター等）",
          "highlight": true
        },
        {
          "year": 2021,
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          "title": "長期ビジョンVISION2030・中期経営計画2023でEDGE戦略を打ち出し、不動産を柱に位置づけ"
        },
        {
          "year": 2024,
          "month": 3,
          "title": "赤坂二・六丁目地区開発計画の新築工事を開始（赤坂エンタテインメント・シティ計画）"
        },
        {
          "year": 2028,
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          "title": "赤坂エンタテインメント・シティの竣工を予定"
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        "source": "東京放送 有価証券報告書（連結）",
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            "name": "東京放送",
            "fiscal_year": "2008年3月期（連結・JGAAP／赤坂サカス開業年度）",
            "president": "井上弘",
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              "sub_title": "放送収入への依存と、赤坂に持つ自社用地",
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                {
                  "text": "2000年代の東京放送は、放送を主力に据えた事業構成のまま推移していた。2008年3月期の連結売上高は3,152億円、経常利益は231億円で、収益の柱は依然としてテレビ・ラジオの広告放送にあった。だが放送の稼ぎは視聴率と景気に揺れやすく、送出設備の更新には巨額の投資が要る。放送収入に依存する構造からどう身軽になるかが、この時期の経営課題であった。",
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                      "fact": "2008年3月期の連結売上高は3,152億円、経常利益は231億円、当期純利益は190億円であった",
                      "原文": "連結売上高3,152億円・経常利益231億円・親会社株主に帰属する当期純利益190億円（2008年3月期・連結）。",
                      "source": "東京放送 有価証券報告書（連結）",
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                },
                {
                  "text": "その課題の答えとして東京放送が持っていた資産が、本社を構える赤坂の土地であった。1955年のテレビ参入以来、同社は港区赤坂に本拠を置き、放送センターやスタジオ、文化施設を集積させてきた。折しも2005年から楽天が経営統合を迫り、資本の攻防に揺れた時期にあたる。放送免許を制度で守る一方、同社は本社周辺の自社用地を収益源へ組み替える街づくりにも着手した。",
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                    {
                      "fact": "TBSは創業以来70年にわたり赤坂に本拠を置き、街の価値向上と賑わいづくりに取り組んできた",
                      "原文": "TBSが創業以来70年間歩み続けてきた赤坂で、さらなる街の価値向上と賑わいづくりに貢献しながら、人の心を揺さぶる新たなコンテンツの数々を創出し、これを世に送り出していく。",
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                    {
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                      "原文": "2005年10月に楽天が東京放送の大株主に浮上し、ネットと放送の融合を掲げて経営統合を迫った。",
                      "source": "週刊東洋経済 2008年12月27日号「放送TBS買収に終止符 楽天のさらなる誤算」",
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        {
          "section": "origin",
          "label": "決断",
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              "sub_title": "点としての赤坂サカスから、面としての街区へ",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "2008年2月、東京放送は赤坂の再開発工事を終え、複合施設「赤坂サカス」の営業を開始した。オフィスの赤坂Bizタワー、劇場のTBS赤坂ACTシアター、商業空間を一体に整えた街区で、本社周辺の土地を商業とオフィスの集積へ変え、賃料収入を生む資産に育てる試みであった。放送に依存しない収益源を、自社が持つ一等地から立ち上げる判断が、ここで形になった。",
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                    {
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                      "原文": "2008年2月に赤坂再開発工事が終了し複合施設「赤坂サカス」が営業を開始した。",
                      "source": "東京放送 有価証券報告書【沿革】",
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                    },
                    {
                      "fact": "赤坂サカスは2008年に赤坂Bizタワーを開業し、TBS赤坂ACTシアターを含む複合街区であった",
                      "原文": "2008 赤坂Bizタワー開業。",
                      "source": "TBSホールディングス 統合報告書2024",
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                  ]
                },
                {
                  "text": "この不動産事業化は一施設では終わらなかった。井上弘社長のもとで開いた赤坂サカスに続き、TBSホールディングスは隣接する赤坂二・六丁目地区の再開発へ進む。2024年3月に新築工事を始め、2028年の竣工を目指す国家戦略特区「赤坂2丁目・6丁目計画」である。放送を継いだ佐々木卓社長は「地上波以外の窓口」を強めると語り、点であった不動産を街区という面へ広げた。",
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                    {
                      "fact": "赤坂エンタテインメント・シティ計画は2024年3月に新築工事を開始し、2028年の竣工を目指して赤坂二・六丁目地区の再開発を進めている",
                      "原文": "現在、2028年の竣工を目指して、国家戦略特区「赤坂2丁目・6丁目計画」に着手しています。／赤坂二・六丁目地区開発計画　2024年3月、新築工事開始　2028年竣工に向け順調に進行中。",
                      "source": "TBSホールディングス 統合報告書2024",
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                    },
                    {
                      "fact": "佐々木卓社長は、地上波を最優先としつつ地上波以外の窓口でも展開するのが理想の姿だと述べた",
                      "原文": "地上波が最優先ということはなんら変わらない。ただし、昔は精神主義が強く、地上波だけの数字で頑張ることが美しいとされていた。今は地上波以外の窓口でも展開していくのが理想の姿だ。",
                      "source": "週刊東洋経済 2023年11月25日号「トップに直撃 TBSホールディングス 社長 佐々木卓」",
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        {
          "section": "outcome",
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          "subsections": [
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              "sub_title": "安定収益源となった不動産と、低いROIC",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "赤坂の不動産は、放送外の安定した収益源へ育った。長期契約の多い赤坂Bizタワーは景気に左右されず堅調に推移し、再開発中の赤坂二・六丁目の賃料も当初の想定を上回る高値で契約が進んだ。2026年3月期の連結売上高は4,248億円、経常利益は374億円、純利益は522億円と過去最高を更新し、放送収入の回復とともに不動産・その他事業がこれを下支えした。",
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                    {
                      "fact": "長期契約の多い赤坂Bizタワーは堅調に推移し、赤坂二・六丁目地区の再開発の賃料は当初予定より高値で契約が進んだ",
                      "原文": "赤坂Bizタワーは長期契約が多いので、世の中の流れにあまり影響されず、堅調に進んでいくと予想しております。／赤坂二・六丁目地区の再開発計画の賃料でございますが、当初予定していたよりかなり高値での賃料契約がいま順調に進んでおります。",
                      "source": "TBSホールディングス 2025年度決算説明会 質疑応答",
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                    {
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                      "原文": "連結売上高4,248億円・経常利益374億円・親会社株主に帰属する当期純利益522億円（2026年3月期・連結）。",
                      "source": "TBSホールディングス 有価証券報告書（連結）",
                      "url": null
                    }
                  ]
                },
                {
                  "text": "もっとも、不動産事業の資本効率は高くない。TBSホールディングスはグループで最もROICが低いのが不動産だとし、赤坂再開発の資金を負債調達で賄い、TBS放送センターをTBSテレビから持株会社へ移管して不動産の投下資本を測りやすくした。負債でWACCを下げてROICとのスプレッドを稼ぐ構えである。街区が竣工する2028年まで、投じた資本に見合う収益を生むかは見通せない。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "グループで最もROICが低いのは不動産で、赤坂再開発の資金は負債調達で賄い、TBS放送センターをTBSテレビからTBSホールディングスへ移管した",
                      "原文": "一番ROICが低くなるのは不動産だと思っております。TBS放送センターをTBSテレビからTBSホールディングスに移管したということにおいても、投下資本が不動産事業セグメントで高くなってきます。そのために我々はどうするかというと、やはり負債調達を考えます。WACCを下げてROICスプレッドを稼ぐということを考えております。",
                      "source": "TBSホールディングス 2025年度決算説明会 質疑応答",
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                    }
                  ]
                }
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            },
            {
              "sub_title": "放送局が街の地主になるということ",
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              "paragraphs": [
                {
                  "text": "放送に依存しない収益源づくり、という説明にこの判断は収まらない。芯にあるのは、創業以来70年にわたり本社を構えてきた赤坂の一等地という自社資産を、賃貸ビル一棟の運用ではなく街区そのものの開発へ組み替えた点にある。井上弘社長が2008年に開いた赤坂サカスは点であり、佐々木卓社長が継ぐ2028年竣工の街区は面である。放送局が番組を作る会社であると同時に、街を持ち運営する地主へと役割を広げたとみることができる。"
                },
                {
                  "text": "もっとも、この組み替えが報われるかはまだ定まっていない。不動産はグループで最もROICが低く、再開発の資金は外部借入に頼る。2028年の竣工を待たねば、街区が投資に見合う賃料と集客を生むかは分からない。放送が縮む速さと、赤坂という資産が生む収益の大きさの、どちらが上回るかに、この不動産事業化の成否はかかっているとみられる。"
                }
              ]
            }
          ]
        }
      ],
      "references": [
        "東京放送 有価証券報告書（連結）",
        "東京放送 有価証券報告書【沿革】",
        "TBSホールディングス 有価証券報告書（連結）",
        "週刊東洋経済 2008年12月27日号「放送TBS買収に終止符 楽天のさらなる誤算」",
        "週刊東洋経済 2023年11月25日号「トップに直撃 TBSホールディングス 社長 佐々木卓」",
        "TBSホールディングス 統合報告書2024",
        "TBSホールディングス 統合報告書2025",
        "TBSホールディングス 2025年度決算説明会 質疑応答"
      ],
      "authored": "2026-07",
      "last_updated": "2026-07-24"
    },
    {
      "slug": "rakuten-defense-holding-2009",
      "url": "/tse/9401/decisions/rakuten-defense-holding-2009/",
      "year": 2009,
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      "schema_version": "1.0",
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      "decision_id": "9401-rakuten-defense-holding-2009",
      "type": "capital",
      "tags": [
        "ma-hostile",
        "cp-holdings",
        "cp-activist"
      ],
      "title": "楽天による経営統合提案の拒否と、認定放送持株会社への移行",
      "subtitle": "事業で下から積み上げるか、株を買って上から来るか——楽天の統合提案に東京放送はどう応じたか",
      "status": "implemented",
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        "name": "井上弘（社長）",
        "ceo": "fy05-inoue-hiroshi"
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      "highlights": [
        {
          "label": "概要",
          "text": "2005年から2009年にかけて、東京放送（現TBSホールディングス）は、楽天が掲げた「ネットと放送の融合」による経営統合提案を退けた。業務提携協議を空転させたまま、2008年12月の臨時株主総会で放送法上の認定放送持株会社への移行を可決し、一株主が33%を超えて株式を保有できない制度によって、楽天が支配権を握る道をふさいだ。井上弘社長のもとで進めた支配権防衛であった。"
        },
        {
          "label": "背景",
          "text": "2005年、ネットベンチャーが高い時価総額を背景に既存企業へ買収攻勢をかける時期にあたり、楽天が東京放送株を買い集めて経営統合を提案した。放送とインターネットの融合をめぐる主導権争いのなかで、放送局が資本の論理でネット企業に取り込まれることが現実味を帯びた。"
        },
        {
          "label": "内容",
          "text": "東京放送は、楽天が保有株を手放すことを提携の前提だと主張し、具体的な業務提携には応じなかった。楽天の買い増しと株主提案には買収防衛策と安定株主で応じ、最終的に認定放送持株会社へ移行して、33%を超える保有そのものを制度で封じた。2009年4月に東京放送ホールディングスへ商号を改め、TBSテレビへ放送事業を吸収分割した。"
        },
        {
          "label": "含意",
          "text": "楽天は約1,200億円を投じたが経営権を握れず、放送事業の不振による株価下落で含み損は約650億円に達した。東京放送は支配権を守った一方、攻防が続いた期の連結純利益は17億円まで落ち込み、翌期は最終赤字に沈んだ。制度で身を守ることと、事業で価値を生むことは別の課題として残った。"
        }
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      "parties": [
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            "note": "在京の民放キー局。楽天に筆頭株主として乗り込まれ、井上弘社長のもとで支配権防衛に動いた。2009年4月に認定放送持株会社・東京放送ホールディングスへ移行"
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            "note": "「ネットと放送の融合」を掲げて東京放送株を買い集め、三木谷浩史社長らの社外取締役選任を求める株主提案に踏み込んだ"
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          "title": "楽天が東京放送株を買い集め、「ネットと放送の融合」を掲げて経営統合を提案"
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          "title": "銀行の仲介で楽天が議決権を凍結、東京放送は業務提携協議に応じ一時休戦"
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          "year": 2007,
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          "title": "議決権凍結の期限切れで楽天が株の買い増しを再開、社外取締役選任の株主提案へ"
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          "title": "東京放送が買収防衛策を導入、防衛策不発動のまま消耗戦が続く"
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          "title": "認定放送持株会社・東京放送ホールディングスへ移行、TBSテレビへ放送事業を吸収分割"
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      "snapshot": {
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              "sub_title": "ネットマネーの放送局買収と、楽天の株式取得",
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                {
                  "text": "2005年10月、楽天が東京放送の株を買い集め、「ネットと放送の融合」を掲げて経営統合を提案した。ライブドアがニッポン放送株を取得した直後にあたり、ネットベンチャーが高い時価総額を背景に既存企業へ買収攻勢をかけていた時期にあたる。連結売上高3,000億円規模の在京キー局に、時価総額で上回るネット企業が資本の論理で迫った。東京放送は猛反発し、銀行の仲介で楽天が議決権を凍結する代わりに業務提携の協議に応じることで、いったん休戦した。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "楽天は2005年10月に東京放送の大株主に浮上し、「ネットと放送の融合」を掲げて経営統合を迫ったが、東京放送は反発し、銀行の仲介で楽天が議決権を凍結する代わりに業務提携協議に応じることで一時休戦となった",
                      "原文": "楽天がＴＢＳの大株主に浮上したのは０５年１０月。ネットベンチャーが高い時価総額を背景に既存企業に買収攻勢を仕掛けていた頃だ。楽天は「ネットと放送の融合」を掲げてＴＢＳに経営統合を迫ったが、ＴＢＳは猛反発。このときは銀行の仲介で楽天が議決権を凍結する代わりに、ＴＢＳが業務提携の協議に応じることで一時休戦となった。",
                      "source": "週刊東洋経済 2008年12月27日号「ＮＥＷＳ ＴＯＰ４ 放送ＴＢＳ買収に終止符 楽天のさらなる誤算」",
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                    {
                      "fact": "東京放送の2005年3月期の連結売上高は3,017億円だった",
                      "原文": "売上高3,017億円・経常利益220億円・当期純利益99億円（2005年3月期・連結）。",
                      "source": "東京放送 有価証券報告書（2005年3月期・連結）",
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              "sub_title": "相容れない二つの論理",
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                {
                  "text": "両社の考え方は最初から噛み合わなかった。井上弘社長は、三木谷浩史社長との出会いから現在までを20分にわたって回想したうえで、「われわれは事業で実績を作って下から積み上げたい。三木谷さんは株を買って上から来ようとする」と述べ、アプローチの違いを強調した。筆頭株主として乗り込まれて以来、東京放送は、楽天が保有株を手放すことを事業提携の大前提だと主張し続けた。放送は事業の積み重ねで築くものだという構えであった。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "井上弘社長は2007年4月の会見で「われわれは事業で実績を作って下から積み上げたい。三木谷さんは株を買って上から来ようとする」と述べ、楽天とは相容れないことを強調した",
                      "原文": "「われわれは事業で実績を作って『下』から積み上げたい。三木谷さんは株を買って『上』から来ようとする。テレビは後ろ向きだと言われるがそうではない。アプローチの違いだ」。あらためて楽天の考えとは相容れないことを強調した。",
                      "source": "週刊東洋経済 2007年5月12日号「スペシャルリポート０１ 攻防戦は第２幕に突入 攻め上がる楽天 籠城のＴＢＳ」",
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                {
                  "text": "一方の楽天にも筋は通っていた。三木谷浩史社長は「株は市場性があるもの。どうして買ってはいけないのかよくわからない」と述べ、株式取得の自由を正論として掲げた。楽天は保有株を手放そうとはせず、東京放送が求める提携の前提は満たされない。互いの申し入れがないかぎり協議期間を毎月自動延長するという取り決めだけが交わされ、1年半にわたって業務提携は何も決まらなかった。二つの論理は、対話の形を保ったまま平行線をたどった。",
                  "evidences": [
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                      "fact": "三木谷浩史社長は「株は市場性があるもの。どうして買ってはいけないのかよくわからない」と述べ、株式取得の自由を主張した",
                      "原文": "一方で三木谷氏は正論を振りかざして退こうとはしなかった。「株は市場性があるもの。どうして買ってはいけないのかよくわからない」と。",
                      "source": "週刊東洋経済 2007年5月12日号「スペシャルリポート０１ 攻防戦は第２幕に突入 攻め上がる楽天 籠城のＴＢＳ」",
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        {
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          "label": "決断",
          "subsections": [
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              "sub_title": "議決権争奪戦と、買収防衛策による時間稼ぎ",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "議決権凍結の期限が切れた2007年4月、楽天は株の買い増しを再開し、三木谷浩史社長のほかカルチュア・コンビニエンス・クラブの増田宗昭社長らの社外取締役選任を求める株主提案に踏み込んだ。東京放送はこれを敵対的な動きとみて新たな買収防衛策を発表し、警戒レベルを一気に引き上げる。役員それぞれが大株主へじきじきに連絡を取り、幹部は「安定株主は6割近くある。株主提案をやっても無駄ですよ」と余裕を見せた。外部有識者による企業価値評価特別委員会も立て、正面からの防戦の構えを取った。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "議決権凍結期限が切れた2007年4月に楽天が買い増しを再開し議決権争奪戦の泥仕合となったが、東京放送は買収防衛策の導入で買い増しにタガをはめた",
                      "原文": "業を煮やした楽天は議決権凍結期限が終わった０７年４月にＴＢＳ株買い増しを再開。議決権争奪戦の泥仕合となった。最終的にはＴＢＳが買収防衛策を導入することで、楽天による株式買い増しにタガをはめることに成功。",
                      "source": "週刊東洋経済 2008年12月27日号「ＮＥＷＳ ＴＯＰ４ 放送ＴＢＳ買収に終止符 楽天のさらなる誤算」",
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                      "fact": "東京放送は安定株主が6割近くあると幹部が述べ、外部有識者による企業価値評価特別委員会を構成して防戦した",
                      "原文": "「安定株主は６割近くある。株主提案をやっても無駄ですよ」（幹部）とＴＢＳサイドは余裕を見せ、業務提携などまるで念頭にない。",
                      "source": "週刊東洋経済 2007年5月12日号「スペシャルリポート０１ 攻防戦は第２幕に突入 攻め上がる楽天 籠城のＴＢＳ」",
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                {
                  "text": "そもそも楽天が資金の力で押し切るには限界があった。当面の目標である20%超へ保有比率を引き上げて持分法適用会社にしても、経営権を握れるわけではない。重要事項への拒否権を持つには3分の1超の保有が必要で、そこへ届くにはさらに約1,000億円、過半数には約2,500億円超という追加資金が要る。すでに1,000億円以上を寝かせた楽天の財務では、その資金を市場から調達するのは難しくなっていた。買収防衛策は、この資金の壁を突く前に楽天を足止めする時間稼ぎでもあった。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "20%超へ保有を引き上げても経営権は握れず、拒否権を持つ3分の1超にはさらに約1,000億円、過半数には約2,500億円超の追加資金が必要とされた",
                      "原文": "当面の目標である２０％超に保有比率を引き上げて持ち分法適用会社にしても、ＴＢＳの経営権を握れるわけではない。ＴＢＳの経営に本格的に関与するには、最低でも重要事項に対する拒否権が持てる３分の１超の株式保有が必要で、少なくともあと約１０００億円、過半数保有には約２５００億円超という莫大な追加資金が必要だ。",
                      "source": "週刊東洋経済 2007年5月12日号「スペシャルリポート０１ 攻防戦は第２幕に突入 攻め上がる楽天 籠城のＴＢＳ」",
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            {
              "sub_title": "制度による防衛——認定放送持株会社化",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "東京放送が最後に打った手は、個別の防衛策ではなく制度そのものであった。2008年12月17日、臨時株主総会を開き、2009年4月の放送法上の認定放送持株会社への移行を賛成多数で可決する。放送法は、認定放送持株会社に対して一株主が33%を超えて株式を保有することを認めていない。この移行によって、楽天が過半数を取得して支配権を握る道は、法制度の側から閉ざされた。買収防衛策で買い増しにタガをはめたうえに、法的にも買い増しを阻む仕組みへとつなげた形であった。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2008年12月17日の臨時株主総会で2009年4月の認定放送持株会社への移行を賛成多数で可決し、一株主が33%を超えて保有できない制度により楽天が支配権を握る道が閉ざされた",
                      "原文": "１２月１７日、ＴＢＳは臨時株主総会を開催し、２００９年４月の放送法上の「認定放送持ち株会社」への移行を賛成多数で可決した。放送法では、認定放送持ち株会社に対して一株主が３３％を超えて株式を保有できない。つまり楽天には、過半数の株を取得してＴＢＳの支配権を握る道が制度上閉ざされたわけだ。",
                      "source": "週刊東洋経済 2008年12月27日号「ＮＥＷＳ ＴＯＰ４ 放送ＴＢＳ買収に終止符 楽天のさらなる誤算」",
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                },
                {
                  "text": "この持株会社化は楽天を想定した買収防衛策の色が濃く、楽天は当然に反対した。総会に出席した高山健取締役は「株式の保有制限を認める持ち株会社化は、上場会社としておかしい」と主張したが、賛成多数の前に覆らなかった。2009年4月、東京放送は認定放送持株会社となって商号を東京放送ホールディングスへ改め、同時にTBSテレビへ放送事業を吸収分割する。放送免許を持つ事業会社と、資本を配分する持株会社への分離が、支配権防衛と一体で完成した。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "持株会社化は楽天を想定した買収防衛策の意味合いが強く、楽天の高山健取締役は「株式の保有制限を認める持ち株会社化は、上場会社としておかしい」と反対した",
                      "原文": "もともとＴＢＳの放送持ち株会社化は、楽天を想定した買収防衛策という意味合いが強く、楽天はもちろん反対。総会に出席した高山健取締役は「株式の保有制限を認める持ち株会社化は、上場会社としておかしい」と主張する。",
                      "source": "週刊東洋経済 2008年12月27日号「ＮＥＷＳ ＴＯＰ４ 放送ＴＢＳ買収に終止符 楽天のさらなる誤算」",
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                    {
                      "fact": "2009年4月に東京放送は認定放送持株会社・東京放送ホールディングスへ商号変更し、TBSテレビへ放送事業と映像・文化事業を吸収分割した",
                      "原文": "2009年4月に東京放送を認定放送持株会社として東京放送ホールディングスへ商号変更し、TBSテレビへ放送事業と映像・文化事業を吸収分割した。",
                      "source": "東京放送ホールディングス 有価証券報告書【沿革】",
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          "section": "outcome",
          "label": "結果",
          "subsections": [
            {
              "sub_title": "楽天の撤退と、約650億円の含み損",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "制度の壁を前に、楽天のTBS買収は行き止まりに至った。楽天がTBS株に投じた金額は約1,200億円、1株あたり3,095円である。ところが東京放送は中核の放送事業が不振で業績が悪化し、株価は1,300円前後まで下がって、含み損は約650億円に達した。「ネットと放送の融合」を掲げた提携交渉も、2007年春以降は完全に断絶し、取っかかりすら失われていた。持株会社化に反対した楽天は株の買い取りを請求できたものの、投資を回収できる価格は望むべくもなかった。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "楽天がTBS株に投じた金額は約1,200億円・1株3,095円だったが、放送事業の不振で株価は1,300円前後まで下落し、含み損は約650億円に達した。提携交渉は2007年春以降完全に断絶していた",
                      "原文": "楽天がＴＢＳ株に投じた金額は約１２００億円、１株当たり３０９５円。だがＴＢＳは中核の放送事業が不振で業績が悪化しており、株価は１３００円前後、含み損は約６５０億円に達する。（中略）ＴＢＳとの提携交渉は昨春以降、完全に断絶。",
                      "source": "週刊東洋経済 2008年12月27日号「ＮＥＷＳ ＴＯＰ４ 放送ＴＢＳ買収に終止符 楽天のさらなる誤算」",
                      "url": null
                    }
                  ]
                },
                {
                  "text": "攻防そのものにも、3年という歳月が費やされた。当時の楽天の売上高に匹敵する金額を投じた賭けは、経営権も業務提携も得られないまま厳しい結末を迎える。TBS株の評価損によって、楽天は2008年12月期に最終赤字へ転落するおそれさえ抱えた。ネット企業が資本の力でテレビ局を取り込もうとする試みは、放送の免許制度と、それを盾に取った相手の抵抗の前に成立しなかった。買収する側から見れば、時間と資金の双方を失った消耗戦であった。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "楽天は3年の年月と当時の売上高に匹敵する金額を投じたが経営権を得られず、TBS株の評価損で2008年12月期に最終赤字へ転落するおそれを抱えた",
                      "原文": "ＴＢＳ株の評価損で、０８年１２月期には最終赤字に転落するおそれも出てきた楽天。３年の年月と当時の売上高にも匹敵する金額を投じた賭けは、厳しい結末を迎えた。",
                      "source": "週刊東洋経済 2008年12月27日号「ＮＥＷＳ ＴＯＰ４ 放送ＴＢＳ買収に終止符 楽天のさらなる誤算」",
                      "url": null
                    }
                  ]
                }
              ]
            },
            {
              "sub_title": "守った支配権と、細っていた本業",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "東京放送は支配権を守り抜いた。ただ、その支配権の内側で放送本業の収益力は弱っていた。攻防が続いた2009年3月期の連結経常利益は200億円、親会社株主に帰属する当期純利益は17億円で、前期の190億円から大きく落ち込んでいる。翌2010年3月期には経常利益が39億円まで沈み、最終損益は23億円の赤字に転じた。楽天を退けた達成の裏で、地上波広告に頼る事業モデルそのものが軋み始めていたことは、数字に表れていた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2009年3月期の連結経常利益は200億円・純利益は17億円で前期190億円から急減し、2010年3月期は経常利益39億円・最終損益23億円の赤字に転じた",
                      "原文": "売上高3,723億円・経常利益200億円・純利益17億円（2009年3月期・連結）／売上高3,513億円・経常利益39億円・純損失23億円（2010年3月期・連結）。",
                      "source": "東京放送ホールディングス 有価証券報告書（連結）",
                      "url": null
                    }
                  ]
                },
                {
                  "text": "もっとも、この攻防のさなかに東京放送は放送外の柱も立てていた。2008年2月、赤坂再開発工事が終わって複合施設「赤坂サカス」が営業を始める。本社周辺の土地を商業・オフィスの集積へ変え、放送収入に依存しない賃料収入を生む資産に育てる試みであった。楽天対策として制度で守りを固める一方、収益源を放送の外へ広げる備えを同じ時期に進めていた。支配権の防衛と事業構造の組み替えは、この時期に表裏の関係にあったといえる。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2008年2月に赤坂再開発工事が終了し、複合施設「赤坂サカス」が営業を開始した",
                      "原文": "2008年2月に赤坂再開発工事が終了し複合施設「赤坂サカス」が営業を開始した。",
                      "source": "東京放送ホールディングス 有価証券報告書【沿革】",
                      "url": null
                    }
                  ]
                }
              ]
            },
            {
              "sub_title": "制度で守るということ",
              "editorial": true,
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "この一件を、ネットに乗り遅れた保守的なテレビ局が敵対的買収を撥ね返した話と読むと、事の芯を取り逃がす。東京放送は最後まで、楽天の統合提案を事業の論理で拒んだ。井上弘社長の「事業で下から積み上げたい／株を買って上から来ようとする」という対比は、放送は積み重ねで築くものだという事業観の表明であった。ところが決着をつけたのは事業ではなく、認定放送持株会社という放送法の制度であった。一株主の保有を33%で頭打ちにする仕組みが、1,200億円を投じた楽天の道をふさいだ。事業で語り、制度で守ったところに、この防衛の性格が凝縮されているとみられる。"
                },
                {
                  "text": "もっとも、支配権を守ったことと、楽天が突きつけた問いに答えたこととは別である。「ネットと放送の融合」をどう自らの事業へ取り込むかという問いに、東京放送が事業の側から答えを出したわけではない。攻防が終わった2009年3月期の連結純利益は17億円まで落ち、翌期は最終赤字に沈んだ。制度で囲い込んだ支配権の内側で、地上波広告に頼る本業の稼ぐ力はすでに細っていた。守りきった代償は、成長の道筋を自ら描き直すという課題として残ったといえる。赤坂サカスの賃料収入という次の柱の芽は、その課題への最初の答えであった。"
                }
              ]
            }
          ]
        }
      ],
      "references": [
        "週刊東洋経済 2007年5月12日号「スペシャルリポート０１ 攻防戦は第２幕に突入 攻め上がる楽天 籠城のＴＢＳ」",
        "週刊東洋経済 2008年12月27日号「ＮＥＷＳ ＴＯＰ４ 放送ＴＢＳ買収に終止符 楽天のさらなる誤算」",
        "東京放送 有価証券報告書（2005年3月期・連結）",
        "東京放送ホールディングス 有価証券報告書（2009年3月期・2010年3月期・連結）",
        "東京放送ホールディングス 有価証券報告書【沿革】"
      ],
      "authored": "2026-07",
      "last_updated": "2026-07-24"
    }
  ]
}
