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      "title": "鉄道一本足からWESTER経済圏へ転換できるか（筆者所感）",
      "text": "JR西日本の40年を貫いたのは、首都圏通勤需要を持たない鉄道事業者が、需要変動と災害に備えながら鉄道偏重の収益構造をどう動かすかという課題である。1987年発足時から、山陽新幹線の出張・観光需要と近畿圏在来線収入だけで採算を立てる宿命を負っていた。1991年の山陽新幹線自社保有化、1994年の関西空港線開業、1995年の阪神・淡路大震災での山陽新幹線3カ月不通、2002年の日本旅行子会社化と、需要源の多様化と災害対応が並走した。1996年の上場と2004年の完全民営化は、JR東日本に2-3年遅れての到達であり、首都圏なしの収益基盤の弱さは制度的独立に至る時間差にも反映された。\n\n完全民営化の翌2005年4月25日に起きた福知山線事故は、経営の重心そのものを動かした。107名死亡・562名負傷の事故は、私鉄並みの高密度ダイヤと懲罰的な日勤教育が遅延回避を運転士のミス隠蔽と過剰速度に追い込んだ構造的問題として外部調査で指摘された。事故当時に神戸支社副支社長として被害者対応に立った来島達夫は、後の社長就任後に「『福知山線』が私の原点」（東洋経済 2017/04/29）と語っている。事故以降、安全投資は経営の最上位に固定され、利益は安全投資と並走させて積む前提が定まった。2011年の大阪ステーションシティ、2013年のグランフロント大阪は、安全投資が経常費を押し上げるなか駅資産から別の利益源を立ち上げる選択で、2019年3月期は経常利益1,838億円の史上最高益となった。\n\n2021年3月期の純損失2,332億円は、最高益の裏で運輸業がセグメント利益の約7割を占める鉄道一本足の脆さを露呈させた。2019年12月就任の長谷川一明社長は「失敗も許容する。保守的社風に変化をもたらす」（日経ビジネス 2021/5/27）と組織風土改革に踏み込み、FY19比で400億円のコスト構造改革を実行して4期連続増収増益で2025年3月期営業利益1,801億円まで回復させた。中期経営計画2025はWESTER会員1,000万人・モバイルICOCA利用者500万人を掲げ、ライフデザイン分野の利益貢献を4割へ引き上げる目標を置く。2024年3月開業の北陸新幹線敦賀延伸と2025年の大阪・関西万博が短期の追い風となるなかで、WESTER経済圏とまちづくりで本当に4割の利益貢献を引き出せるかが、構造転換の試金石として残されている。",
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