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      "title": "賃貸保有から販売・ファンドへ組み替えられるか（筆者所感）",
      "text": "京王の115年を貫いたのは、自前の延伸より合併と統合で骨格を得てきた経営である。1910年に新宿〜八王子の幹線鉄道を構想しながら軌道条例下の路面電車として開業した滑り出しは慎ましく、府中〜東八王子の本筋は1926年の玉南電気鉄道合併で取り込んだ。井の頭線も1934年に渋谷〜吉祥寺を全通させた帝都電鉄を、戦時統合の京王帝都電鉄が承継して獲得した路線である。郊外放射と都市内横断という性格の異なる二路線を抱える私鉄は限られ、この組み合わせは京王が能動的に設計したのではなく戦時統合が結果として与えた構造であった。\n\n戦後の再独立から半世紀は、与えられた二路線を収益化する仕組みづくりに費やされた。1948年の分離独立から1949年の上場、1955年の不動産参入、1961年の京王百貨店、1969年設立で1971年6月開業の京王プラザホテル、1978年の京王新線複々線化、1980年の都営新宿線直通と、ターミナルと沿線で稼ぐ装置を順に積み上げた。1990年の相模原線全通で多摩ニュータウンの通勤需要を取り込み、運輸・不動産・レジャーサービスの三本柱が揃った。1998年に「帝都」の二文字を外して京王電鉄に改称した時点で、戦時統合の最後の名残が整理された。\n\n2021年3月期の創業以来初の経常赤字は、通勤需要が前提どおりに戻らないことを露わにし、賃貸中心の不動産保有を販売・ファンドへ組み替える契機となった。都村智史社長は「これまで賃貸が中心だったが、金利動向を踏まえると今後も固定資産を持ち続けては資本効率が悪くなってしまう」（日本経済新聞 2025/5/25）と述べ、総資産利益率4%を切る保有資産はオフバランスする方針を示している。ただし新宿西南口再開発と笹塚〜仙川の連続立体交差事業は工期未定のまま控え、有利子負債4,469億円を抱えて投資ピークに向かう。鉄道の伸びを期待せず、不動産で利益を作り続けて二大投資を支える設計が成立するかが、次期中計の核心となる。",
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          "title": "日本経済新聞",
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