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    {
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      "year": 1993,
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      "type": "new_business",
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      "title": "福利厚生代行「福利厚生倶楽部」の開始による第二の柱づくり",
      "subtitle": "留守宅管理一本足の先細りに、4,000社の人事部という顧客名簿をどう使い直したか",
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      "issue": "多角化と収益基盤",
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      "highlights": [
        {
          "label": "概要",
          "text": "1993年9月、日本リロケーションが企業の福利厚生を代行する会員制サービス「福利厚生倶楽部」を開始した。転勤者の留守宅管理で築いた企業人事部との取引関係の上に、会費収入を積み上げる第二の事業を載せた経営判断にあたる。"
        },
        {
          "label": "背景",
          "text": "バブル崩壊後、国内企業の海外撤退で留守宅管理の新規受託が鈍った。転勤者は平均4年で帰任し、解約を上回る新規物件を取り続けなければ管理手数料が細る構造にあり、佐々田正徳社長は本業の先細りに直面していた。"
        },
        {
          "label": "内容",
          "text": "提携した宿泊・レジャー施設の利用権を会員制で従業員に提供し、会費は従業員100名以下の企業で1人月額1,000円、大企業で800円とした。保養所という固定資産の維持費を、従業員数に比例する月額費用へ置き換える設計であった。"
        },
        {
          "label": "含意",
          "text": "立ち上げから数年は赤字で、株主や取引金融機関は継続に反対した。事業を軌道に乗せたのは1998年以降の金融機関への公的資金注入で、保養所を手放した大企業が中小企業向けの仕組みへ流れ込み、会員は2025年3月期に727万人へ達した。"
        }
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      "parties": [
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          "name": "日本リロケーション",
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            "note": "転勤者の留守宅管理を主業とする未公開の中堅サービス企業。取引先は大手企業約4,000社"
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          "title": "日本住建から日本リロケーションセンターへ商号変更、リロケーション事業を本格開始"
        },
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          "title": "留守宅管理の総収入3.5〜4億円、累積管理戸数は約1,800戸"
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        {
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          "title": "福利厚生代行サービス「福利厚生倶楽部」を開始",
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          "title": "日本証券業協会に株式を店頭登録（会員数は8月末で2,000社・19万人超）"
        },
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          "title": "持株会社化により福利厚生代行事業をリロクラブへ承継"
        }
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      "snapshot": {
        "fiscal_year": "1999年3月期（単体）",
        "source": "証券アナリストジャーナル 37(10) 1999年10月「日本リロケーション」佐々田正徳",
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            "stock_code": "8876",
            "name": "日本リロケーション",
            "fiscal_year": "1999年3月期（単体）",
            "president": "佐々田正徳",
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          "label": "背景",
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            {
              "sub_title": "一本の柱で走った9年",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "日本リロケーションは1984年5月、日本住建から日本リロケーションセンターへ商号を改め、三井物産1社向けに組み立てた留守宅管理を全国の企業へ売る事業へ移った。転勤で空いた社員の家を企業の費用で預かり、借り手に貸し、帰任時に原状へ戻す。1985年度の収入は、新規取扱い800件の事務代行手数料と入居時営繕で2億4,000万円、これに累積1,800戸からの月次管理費と帰任時のリフォームが重なって3億5,000万〜4億円であった。佐々田正徳社長は後年、この商号変更の年こそが名実ともに創業の時であったと振り返っている。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "1985年度の総収入は3.5〜4億円で、新規取扱い800件からの手数料・営繕2.4億円に累積1,800戸の管理費と帰任時リフォームが加わる構造だった",
                      "原文": "これに、7年間の累積管理客から賃料の戸建で8%、マンションで5%の管理費が毎月累積される。さらに帰任したときのリフォーム費用などが加わって、60年度総収入で3.5〜4億円というのが同社の事業規模である。",
                      "source": "ヤノ・レポート 1985年11月号(690)「日本リロケーションセンター」",
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                    {
                      "fact": "佐々田正徳社長は1984年5月の商号変更を「名実ともに当社の創業」と語った",
                      "原文": "そこで事業化を決意、1984年5月に会社も「(株)日本リロケーションセンター」に商号を変更、本格的にリロケーション事業を開始した。この時が、名実ともに当社の創業だと考えている。",
                      "source": "証券アナリストジャーナル 37(10) 1999年10月「日本リロケーション」佐々田正徳",
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                },
                {
                  "text": "事業は9年で売上100億円規模へ伸び、1980年代半ばには「同じ貸すなら一流企業」というテレビコマーシャルで社名も知られた。ところがバブル崩壊で潮目が変わる。海外事業から撤退する国内企業が相次ぎ、新規の受託が鈍った。留守宅管理は転勤者が平均4年で帰任すれば契約が終わる仕事で、解約を上回る物件を取り続けなければ管理手数料が細る。「次の事業を作らなければ会社が潰れてしまう。本気でそう思っていた」と、佐々田社長は当時の心境を語っている。",
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                    {
                      "fact": "商号変更から9年で売上は100億円規模まで伸びたが、バブル崩壊と企業の海外撤退でブレーキがかかった",
                      "原文": "それから9年間、高度成長の波に乗って、経営規模も拡大、売上も一挙に100億円ぐらいに拡大した。そのまま、株式公開までいけると思っていたが、バブルが崩壊、同時に景気が長期低迷期に入り、企業の海外撤退や縮小があって、ブレーキがかかってしまった。",
                      "source": "証券アナリストジャーナル 37(10) 1999年10月「日本リロケーション」佐々田正徳",
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                    {
                      "fact": "転勤者は平均4年で帰国し、解約が増えるなかで新規物件を獲得しなければ管理手数料が減る構造だった",
                      "原文": "転勤者は平均4年で帰国する。帰国による解約が増える中、新規物件を獲得しなければ、管理手数料が減ってしまう。",
                      "source": "日経ビジネス 2003年7月14日号「リロ・ホールディング 人事部の“悩みの種”がメシの種」",
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            {
              "sub_title": "顧客名簿の外にいた勤労者",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "手元にあったのは、リロケーションサービスで取引を持つ約4,000社の名簿であった。いずれも転勤者を抱える大手優良企業で、窓口は人事・総務の担当者となる。一方、日本の勤労者の8割強は中小企業に属し、保養所も契約施設も持たない勤め先で働いていた。「福利厚生は第2の給与と言われる。しかし、雇用者総数の約90％を占める中小企業の社員はその恩恵を受けていない」——佐々田社長は、この落差を新しい事業の入口とみた。",
                  "evidences": [
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                      "fact": "リロケーション事業で約4,000社の大手企業と取引を持つ一方、勤労者の80数％は福利厚生のない中小企業に属していた",
                      "原文": "当社はリロケーションサービスで約4,000社の企業とパイプを持っている。いずれも大手優良企業である。しかし、日本では中小企業が圧倒的に多い。勤労者でみると80数%は中小企業に属している。そして福利厚生のない世界で生活している。",
                      "source": "証券アナリストジャーナル 37(10) 1999年10月「日本リロケーション」佐々田正徳",
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                      "fact": "佐々田社長は雇用者総数の約90％を占める中小企業の社員が福利厚生の恩恵を受けていない点に事業機会を見た",
                      "原文": "「福利厚生は第2の給与と言われる。しかし、雇用者総数の約90％を占める中小企業の社員はその恩恵を受けていない」（佐々田会長）。中小企業の社員や家族が福利厚生を利用できる仕組みを作れば事業になると考えた。",
                      "source": "日経ビジネス 2003年7月14日号「リロ・ホールディング 人事部の“悩みの種”がメシの種」",
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                {
                  "text": "1社が単独で保養所を建てて維持するには固定費がかかる。社員のレジャーの好みも分かれ、稼働率は上がらない。多数の企業から集めた会員で契約施設を共同利用すれば、1社では持てない品揃えを月額の会費で賄える。留守宅管理で積み上げた人事部への営業と、全国の宿泊・不動産事業者との接点は、その仕組みを立ち上げる材料としてそのまま使えた。同じ人事部の決裁者が、留守宅管理と福利厚生の両方の発注権限を持っていた。",
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                      "fact": "単独で福利厚生を充実させにくい企業に代わり、リゾート施設の部屋を仕入れスポーツクラブなどと契約する仕組みだった",
                      "原文": "単独で福利厚生を充実させるのが難しい企業に代わって、リゾート施設の部屋を仕入れ、スポーツクラブなどと契約している。",
                      "source": "日経ビジネス 2003年7月14日号「リロ・ホールディング 人事部の“悩みの種”がメシの種」",
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        {
          "section": "origin",
          "label": "決断",
          "subsections": [
            {
              "sub_title": "1993年9月、福利厚生倶楽部の発足",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "1993年9月、同社は企業の福利厚生を総合的に支援する代行サービス「福利厚生倶楽部」を開始した。提携先の宿泊施設やスポーツクラブ、レジャー施設の利用権を、会員企業の従業員が割引価格で使える会員制である。会費は従業員100名以下の企業が1人あたり月額1,000円、大企業が800円。企業から見れば、保養所という資産の維持費が、従業員数に比例する月額の費用へ置き換わる。メニューは7分野64アイテムで組み立てられた。",
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                      "原文": "1993年９月 福利厚生代行サービス「福利厚生倶楽部」を開始",
                      "source": "リログループ 有価証券報告書【沿革】",
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                    {
                      "fact": "会費は従業員100名以下の企業で1人月額1,000円、大企業で800円、メニューは7分野64アイテム",
                      "原文": "主な収入は会費収入で、会費は従業員100名以下の企業は従業員数1人当たり月額1,000円、大企業は800円である。提供するメニューは、保養所だけではなく、リゾート、スポーツクラブ、ゴルフ場、テニスコート、エンターテイメント、カルチャースクール、ビジネスサポートとしてのレジャーランドなど、7つの分野で、64のアイテムを用意している。",
                      "source": "証券アナリストジャーナル 37(10) 1999年10月「日本リロケーション」佐々田正徳",
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                {
                  "text": "収益は、集めた会費を原資に、施設の仕入れ値と会員の負担額の差を埋める形で設計された。福利厚生倶楽部がホテルの部屋を7,000円で仕入れ、3,500円を会費収入から補填する。安く提供するほど会員が集まり、会費収入が増え、仕入れの交渉力も上がる。留守宅管理が物件1件ごとの手数料を積む商売であるのに対し、こちらは従業員数という別の単位で毎月の収入が積み上がる。同じ顧客に対し、性格の違う2つの収入源を持った。",
                  "evidences": [
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                      "fact": "集めた会費を宿泊費等の一部に充当し、7,000円で仕入れた部屋に3,500円を会費収入から補填する構造だった",
                      "原文": "企業から集めた会費は宿泊費やその他のサービス費の一部に充当する。例えば、福利厚生倶楽部がホテルの部屋を7000円で仕入れ、3500円を会費収入で補填する。安くサービスを提供すれば、さらに大勢の会員が集まり、会費収入を増やすことができる。",
                      "source": "日経ビジネス 2003年7月14日号「リロ・ホールディング 人事部の“悩みの種”がメシの種」",
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            {
              "sub_title": "ホテル9カ所とスポーツ施設1つからの5年",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "立ち上がりは重かった。当初、会員が使える宿泊施設は9カ所、スポーツ施設は1つしかない。薄いカタログを持って営業に回ったものの、福利厚生を外部へ委ねるという考え方が企業に浸透しておらず、会員はほとんど増えなかった。数年間は赤字が続き、株主や取引金融機関からは事業の継続に反対する声が出た。留守宅管理の稼ぎを、育つかどうか分からない事業へ回す期間が続いた。",
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                      "fact": "開始当初はホテル9カ所・スポーツ施設1つで会員が増えず、数年間赤字が続き株主や金融機関は事業継続に反対した",
                      "原文": "当初、利用できるホテルは9カ所、スポーツ施設はわずか1つしかなかった。それでも薄いカタログを作り、企業への営業活動を始めた。初めのうちは福利厚生代行という考え方が企業に浸透していないため、全く会員が増えなかった。数年間は赤字で、株主や金融機関は事業継続に反対した。",
                      "source": "日経ビジネス 2003年7月14日号「リロ・ホールディング 人事部の“悩みの種”がメシの種」",
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                },
                {
                  "text": "佐々田社長は中小企業への訪問を重ねた。証券アナリスト向けの講演では、この時期を「中小企業へのお百度参りを重ねて」5、6年と表現している。1999年3月期末の会員は15万人弱。その半年ほど前から大企業の加入が相次ぎ、1999年8月末には2,000社・19万人を超えた。同年9月、同社は日本証券業協会に株式を店頭登録し、創業から32年で公開市場での調達手段を得た。",
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                    {
                      "fact": "中小企業への訪問を5〜6年重ね、1999年3月期末に約15万人弱の会員、同年8月末には2,000社・19万人超へ伸びた",
                      "原文": "そして中小企業へのお百度参りを重ねて5、6年間、99年3月期末には約15万人弱の会員規模を持つまでに成長した。さらに半年前から大企業の加入が相次ぐようになったのである。",
                      "source": "証券アナリストジャーナル 37(10) 1999年10月「日本リロケーション」佐々田正徳",
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                    {
                      "fact": "1999年9月、日本証券業協会に株式を店頭登録した",
                      "原文": "1999年９月 日本証券業協会に株式を店頭登録",
                      "source": "リログループ 有価証券報告書【沿革】",
                      "url": null
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        },
        {
          "section": "outcome",
          "label": "結果",
          "subsections": [
            {
              "sub_title": "金融危機が大企業を連れてきた",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "潮目を変えたのは、1998年以降の金融機関への公的資金注入であった。注入を受けた金融機関の多くは保養所などの不要資産の売却を決めたが、社員や労働組合との関係から代わりの制度を用意する必要があり、そこで福利厚生倶楽部が注目を集めた。不要資産の圧縮は一般事業会社にも広がった。中小企業の従業員のために設計した仕組みへ、大企業がこぞって入会した。1997年3月末に約5万5,000人だった会員は、2003年には70万人を超えた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "公的資金注入を受けた金融機関が保養所を売却する一方で代替の福利厚生制度を必要とし、金融危機を境に大企業が加入した",
                      "原文": "公的資金の注入を受ける金融機関の多くは、保養所など不要資産の売却を決めた。しかし、売却を決めたとはいえ、社員や労働組合との関係もあり、代わりの福利厚生制度を整備しなければならない。その時、福利厚生倶楽部は注目を集めた。",
                      "source": "日経ビジネス 2003年7月14日号「リロ・ホールディング 人事部の“悩みの種”がメシの種」",
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                    },
                    {
                      "fact": "会員は1997年3月末の約5万5,000人から2003年には70万人超へ増えた",
                      "原文": "資産リストラという時代の流れに乗り、金融危機以前の97年3月末に約5万5000人だった会員は、今では70万人を超える。",
                      "source": "日経ビジネス 2003年7月14日号「リロ・ホールディング 人事部の“悩みの種”がメシの種」",
                      "url": null
                    }
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                },
                {
                  "text": "収益への寄与も入れ替わった。1999年3月期の営業収益141億40百万円のうち福利厚生代行は8.3％にすぎなかったが、営業総利益で見ると32％を占め、翌期には50％弱へ届くと佐々田社長は説明している。売上の比率と利益の比率が食い違うのは、会費が仕入れを介さない収入である一方、留守宅管理が営繕や実費の立て替えを抱えるためであった。2003年3月期の福利厚生代行の売上高は約56億円、連結売上高241億円の23％を占めた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "1999年3月期の営業収益141億40百万円に対し福利厚生事業の構成比は8.3％、営業総利益では32％を占め翌期50％弱の見通しだった",
                      "原文": "業績は、99年3月期が営業収益141億40百万円、経常利益5億26百万円。営業収益構成は、リロケーション事業83.8%、福利厚生代行サービス事業が8.3%であったが、福利厚生事業は、今期12.5%に上がる見込みである。営業総利益の構成では、福利厚生事業が32%であるが、今期は50%弱となり、リロケーション事業とほぼ同等となる見通しである。",
                      "source": "証券アナリストジャーナル 37(10) 1999年10月「日本リロケーション」佐々田正徳",
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                    {
                      "fact": "2003年3月期の福利厚生代行事業の売上高は約56億円で連結売上高の23％を占めた",
                      "原文": "福利厚生代行事業の2003年3月期の売上高は約56億円とリロ・ホールディングの連結売上高の23％を占めるまでになった。",
                      "source": "日経ビジネス 2003年7月14日号「リロ・ホールディング 人事部の“悩みの種”がメシの種」",
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            {
              "sub_title": "二本目の柱が主柱へ",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "販売網の広げ方にも工夫があった。1999年10月に麻生セメントとの合弁で福利厚生倶楽部九州を、2000年5月に名古屋鉄道との合弁で福利厚生倶楽部中部を、同年7月に中国電力との合弁で福利厚生倶楽部中国を設立し、地域の有力企業を地方の販売窓口として取り込んでいる。中小企業を1社ずつ訪ねる営業を全国で繰り返す代わりに、地元で信用のある企業の取引先網を借りる形であった。2001年7月の持株会社化で、福利厚生代行事業は新設会社のリロクラブへ承継された。会員数は2017年3月期末に544万人へ達し、週刊東洋経済は同年、企業のコスト削減を追い風にニッチ市場で伸びる例として同社を取り上げている。企業の人事・総務の制度は頻繁には変わらず、一度契約すれば複数年にわたり使われる。景気が悪化するほど外部委託が進むため、会員基盤は不況期にも崩れにくかった。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2016年度末の福利厚生倶楽部の会員数は544万人で、企業のコスト削減を追い風に成長した",
                      "原文": "リロが運営する「福利厚生倶楽部」はそのニーズを取り込み、会員数は１６年度末で５４４万人（前年度末比１０．３％増）に膨らんだ。",
                      "source": "週刊東洋経済 2017年6月17日号「ニッチな市場で稼ぐ 福利厚生代行 企業の費用削減が追い風 福利厚生で伸びるリロ」",
                      "url": null
                    },
                    {
                      "fact": "2001年7月の持株会社化で福利厚生代行サービス事業はリロクラブへ承継された",
                      "原文": "当社のリロケーション事業および福利厚生代行サービス事業を新設会社分割により、それぞれ㈱リロケーション・ジャパンおよび㈱リロクラブに承継",
                      "source": "リログループ 有価証券報告書【沿革】",
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                    },
                    {
                      "fact": "1999年10月に麻生セメント、2000年5月に名古屋鉄道、同年7月に中国電力との合弁で地域別の福利厚生倶楽部を設立した",
                      "原文": "1999年10月 ㈱麻生セメントとの合弁により㈱福利厚生倶楽部九州を設立／2000年５月 名古屋鉄道㈱との合弁により㈱福利厚生倶楽部中部を設立／2000年７月 ㈱中国電力との合弁により㈱福利厚生倶楽部中国を設立",
                      "source": "リログループ 有価証券報告書【沿革】",
                      "url": null
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                  ]
                },
                {
                  "text": "会員数は2011年3月期末の284万人から2025年3月期末の727万人へ2.6倍に増えた。2025年3月期の連結売上収益1,429億円、営業利益304億円のうち、福利厚生事業は最大の利益源にあたる。1993年に立てた二本目の柱は、留守宅管理から派生した借上社宅管理・賃貸管理・観光と並ぶ4事業構成のなかで、最も安定した収入を供給する位置に移った。海外事業の減損で自己資本比率が一時13％まで下がった2024年3月期にも、この事業の収益は揺らがなかった。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "福利厚生事業の会員数は2011年3月期末の284万人から2025年3月期末の727万人へ2.6倍に増えた",
                      "原文": "福利厚生事業の会員数は284万人から727万人へ2.6倍",
                      "source": "リログループ 2025年3月期 決算説明会（2025年5月8日）",
                      "url": "https://www.relo.jp/ir/library/docs/f6c598471ed114374f365d9d6bd933f93e301a42.pdf"
                    },
                    {
                      "fact": "2025年3月期の連結売上収益は1,429億800万円、営業利益304億3,700万円で過去最高益を更新した",
                      "原文": "まず、前期決算ですが、連結ベースでは、売上収益が1,429億800万円、営業利益304億3,700万円、税引前利益528億6,300万円、当期利益が433億1,700万円となりました。",
                      "source": "リログループ 2025年3月期 決算説明会（2025年5月8日）",
                      "url": "https://www.relo.jp/ir/library/docs/f6c598471ed114374f365d9d6bd933f93e301a42.pdf"
                    }
                  ]
                }
              ]
            },
            {
              "sub_title": "名簿に別の商品を載せるということ",
              "editorial": true,
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "佐々田正徳社長がこの事業へ踏み切った動機は、成長市場を見つけたという類のものではなく、本業の先細りへの危機感にあった。留守宅管理は転勤者が帰任すれば終わる契約で、企業が海外から引き揚げれば新規は入らない。手元に残るのは、大手企業約4,000社の人事部という取引の窓口だけであった。その窓口に別の商品を載せるという発想は、新分野への進出というより、すでに持っている関係の使い回しに近い。数年の赤字に耐えたのは、次の柱の候補が他になかったからでもある。"
                },
                {
                  "text": "事業を軌道に乗せたのは、自社の営業よりも金融危機と企業の資産リストラであった。保養所を売った会社が代わりの制度を探し、中小企業向けに設計された仕組みへ大企業が入ってきた。ただし、その時に差し出せる商品があったのは、佐々田社長が中小企業を回った5、6年があったからにほかならない。9カ所のホテルと1つのスポーツ施設から始まった薄いカタログは、2025年3月期末に727万人の会員を抱える事業へ育った。"
                }
              ]
            }
          ]
        }
      ],
      "references": [
        "ヤノ・レポート 1985年11月号(690)「日本リロケーションセンター」",
        "証券アナリストジャーナル 37(10) 1999年10月「日本リロケーション」佐々田正徳",
        "日経ビジネス 2003年7月14日号「リロ・ホールディング 人事部の“悩みの種”がメシの種」",
        "週刊東洋経済 2017年6月17日号「ニッチな市場で稼ぐ 福利厚生代行 企業の費用削減が追い風 福利厚生で伸びるリロ」",
        "リログループ 有価証券報告書【沿革】",
        "リログループ 2025年3月期 決算説明会（2025年5月8日）"
      ],
      "authored": "2026-07",
      "last_updated": "2026-07-22"
    },
    {
      "slug": "shataku-tentai-2002",
      "url": "/tse/8876/decisions/shataku-tentai-2002/",
      "year": 2002,
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      "schema_version": "1.0",
      "stock_code": "8876",
      "decision_id": "8876-shataku-tentai-2002",
      "type": "new_business",
      "tags": [
        "bm-model-shift",
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      "title": "借上社宅の転貸事業への進出",
      "subtitle": "留守宅を預かる代理人から、社宅を借りて企業へ貸す当事者へ",
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      "issue": "事業モデルと収益構造",
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          "text": "2002年4月、リロ・ホールディング傘下のリロケーション・ジャパンが借上社宅の転貸を開始した。自らが賃貸借の当事者となって企業へ転貸し、契約事務と法的リスクを丸ごと引き受ける社宅管理サービスにあたる。"
        },
        {
          "label": "背景",
          "text": "祖業の留守宅管理は転勤者が平均4年で帰任すれば契約が終わり、リロケーション事業の売上高は2002年3月期までの数年間、120億円前後で横這いにとどまっていた。"
        },
        {
          "label": "内容",
          "text": "物件ごとに大家と契約して企業へ一括転貸し、年間補償料と引き換えに解約時の原状回復費を負担する。企業は敷金の差し入れも稟議も不要になり、転勤手続きは社員がインターネット上で完結できる仕組みも用意した。"
        },
        {
          "label": "含意",
          "text": "開始から1年で3,000戸を受託し、リロケーション事業の売上高は2003年3月期に160億円へ増えた。一方で転貸契約が期をまたいだ影響から同期の営業利益は上場以来初めて減り、管理体制の粗さが表面化した。"
        }
      ],
      "parties": [
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          "title": "福利厚生代行サービス「福利厚生倶楽部」を開始"
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        {
          "year": 1999,
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          "title": "日本GEプラスチックス元社長の斉藤尚史が社長に就任、佐々田正徳は会長へ"
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          "title": "借上社宅の管理戸数が14万4,400戸を超える"
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      "snapshot": {
        "fiscal_year": "2003年3月期",
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              "note": "2003年3月末"
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          "label": "背景",
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            {
              "sub_title": "帰任で終わる契約",
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                  "text": "留守宅管理は、転勤で空いた社員の家を預かり、借り手を探して貸し、帰任時に返すまでの役務にあたる。裏を返せば、転勤者が戻れば契約は終わる。転勤者の帰任までの期間は平均4年で、解約を上回る新規物件を取り続けなければ管理手数料は細っていく。バブル崩壊後は国内企業の海外撤退が相次ぎ、新規の受託そのものが鈍っていた。留守宅管理を主とするリロケーション事業の売上高は、2002年3月期までの数年間、120億円前後で横這いのまま推移した。",
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                      "fact": "転勤者は平均4年で帰国し、新規物件を獲得しなければ管理手数料が減る構造だった",
                      "原文": "転勤者は平均4年で帰国する。帰国による解約が増える中、新規物件を獲得しなければ、管理手数料が減ってしまう。",
                      "source": "日経ビジネス 2003年7月14日号「リロ・ホールディング 人事部の“悩みの種”がメシの種」",
                      "url": null
                    },
                    {
                      "fact": "留守宅管理が主だったリロケーション事業の売上高は2002年3月期までの数年間120億円前後で横這いだった",
                      "原文": "留守宅管理が主だったリロケーション事業の売上高は、2002年3月期までの数年間、120億円前後と横這いで推移していた。",
                      "source": "日経ビジネス 2003年7月14日号「リロ・ホールディング 人事部の“悩みの種”がメシの種」",
                      "url": null
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                },
                {
                  "text": "会社の側には期限があった。1999年9月に株式を店頭登録した際、佐々田正徳社長は4年ごとに目標を定める「オリンピック作戦」を掲げ、第一次の終期にあたる2003年3月期決算をもって東証一部上場を果たすと表明していた。福利厚生倶楽部は金融危機を追い風に会員を増やしていたが、祖業のリロケーション事業は止まっている。2001年7月には持株会社へ移行し、留守宅管理を新設のリロケーション・ジャパンへ、福利厚生代行をリロクラブへ分けたばかりであった。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "佐々田社長は4年ごとの「オリンピック作戦」を掲げ、第一次が終わる2003年3月期決算での一部上場を目標に定めた",
                      "原文": "当社は現在「オリンピック作戦」と称する事業計画を展開している。これは、4年ごとにターゲットを決めてチャレンジしようというもので、99年4月から第一次作戦がスタート、2003年3月期で終了する。この第一次は、2003年3月期決算をもって、1部上場を目標と定め、努力していく予定である。",
                      "source": "証券アナリストジャーナル 37(10) 1999年10月「日本リロケーション」佐々田正徳",
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                    },
                    {
                      "fact": "2001年7月に持株会社へ移行し、リロケーション事業をリロケーション・ジャパン、福利厚生代行サービス事業をリロクラブへ承継した",
                      "原文": "当社のリロケーション事業および福利厚生代行サービス事業を新設会社分割により、それぞれ㈱リロケーション・ジャパンおよび㈱リロクラブに承継",
                      "source": "リログループ 有価証券報告書【沿革】",
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            },
            {
              "sub_title": "企業が社宅を手放したあとに残った事務",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "同じころ、顧客側の事情も動いていた。減損会計の本格導入を控え、企業は保養所や社宅といった不要資産の売却を進める。自社所有の社宅を売った企業は、代わりの住まいを社員へ用意するため借上社宅を増やした。ところが借上社宅は、物件ごとに大家と賃貸借契約を結ぶ形をとる。人事異動のたびに契約と解約が発生し、敷金の差し入れという支出を伴うため、物件1件ごとに稟議書を書く必要が生じた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "自社所有の社宅を売却した企業が借上社宅を増やした結果、物件ごとの契約と解約で大量の事務作業と敷金支出、稟議が発生した",
                      "原文": "自社所有の社宅を売却した企業は、代わりの社宅を社員に提供するため、借り上げ社宅を増やした。ところが、物件ごとに大家と契約を結ぶ借り上げ社宅では、人事異動のたびに契約と解約で大量の事務作業が生じる。敷金の支払いなど会社の支出が伴うため、物件ごとに稟議書を書く必要もある。",
                      "source": "日経ビジネス 2003年7月14日号「リロ・ホールディング 人事部の“悩みの種”がメシの種」",
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                },
                {
                  "text": "事務の量だけではない。社員と大家のあいだにトラブルが起これば人事部が仲介に入り、毎月の家賃の支払いと更新時の手続き、退去時の原状回復費の交渉まで人事の担当者が抱える。アサヒビールの人事関連会社アサヒマネジメントサービスで人事事業部の課長を務めた木島一成氏は、この状態を「人事を担当するようになって8年、何とかしたいといつも考えていた」と振り返っている。企業の人事部という、リロケーション事業がすでに窓口として持っていた場所に、処理しきれない仕事が積み上がっていた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "社員と大家のトラブル仲介、家賃支払い、更新手続き、原状回復など借上社宅の実務は人事部の負担になっていた",
                      "原文": "社員と大家の間にトラブルが起きれば、人事部が仲介に入らなければならないし、毎月の家賃の支払いや更新時の事務手続き、原状回復費など契約途中や解約時にも膨大な手間がかかる。「人事を担当するようになって8年、何とかしたいといつも考えていた」。借り上げ社宅の問題に悩んでいたアサヒビールの人事関連子会社、アサヒマネジメントサービス人事事業部の木島一成課長は振り返る。",
                      "source": "日経ビジネス 2003年7月14日号「リロ・ホールディング 人事部の“悩みの種”がメシの種」",
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            }
          ]
        },
        {
          "section": "origin",
          "label": "決断",
          "subsections": [
            {
              "sub_title": "2002年4月、賃貸借の当事者になる",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "2002年4月、リロ・ホールディングは傘下のリロケーション・ジャパンで借上社宅の転貸という社宅管理サービスを始めた。同社が大家と個別に賃貸借契約を結び、それをまとめて顧客企業へ転貸する。契約の当事者がリロケーション・ジャパンになるため、企業は物件ごとの契約事務からも、賃貸借に伴う法的な責任からも離れられる。人事部から見れば、社宅の窓口が大家の数だけあった状態から、一社との取引に置き換わった。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2002年4月、リロケーション・ジャパンが借上社宅を個別に契約しまとめて企業へ転貸する方式を始め、企業は煩雑な業務と法的リスクを回避できた",
                      "原文": "リロ・ホールディングは2002年4月、傘下のリロケーション・ジャパン（田中寛社長）で借り上げ社宅の転貸という新しい社宅管理サービスを始めた。同社が借り上げ社宅を個別に契約し、まとめて企業に転貸する。リロケーション・ジャパンが賃貸借の当事者となるため、企業は煩雑な業務や契約に伴う法的リスクを回避できるというメリットがある。",
                      "source": "日経ビジネス 2003年7月14日号「リロ・ホールディング 人事部の“悩みの種”がメシの種」",
                      "url": null
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                },
                {
                  "text": "引き受けたのは事務だけではない。企業が年間補償料を払えば、解約時の原状回復費はリロケーション・ジャパンが負担する。この仕組みなら企業は大家へ敷金を差し入れずに済む。加えて、転勤先の新居探しから引越し業者の手配まで、人事部が担ってきた手続きを転勤者本人がインターネット上で完結できるシステムも用意した。木島課長は「こんな仕組みがあったら便利と思っていたものをすべて実現してくれた」と述べている。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "年間補償料と引き換えに原状回復費を負担して敷金を不要にし、転勤手続きを社員がインターネット上でできるシステムも開発した",
                      "原文": "年間補償料を支払えば、リロケーション・ジャパンが解約時の原状回復費を負担するという新しい仕組みも取り入れた。この仕組みなら、企業は大家に敷金を支払わなくても済む。しかも、転勤先の新居探しや引っ越し業者の手配など、人事部が担当していた転勤手続きを、転勤する社員がインターネット上でできるシステムも開発した。",
                      "source": "日経ビジネス 2003年7月14日号「リロ・ホールディング 人事部の“悩みの種”がメシの種」",
                      "url": null
                    }
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            },
            {
              "sub_title": "立ち位置の反転と、川上から川下まで",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "留守宅管理で同社が立っていたのは、転勤者すなわち貸主の側であった。空いた家を預かり、借り手を探し、賃料の一定割合を管理手数料として受け取る。転貸では立ち位置が入れ替わる。自らが借主として大家と契約し、企業に対しては貸主となる。空室の期間も原状回復の費用も自社の負担となる代わりに、企業から受け取る額と大家へ支払う額の差、および付随する役務の対価が積み上がる。同じ社宅という対象を扱いながら、収入の性格は別のものになった。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "留守宅管理では賃料の約10％が管理手数料であり、管理件数の増加が収益の柱だった",
                      "原文": "この部門の当社の収入は、管理手数料が柱になっている。月額11万5千円〜12万円である。9,200件の管理件数を擁しており、賃料の約10%が管理手数料となる。",
                      "source": "証券アナリストジャーナル 37(10) 1999年10月「日本リロケーション」佐々田正徳",
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                  ]
                },
                {
                  "text": "新居探し、引越しの手配、契約と管理という3つの役務を揃えたことで、転勤の川上から川下までが1社の中に収まった。人事部が抱えていた手間は、そのまま受託の対象になる。開始からわずか1年で、リロケーション・ジャパンは3,000戸の社宅管理を請け負った。留守宅管理の受託が転勤者の発生に左右されるのに対し、借上社宅は企業が住まいを用意し続けるかぎり積み上がる。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "新居探しから契約・管理まで転勤の川上から川下を押さえた結果、わずか1年で3,000戸の社宅管理を受託した",
                      "原文": "新居探しから契約・管理業務という、転勤の川上から川下までを押さえる3つのサービスを揃えた結果、わずか1年の間に3000戸の社宅管理を請け負った。",
                      "source": "日経ビジネス 2003年7月14日号「リロ・ホールディング 人事部の“悩みの種”がメシの種」",
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              ]
            }
          ]
        },
        {
          "section": "outcome",
          "label": "結果",
          "subsections": [
            {
              "sub_title": "横這いが崩れた年と、初の営業減益",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "数年間120億円前後で止まっていたリロケーション事業の売上高は、社宅の転貸が加わった2003年3月期に前年比1.2倍の160億円へ増え、翌2004年3月期には同1.6倍の252億円が見込まれた。連結ベースでも、1999年3月期の143億円から2003年3月期の241億円へ1.7倍に伸び、営業利益は6億円から13億円へ増えている。1999年以降の増収の多くを福利厚生代行が稼ぎ、そこへ社宅の転貸が第3の収入源として加わった。日経ビジネスは同年、留守宅管理に1993年の福利厚生代行と2002年の社宅転貸を重ねた3事業の構成が業績を押し上げたと報じている。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "リロケーション事業の売上高は2003年3月期に前年比1.2倍の160億円、2004年3月期は1.6倍の252億円の見込みとなった",
                      "原文": "それが社宅の転貸事業が加わった2003年3月期には前年比1.2倍の160億円、今期は252億円と同1.6倍の伸びを見込む。",
                      "source": "日経ビジネス 2003年7月14日号「リロ・ホールディング 人事部の“悩みの種”がメシの種」",
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                    },
                    {
                      "fact": "従来の留守宅管理に1993年開始の福利厚生代行と2002年進出の社宅転貸が加わり収益に貢献し始めた",
                      "原文": "従来の留守宅管理に加えて、1993年に始めた「企業の福利厚生代行」と2002年に進出した「社宅の転貸」という2つの事業が収益に貢献し始めたからだ。",
                      "source": "日経ビジネス 2003年7月14日号「リロ・ホールディング 人事部の“悩みの種”がメシの種」",
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                    {
                      "fact": "連結売上高は1999年3月期の143億円から2003年3月期の241億円へ1.7倍、営業利益は6億円から13億円へ倍増した",
                      "原文": "99年3月期に143億円だった連結売上高は2003年3月期には241億円と1.7倍の伸びを見せた。営業利益も6億円から13億円と倍増している。",
                      "source": "日経ビジネス 2003年7月14日号「リロ・ホールディング 人事部の“悩みの種”がメシの種」",
                      "url": null
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                  ]
                },
                {
                  "text": "もっとも、同じ2003年3月期の営業利益は、1999年9月の株式公開以来はじめて前期を下回った。会社側は要因を、内定していた借上社宅の転貸契約が期をまたいだことと、福利厚生倶楽部の補填費用の増大によるコスト増と説明している。戸数と会員数が増える一方で、管理の体制が追いついていなかった。2003年6月、日本GEプラスチックスの社長を務めた斉藤尚史氏が社長に就任し、佐々田正徳氏は会長へ退いた。斉藤社長は「4月の数字が5月末に報告されるような現在の体制では、これ以上の成長は見込めない」と述べている。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2003年3月期の営業利益は1999年9月の上場以来初の減少となり、転貸契約が期をまたいだことと福利厚生倶楽部の補填費用増が要因とされた",
                      "原文": "2003年3月期の営業利益は1999年9月に株式を上場して以来、初の減少となった。「内定していた借り上げ社宅の転貸契約が期をまたいでしまったことと、福利厚生倶楽部の補填費用の増大に伴うコスト増が要因」と会社側は説明する。どちらも、甘い管理体制が招いた結果だった。",
                      "source": "日経ビジネス 2003年7月14日号「リロ・ホールディング 人事部の“悩みの種”がメシの種」",
                      "url": null
                    },
                    {
                      "fact": "2003年6月に日本GEプラスチックス元社長の斉藤尚史が社長へ就任し、管理体制の刷新を課題に挙げた",
                      "原文": "「ベンチャー企業であれば、管理体制が多少粗くても数字は後からついてくる。しかしリロ・ホールディングはベンチャーから大企業へと変わろうとしている。4月の数字が5月末に報告されるような現在の体制では、これ以上の成長は見込めない」。6月28日、リロ・ホールディングの新社長に就任した斉藤氏の現状認識は厳しい。",
                      "source": "日経ビジネス 2003年7月14日号「リロ・ホールディング 人事部の“悩みの種”がメシの種」",
                      "url": null
                    }
                  ]
                }
              ]
            },
            {
              "sub_title": "主力事業への定着",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "転貸方式は、その後も同業がそのまま真似られる仕組みにはならなかった。企業と一括の転貸借契約を結び、各物件の契約当事者として書類の作成や提出、敷金の精算まで代行する形は同業他社に珍しく、2017年時点の管理戸数は14万4,400戸を超えた。中村謙一社長は当時、「競争になっても7〜8割は勝てている」と語っている。企業から見れば、物件ごとに押印し賃料を振り込む手間がまとめて消える点が選定の理由であった。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "転貸方式による契約業務の一括請け負いは同業でも珍しく、2017年時点の管理戸数は14万4,400戸を超えた",
                      "原文": "企業にとっては物件ごとに契約書にハンコを押したり、賃料を支払ったりする手間を省けることから、管理戸数は１４万４４００戸超と順調に伸びている。同様の事務代行を実施する同業他社でも、転貸方式による契約業務の一括請け負いは珍しく、「競争になっても７〜８割は勝てている」（中村謙一社長）。",
                      "source": "週刊東洋経済 2017年6月17日号「ニッチな市場で稼ぐ 福利厚生代行 企業の費用削減が追い風 福利厚生で伸びるリロ」",
                      "url": null
                    }
                  ]
                },
                {
                  "text": "借上社宅管理の管理戸数は、2011年3月期末の6.3万戸から2025年3月期末の27.8万戸へ4.4倍に増えた。福利厚生・賃貸管理・観光と並ぶ4事業の一角として、海外グローバルモビリティ事業の撤退後も国内の収益を支えている。2002年に始めた転貸は、留守宅管理から派生した一サービスではなく、リログループの主力事業の名称そのものになった。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "借上社宅管理事業の管理戸数は2011年3月期末の6.3万戸から2025年3月期末の27.8万戸へ4.4倍に増えた",
                      "原文": "借上社宅管理事業の管理戸数はFY10の6.3万戸からFY24の27.8万戸へ4.4倍",
                      "source": "リログループ 2025年3月期 決算説明会（2025年5月8日）",
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              "sub_title": "名義を引き受けるという商売",
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              "paragraphs": [
                {
                  "text": "この判断で新しかったのは、市場の発見ではなく、契約書の名義を自分に書き換えたことにある。留守宅管理では貸主の代理人にとどまり、収入は物件1件ごとの手数料であった。転貸では自らが借主となり、空室の期間も原状回復の費用も引き受ける。企業が払うのは、その面倒を外へ出す対価となる。人事部が抱えて処理しきれない仕事を聞き取って商品にするという手つきは、1993年の福利厚生倶楽部と同じであった。"
                },
                {
                  "text": "引き受けた面倒は、そのまま管理の難しさとして返ってきた。転貸契約が1件、期をまたいだだけで上場以来初の営業減益になっている。月次の数字が翌月末に上がってくる体制のまま戸数だけが増えた結果であり、外部から招かれた斉藤尚史社長が最初に指摘したのもそこであった。留守宅を預かることから始めた会社は、2025年3月期末に27.8万戸の社宅を自ら借り、企業へ貸している。"
                }
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            }
          ]
        }
      ],
      "references": [
        "日経ビジネス 2003年7月14日号「リロ・ホールディング 人事部の“悩みの種”がメシの種」",
        "週刊東洋経済 2017年6月17日号「ニッチな市場で稼ぐ 福利厚生代行 企業の費用削減が追い風 福利厚生で伸びるリロ」",
        "証券アナリストジャーナル 37(10) 1999年10月「日本リロケーション」佐々田正徳",
        "リログループ 有価証券報告書【沿革】",
        "リログループ 2025年3月期 決算説明会（2025年5月8日）"
      ],
      "authored": "2026-07",
      "last_updated": "2026-07-22"
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    {
      "slug": "bgrs-global-mobility-2019",
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      "title": "BGRS買収によるグローバルリロケーション参入と5年での撤退",
      "subtitle": "世界8カ国14拠点を255億円で買い、SIRVAとの統合を経て476億円を落とすまで",
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        "name": "中村謙一（社長）",
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      "highlights": [
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          "label": "概要",
          "text": "2019年6月、リログループがグローバルリロケーション大手のBGRS Limitedを255億35百万円の現金で100％取得し、海外モビリティ事業へ参入した。2022年に同業SIRVAと統合し、2024年に関連資産476億円を全額減損したうえで2024年8月に持分を手放した。"
        },
        {
          "label": "背景",
          "text": "国内では借上社宅管理・福利厚生の二本柱がすでに首位級に達し、人口減による市場の縮小が見えていた。中期経営計画「第三次オリンピック作戦」は国内シェアの確保と並んで世界市場へリーチする土台づくりを掲げていた。"
        },
        {
          "label": "内容",
          "text": "2019年4月25日の取締役会で決議し、6月28日に株式取得を完了した。のれん127億29百万円と顧客関連資産112億36百万円が計上され、取得資金は長期借入461億18百万円などで賄われた。有利子負債は178億円から693億円へ膨らんだ。"
        },
        {
          "label": "含意",
          "text": "買収の翌年にコロナ禍で赴任需要が消え、2020年3月期にのれん減損95億円を計上した。統合先SIRVAが抱えた約600ミリオン米ドルの借入金と米国の金利上昇が重なり、2024年3月に格付CCCへの低下を受けて関連資産476億円を全額減損した。"
        }
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            "note": "カナダ・トロントに本社を置くグローバルリロケーション大手。世界8カ国14拠点、業界3位"
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          "title": "BGRS Limitedを255億35百万円で100％子会社化",
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        {
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          "title": "コロナ禍を受けBGRSののれん減損損失95億円を計上"
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          "title": "BGRS全株を譲渡しSIRVAと統合、SIRVA-BGRS Holdingsの持分23％を保有"
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        {
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          "title": "SIRVAの発行体格付低下を受け関連資産476億円を全額減損"
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          "title": "SIRVA-BGRS Holdingsの株式を手放し非関連会社化"
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        "source": "リログループ 有価証券報告書（2020年3月期・連結）",
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            "president": "中村謙一",
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              "sub_title": "国内で行き着いた先と、人口減という前提",
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                  "text": "2010年代のリログループは、借上社宅管理と福利厚生代行という2つのストック事業を軸に、隣接領域の小型M&Aを重ねて規模を伸ばした。2019年3月期の連結売上高は2,509億円、営業利益179億円で、国内の主力事業はいずれも首位級に達していた。一方で顧客は日本企業の人事部に限られ、その先にある国内の就業人口は減っていく。同社は2011年4月からの「第二の創業」で、日本企業の世界展開を支援することを使命に掲げ、「グローバル・リロケーションカンパニーNo.1」をビジョンに置いていた。",
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                    {
                      "fact": "リログループは2011年4月からの「第二の創業」で日本企業の世界展開支援を使命とし、グローバル・リロケーションカンパニーNo.1をビジョンに掲げた",
                      "原文": "当社グループは、2011年４月よりスタートしている第二の創業で「日本企業が世界で戦うために本業に集中できるよう、本業以外の業務をサポートすること」、「真のサムライパワーを発揮できるよう、日本企業の世界展開を支援すること」という新使命を持ち、又「グローバル・リロケーションカンパニーＮｏ．１」というビジョンを掲げております。",
                      "source": "リログループ 有価証券報告書（2020年3月期）【企業結合等関係】",
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                      "原文": "2019年3月期（第52期）の連結売上高は250,864百万円、経常利益は20,072百万円であった。",
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                {
                  "text": "2019年5月に始まった中期経営計画「第三次オリンピック作戦」は、国内市場シェアの確保と、世界の市場へリーチする土台づくりを二本立てで掲げた。買収の3年前にあたる2016年9月には、地域別の生活費・住宅費・税務データを持つAssociates for International Researchを取得している。海外赴任の条件を算定するデータ基盤を先に押さえ、実際の赴任者を動かす実務は後から買う、という順序であった。門田康CFOは後年、この時期の判断の前提を「人口減による日本市場の縮小、またそれを見越した日本企業の海外展開への加速を念頭に」と説明している。",
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                      "fact": "2020年3月期を初年度とする第三次オリンピック作戦は国内シェア確保と世界市場へリーチする土台作りを掲げた",
                      "原文": "現在は、2020年３月期を初年度とする４ヵ年の中期経営計画「第三次オリンピック作戦」が開始しておりますが、本中期経営計画では、使命・ビジョンの実現に向け、国内市場シェアダントツＮｏ．１に向けた国内事業のさらなる強化に取り組むと同時に、世界の市場にリーチする土台作りに挑んでまいります。",
                      "source": "リログループ 有価証券報告書（2020年3月期）【企業結合等関係】",
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                    {
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                      "原文": "人口減による日本市場の縮小、またそれを見越した日本企業の海外展開への加速を念頭に、2019年6月、グローバルリロケーション事業への展開を目指し、当時業界3位でありましたBGRSを買収いたしました。",
                      "source": "リログループ 2024年3月期 決算説明会（2024年5月9日）",
                      "url": "https://www.relo.jp/ir/library/docs/20240509SCRIPT.pdf"
                    }
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            {
              "sub_title": "買う相手としてのBGRS",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "BGRSは、カナダのトロントに本社を置くグローバルリロケーション企業で、旧社名をBrookfield RPS Limitedという。赴任管理サービスとその基盤となるシステム、赴任制度のコンサルティング、海外赴任の総合支援を手がけ、世界8カ国14カ所に拠点を持つ。30年以上にわたり業界を牽引する技術とアウトソーシング能力を備え、フォーチュン・グローバル500に入る多数の企業と政府機関を顧客としていた。業界では3位に位置していた。",
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                    {
                      "fact": "BGRSは世界8カ国14拠点を持ち、30年以上にわたりフォーチュン・グローバル500企業や政府機関へサービスを提供していた",
                      "原文": "BGRSは、グローバル企業を中心とした顧客基盤を持ち、世界８ヵ国14ヵ所に拠点を持つ世界最大のグローバル・リロケーションカンパニーの１社として、赴任管理サービス、タレントモビリティやコンサルティングサービスなどを提供しております。30年以上にわたり、業界を牽引するテクノロジー、アウトソーシング能力やコンサルティングサービスを武器に事業を展開することで、強固な事業基盤を有しており、フォーチュン・グローバル500に入る多数のグローバル企業ならびに政府機関向けにサービスを提供しております。",
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                {
                  "text": "リログループが国内で扱ってきた海外赴任支援は、日本企業の駐在員を日本側から支える仕事にとどまっていた。赴任先で住居を探し、現地の税務や引越しを差配する部分は、現地の事業者に委ねるほかない。BGRSを傘下に入れれば、北米から欧州・アジアまで自社グループで完結でき、日本企業の駐在員に限らず、世界企業で働く人の異動そのものを顧客にできる。買収の理由として同社が挙げたのも、この体制の構築であった。",
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                      "原文": "BGRSを新たに子会社化することにより、北米はもとより、欧州・アジアなどの地域においてお客さまをサポートする体制を構築し、「グローバル・リロケーションカンパニー」として、日本企業の世界展開を支援するという使命実現を目論むと同時に、世界企業で働く人々の移動と活躍をサポートするという新たなテーマに挑戦して行く所存であります。",
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          "label": "決断",
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              "sub_title": "255億円の現金と、461億円の借入",
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                {
                  "text": "2019年4月25日、リログループは取締役会でBGRSの株式取得を決議し、同日付で株式譲渡契約を結んだ。取得はカナダに設立したRelo Group Ontario Inc.を通じて行われ、6月28日に議決権100％を握った。取得原価は現金255億35百万円、アドバイザリー報酬などの取得関連費用が5億64百万円。のれん127億29百万円が18年6カ月の均等償却で計上され、顧客関連資産にも112億36百万円が配分された。買収額の大半が、既存顧客との関係と将来の超過収益力に対する値付けであった。",
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                    {
                      "fact": "のれん127億29百万円は18年6カ月の均等償却、顧客関連資産112億36百万円が配分された",
                      "原文": "発生したのれんの金額 12,729百万円／償却方法及び償却期間 18年６ヵ月間にわたる均等償却／顧客関連資産 11,236百万円 加重平均償却期間 18年６ヵ月",
                      "source": "リログループ 有価証券報告書（2020年3月期）【企業結合等関係】",
                      "url": null
                    }
                  ]
                },
                {
                  "text": "資金は借入で賄った。2020年3月期の投資キャッシュ・フローでは、BGRSと駅前不動産ホールディングスの株式取得に534億52百万円を支出し、財務側では長期借入461億18百万円と短期借入の純増106億15百万円を調達している。有利子負債は前期末の178億円から693億円へ、のれんは92億円から155億円へ膨らんだ。従業員数も前期末から1,978名増え、うち海外事業が1,777名を占めた。ストック型の営業キャッシュフローを積んで小型M&Aを重ねてきた会社が、初めて桁の違う借入を抱えた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2020年3月期はBGRS等の株式取得に534億52百万円を支出し、長期借入461億18百万円・短期借入純増106億15百万円で調達した",
                      "原文": "投資活動の結果使用した資金は、552億75百万円となりました。BGRS Limited及び㈱駅前不動産ホールディングスの株式取得に係る連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が534億52百万円…財務活動の結果得られた資金は、483億27百万円となりました。BGRS Limited及び㈱駅前不動産ホールディングスの株式取得に係る長期借入れによる収入が461億18百万円、短期借入金の純増額が106億15百万円発生した",
                      "source": "リログループ 有価証券報告書（2020年3月期）",
                      "url": null
                    },
                    {
                      "fact": "有利子負債は178億円から693億円へ、のれんは92億円から155億円へ増えた",
                      "原文": "BGRS買収によりFY19の有利子負債は前期の178億円から693億円へ4倍に膨らみ、のれんも92億円から155億円へ拡大した。",
                      "source": "リログループ 有価証券報告書（2020年3月期）【主要な経営指標等の推移】",
                      "url": null
                    }
                  ]
                }
              ]
            },
            {
              "sub_title": "コロナ禍と、SIRVAとの統合という二度目の決断",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "買収の翌年、新型コロナウイルスの流行で企業の海外赴任が止まった。BGRSは人員削減とデジタル化で体質改善を進めたが需要は戻らず、リログループは2020年3月期に将来の事業計画を見直し、のれんの減損損失95億円を特別損失へ計上した。親会社株主に帰属する当期純利益は前期の130億円から38億円へ落ちた。海外事業セグメントの総資産は812億円に達しており、買収から1年での減損は投資家の想定を超えていた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "コロナ禍で人の移動が制限されBGRSの事業計画を見直した結果、のれんを減損し特別損失に計上した",
                      "原文": "一方、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響などにより、世界経済が縮小し、人の移動が制限されていることから、BGRS Limitedについて、将来収益獲得能力等を保守的に勘案し今後の事業計画を見直した結果、のれんについて帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として特別損失に計上することといたしました。",
                      "source": "リログループ 有価証券報告書（2020年3月期）",
                      "url": null
                    },
                    {
                      "fact": "2020年3月期にBGRSののれん減損損失9,502百万円を計上し、当期純利益は130億円から38億円へ減った",
                      "原文": "FY19決算ではBGRSのれんの減損損失9,502百万円を計上した。",
                      "source": "リログループ 有価証券報告書（2020年3月期）",
                      "url": null
                    }
                  ]
                },
                {
                  "text": "2022年5月6日、同社は取締役会でSIRVAグループを保有するGlobal Relocation and Moving Servicesとの再編を決議し、7月29日に取引を終えた。BGRSの全株式を譲渡し、対価として受け取ったのはSIRVA Holdingsの株式である。受取対価623億円のうち、SIRVA優先株式が244億99百万円、未収入金が215億31百万円を占めた。門田CFOによれば、条件交渉の結果は「先方が77％、当方が23％の株式シェア、かつキャッシュをおよそ200億円引き上げられる」というもので、統合会社を100％買収できるコールオプションもあわせて得た。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2022年5月6日決議・7月29日完了でBGRS全株を譲渡し、対価623億円のうちSIRVA優先株式244億99百万円・未収入金215億31百万円を受け取った",
                      "原文": "受取対価 62,300／未収入金 △21,531／交換により取得したSIRVA Holdings, Inc.優先株式 △24,499／支配を喪失した子会社の現金及び現金同等物 △6,532／子会社の売却による収入 9,736",
                      "source": "リログループ 有価証券報告書（2023年3月期）【子会社の売却による収入】",
                      "url": null
                    },
                    {
                      "fact": "統合条件はSIRVA側77％・リロ側23％の株式シェアで、キャッシュ約200億円を引き上げ、100％買収のコールオプションを得た",
                      "原文": "慎重な条件交渉の結果、先方が77%、当方が23%の株式シェア、かつキャッシュをおよそ200億円引き上げられるという条件で、統合を決断いたしました。あわせて統合会社を100%買収できるコールオプションを獲得いたしましたが、こちらを行使するか否かにつきましては、従前よりご説明しております通り、この後の統合会社の状況次第であると考えておりました。",
                      "source": "リログループ 2024年3月期 決算説明会（2024年5月9日）",
                      "url": "https://www.relo.jp/ir/library/docs/20240509SCRIPT.pdf"
                    }
                  ]
                }
              ]
            }
          ]
        },
        {
          "section": "outcome",
          "label": "結果",
          "subsections": [
            {
              "sub_title": "600ミリオンの借入金と、米国の金利",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "統合会社は業界首位の規模を持ち、営業は好調で米軍の引越しでも大型受注を得ていた。弱点は財務にあった。度重なるファンドによる買収の結果、およそ600ミリオン米ドルの借入金を抱え、本来ならキャッシュフローで減らすべきところをコロナ禍で進められずにいた。そこへ2022年から2023年にかけての米国の急速な金融引き締めが重なる。支払金利は約18ミリオン米ドル、証券化コストを含めると35ミリオン米ドル程度の負担増となった。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "統合会社は約600ミリオン米ドルの借入金を抱え、米国の金融引き締めで支払金利が約18ミリオン米ドル、証券化コスト込みで35ミリオン米ドル程度増えた",
                      "原文": "この統合会社の弱点は、度重なるファンドによる買収でおよそ600ミリオンに上る借入金を抱えていたことにございます。…まず直接的には支払金利が急増し、およそ18ミリオン、証券化コストも含めますと35ミリオン程度の負担増となりました。",
                      "source": "リログループ 2024年3月期 決算説明会（2024年5月9日）",
                      "url": "https://www.relo.jp/ir/library/docs/20240509SCRIPT.pdf"
                    }
                  ]
                },
                {
                  "text": "収入の側も細った。米国では転勤にあたって自宅を買い替える慣行があり、SIRVAはその際の一時買取やローンの斡旋を主要な収入源としていた。住宅ローン金利の急上昇で転勤を渋る人が増え、企業も負担を避けて転勤の発令を減らした。資金繰りは圧迫され、2024年3月には外部の格付機関が同社の発行体格付をトリプルCまで引き下げた。リログループはこれを受け、優先株式276億円、合併時の未収債権100億円、貸付金99億円の合計476億円を全額減損すると決めた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "住宅ローン金利の上昇で転勤者が減り、SIRVAの発行体格付はトリプルCへ引き下げられた",
                      "原文": "ローン金利が急上昇したことで転勤を渋る人が増えたり、企業側も負担増を避けるためにそうした転勤の発令を減らすという現象が起きたわけです。…SIRVAの資金繰りは次第に圧迫され、ついには外部の格付け機関により、同社の発行体格付けがトリプルCまでダウングレードされるに至りました。",
                      "source": "リログループ 2024年3月期 決算説明会（2024年5月9日）",
                      "url": "https://www.relo.jp/ir/library/docs/20240509SCRIPT.pdf"
                    },
                    {
                      "fact": "優先株式276億円・未収債権100億円・貸付金99億円の合計476億円を全額減損した",
                      "原文": "持分法で会計処理されている投資として、議決権のない優先株式が276億円、これには30億円の為替換算調整勘定が含まれております。その他の金融資産として、合併時の未収債権が100億円、同じくその他の金融資産として貸付金が99億円、合計476億円となっております。これらの資産につき、この度SIRVAの財務状況が非常に悪化してきたため、全額を減損することといたしました。",
                      "source": "リログループ 2024年3月期 決算説明会（2024年5月9日）",
                      "url": "https://www.relo.jp/ir/library/docs/20240509SCRIPT.pdf"
                    }
                  ]
                }
              ]
            },
            {
              "sub_title": "手放し方と、その後の決算",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "2024年3月期の連結決算では、持分法適用会社に対する投資および金融債権の減損損失475億99百万円（投資に係る減損27,653百万円、金融債権に係る減損19,946百万円）が計上された。親会社の所有者に帰属する当期損益は前期の209億円の黒字から278億円の赤字へ転じ、自己資本比率は一時13％まで下がった。門田CFOは決算説明会で、優先株と債権を持ったまま距離を置いて見ていく関係になると説明し、資金支援は考えていないと述べている。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2024年3月期に持分法適用会社への投資・金融債権の減損損失475億99百万円（投資27,653百万円・金融債権19,946百万円）を計上した",
                      "原文": "当連結会計年度に認識した持分法適用会社に対する投資及び金融債権の減損損失47,599百万円（投資に係る減損損失27,653百万円、金融債権に係る減損損失19,946百万円）は、SIRVA-BGRS Holdings, Inc.の投資に関して、米国での金利上昇の影響による業績の悪化に伴い、SIRVA-BGRS Holdings, Inc.に関連する債権や株式などを減損損失として計上したことによるものです。",
                      "source": "リログループ 有価証券報告書（2024年3月期）",
                      "url": null
                    },
                    {
                      "fact": "門田CFOは優先株と債権を保有したまま距離を置き、資金支援は考えていないと述べた",
                      "原文": "優先株を持っているからさらに何か関係を深めていくということはなく、状況を注視していくというのにとどめるという形になろうかと思います。…ただ、今の財務状況で何か我々が支援するということは全く考えておりません。ですので「距離を置いて見ていく」という関係が続くかと思います。",
                      "source": "リログループ 2024年3月期 決算説明会（2024年5月9日）",
                      "url": "https://www.relo.jp/ir/library/docs/20240509SCRIPT.pdf"
                    }
                  ]
                },
                {
                  "text": "撤退は同年8月に実行された。有報の沿革は「SIRVA-BGRS Holdings, Inc.の株式を売却し非関連会社化」と記すが、注記では優先株式および子会社の債権を放棄したことによる持分法適用範囲からの除外と説明されている。すでに全額を落とした資産を手放す処理であり、2025年3月期には持分法による投資損益30億円が計上された。同じ期に日本ハウズイング株式の売却益187億円が加わり、連結の当期利益は433億円と過去最高になった。門田CFOは「一旦撤退し、今後の海外展開については改めて仕切り直してまいります」と述べた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2024年8月にSIRVA-BGRS Holdingsの株式を手放し、優先株式および子会社の債権を放棄したことで持分法適用範囲から除外した",
                      "原文": "なお、当連結会計年度において、日本ハウズイング株式会社は全株式を売却したことにより、SIRVA-BGRS Holdings,Inc.は優先株式およびその子会社の債権を放棄したことにより、持分法適用の範囲から除外しております。",
                      "source": "リログループ 有価証券報告書（2025年3月期）",
                      "url": null
                    },
                    {
                      "fact": "2025年3月期はSIRVA-BGRS優先株式などの放棄に伴う持分法投資損益30億円と日本ハウズイング株式の売却益187億円を計上し、当期利益は433億円となった",
                      "原文": "一つ目には、日本ハウズイングとの資本提携解消に伴う、「持分法による投資の売却益」を187億円。二つ目には、SIRVA-BGRSの優先株式などの放棄に伴う、「持分法による投資損益」30億円を計上しております。",
                      "source": "リログループ 2025年3月期 決算説明会（2025年5月8日）",
                      "url": "https://www.relo.jp/ir/library/docs/f6c598471ed114374f365d9d6bd933f93e301a42.pdf"
                    }
                  ]
                }
              ]
            },
            {
              "sub_title": "買った資産と、買えなかった時間",
              "editorial": true,
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "この投資で買ったものは、世界8カ国14カ所の拠点と、フォーチュン・グローバル500企業を含む顧客名簿であった。国内で借上社宅管理と福利厚生を積み上げてきた手つきからすれば、赴任という同じ事象の川下を海外まで延ばす選択には筋が通っている。ただし国内の事業が会費や管理戸数という月次の積み上げで成り立っていたのに対し、買った先の収益は赴任の発生件数と住宅の売買に連動するフロー型であった。門田CFOが撤退時に挙げた理由も、パンデミックへの脆弱さとフロー収益への依存であった。"
                },
                {
                  "text": "減損の内訳を見ると、失ったのは買収代金255億円だけではない。統合後に積み上がった未収債権100億円と貸付金99億円が、優先株式276億円と並んで落ちている。持分を23％まで薄めながら債権では残り続けたことが、損失の総額を買収額の倍近くまで押し上げた。2024年3月期に476億円を落とし、翌期は日本ハウズイング株式の売却益187億円を得て当期利益433億円で終えている。海外で開いた穴を塞いだのは、2009年から持っていた国内の持分であった。"
                }
              ]
            }
          ]
        }
      ],
      "references": [
        "リログループ 有価証券報告書（2020年3月期・連結）",
        "リログループ 有価証券報告書（2023年3月期）",
        "リログループ 有価証券報告書（2024年3月期）",
        "リログループ 有価証券報告書（2025年3月期）",
        "リログループ 2024年3月期 決算説明会（2024年5月9日）",
        "リログループ 2025年3月期 決算説明会（2025年5月8日）"
      ],
      "authored": "2026-07",
      "last_updated": "2026-07-22"
    }
  ]
}
