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  "title": "直近の動向と展望",
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      "title": "別子銅山由来の自己資本と先行処理が支えた堅実主義の250年（筆者所感）",
      "text": "三井住友FGの250年を貫いたのは、別子銅山の安定収益が支えた金融業の蓄積と、自己資本の厚みを起点とする堅実主義である。1670年の両替商「泉屋」、1875年の並合い業、1895年11月の住友吉左衛門による住友銀行開業と、両替商から商品担保金融を経て近代銀行へと移る過程は、後の住友銀行の姿をそのまま方向づけた。1916年9月のサンフランシスコ支店開設は市中銀行のトップを切る海外進出で、他財閥系都銀が国内拠点整備に注力した時期に住友だけが海外に布石を打った事実が、同行の国際志向の原点となる。1929年末に普通銀行中首位の地位を占めた構図は、海外網と効率経営に裏打ちされた信用力が金融恐慌下の業界再編で受け皿となる構図そのものを示しており、後の戦後再編・平成再編でも同じパターンで繰り返された。\n\n合理主義経営が試されたのが、不良債権の先行処理という決断である。1973年の石油危機後の安宅産業破綻に対し、当時の頭取・磯田一郎が「1500億円を取り返すなんて無理です。まぁ、すてたんです」と振り返るとおり、1977年9月末決算で1132億円を全額償却し、1980年9月末にトップバンクへ復帰した。1995年3月期のイトマン関連8000億円超の不良債権償却も、他都銀が処理に苦しむなかで一足早く損失計上を済ませる選択だった。先行処理で財務の信用力を取り戻し相対的に身軽な体で次の再編に向き合う運営は、2001年4月のさくら銀行との合併、2002年12月の三井住友FG発足、2002〜2005年の不良債権集中処理と公的資金返済という平成金融再編の仕上げにも一貫して通底した。\n\n2019年4月就任の太田純が掲げた「脱金融」路線と政策保有株削減の加速は、商業銀行モデルから投資銀行・ソリューション業務へ収益構造を組み替える試みである。簿価2000億円の削減計画を1年半で前倒し達成し、次期中計を含む5年間で6000億円削減を単年度1200億円ペースで進める方針は、銀行業界では踏み込んだ資本運営の姿として現れた。2023年11月に太田が急逝した後を継いだ中島達は、2030年頃ROE11%・ボトムライン2兆円という長期目標と、米Air Lease Corporation買収・インドYES Bank出資といった成長投資、欧州プロジェクトファイナンスや米国貨車リース事業の売却によるポートフォリオ入替を並行して走らせる。住友家の堅実主義に根を持つ財務優位を、貸出金利差ではなく手数料収益の競争市場で再構築する別の問いに、いま直面している。",
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