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  "attribution": "The社史 (the-shashi.com) — https://the-shashi.com/tse/8309/decisions/proxy-miscounting-2020/",
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  "title": "議決権行使書集計における先付処理の廃止と、975社分の再集計の公表",
  "subtitle": "期限日に届いた1日分は、なぜ20年近く数えられなかったのか——専業信託が担う証券代行の実務慣行",
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  "issue": "議決権行使書集計の不適切な取り扱いの公表と再発防止",
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      "role": "三井住友トラスト・ホールディングス社長",
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    {
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  "highlights": [
    {
      "label": "概要",
      "text": "2020年9月24日、三井住友信託銀行が受託していた株主総会の議決権行使書集計で、期限日に届いた行使書を集計から外す「先付処理」があったと公表し、データの残る975社について再集計した経営判断。12月17日には先付処理を廃止して私書箱方式へ改める再発防止策と、経営陣の報酬減額を示した。"
    },
    {
      "label": "背景",
      "text": "集計業務は100%子会社を経て、みずほ信託銀行との折半出資会社である日本株主データサービスへ再委託されていた。同社は総会が集中する繁忙月に郵便局と調整して本来の配達日の前日に郵便物を受け取りながら、受領する交付証の日付を基準に集計していた。"
    },
    {
      "label": "内容",
      "text": "未集計だった有効票の議決権個数は合計約340万個で、全委託会社の総議決権数に対する比率は0.31%。賛成比率が1%を超えて下がった議案は40件あり、会社は議案の成否に影響する事案はないとした。行使書とデータの保存期間が総会後3か月であったため、2020年4月以前は検証できていない。"
    },
    {
      "label": "含意",
      "text": "発端は東芝の株主総会をめぐる外資系ファンドの照会であった。会社は最初の調査依頼を受けた時点では取り扱いの適切性に疑義を抱けず、再調査の依頼を受けて不適切性の認識に至ったと記している。2017年に金融庁の指摘を受けて指名委員会等設置会社へ移った後も、現場の慣行は残っていた。"
    }
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  "parties": [
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      "name": "三井住友トラスト・ホールディングス",
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        "note": "国内最大の専業信託グループ。三井住友信託銀行と連結子会社の東京証券代行・日本証券代行が証券代行業務を受託し、議決権行使書の集計はみずほ信託銀行との折半出資会社に再委託していた"
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  "dates": {
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    "summary": "株主総会の議決権行使書集計で期限日到着分を集計対象外としていた実務慣行を、東芝からの調査依頼を契機に不適切と認めて公表し、再集計と受領方法の変更、経営陣の報酬減額まで踏んだ是正"
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  "timeline": [
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      "title": "三井住友信託銀行とみずほ信託銀行が折半出資する日本株主データサービスを設立"
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      "year": 2017,
      "month": 2,
      "title": "金融庁の指摘を受け常陰均社長の退任と指名委員会等設置会社への移行を発表"
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    {
      "year": 2017,
      "month": 6,
      "title": "指名委員会等設置会社へ移行"
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    {
      "year": 2020,
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      "title": "東芝の第181期定時株主総会（役員選任議案が過半数ぎりぎりで可決）"
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      "title": "議決権行使書集計の調査結果を公表し、975社について再集計",
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      "year": 2020,
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      "title": "先付処理の廃止を含む再発防止策と、経営陣の報酬減額を公表"
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    "source": "三井住友トラストグループ 有価証券報告書（2021年3月期・連結）",
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              "text": "2017年2月14日、三井住友トラスト・ホールディングスは4月1日付のトップ人事を発表した。旧住友信託銀行時代を含めて9年間トップを務めた常陰均社長が退き、北村邦太郎社長の後任に大久保哲夫副社長、三井住友信託銀行の社長には橋本勝副社長が就く。この発表は予定から1か月近く遅れた。前年来の検査で、金融庁がガバナンスの問題を突き付けていた。"
            },
            {
              "text": "当局が見たのは、経営陣がすべてを決め、社外役員には報告程度しかしていない状態であった。次期トップ選びについても「社外役員の関与が薄く、前任者が次の人間を引き上げるようなやり方」と金融庁幹部は述べている。同社は人事とあわせて指名委員会等設置会社への移行を発表し、取締役会議長にJXホールディングス前社長を招くこと、利益相反管理委員会を置くことも決めた。移行は2017年6月であった。"
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          "sub_title": "幾重にも再委託されていた「数える」仕事",
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              "text": "議決権行使書を数える仕事は、幾重にも再委託されていた。三井住友信託銀行は集計業務を100%子会社の三井住友トラストTAソリューションに委託し、同社が日本株主データサービス（JaSt）へ再委託する。JaStは三井住友信託銀行とみずほ信託銀行が50%ずつ出資して2008年4月に設けた会社で、連結子会社の東京証券代行と日本証券代行が受託した集計業務も、同じ経路を通っていた。JaStに集計を委ねる4社を合わせると、上場企業全体の約58%から議決権の集計を受託していた。"
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            {
              "text": "JaStは3月・5月・6月の繁忙月に、郵便局と調整して本来の配達日の前日に郵便物を受け取っていた。大量の行使書をさばく作業時間を確保するためである。ただ受け取る「交付証」は本来の配達日の日付であり、JaStはその日付を基準に集計した。結果として、議決権行使の期限日に現物が届いた1日分が期限翌日の到着として扱われ、集計から外れた。2020年は総会を7月に延ばした委託会社が相応にあり、同月も同じ処理をしている。"
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              "text": "端緒は東芝の第181期定時株主総会であった。役員選任議案が過半数ぎりぎりで可決され、シンガポールの投資ファンド3Dオポチュニティー・マスター・ファンドなどが、議決権の計算が正しく行われたかを確かめるよう東芝に求めた。東芝から依頼を受けた三井住友信託銀行が集計プロセスを追う過程で、先付処理に行き当たる。長年の実務慣行であったため、最初の依頼では取り扱いの適切性に疑義を抱けなかったと会社は後に記している。"
            },
            {
              "text": "2020年9月18日に第一報を出し、24日には外部の法律事務所も交えた調査結果を公表して緊急記者会見を開いた。示された見解は、議決権行使期限日に先付処理で受領した行使書は、交付証の日付にかかわらず集計結果に算入すべきであったという内容であった。西田豊専務は、民法では郵便物が物理的に到着した日を基準に考えると説明した。同じ日、みずほ信託銀行も会見を開いている。"
            }
          ]
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            {
              "text": "再集計の対象は、詳細なデータが残る975社であった。内訳は三井住友信託銀行891社、東京証券代行38社、日本証券代行46社で、みずほ信託銀行の371社を合わせると1,346社に及ぶ。未集計だった有効票の議決権個数は合計約340万個、全委託会社の総議決権数に対する比率は0.31%。賛成比率の変化幅は7,457議案が0から0.5%の範囲に収まり、1%を超えて下がった議案は40件であった。会社は議案の成否に影響を及ぼす事案はないとした。"
            },
            {
              "text": "遡れる範囲は狭かった。期限日後に届いた行使書とそのデータの保存期間を総会終了後3か月としていたため、2020年4月以前は検証できない。決議取消訴訟の出訴期間が3か月であることに合わせた運用であった。会社は繁忙月以前の総会でも有効票未集計が生じていたと推定されるものの正確な検証は困難と記した。いつから始まったかは、会見で「長年続いている職員の、その頃じゃないかという話で、証左はない」と述べるにとどまっている。"
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          ]
        }
      ]
    },
    {
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          "sub_title": "私書箱方式への切り替えと、報酬減額",
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            {
              "text": "12月17日、持株会社と信託銀行の連名で再発防止策を公表した。先付処理は取りやめ、新東京郵便局に私書箱を設けてJaStが自ら引き取る方式へ改める。2021年3月開催の総会から実施し、報告時間が延びないようシステム機器も増強するとした。あわせて、委託業務のルールの適法性検証への法務・コンプライアンス部門の関与、外部委託先の管理、内部監査、受託者責任の教育を並べている。"
            },
            {
              "text": "責任の所在も同じ資料で示した。三井住友信託銀行の橋本勝社長が月額報酬の20%を3か月減額、取締役専務執行役員以下と証券代行部長が10%を3か月、持株会社の大久保哲夫社長も10%を3か月。JaStの社長と副社長も10%を3か月減じた。会社は「本件による三井住友トラスト・ホールディングスの2021年3月期の業績予想の変更はありません」と付している。失われたのは金銭ではなく、数える仕事への信用であった。"
            }
          ]
        },
        {
          "sub_title": "総会そのものへ向いた視線",
          "paragraphs": [
            {
              "text": "9月以降、1,000を超す上場企業が議決権行使結果の訂正臨時報告書を提出した。訂正幅はほとんど1%未満で議案の可否も変わらず、報道は早々に静まった。それでも12月19日号の誌面は、信託銀行の単なる事務処理ミスと片づけるべきではないとして、同行が顧客企業に配る「株主総会想定問答事例集」に触れた。中島茂弁護士は「１９８０年代の株主総会のやり方を引きずっていたのだと思う」と指摘している。"
            },
            {
              "text": "会社が示した出口は電子行使の普及であった。2020年6月総会分では書面行使が全体の約83%・約480万件を占め、株主数ベースでは81%の個人株主が電子行使を使える環境にありながら、実際の利用は19%にとどまっていた。米国などの電子化率が9割近いのに対し、日本はいまだ約8割が郵送である。「個人投資家にデジタル化を強いることはできない」と東証幹部は語っており、紙が減るまでには時間がかかるとみられる。"
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          "sub_title": "締切ぎりぎりの1日分が持っていた重さ",
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              "text": "12月の公表資料は、議決権行使書の集計を「コーポレートガバナンスの根幹を支える業務」と自ら書き、そのうえで先付処理の不適切性が認識されていなかったと認めた。外れていたのは期限日に届いた1日分だけで、約340万個・0.31%という数字は小さい。ただ締切ぎりぎりに投じられる票には、賛否の割れた議案で反対に回る株主の意思が集まりやすかったとみられる。再集計で賛成比率が1%を超えて下がった議案が40件あったことは、その一端を示している。"
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            {
              "text": "ただ、これを一行の緩みに帰すのも公平ではない。JaStに集計を委ねていた4社は上場企業全体の約58%を受託しており、同じ日にみずほ信託銀行も会見を開いた。2017年に金融庁がガバナンスを問題視し、指名委員会等設置会社へ移った後も、証券代行の現場に根づいた慣行はその網に掛からなかった。報酬減額と私書箱方式への切り替えで形は整えたものの、電子行使率19%という土台は残ったといえる。"
            }
          ]
        }
      ]
    }
  ],
  "references": [
    "週刊東洋経済 2017年2月25日号「ニュース最前線０３ 金融庁が経営に物言い 三井住友信託に激震」",
    "週刊東洋経済 2017年3月25日号「【第１特集 銀行マンの運命】第２章 迫り来る金融庁 金融庁がにらみを利かす 三井住友信託のガバナンス問題」",
    "週刊東洋経済 2020年10月10日号「スペシャルリポート 議決権“誤集計”に深まる謎 東芝発端に１３４６社に影響」",
    "週刊東洋経済 2020年12月19日号「【第３特集 投資家軽視の株主総会にＮＯ】議決権不正集計で露呈 投資家軽視の株主総会にＮＯ」",
    "三井住友信託銀行 2020年9月24日「当社取引先の議決権行使書集計に係る業務についての調査結果のお知らせ」",
    "三井住友トラスト・ホールディングス／三井住友信託銀行 2020年12月17日「議決権行使書集計業務の見直し及び再発防止策等について」",
    "三井住友トラストグループ 有価証券報告書【沿革】",
    "三井住友トラストグループ 有価証券報告書（2021年3月期・連結）"
  ],
  "authored": "2026-07",
  "last_updated": "2026-07-26"
}
