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      "year": 1997,
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      "decision_id": "7832-segabandai-merger-collapse-1997",
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      "tags": [
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      "title": "セガとの合併電撃発表と4カ月での破談",
      "subtitle": "国際競争に耐える規模を求めた合併劇は、なぜ契約締結前に消えたのか",
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      "status_label": "実施",
      "scheme": "対等合併（新設合併方式によるセガ・エンタープライゼスとの経営統合。契約締結前に解消）",
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      "issue": "規模拡大のための合併と、それを阻んだ企業統治の限界",
      "decider": "山科誠（バンダイ社長）",
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          "label": "概要",
          "text": "1997年1月23日、バンダイはセガ・エンタープライゼスとの対等合併を電撃発表し、同年10月1日付で新会社「セガバンダイ」を発足させる計画を示した。だが社内の反発を抑えきれず、契約締結前の同年5月27日に合併を解消した。"
        },
        {
          "label": "背景",
          "text": "家庭用ゲーム機市場でセガが苦戦し、玩具中心のバンダイも新規事業の不振で97年3月期に初の連結最終赤字を見込んでいた。両社とも単独では国際競争に耐える規模を確保できないという危機感を抱えていた。"
        },
        {
          "label": "内容",
          "text": "大川功CSK会長を新会社会長、中山隼雄セガ社長を副会長、山科誠バンダイ社長を新会社社長とする体制を示したが、創業者・山科直治氏の反対や社員の嘆願書を受け、取締役会は5月に方針を二転三転させた末に合併解消を決めた。"
        },
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          "label": "含意",
          "text": "山科誠氏は会長に退き茂木隆氏が新社長に就任、創業者・山科直治氏を含む役員6人が退任した。バンダイは単独路線を8年続けたのち、2004年のガンダム共同開発を経て2005年にナムコと経営統合し、規模拡大を実現した。"
        }
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            "note": "1950年創業のキャラクター玩具最大手。セガ・エンタープライゼスとの対等合併を主導したが、社内の反対で契約締結前に解消した"
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        "summary": "家庭用ゲーム機市場の競争激化と新規事業の不振で規模拡大を急いだバンダイが、セガ・エンタープライゼスとの対等合併を電撃発表したが、社内の反発を抑えきれず契約締結前に解消した"
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          "title": "携帯ゲーム「たまごっち」を発売、想定外のヒットに"
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          "title": "セガ・エンタープライゼスとの対等合併を電撃発表、新会社「セガバンダイ」設立へ",
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          "title": "97年3月期に経常損失20億円・最終損失90億円の見通し、初の連結最終赤字"
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          "title": "社内の反発を受け合併契約締結前に解消。山科誠は会長に退き茂木隆が新社長就任"
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          "title": "ナムコと経営統合しバンダイナムコHD発足、8年越しに規模拡大を実現"
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      "snapshot": {
        "fiscal_year": "1997年3月期（バンダイ単体・連結、会社発表の見込み値）",
        "source": "日経ビジネス 1997年2月3日号「バンダイ。キャラクター事業の再生　セガとの共存に賭ける」",
        "companies": [
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            "name": "バンダイ",
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            "president": "山科誠",
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          "label": "背景",
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              "sub_title": "キャラクタービジネスの成功と、綻び始めた収益構造",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "バンダイは1950年創業の玩具会社で、テレビ番組や漫画と連動したキャラクター開発を得意としてきた。1992年開始の「美少女戦士セーラームーン」ではコミックとテレビアニメの相乗効果が奏功し、女児玩具の売上高は91年の60億円弱から93年に132億円へ伸び、市場シェアは24%から50%超へ拡大した。仮面ライダーや戦隊シリーズ、ウルトラマン、機動戦士ガンダムといったキャラクターを次々に商品化し、成長を重ねてきた。",
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                      "fact": "セーラームーン効果で91年の女児玩具売上高60億円弱・シェア24%が93年には132億円・シェア50%超へ拡大した",
                      "原文": "実際、「セーラームーン」が登場する以前の91年のバンダイの女児玩具売り上げは60億円たらず。女児玩具市場に占めるシェアは24%だった。それが93年には2倍以上に当たる132億円を稼ぎ、女児玩具市場でのシェアは50%を超えた。",
                      "source": "日経ビジネス 1997年2月3日号「バンダイ。キャラクター事業の再生　セガとの共存に賭ける」",
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                },
                {
                  "text": "だが1990年代半ば以降、この型に陰りが見え始めた。マルチメディア事業として1996年に発売した家庭向けネットワーク端末「ピピンアットマーク」は国内20万台の販売目標に対し実売約3万台にとどまり、海外子会社の売上高も600億円の見込みから前期比30%減の300億円前後へ落ち込んだ。国内の玩具事業も低価格志向についていけず、97年3月期のバンダイ・グループ連結決算は経常損失20億円、最終損失90億円を計上する見通しとなった。11月発売の携帯ゲーム「たまごっち」が想定外のヒットとなったものの、通期の赤字を覆すには至らなかった。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "ピピンアットマークは国内20万台目標に対し実売約3万台にとどまり、海外子会社売上も600億円見込みから300億円前後へ落ち込んだ",
                      "原文": "子会社「バンダイ・デジタル・エンタテインメント（BDE）」をつくり、マルチメディア事業の新規事業として昨年3月に日本で発売した家庭向けネットワーク端末「ピピンアットマーク」は国内20万台・海外30万台の初年度販売目標を大きく下回り、国内では約3万台と伸び悩んだ。キャラクター商品を中心に扱う海外子会社の総売上高は当初、97年3月期に600億円と見込んでいたが、目論見の半分である前期比30%減の300億円前後にしかなりそうもない。",
                      "source": "日経ビジネス 1997年2月3日号「バンダイ。キャラクター事業の再生　セガとの共存に賭ける」",
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                      "原文": "97年3月期のグループ連結決算は、ついに20億円の経常損失、90億円の最終損失を計上する見通しだ。",
                      "source": "日経ビジネス 1997年2月3日号「バンダイ。キャラクター事業の再生　セガとの共存に賭ける」",
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                      "原文": "昨年11月23日に発売した携帯用ゲーム「たまごっち」（希望小売価格1980円）が予想外のヒットとなって年末こそ気を吐いたが",
                      "source": "日経ビジネス 1997年2月3日号「バンダイ。キャラクター事業の再生　セガとの共存に賭ける」",
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                  "text": "合併の相手であるセガ・エンタープライゼスも、単独では活路を描けずにいた。家庭用ゲーム機「セガサターン」はソニーの「プレイステーション」に押され、1996年3月期には欧州子会社の整理で260億円の特別損失を計上していた。セガの親会社であるCSKグループの大川功会長は、情報化と国際化の波に乗り遅れない総合娯楽企業を志向し、セガの中山隼雄社長との間で経営方針をめぐる確執を抱えていた。",
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                      "fact": "セガは96年3月期に欧州子会社整理で260億円の特別損失を計上した",
                      "原文": "96年3月期にセガが欧州子会社の整理で260億円の特別損失を出して以降、両者の関係は微妙に変わった",
                      "source": "日経ビジネス 1997年2月3日号「セガバンダイ合併の裏に見るCSKの狙い　最先端の『娯楽』を武器にネットワーク展開で攻勢」",
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                {
                  "text": "大川会長は「合併に大賛成」だとし、情報化社会の到来で「個人を惹きつける遊びの感覚」が全産業で重要になるとの読みから、ゲームと玩具、映像、音楽を束ねる総合娯楽企業の実現を後押しした。CSKグループにとっても、セガバンダイの誕生は家庭や街角に入り込む「娯楽」を足がかりに、グループ各社の事業をネットワークへ乗せる好機であった。",
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                      "原文": "情報化と国際化という、新しい時代の流れに乗り遅れないためだ。デジタル技術と通信ネットワークが発達し、誰でも情報を受発信できる高度情報化社会は\"個人の時代\"の到来を意味する。そうなればすべてのビジネス分野で、個人を惹きつける\"遊び\"の感覚が重要になる。新会社はゲームから玩具、映像、音楽まで含む総合娯楽企業となった。",
                      "source": "日経ビジネス 1997年2月3日号「セガバンダイ合併の裏に見るCSKの狙い　最先端の『娯楽』を武器にネットワーク展開で攻勢」",
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          "label": "決断",
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                {
                  "text": "1997年1月23日、山科誠バンダイ社長は東京証券取引所で自ら合併を発表した。同年10月1日付でセガ・エンタープライゼスと対等合併し、新会社「セガバンダイ」を発足させる計画であった。新会社は大川功CSK会長が会長、中山隼雄セガ社長が副会長、山科誠氏自身が社長に就く体制で、連結売上高は6000億円を超え、米玩具最大手マテル・2位ハスブロを上回り「米ウォルト・ディズニーに次ぐ規模の企業」を目指すとされた。",
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                      "fact": "1997年1月23日、山科誠社長が10月1日付での合併と新会社「セガバンダイ」発足を発表した",
                      "原文": "1月23日、東京証券取引所で、バンダイの2代目社長、山科誠社長は自らが下した決断を笑顔で発表した。「今年10月1日付で、業務用と家庭用のゲームをともに手掛けるセガ・エンタープライゼスと対等合併することになりました」",
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                      "原文": "大川功セガ会長が新会社会長に、中山隼雄セガ社長が副会長に就き、山科社長自身が新会社の社長に就任する。今回の合併により、新会社の連結売上高は6000億円を超える。",
                      "source": "日経ビジネス 1997年2月3日号「バンダイ。キャラクター事業の再生　セガとの共存に賭ける」",
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                      "原文": "バンダイが目標としてきた米玩具業界1位のマテル（連結売上高約4000億円）、同2位のハスブロ（同約3200億円）の連結売上高を抜き去り、ゲームから映像、音楽、玩具まで扱う総合娯楽企業としては、「米ウォルト・ディズニーに次ぐ規模の企業」（中山セガ社長）になる。",
                      "source": "日経ビジネス 1997年2月3日号「バンダイ。キャラクター事業の再生　セガとの共存に賭ける」",
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                {
                  "text": "山科誠氏は発表にあたり、規模の確保が遅れれば国際競争から取り残されるとの危機感を語った。もっとも、合併発表翌日の1月24日には、市場が新会社の実力を見極めかねる形でセガ株が340円、バンダイ株が140円それぞれ下落した。企業規模ではセガの連結売上高見込み4300億円がバンダイの見込み2000億円の2倍以上に達しており、対等の名目とは裏腹に、新会社内でセガ側の発言力が強まる可能性は当初から指摘されていた。",
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                      "原文": "「早く企業規模を大きくしないと国際競争についていけない」（バンダイ・山科誠社長）という危機感を生み、セガとバンダイに合併を選ばせた。",
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                      "原文": "合併を発表した翌日の1月24日、セガ株は340円、バンダイ株は140円下げた。市場は現時点で、新会社の実力をそれほど評価しなかった。",
                      "source": "日経ビジネス 1997年2月3日号「セガバンダイ合併の裏に見るCSKの狙い　最先端の『娯楽』を武器にネットワーク展開で攻勢」",
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                      "原文": "企業規模では連結売上高4300億円（1997年3月期見込み）のセガが、同社連結2000億円のバンダイを大きく上回る。実際、対等合併ではあるが、新会社内ではセガの影響力のほうが強くなる可能性は否定できない。",
                      "source": "日経ビジネス 1997年2月3日号「バンダイ。キャラクター事業の再生　セガとの共存に賭ける」",
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              "sub_title": "社内の反発と4カ月での解消",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "合併契約の締結を目前に控えた1997年5月、バンダイ社内は迷走した。取締役会は5月1日にいったん契約承認を7月へ延期すると決めながら、セガ側の同意が得られずに撤回し、5月19日には5月28日開催の臨時取締役会で承認の可否を決めると再決定した。その間、グループの大番頭である杉浦幸旨バンプレスト社長が新会社副社長就任を固辞し、創業者で山科誠氏の父にあたる山科直治相談役も4月になって合併反対に転じた。この二人の対応を知った部長の9割、課長の約8割が「慎重に検討してほしい」との嘆願書を提出し、社内の亀裂が表面化した。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "5月1日に契約承認を7月へ延期する決定後、セガの同意が得られず撤回し5月19日に5月28日開催での承認可否決定を再決定した",
                      "原文": "合併の雲行きが怪しくなり始めたのは、5月1日の臨時取締役会で「5月22日に予定していた合併契約書の承認を7月に延期する」と決めてから。ところが、セガの同意を得られないとあっさり撤回。19日には「5月28日に臨時取締役会を開いて合併契約の承認の可否を決める」と再決定する。",
                      "source": "日経ビジネス 1997年6月9日号「バンダイの“家業体質”が迷走招く　振られたセガも痛手、内紛の火ダネ残る」",
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                      "fact": "杉浦幸旨バンプレスト社長が新会社副社長就任を固辞し、山科直治相談役も4月に合併反対へ転じ、部長の9割・課長の8割が嘆願書を提出した",
                      "原文": "合併を推進してきた山科社長が、結局、断念を余儀なくされた理由は3つある。グループの大番頭である杉浦幸旨・バンプレスト社長が、新会社の副社長就任を固辞して暗に反対の意を示したこと。創業者で山科社長の父親でもある山科直治相談役も、周囲の意見に耳を傾け、4月になってから合併反対に回ったこと。この長老2人の態度を知った部長・次長の9割、課長の約8割も、「慎重に検討してほしい」との嘆願書を出して反対したことだ。",
                      "source": "日経ビジネス 1997年6月9日号「バンダイの“家業体質”が迷走招く　振られたセガも痛手、内紛の火ダネ残る」",
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                },
                {
                  "text": "5月26日の臨時取締役会ではいったん「予定通り粛々と話を進める」ことを確認したが、翌27日には満場一致で合併解消を決めた。同日夜の記者会見で山科誠社長は「合併合意からこれまでお互いの企業文化に対して理解しようと努めてきたが、最終的に企業文化の溝が埋まらなかった」と説明し、「社内の意見をまとめられなかったということでは、私の指導力の欠如といわざるをえない」と語った。合併解消後、山科氏は会長に退き、子会社社長だった茂木隆氏を新社長に起用、父の山科直治氏を含む役員6人が退任した。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "5月26日に予定通り進めることを確認した翌27日、満場一致で合併解消を決定した",
                      "原文": "さらに社員の嘆願書の件が公になると、5月26日に臨時取締役会を開いて「予定通り粛々と話を進めることを確認」（石上幹雄常務）した。にもかかわらず、翌27日には満場一致で合併解消を決めている。",
                      "source": "日経ビジネス 1997年6月9日号「バンダイの“家業体質”が迷走招く　振られたセガも痛手、内紛の火ダネ残る」",
                      "url": null
                    },
                    {
                      "fact": "山科誠社長は記者会見で「企業文化の溝が埋まらなかった」「私の指導力の欠如」と語った",
                      "原文": "バンダイの山科誠社長は、「合併解消という経営判断にいたったことを大変残念に思う」とした上で、「合併合意からこれまでお互いの企業文化に対して理解しようと努めてきたが、最終的に企業文化の溝が埋まらなかった。また、具体的なシナジー効果が得られないと判断したため、今回合併を解消した」と解消理由を語った。また「今回の騒動に対して社長として責任を取るのか」との質問に「社内の意見をまとめられなかったということでは、私の指導力の欠如といわざるをえないが、現在社長を辞めることは考えていない」と語った。",
                      "source": "PC Watch「セガ・バンダイ合併解消、なお業務提携の道を探る」（1997年5月27日）",
                      "url": "https://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/970527/bandai.htm"
                    },
                    {
                      "fact": "合併解消後、山科誠氏は会長に退き茂木隆氏が新社長就任、山科直治氏を含む役員6人が退任した",
                      "原文": "合併解消直後の29日、バンダイは山科社長が会長に退き、子会社の茂木隆社長を新社長に起用する人事を発表。同時に、父親である山科直治相談役を引退させ、古参役員と合併反対派役員を中心に6人もの役員を退任させた。",
                      "source": "日経ビジネス 1997年6月9日号「バンダイの“家業体質”が迷走招く　振られたセガも痛手、内紛の火ダネ残る」",
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                },
                {
                  "text": "合併解消から23年を経た2020年、山科誠氏はトークイベントで当時を振り返り、公表しなかった真因を初めて語った。企業文化の溝という対外的な説明の背後には、事業の際限ない拡大を望まなかった父・山科直治氏の意向があったという。同族創業家の考えが最終盤で経営判断を覆しうる、当時のバンダイの企業統治の実情を示す証言であった。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "山科誠氏は2020年のトークイベントで、合併解消の真因が父・山科直治氏の事業拡大への消極姿勢にあったと初めて明かした",
                      "原文": "今回、山科氏は「もう時効だから」として、このときの合併解消の理由がバンダイの創業者である山科直治氏の「これ以上、会社を大きくしたくない」という意向にあったことを初めて明かした。",
                      "source": "4Gamer.net「バンダイ元社長の山科誠氏をゲストに迎えた『黒川塾七十七（77）』をレポート。ガンプラや海外進出，セガバンダイ合併解消の理由などが語られる」（2020年8月4日）",
                      "url": "https://www.4gamer.net/games/999/G999905/20200804018/"
                    }
                  ]
                }
              ]
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              "sub_title": "規模拡大という課題の8年越しの決着",
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                {
                  "text": "山科誠氏が1997年に語った「企業文化の溝」という説明は、半分だけの真実だったとみられる。対外的な言葉と、23年後に明かされた内実のずれは、同族創業家の一存が経営判断の帰趨を左右しうる、当時のバンダイの企業統治の姿を映し出している。取締役会が5月だけで方針を二転三転させた迷走ぶりも、この構造から生じたものと解釈できる。"
                },
                {
                  "text": "山科氏は合併解消と引き換えに会長へ退き、父と反対派役員を経営中枢から遠ざけて、自らへの権限集中を進めた。名を捨てて実を取る策であったとの見方もできる。バンダイはその後8年間、単独での「総合娯楽企業」路線を模索し続け、2004年のガンダム共同開発を経て、2005年にナムコと経営統合し、規模拡大の課題に再挑戦した。1997年に果たせなかった合併という手段を8年後に別の相手と実現させたことは、この会社にとって規模の確保が長く解けない課題であったことを物語っている。"
                }
              ]
            }
          ]
        }
      ],
      "references": [
        "日経ビジネス 1997年2月3日号「セガバンダイ合併の裏に見るCSKの狙い　最先端の『娯楽』を武器にネットワーク展開で攻勢」",
        "日経ビジネス 1997年2月3日号「バンダイ。キャラクター事業の再生　セガとの共存に賭ける」",
        "日経ビジネス 1997年6月9日号「バンダイの“家業体質”が迷走招く　振られたセガも痛手、内紛の火ダネ残る」",
        "PC Watch「セガ・バンダイ合併解消、なお業務提携の道を探る」（1997年5月27日）",
        "4Gamer.net「バンダイ元社長の山科誠氏をゲストに迎えた『黒川塾七十七（77）』をレポート。ガンプラや海外進出，セガバンダイ合併解消の理由などが語られる」（2020年8月4日）"
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      "authored": "2026-07",
      "last_updated": "2026-07-09"
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      "title": "バンダイとナムコの経営統合、バンダイナムコHD発足",
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          "text": "2005年5月2日、玩具最大手のバンダイとゲーム大手のナムコは、同年9月に株式移転で共同持株会社バンダイナムコHDを設立し経営統合すると発表した。少子化で縮む国内市場を前に、キャラクターに強いバンダイとゲーム開発に強いナムコが補完し合い、IPを複数領域で展開する規模を確保した経営判断。"
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          "label": "内容",
          "text": "株式移転で共同持株会社を設立し東証一部に上場した。統合比率はナムコ1株に新会社1株、バンダイ1株に新会社1.5株とバンダイに有利な条件で、規模で勝るバンダイ主導の枠組みが敷かれた。80歳を迎えるナムコ創業者の中村雅哉会長が資本と経営の分離を決断して統合を主導し、自らは最高顧問に退いた。"
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          "text": "事業の重複が少ない「掛け算」の統合として業界の再編を先導したが、統合2年半で最初の減益と中計の下方修正に直面した。その後IP軸のデジタル事業が収益の柱に育ち、2022年3月期には売上高8,892億円・営業利益1,255億円と統合時の中計目標を大きく超えた。"
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        "source": "バンダイナムコホールディングス 有価証券報告書（2006年3月期・連結）"
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                  "text": "2005年当時、玩具とゲームの国内市場はともに縮小が続いていた。ゲーム市場は前年に若干のプラス成長へ戻ったものの、少子化の影響は中長期的に避けられない情勢であった。加えて年末から翌年にかけて発売される次世代ゲーム機向けソフトは、従来3億〜5億円だった開発費が8億〜10億円へ高騰すると見込まれ、資金力と販売力を持つ大手と下請け開発会社の二極化が進んでいた。規模を確保できない会社が生き残りにくい構造が、業界全体を再編へ押し出していた。",
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                      "原文": "近年、玩具、ゲームともに市場縮小が続く。０４年はゲーム市場が若干プラス成長となったようだが、中長期的には少子化の影響は避けられない。（中略）「従来３億〜５億円だった開発費が８億〜１０億円に高騰する」（浜村社長）。その結果、資金力、販売力を持つ大手と下請け開発会社の二極化が進んでいる。",
                      "source": "週刊東洋経済 2005年5月21日号「玩具・ゲーム業界に再編・統合の嵐 人材融合が成否のカギに」",
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                  "text": "バンダイの髙須武男社長も、統合の動機に市場縮小への危機感を挙げた。短期の影響は限られるとしても、少子化はボディブローのように効いてくるという読みであった。両社にはそれぞれ過去の挫折もあった。バンダイは1997年にセガとの対等合併を発表しながら社員の反対で4カ月後に破談し、ナムコも2003年にセガへの統合を申し出て撤回している。相手を替えて統合へ再挑戦する両社を、業界では社風の近さから相性を評価する声が多かった。",
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                      "fact": "髙須社長は少子化の影響がボディブローのように効くと述べ、危機感を統合の動機に挙げた",
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                    {
                      "fact": "統合の発端は2004年に両社が共同開発したPS2向け「機動戦士ガンダム1年戦争」で、補完性を確認したナムコ側から統合が打診された",
                      "原文": "統合の発端は2004年から両社が共同で手掛けたプレイステーション2向けソフト「機動戦士ガンダム1年戦争」の開発にある。共同開発を通じて両社の技術と事業の補完性が確認され、ナムコがバンダイに経営統合を打診した。",
                      "source": "バンダイナムコホールディングス 有価証券報告書等に基づく社史記述（2005年9月・統合経緯）",
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          "section": "origin",
          "label": "決断",
          "subsections": [
            {
              "sub_title": "「掛け算」の統合という論理",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "2005年5月2日、両社は同年9月に共同持株会社方式で経営統合すると発表した。バンダイの髙須社長は、強みやノウハウ、展開する事業の重複が少なくベストな組み合わせだと胸を張った。ちょうど同じ時期に調整へ入った玩具2位のタカラと3位のトミーが、事業領域の重なる「足し算」の統合であったのに対し、バンダイとナムコは重ならぬ事業を組み合わせる「掛け算」の統合であった。統合比率はナムコ1株に新会社1株、バンダイ1株に新会社1.5株とされ、規模で勝るバンダイ主導の枠組みが敷かれた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "髙須社長は事業の重複が少なくベストな組み合わせだと述べ、両社は今年9月に共同持株会社を設立すると発表した",
                      "原文": "バンダイとナムコは今年９月に共同持ち株会社を設立。「ガンダム」などキャラクター商品に強いバンダイと、ゲームソフトの開発力のあるナムコで相互補完を目指す。バンダイの高須武男社長は「強みやノウハウ、展開する事業の重複は少ない。ベストな組み合わせ」と胸を張る。",
                      "source": "週刊東洋経済 2005年5月21日号「玩具・ゲーム業界に再編・統合の嵐 人材融合が成否のカギに」",
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                    {
                      "fact": "統合は株式移転により行われ、統合比率はナムコ1株に新会社1株、バンダイ1株に新会社1.5株とバンダイに有利な条件で決まった",
                      "原文": "統合比率はナムコ1株に対し新会社1株、バンダイ1株に対し新会社1.5株とバンダイに有利な条件で決まり、規模で勝るバンダイ主導の体制が枠組みとして敷かれた。",
                      "source": "バンダイナムコホールディングス 有価証券報告書等に基づく社史記述（2005年9月・統合比率）",
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                },
                {
                  "text": "中村雅哉ナムコ会長は、タカラとトミーの統合が同一のものを合わせる足し算であるのに対し、バンダイとの統合は掛け算だと語った。バンダイが持つガンダムなどのキャラクターに、ナムコのゲーム制作ノウハウとアミューズメント施設、米国市場での強みを重ねれば、単なる規模の合算を超えた成果が生まれる。価値判断をする座標軸が両陣営で違うという言い方に、事業の質を組み替える統合という自負がにじんでいた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "中村会長はタカラ・トミーを足し算、バンダイとの統合を掛け算と表現し、両者の座標軸が違うと語った",
                      "原文": "タカラさんとトミーさんは、かなり同一のものが合体するわけだから、これは足し算です。われわれは掛け算。価値判断をする座標軸がちょっと違うわけだね。",
                      "source": "週刊東洋経済 2005年6月11日号「創業オーナーが語る経営統合の核心『50年かけ立派に育成 引き際は格好よく』」",
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            {
              "sub_title": "創業者・中村雅哉会長の引き際",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "統合を先導したのは、この12月に80歳を迎えるナムコ創業者の中村会長であった。1955年に資本金30万円の有限会社として興したナムコを50年かけてわが子のように育て、これだけ立派になればもう言うことはない、引き際と花道を格好よくしたいという思いを語った。娘婿でも孫でもなく実力で選んだ経営陣が既に若返っていたなか、あえて世襲でなく統合を選んだのは、資本と経営を分離する決断であった。会見で髙須社長は、この決断が今回の統合の核心だと述べている。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "中村会長は12月に80歳を迎え、50年育てたナムコの引き際を格好よくしたいと述べ、世襲を否定した",
                      "原文": "僕はこの１２月には８０歳になる。あと何年生きられるかを考える年です。資本金３０万円で有限会社として昭和３０年に興したナムコを、５０年かけてわが子のように育てた。これだけ立派になれば、もう何も言うことはない。だから、引き際、花道を格好よくしたいという思いですよ。",
                      "source": "週刊東洋経済 2005年6月11日号「創業オーナーが語る経営統合の核心『50年かけ立派に育成 引き際は格好よく』」",
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                {
                  "text": "中村会長が統合を急いだ背景には、市場縮小への対応に加え、大きな企業がM&Aを仕掛けてくる可能性への警戒もあった。バンダイの持つものとナムコの持つものを合体させれば掛け算的な成果が出ると考えたと、会長は動機を説明している。統合後の新会社で自らは取締役に就かず最高顧問にとどまり、経営判断はあとを任せた新しい経営者の仕事だと線を引いた。オーナー経営者の世代交代が業界再編の底流にあるという証券アナリストの見立てを、中村会長自身の身の処し方が裏づけた。",
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                    {
                      "fact": "中村会長はM&Aへの警戒から統合を決め、新会社では取締役に就かず最高顧問にとどまった",
                      "原文": "やはりこういう時代ですから、大きな企業がＭ＆Ａをかけてくるかもしれない。バンダイが持っているものとナムコが持っているものを合体させることで、掛け算的な成果が出てくると考えたのです。（中略）バンダイナムコホールディングスで私は最高顧問ですが、別に取締役でも何でもない。",
                      "source": "週刊東洋経済 2005年6月11日号「創業オーナーが語る経営統合の核心『50年かけ立派に育成 引き際は格好よく』」",
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              "sub_title": "統合2年半での下方修正",
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                  "text": "発足初年度の2006年3月期は売上高4,508億円・営業利益357億円と順調に立ち上がった。しかし統合から約2年半を経た2007年度は、統合後初の減益に転じた。2008年2月に業績の下方修正を発表すると株価は2日連続でストップ安を演じ、統合時に掲げた売上高5,500億円・営業利益580億円の中期経営計画は達成が困難となった。消費者心理の冷え込みでナムコのアミューズメント施設の既存店が急減速し、髙須社長は約2割にあたる50〜60店の閉鎖を決めた。",
                  "evidences": [
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                      "fact": "2007年度は統合後初の減益となり、下方修正で株価が2日連続ストップ安、施設約2割の閉鎖を決めた",
                      "原文": "統合時にシナジーを見込んで掲げた中期経営計画目標の達成は厳しい。２月に業績の下方修正を発表すると、株価は２日連続でストップ安を演じた。（中略）今回、ナムコの施設の約２割（５０〜６０店）の閉鎖を決めました。",
                      "source": "週刊東洋経済 2008年3月1日号「統合で目指すのは社員を雑草のように強くすること」",
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                {
                  "text": "環境の読み違えとして髙須社長が挙げたのは、プレイステーション3の立ち上がりの遅れであった。新型ハードの普及が予想以上に遅れ、ソフト需要が十分に拡大しなかった。PS3向けソフトは開発費が1本10億〜15億円と邦画の制作費並みに高く、回収には50万本の販売を要する高いハードルがあった。ゲームの開発には1年半から2年を要し、統合後に着手した作品がようやく世に出始めた段階で、統合の意義が数字に表れるのはこれからだと社長は述べた。",
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                      "fact": "PS3の立ち上がり遅れでソフト需要が伸びず、PS3向けソフトは開発費1本10億〜15億円で回収に50万本を要した",
                      "原文": "ＰＳ３のソフトは開発費が１本１０億〜１５億円と邦画の制作費並みに高い。それを回収するには５０万本は売らなきゃならない。これは今の普及台数からするとかなりのハードルです。",
                      "source": "週刊東洋経済 2008年3月1日号「統合で目指すのは社員を雑草のように強くすること」",
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              "sub_title": "文化の統合と、後年に実った掛け算",
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                  "text": "髙須社長は、統合の成否を分けるのは数字の足し算ではなく文化の統合だと語った。バンダイでもナムコでもない、バンダイナムコの文化ができるかどうかに統合の価値がかかるという見方であった。まず挑戦しダメなら引くバンダイと、じっくり市場調査してから動くナムコ。対照的な二つの気質のよさを失えば統合は失敗だと述べ、足して1.3で割ったくらいのところに新しい答えがあるはずだと表現した。ゲーム事業は既に1社へ統合し、どちら出身か分からない状態まで融合が進んでいた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "髙須社長は統合の成否を文化の統合が分けると述べ、両社の気質を足して1.3で割った先に答えがあると語った",
                      "原文": "成否を分けるのは文化の統合です。当社でいえばバンダイでもナムコでもない、バンダイナムコの文化ができるかどうか。（中略）どちらがいい悪いではなく、その二つの中間で、足して１・３ぐらいで割ったところに新しい答えがあるはずです。それぞれのよさを失ってしまったら統合は失敗でしょ？",
                      "source": "週刊東洋経済 2008年3月1日号「統合で目指すのは社員を雑草のように強くすること」",
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                },
                {
                  "text": "統合5年目の2010年3月期には、リーマンショック後の需要減で売上高が3,785億円まで落ち、初の当期純損失299億円を計上した。だがその後、同一のIPを玩具・ゲーム・映像で同時展開する手法が収益に表れ始め、2013年3月期には営業利益486億円まで回復した。さらにスマートフォン向けゲームの拡大を追い風に、2022年3月期には売上高8,892億円・営業利益1,255億円と、統合時に掲げた中計目標を大きく上回る水準に達した。中村会長が語った掛け算の成果は、20年近い時間を経て数字の形をとった。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2010年3月期に初の純損失299億円を計上したが、2022年3月期には売上高8,892億円・営業利益1,255億円に達した",
                      "原文": "2010年3月期の売上高3,785億円・営業利益19億円、当期純損失299億円。2022年3月期の売上高8,892億円・営業利益1,255億円。",
                      "source": "バンダイナムコホールディングス 有価証券報告書（2010年3月期・2022年3月期・連結）",
                      "url": null
                    }
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                {
                  "text": "この統合の特徴は、規模を合算する守りより、重ならぬ事業を組み合わせて質を変える攻めに力点があった点にあるといえる。少子化という共通の逆風を前に、多くの同業が同種の事業を寄せ集める「足し算」へ向かうなか、バンダイとナムコはガンダムの共同開発で確かめた補完性を土台に「掛け算」を選んだ。ただし掛け算は、事業と組織の融合が進むまで成果が見えにくい。統合直後の減益と株価急落は、その時間差が市場の失望として表れた場面であったとみることができる。"
                },
                {
                  "text": "もう一つ見逃せないのは、80歳の創業者が世襲でなく統合を選び、自らは最高顧問へ退いて資本と経営を分けた点である。オーナー企業が多い玩具・ゲーム業界で、創業者の引き際が再編の引き金になる構図を、中村会長の身の処し方が体現した。統合が長期の成長へ結実した一因は、この創業者の退場が新しい経営陣に判断の余地を残したことにあったとみられる。掛け算が数字になるまでの20年を、後任の経営者たちがどう埋めたかは、なお通史として検証に値する。"
                }
              ]
            }
          ]
        }
      ],
      "references": [
        "週刊東洋経済 2005年5月21日号「玩具・ゲーム業界に再編・統合の嵐 人材融合が成否のカギに」",
        "週刊東洋経済 2005年6月11日号「創業オーナーが語る経営統合の核心『50年かけ立派に育成 引き際は格好よく』」",
        "週刊東洋経済 2008年3月1日号「統合で目指すのは社員を雑草のように強くすること」",
        "バンダイナムコホールディングス 有価証券報告書（2006年3月期・2010年3月期・2022年3月期・連結）"
      ],
      "authored": "2026-07",
      "last_updated": "2026-07-20"
    },
    {
      "slug": "ip-axis-strategy-2010",
      "url": "/tse/7832/decisions/ip-axis-strategy-2010/",
      "year": 2010,
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      "title": "「IP軸戦略」への転換",
      "subtitle": "統合後の縦割りで赤字に沈んだ玩具・ゲーム連合は、なぜ一つのキャラクターを全事業で回す経営へ転じたのか",
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          "label": "概要",
          "text": "2010年、バンダイナムコホールディングスは石川祝男社長のもとで「IP軸戦略」を掲げた。一つのキャラクター（IP）を玩具・ゲーム・映像・ライブへ横断展開する仕組みへ経営を組み替え、主要IPごとに担当役員を置いて全社で盛り上げる体制へ転換した経営判断。"
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        {
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          "text": "2005年のバンダイとナムコの経営統合は相乗効果を狙ったものだったが、統合後に組織の縦割りが進み、両社の縄張り意識が解消されなかった。事業間の連携も生まれず、2007年3月期から3期連続の減収減益に陥り、2010年3月期には赤字へ転落した。"
        },
        {
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          "text": "石川社長は主要IPごとに担当役員をつけ、四半期に一度「コンテンツビジネス戦略会議」を開いて各事業の展開時期をすり合わせる体制を敷いた。社内の否定論を押し切ってモバイルゲームにも参入し、2010年末に『ガンダムロワイヤル』を投入した。"
        },
        {
          "label": "含意",
          "text": "ドラゴンボールやガンダムがIP軸で復活し、2017年3月期には売上高6200億円・営業利益632億円の当時の過去最高を記録した。IP軸戦略はその後の海外展開とグループ拡大の土台となり、田口三昭社長・川口勝社長へと引き継がれた。"
        }
      ],
      "parties": [
        {
          "stock_code": "7832",
          "name": "バンダイナムコホールディングス",
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            "note": "2005年のバンダイ・ナムコ統合後、組織の縦割りと事業間連携の欠如で業績不振に陥っていた玩具・ゲームの持株会社"
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        "summary": "統合効果が不発に終わり赤字へ転落したバンダイナムコが、一つのIPを玩具・ゲーム・映像へ横断展開する「IP軸戦略」へ経営を組み替え、担当役員制と戦略会議で立て直しを図った戦略転換"
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          "title": "バンダイとナムコが経営統合しバンダイナムコHDを設立"
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          "title": "石川祝男氏が社長に就任"
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        "source": "バンダイナムコホールディングス 有価証券報告書（2011年3月期・連結）"
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          "section": "background",
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              "sub_title": "統合が生んだ縦割り",
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                {
                  "text": "2005年のバンダイとナムコの経営統合は、キャラクター商品の開発に長けたバンダイと、ソフト開発力を強みとするナムコの相乗効果を狙ったものであった。ところが合併後に急速に進んだのが組織の縦割り化であった。両社の縄張り意識は統合後も解消されず、新しい事業分野についても互いが「これは相手の分野」ととらえ、どちらも手を出さないという事態が起きていた。当初想定した効果は発揮されないままであった。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "統合後に組織の縦割り化が進み、両社の縄張り意識が解消されず当初の相乗効果は発揮されなかった",
                      "原文": "しかし合併後、急速に進行したのが組織の縦割り化だった。両社の縄張り意識は統合後も解消されず、当初想定した効果は発揮されなかった。新しい事業分野についても、互いが「これは相手の分野」ととらえ、どちらも手を出さないという事態が起きた。",
                      "source": "週刊東洋経済 2017年9月2日号「深層リポート バンダイナムコの磁力 膨張するキャラクター商圏」",
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                },
                {
                  "text": "事業間の連携も生まれなかった。各事業部がすり合わせを十分に行わずに商品を逐次投入したため、一つの事業でヒットが出てもそれが他の事業に生かされず、IPの盛り上がりは散発的なものにとどまっていた。稟議書を回すといった社内手続きの遂行に社員の意識が向くようにもなっていった。こうして業績は悪化し、2007年3月期から3期連続で減収減益となり、2010年3月期の営業利益は18億円まで落ち込んだ。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "事業間連携が生まれずIPの盛り上がりが散発的にとどまり、2007年3月期から3期連続減収減益で2010年3月期の営業利益は18億円まで落ち込んだ",
                      "原文": "この結果、業績不振に陥った。０７年３月期から３期連続で減収減益となり、１０年３月期の営業利益は１８億円まで落ち込んだ（下図）。",
                      "source": "週刊東洋経済 2017年9月2日号「深層リポート バンダイナムコの磁力 膨張するキャラクター商圏」",
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              "sub_title": "赤字への転落",
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                {
                  "text": "有価証券報告書でみても、統合直後の勢いは急速に細っていた。2006年3月期に4508億円あった売上高は2010年3月期に3785億円まで縮み、同期は当期純利益で299億円の赤字を計上した。統合から5年を経てもバンダイとナムコの足し算は掛け算に転じず、二つの会社を束ねた持株会社は、統合の物語そのものを描き直す必要に迫られていた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2010年3月期の売上高は3785億円、当期純利益は299億円の赤字であった",
                      "原文": "2010年3月期・連結：売上高3785億円、営業利益19億円、当期純利益▲299億円",
                      "source": "バンダイナムコホールディングス 有価証券報告書（2010年3月期・連結）",
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          "label": "決断",
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              "paragraphs": [
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                  "text": "厳しい状況のなか、2009年4月に社長へ就任したのが旧ナムコ出身の石川祝男氏であった。翌2010年、石川社長は「IP軸戦略」を掲げ、経営の組み立てそのものを変えた。主要なIPごとに担当役員をつけ、アニメや玩具、ゲームなどへの展開をグループ横断ですり合わせる。四半期に一度は各IPの責任者が集まる「コンテンツビジネス戦略会議」を開き、新シリーズや商品展開の時期を確認・調整する仕組みを敷いた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2009年4月に石川祝男氏が社長就任、翌2010年にIP軸戦略を掲げ、主要IPごとの担当役員制とコンテンツビジネス戦略会議を導入した",
                      "原文": "０９年４月に社長に就任したのが石川祝男現会長（旧ナムコ出身）だ。翌１０年にＩＰ軸戦略を掲げ、前述した主要ＩＰごとに担当役員をつける体制へと見直した。コンテンツビジネス戦略会議を設置したのもこの時期だ。",
                      "source": "週刊東洋経済 2017年9月2日号「深層リポート バンダイナムコの磁力 膨張するキャラクター商圏」",
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                },
                {
                  "text": "石川社長は制度を敷くだけでなく、社内の主要人物にIP軸経営の意義を説いて回り、部門間の橋渡し役を担わせた。統合で分かれてしまった二つの会社を、キャラクターという共通の資産で束ね直す試みであった。「両社の創業時を調べると、IPを使って人を喜ばせたいという気持ちは共通していた。そこに立ち返ろうと思った」。石川社長は後にこう振り返っている。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "石川社長は社内にIP軸経営の意義を説いて回り、両社共通の原点であるIP活用に立ち返る狙いを語った",
                      "原文": "「両社の創業時を調べると、ＩＰを使って人を喜ばせたいという気持ちは共通していた。そこに立ち返ろうと思った」（石川会長）。",
                      "source": "週刊東洋経済 2017年9月2日号「深層リポート バンダイナムコの磁力 膨張するキャラクター商圏」",
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            {
              "sub_title": "モバイルゲームという賭け",
              "paragraphs": [
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                  "text": "戦略転換を象徴したのが、モバイルゲームへの参入であった。当時はソーシャルゲームの勃興期で、基本プレー無料の課金形態が広がり始めていた。収益の源泉であるIPが無料で遊べてしまうことに社内では否定的な意見が多かったが、「IPを使った新しいビジネスに挑戦しなければならない」という石川社長の意向で参入を決め、2010年末に『ガンダムロワイヤル』を投入した。翌2011年3月期には営業利益が163億円へ戻り、赤字を脱した。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "社内の否定論を押し切りモバイルゲームへ参入し、2010年末に『ガンダムロワイヤル』を投入した",
                      "原文": "それでも「ＩＰを使った新しいビジネスに挑戦しなければならない」という石川会長の意向により参入。１０年末に投入されたのが『ガンダムロワイヤル』だ。",
                      "source": "週刊東洋経済 2017年9月2日号「深層リポート バンダイナムコの磁力 膨張するキャラクター商圏」",
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                      "fact": "2011年3月期の連結営業利益は163億円と回復し、当期純利益は18億円の黒字であった",
                      "原文": "2011年3月期・連結：売上高3941億円、営業利益163億円、当期純利益18億円",
                      "source": "バンダイナムコホールディングス 有価証券報告書（2011年3月期・連結）",
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              "sub_title": "目標はディズニー",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "IP軸経営が向かう先を、後を継いだ田口三昭社長は「目標はディズニー」と表現した。世界中で受け入れられる作品性の追求や、IPをフランチャイズ化して世界展開するノウハウで、米ディズニーは圧倒的に優れている。それに対しバンダイナムコの武器は日本のIPであり、ガンダムやドラゴンボールにはディズニー作品に匹敵する潜在力があるとみて、その魅力を世界へ発信する役割を掲げた。作品を最も魅力的に見せる演出こそ自社の使命という考え方であった。",
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                    {
                      "fact": "田口三昭社長は米ディズニーを目標に掲げ、日本のIPを武器に世界規模で展開する方針を語った",
                      "原文": "海外の大手企業で目標にしているのは米ディズニー。（中略）彼らに対し、当社の武器は日本のＩＰ。『ガンダム』や『ドラゴンボール』には、ディズニー作品に匹敵するぐらいの潜在能力がある。それらの魅力を世界にアピールすることが役割と考えている。",
                      "source": "週刊東洋経済 2017年9月2日号「深層リポート バンダイナムコの磁力 INTERVIEW 社長 田口三昭 目標はディズニー」",
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                {
                  "text": "IP軸戦略で最も大きく蘇ったのがドラゴンボールであった。連載終了から15年以上が経ち、2013年3月期の関連売上高は89億円まで減っていた。ここに映像作品の再制作を重ね、企画当初からゲームやカードの開発を連動させた結果、2017年3月期の関連売上高は600億円超へと復活した。ガンダム関連も同期に743億円へ伸び、キャラクター別開示を始めた2008年3月期の509億円から46%増となった。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "ドラゴンボール関連売上高は2013年3月期の89億円から2017年3月期に600億円超へ復活し、ガンダム関連も743億円へ伸びた",
                      "原文": "これが１７年３月期に６００億円超という復活を遂げたのには、映像作品の再制作がある。（中略）バンダイナムコホールディングス（バンダイナムコ）におけるガンダム関連の売上高は７４３億円（１７年３月期）。",
                      "source": "週刊東洋経済 2017年9月2日号「深層リポート バンダイナムコの磁力 膨張するキャラクター商圏」",
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                },
                {
                  "text": "全社の業績も過去最高へ届いた。2017年3月期の連結売上高は6200億円、営業利益は632億円と、統合以来の最高を記録した。反対論を押し切って始めたモバイルゲーム事業は、この時点で全社売上高の4分の1を担う中核へ育っていた。赤字に沈んだ2010年3月期から7年で、IP軸戦略は会社を別の水準へ引き上げたとみることができる。",
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                    {
                      "fact": "2017年3月期の連結売上高は6200億円、営業利益は632億円と当時の過去最高であった",
                      "原文": "2017年3月期・連結：売上高6200億円、営業利益632億円、当期純利益441億円",
                      "source": "バンダイナムコホールディングス 有価証券報告書（2017年3月期・連結）",
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            {
              "sub_title": "海外へ広がるIP",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "IP軸戦略は海外展開の足がかりにもなった。かつては違法コピーや海賊版を警戒してアジア展開に慎重だったが、2011年から海外版のガンダム情報サイトを設け、13言語・244の国と地域でアニメの無料配信を始めた。視聴回数は累計6億5000万を超え、2015年にはシンガポール最大の商業地に高さ6メートル級の巨大ガンダムを展示するイベントを開き、物販売上高は2億円に達した。ガンプラの海外売上比率は3割を超えた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2011年から13言語・244の国と地域でガンダムのアニメを無料配信し、視聴回数は累計6億5000万を超え、東南アジアでの大型イベントも成功させた",
                      "原文": "しかし２０１１年から海外版のガンダム情報サイトを設け、動画配信を開始するなど“正しい情報発信”に力を入れた。１３言語、２４４の国と地域で無料配信したところ、視聴回数は累計６億５０００万を超え",
                      "source": "週刊東洋経済 2016年6月11日号「伸びる会社 沈む会社 Part1 新外需を取り込め」",
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            {
              "sub_title": "引き継がれる軸",
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                {
                  "text": "IP軸戦略は経営者が代わっても会社の背骨として残った。2021年に就任した川口勝社長は、アニメの映像だけで儲けるのではなく、玩具・ゲーム・映像をグループ全体で束ねて収益を刈り取る形を強みと位置づけ、ガンダムの海外無料配信もその一環と説明する。IPの制作現場と商品化する事業会社の連携は競合より緻密にできているとして、3カ年中期経営計画では新規IPの創出に250億円を充てる方針を示した。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "川口勝社長はアニメを海外無料配信してもグループ全体で収益を回収する構造を強みとし、中期計画で新規IP創出に250億円を充てる方針を示した",
                      "原文": "アニメだけで儲けるというよりも、グループ全体で収益を刈り取ればいい。（中略）２年目を迎えた３カ年中期経営計画においては、２５０億円をＩＰ創出に充てる方針だ。",
                      "source": "週刊東洋経済 2023年5月27日号「アニメ 熱狂のカラクリ part1 バンダイナムコホールディングス社長 川口勝インタビュー」",
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            },
            {
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                {
                  "text": "IP軸戦略の要点は、新しい事業を足すことよりも、すでに持っていた玩具・ゲーム・映像を一つのキャラクターの下で編み直したところにあったといえる。統合が生んだ縦割りは、二つの会社を並べたことの副作用であった。石川社長が担当役員制と戦略会議で試みたのは、組織を再編するより先に、IPという共通言語で部門をつなぎ替えることであったとみられる。ドラゴンボールの復活は、その仕組みが具体的な数字に転じた象徴的な事例といえる。"
                },
                {
                  "text": "一方で、成長の中心が定番の大型IPに依存する構図は、この戦略の裏面でもある。ガンダムやドラゴンボールという強力な資産があってこそ横断展開は回るが、次の柱となる新規IPを同じ密度で生み出せるかは別の課題として残る。田口社長・川口社長がそろって新規IPの創出を最重要に挙げ続けている事実は、IP軸戦略が到達点ではなく、絶えず苗木を植え替えねば維持できない仕組みであることを示しているとみることができる。"
                }
              ]
            }
          ]
        }
      ],
      "references": [
        "週刊東洋経済 2017年9月2日号「深層リポート バンダイナムコの磁力 膨張するキャラクター商圏」",
        "週刊東洋経済 2017年9月2日号「深層リポート バンダイナムコの磁力 INTERVIEW 社長 田口三昭 目標はディズニー」",
        "週刊東洋経済 2016年6月11日号「伸びる会社 沈む会社 Part1 新外需を取り込め」",
        "週刊東洋経済 2023年5月27日号「アニメ 熱狂のカラクリ part1 バンダイナムコホールディングス社長 川口勝インタビュー」",
        "バンダイナムコホールディングス 有価証券報告書（2010年3月期・連結）",
        "バンダイナムコホールディングス 有価証券報告書（2011年3月期・連結）",
        "バンダイナムコホールディングス 有価証券報告書（2017年3月期・連結）"
      ],
      "authored": "2026-07",
      "last_updated": "2026-07-20"
    },
    {
      "slug": "bandai-spirits-hightarget-2018",
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      "title": "ハイターゲット事業のBANDAI SPIRITSへの集約",
      "subtitle": "子供向け一本足の玩具会社は、大人のファン層をどう専業組織の稼ぐ力に変えたか",
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      "issue": "少子化下での収益源の組み替えとブランド軸の確立",
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        "name": "川口勝（バンダイ社長）",
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      },
      "highlights": [
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          "text": "2018年4月1日、バンダイナムコグループはバンダイのハイターゲット向け事業とバンプレストの景品事業を新会社BANDAI SPIRITSへ承継させる組織再編を実施し、大人のコア層に照準を絞った専業組織を立ち上げた。"
        },
        {
          "label": "背景",
          "text": "少子化で子供向け玩具・アーケード市場の先細りが避けられないなか、1980年発売のガンプラ以来バンダイは大人のファン層を長年抱えており、子供向けと大人向けの商品開発・マーケティング手法が同一組織内に併存し機動力を欠いていた。"
        },
        {
          "label": "内容",
          "text": "コレクターズ事業（ハイターゲット向けフィギュア）、ホビー事業（プラモデル）、ロト事業（キャラクターくじ）をBANDAI SPIRITSへ集約し、IPではなくブランドを軸に据えた商品展開を打ち出した。"
        },
        {
          "label": "含意",
          "text": "翌2019年3月期に売上高7,323億円・営業利益840億円で過去最高を更新し、BANDAI SPIRITS単体の純利益も19年3月期65億円から21年3月期157億円へ拡大するなど、高単価・高粗利のコア層を軸にした収益モデルが定着した。"
        }
      ],
      "parties": [
        {
          "stock_code": "7832",
          "name": "バンダイナムコホールディングス",
          "role": "当事者",
          "at_deal": {
            "note": "2005年の経営統合以来、複数IPを玩具・ゲーム・映像で同時展開するIP軸経営を進めてきたエンタメ複合企業"
          }
        }
      ],
      "dates": {
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        "announced": "2018-04",
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        "closed": "2018-04",
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      },
      "breakdown": {
        "reason_type": "strategy",
        "summary": "少子化で先細る子供向け市場に対し、大人のコア層向け高単価商品を専業組織BANDAI SPIRITSへ切り出し、ブランド軸の収益構造を確立した組織再編"
      },
      "timeline": [
        {
          "year": 1980,
          "month": 5,
          "title": "機動戦士ガンダムのプラモデル「ガンプラ」発売開始、大人のファン層を長期にわたり獲得"
        },
        {
          "year": 2013,
          "month": 3,
          "title": "コンテンツ事業がセグメント利益364億円で統合後最高、複数IP同時展開の効果が定着"
        },
        {
          "year": 2018,
          "month": 4,
          "title": "BANDAI SPIRITSを設立しハイターゲット事業を集約",
          "highlight": true
        },
        {
          "year": 2019,
          "month": 3,
          "title": "売上高7,323億円・営業利益840億円で過去最高を更新"
        },
        {
          "year": 2021,
          "month": 4,
          "title": "川口勝がバンダイナムコHD社長に就任、4軸ポートフォリオ経営を提唱"
        }
      ],
      "snapshot": {
        "fiscal_year": "2019年3月期（連結・JGAAP）",
        "source": "バンダイナムコHD 有価証券報告書（2019年3月期・連結）",
        "companies": [
          {
            "stock_code": "7832",
            "name": "バンダイナムコホールディングス",
            "fiscal_year": "2019年3月期（連結・JGAAP）",
            "president": "田口三昭",
            "hq": "東京都",
            "sales": {
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          "label": "背景",
          "subsections": [
            {
              "sub_title": "ガンプラが育てた大人のファン層という遺産",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "バンダイは1980年、テレビアニメ「機動戦士ガンダム」のプラモデル、通称ガンプラを発売した。ロボットアニメのキャラクター模型という新市場を切り開いた商品は世代を超えて売れ続け、子供の頃にガンプラで遊んだ層がそのまま大人になっても購入を続けるという、他の玩具にはない顧客基盤を築いた。統合後のバンダイナムコも、ガンダムを玩具・ゲーム・映像の複数事業で同時に展開する中核IPの一つとして扱ってきた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "バンダイは1980年発売のガンプラで大人のファンを長く抱え、高単価・高粗利のコア層へ資源を寄せた",
                      "原文": "バンダイは1980年発売のガンプラで大人のファンを長く抱えており、高単価で粗利の高いこの層に資源を寄せれば、少子化のなかでも単価と利益率で伸ばせると見た。",
                      "source": "バンダイナムコHD 有価証券報告書【沿革】",
                      "url": null
                    }
                  ]
                },
                {
                  "text": "統合後のバンダイナムコは、同じIPを玩具・ゲーム・映像で同時に展開するIP軸経営を掲げ、2013年3月期にはコンテンツ事業がセグメント利益364億円と統合後最高を記録した。だが、この成長を支えていたのは主に子供向けの量産型商品で、少子化で国内の出生数が減り続ける構造そのものは変わらなかった。子供向け玩具だけに頼れば、市場の縮小とともに収益基盤も縮む懸念が残っていた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2013年3月期コンテンツ事業セグメント利益364億円で統合後最高の水準を記録した",
                      "原文": "2013年3月期にはセグメント売上2,517億円、セグメント利益364億円と統合後最高の水準を記録した。",
                      "source": "バンダイナムコHD 有価証券報告書（2013年3月期・セグメント情報）",
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                }
              ]
            },
            {
              "sub_title": "拡大した事業規模と混在する開発手法",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "バンダイの事業規模が拡大するにつれ、未就学児・小学生向けの量産型商品と、ガンプラやコレクター向けフィギュアといった大人向けの高付加価値商品が、同じ組織のなかで並走する構造が生まれていた。両者は商品開発の手法もマーケティングの手法も海外展開の進め方も異なり、一つの事業体で全てを担うには限界が見え始めていた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "事業拡大に伴い商品開発・マーケティング・海外戦略の手法が部門ごとに異なる状態となり、事業に合った組織体制の構築が課題となった",
                      "原文": "バンダイナムコグループでのトイホビーの事業領域を担うバンダイは組織再編を実施。事業が広がり各部門がそれぞれ活動していくなかで、商品開発やマーケティング、海外戦略などの手法が異なる現状を受け、それぞれの事業に合った組織体制を構築することを目的としています。",
                      "source": "電撃ホビーウェブ「ハイターゲット向け新会社『BANDAI SPIRITS』が事業開始！『ガンダム』や『キングダムハーツII』の新作アイテムもチェック！」（2018年4月6日）",
                      "url": "https://hobby.dengeki.com/news/552409/"
                    }
                  ]
                },
                {
                  "text": "2021年にBANDAI SPIRITS社長に就いた宇田川南欧氏は、後年、分社の狙いを事業規模の拡大に伴うターゲットの明確化にあったと振り返り、複数の事業体に分けてそれぞれの機動力を高める発想だったと説明している。一つの組織のなかに複数の顧客層を抱えたまま規模を追い求めることは、機動力を犠牲にする代償を伴っていたとみられる。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "BSP社長宇田川南欧氏は分社の狙いを「バンダイが大きくなりすぎた」ことによるターゲット明確化と説明した",
                      "原文": "「バンダイが大きくなりすぎたこともあって、会社を分けてターゲットを明確化し、それぞれの成長を目指そうとしたのがBSP設立のきっかけです。事業体がいくつかあるのを前提に、それぞれの機動力をあげようという考えです」",
                      "source": "ITmedia ビジネスオンライン（2021年6月22日）「コロナ禍でも業績絶好調――BANDAI SPIRITSが新体制になって目指すこと」",
                      "url": "https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2106/22/news027.html"
                    }
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          ]
        },
        {
          "section": "origin",
          "label": "決断",
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            {
              "sub_title": "ブランド軸に立った専業会社の始動",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "2018年4月1日、バンダイのハイターゲット向け事業とバンプレストの景品事業を新会社BANDAI SPIRITSへ承継させる組織再編を実施した。コレクターズ事業（ハイターゲット向けフィギュア）、ホビー事業（プラモデル）、ロト事業（キャラクターくじ）を束ね、20代後半以上のコア層に照準を絞った専業組織として発足させた。バンダイの代表取締役社長を務めていた川口勝氏は、新会社の社長も兼務し、両社を率いる体制を敷いた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2018年4月にバンダイのハイターゲット向け事業とバンプレスト景品事業を新会社BANDAI SPIRITSへ承継した",
                      "原文": "2018年4月、バンダイのハイターゲット向け事業とバンプレストの景品事業を新会社BANDAI SPIRITSへ承継させる組織再編に踏み切った。",
                      "source": "バンダイナムコHD 有価証券報告書【沿革】",
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                    },
                    {
                      "fact": "BANDAI SPIRITSの事業領域はコレクターズ事業（ハイターゲット向けフィギュア）・ホビー事業（プラモデル）・ロト事業（キャラクターくじ）等",
                      "原文": "事業領域：【コレクターズ事業】ハイターゲット向けフィギュア【ホビー事業】プラモデル【ロト事業】キャラクターくじ",
                      "source": "電撃ホビーウェブ「ハイターゲット向け新会社『BANDAI SPIRITS』が事業開始！『ガンダム』や『キングダムハーツII』の新作アイテムもチェック！」（2018年4月6日）",
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                    },
                    {
                      "fact": "川口勝氏はバンダイ社長とBANDAI SPIRITS社長を兼務した",
                      "原文": "バンダイ、BANDAI SPIRITS代表取締役社長　川口勝氏からの挨拶",
                      "source": "電撃ホビーウェブ「ハイターゲット向け新会社『BANDAI SPIRITS』が事業開始！『ガンダム』や『キングダムハーツII』の新作アイテムもチェック！」（2018年4月6日）",
                      "url": "https://hobby.dengeki.com/news/552409/"
                    }
                  ]
                },
                {
                  "text": "新会社の狙いは、IPを軸にした従来型の商品展開とは別に、ブランドを軸にした商品展開を打ち出すことにあった。ガンプラやTAMASHII NATIONS、一番くじといったブランドごとの強化を進め、キャラクター人気の浮沈に左右されにくい収益構造を目指した。後年、宇田川南欧BSP社長は「キャラクターは縦軸で、ブランドは横軸です。ブランド軸がしっかりあれば、IP軸の揺れ動きや変化に対応できます」とこの発想を説明している。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "BSPはIP軸ではなくブランド軸で商品展開する狙いを持っていた",
                      "原文": "「キャラクターは縦軸で、ブランドは横軸です。ブランド軸がしっかりあれば、IP軸の揺れ動きや変化に対応できます」",
                      "source": "ITmedia ビジネスオンライン（2021年6月22日）「コロナ禍でも業績絶好調――BANDAI SPIRITSが新体制になって目指すこと」",
                      "url": "https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2106/22/news027.html"
                    }
                  ]
                }
              ]
            }
          ]
        },
        {
          "section": "outcome",
          "label": "結果",
          "subsections": [
            {
              "sub_title": "過去最高益と、ブランドで稼ぐ収益構造の定着",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "再編の効果は早い段階で表れた。翌2019年3月期、バンダイナムコHDの売上高は7,323億円、営業利益は840億円に達し、いずれも過去最高を更新した。ガンプラをはじめとするハイターゲット商材の伸びは、少子化が進む国内市場でも単価と粗利率の高いコア層へ主力を移せば成長が可能であることを裏づけた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2019年3月期の売上高7,323億円・営業利益840億円で過去最高を更新した",
                      "原文": "2019年3月期の売上高は7,323億円、営業利益は840億円に達し、いずれも過去最高を更新した。",
                      "source": "バンダイナムコHD 有価証券報告書（2019年3月期）",
                      "url": null
                    }
                  ]
                },
                {
                  "text": "BANDAI SPIRITS単体の純利益も、2019年3月期の65億円から2020年3月期117億円、2021年3月期157億円へと拡大した。子供向け玩具一本の量産モデルでは得にくい高粗利の収益源として、ハイターゲット事業は数年のうちにグループの利益構造に確かな地位を占めるに至った。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "BSP純利益は19年3月期65億円から20年3月期117億円、21年3月期157億円へ推移した",
                      "原文": "純利益は19年3月期が65億3400万円、20年3月期が117億600万円、21年3月期が156億5200万円と推移している。",
                      "source": "ITmedia ビジネスオンライン（2021年6月22日）「コロナ禍でも業績絶好調――BANDAI SPIRITSが新体制になって目指すこと」",
                      "url": "https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2106/22/news027.html"
                    }
                  ]
                }
              ]
            },
            {
              "sub_title": "分社という手段が示した、規模とは別の伸び方",
              "editorial": true,
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "規模拡大の物語として語られがちなバンダイナムコの歴史のなかで、BANDAI SPIRITSの設立はあえて組織を割った判断として異彩を放つ。統合以来、複数のIPを複数の事業で同時に展開する「IP軸経営」を積み重ねてきた会社が、事業の切り口としてもう一つ「ブランド軸」を持ち込んだ意味は小さくない。子供向けと大人向けという異なる顧客層を一つの組織に抱え続けることの限界を、規模の追求ではなく組織の分割によって解いたところに、この判断の独自性がうかがえる。"
                },
                {
                  "text": "少子化という止められない構造変化に対し、同じ商品カテゴリーのなかで顧客の年齢層を引き上げるという発想は、玩具業界に限らない汎用性を持つとみることができる。一方で、事業を切り出すたびに組織は増え、ブランドの数だけ意思決定の主体も分散する。IP軸とブランド軸という二つの物差しをどこまで同時に運用し続けられるかは、統合から20年を経てなお、この会社が抱え続ける経営上の論題であるといえる。"
                }
              ]
            }
          ]
        }
      ],
      "references": [
        "バンダイナムコHD 有価証券報告書【沿革】",
        "バンダイナムコHD 有価証券報告書（2013年3月期・セグメント情報）",
        "バンダイナムコHD 有価証券報告書（2019年3月期）",
        "電撃ホビーウェブ「ハイターゲット向け新会社『BANDAI SPIRITS』が事業開始！『ガンダム』や『キングダムハーツII』の新作アイテムもチェック！」（2018年4月6日）",
        "ITmedia ビジネスオンライン（2021年6月22日）「コロナ禍でも業績絶好調――BANDAI SPIRITSが新体制になって目指すこと」"
      ],
      "authored": "2026-07",
      "last_updated": "2026-07-09"
    }
  ]
}
