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      "title": "写真製版技術の転用による半導体製造装置への参入",
      "subtitle": "写真製版の会社が畑違いの半導体へ乗り出すか——石田徳次郎氏は製版で培った三つの技術の転用に活路を求めた",
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          "name": "石田徳次郎",
          "role": "大日本スクリーン製造 社長"
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      "highlights": [
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          "label": "概要",
          "text": "1975年、写真製版用スクリーンと製版機で国内最大手だった大日本スクリーン製造が、石油危機で本業が赤字に沈むなか、ウエハー腐食機（ウェット式エッチング装置）を自社開発して半導体製造装置事業に加わった判断。写真製版で培った位置決め・塗布・表面処理の技術を半導体の製造工程へ転用し、数年で塗布・現像・洗浄の装置群をそろえた。"
        },
        {
          "label": "背景",
          "text": "石田家は代々、技術の転機に追われて事業を継いできた。三代目の石田徳次郎社長は、印刷という一つの市場はそれほど広がらないとみて、技術・設備・人材を活かせる複数の業界へ入る方針を掲げていた。1973年秋の石油危機で製版機の受注が細り、1975年3月期は経常損失に転じた。"
        },
        {
          "label": "内容",
          "text": "細い線を引く技術、レンズで拡大・縮小する光学の技術、銅版を腐食させ金属表面を処理する化学の技術——製版を支える三技術は、半導体のウエハー加工と骨組みを同じくする。1975年にウエハー腐食機EMW-322／411を開発し、1978年に塗布・現像のスピンナー、のちに洗浄のウエットステーションを投入した。"
        },
        {
          "label": "含意",
          "text": "製版機で得た利益を半導体装置の開発へ再投資する自己資金型の組み替えにより、外部資本に頼らず事業の柱を入れ替えた。1994〜95年に半導体製造装置で世界トップ10入りを果たし、電子工業向けの機器が印刷関連機器を上回る主力へ育った。既存事業が利益を生むうちに次の柱を別の産業へ仕込んだ判断であった。"
        }
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      "parties": [
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          "name": "大日本スクリーン製造",
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            "note": "写真製版用スクリーンと製版機械で国内最大手の京都の同族企業。輸出比率が高く、電子製版機や電子色分解機を手がけていた"
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        "summary": "印刷市場の頭打ちと石油危機のなか、写真製版で培った位置決め・塗布・表面処理の技術を半導体の製造工程へ転用し、ウエハー腐食機を皮切りに装置群をそろえて、印刷から半導体装置への業態転換を進めた判断"
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          "title": "大日本スクリーン製造所を株式会社へ改組（写真製版用スクリーンの工業化）"
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          "title": "ウエハー腐食機「EMW-322／411」を自社開発し半導体製造装置事業に参入",
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          "title": "フォトレジストコーティング装置「スピンナーシリーズ」で半導体製造分野に本格参入"
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          "title": "洛西工場を竣工し半導体製造装置の生産力を強化"
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          "title": "半導体製造装置の顧客満足度で世界トップ10入り（翌1995年に売上高でも）"
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      "snapshot": {
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            "president": "石田徳次郎",
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                {
                  "text": "大日本スクリーン製造の源流は、1868年に石田才次郎氏が京都で興した銅版・石版の印刷所にさかのぼる。写真版の普及を見た石田敬三氏が独力で写真製版用スクリーンの製法研究に着手し、八年をかけて特許を取得。1937年にはその工業化のため大日本スクリーン製造所を設けた。細い網目を刻んだガラス製のスクリーンは、写真を印刷用の網点画像へ変える要の部材であり、同社はこの部材と製版機械で国内最大手の同族企業へ育っていた。",
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                    {
                      "fact": "1868年に石田才次郎が京都で印刷所を創業、1926年に石田敬三が写真製版用スクリーンの研究に着手、八年の研究をへて1937年に工業化のため大日本スクリーン製造所を創設した",
                      "原文": "昭和元年、故石田敬三会長が写真版の普及傾向に着眼し、独力で写真製版用スクリーンの製法研究に着手。九年五月、八年間研究の成果として写真製版用スクリーンの製法を発明し、同蝕刻法の特許を取得する。一二年五月写真製版用スクリーンの工業化のため大日本スクリーン製造所を創設。",
                      "source": "企業の歴史 : 明治百年（経済春秋社編、1968年）",
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                {
                  "text": "石田家は代々、技術の転機に追われて生きてきた。明治期に祖父・才次郎氏が銅版彫刻を西欧の機械に脅かされ、技術改良でこれを退けた。父・敬三氏は米国製ガラススクリーンの国産化に力を注ぐ。三代目の徳次郎氏はこの繰り返しから、印刷という一つの市場はそれほど広がらないと見切り、技術や設備、人材を活かせる三つ以上の業界へ入っていく方針を早くから掲げていた。",
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                      "fact": "徳次郎氏は、印刷業界は市場がそれほど広がらないとみて、技術・設備・人材を活用できる三つ以上の業界へ多角化する方針を掲げていた",
                      "原文": "この業界はそんなにマーケットが広がるものじゃないと思って、三つ以上の業界へ入って行こう、それも技術や設備、人材を活用できる分野へ輪を広げようと決意したんですよ。",
                      "source": "日経ビジネス 1979年7月2日号「共同開発こそ、ヒット商品誕生のバネ」",
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                {
                  "text": "本業の写真製版機は1970年代に入ると普及が一巡し、印刷業界という買い手だけでは大きな伸びを描きにくくなっていた。そこへ1973年秋の石油危機が重なる。設備投資の冷え込みで製版機の受注は細り、1975年3月期の大日本スクリーン製造は経常損失3億6000万円、当期純損失1億8000万円と赤字に転じた。社長歴30年に近い徳次郎氏はのちに、この時期を一番苦しかったと振り返り、会社が飛ぶかと思ったと語っている。畑違いの半導体への参入は、本業がもっとも傷んだこの年に始まった。",
                  "evidences": [
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                      "fact": "徳次郎氏は、社長就任（昭和22年）以来30年余で一番苦しかったのは石油ショックのときで、会社が飛ぶかと思ったと語った",
                      "原文": "やっぱり、石油ショックのときですわ。あのときは本当に、いよいよこの首も危ない、飛ぶかなと思いましたから。",
                      "source": "日経ビジネス 1979年7月2日号「共同開発こそ、ヒット商品誕生のバネ」",
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        {
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          "label": "決断",
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              "sub_title": "製版三技術の転用とウエハー腐食機",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "徳次郎氏が半導体に活路を求めた根拠は、製版で積み上げた技術の中身にあった。写真製版は、細い線を精密に引く技術、レンズで画像を拡大・縮小して投影する光学の技術、銅版を薬品で腐食させ金属表面を処理する化学の技術——この三つを組み合わせて成り立つ。半導体のウエハーに回路を刻む工程も、位置決め・塗布・表面処理という同じ骨組みでできていた。電気や機械の専業には及ばなくとも、複数の技術をまとめる集積の力でなら勝てる、と徳次郎氏はみていた。",
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                    {
                      "fact": "徳次郎氏は自社の技術を、細い線を引く技術・カメラで拡大縮小投影する光学技術・銅版を腐食させる化学技術と金属表面処理と説明し、これが電子工業へ結びついたと語った",
                      "原文": "ウチの技術を簡単にいうと、細い線を引く機械の技術がありました。それにカメラをつくって拡大したり縮小したり投影したりという技術も身に付けたわけです。それに、銅板を腐食させたりしていた化学の技術、金属表面処理の技術があって……",
                      "source": "日経ビジネス 1979年7月2日号「共同開発こそ、ヒット商品誕生のバネ」",
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                    {
                      "fact": "徳次郎氏は、電気や機械の専業メーカーにはかなわなくとも、電気機械・化学・光学・物理の技術をまとめあげる集積の力なら勝てるとみていた",
                      "原文": "電気とか機械とか、それぞれの分野では専業メーカーにかなわなくても、集積の力となると別とみたからなんですよ。電気機械、化学、光学、物理などの技術をまとめあげる、その分野で勝負すれば勝てると思ったんです。",
                      "source": "日経ビジネス 1979年7月2日号「共同開発こそ、ヒット商品誕生のバネ」",
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                {
                  "text": "1975年、大日本スクリーン製造は半導体向けにウエハー腐食機「EMW-322／411」を自社開発し、ウェット式のエッチング装置で半導体製造装置事業に加わった。彦根の旧化学工場を生産拠点に転換し、エレクトロニクス向け装置の製造体制を整える。石油危機によるインフレ不況のさなかに、本業の製版機で稼いだ利益を新事業の開発へ回す判断であった。参入は、印刷の会社が半導体という装置産業へ移る長い転換の第一歩となった。",
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                      "fact": "大日本スクリーン製造はオイルショックによるインフレ不況のなかエレクトロニクス事業に本格進出し、1975年に半導体製造装置「ウエハー腐食機 EMW-322／411」を開発した",
                      "原文": "オイルショックによるインフレ不況のなか、エレクトロニクス事業に本格的に進出しました。……1975　半導体製造装置「ウエハー腐食機 EMW-322／411」を開発",
                      "source": "SCREENホールディングス 公式サイト「SCREENの歴史：1973〜1988」",
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                {
                  "text": "参入からの数年で、同社は塗布・現像・洗浄の装置群をそろえていく。1978年には半導体用のフォトレジストコーティング装置「スピンナーシリーズ」を開発して半導体製造分野に本格参入し、1982年には米国系の大手半導体メーカー向けにウエットステーションを開発して24台を一括納入した。1985年には洛西工場を建て、半導体製造装置の生産力を高める。製版で得た資金を半導体装置の研究開発へ再投資する自己資金型の組み替えが、外部資本に頼らず進んだ。",
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                      "fact": "1978年にスピンナーシリーズで半導体製造分野へ本格参入、1982年に米国系大手向けウエットステーション24台を一括納入、1985年に洛西工場を竣工して生産力を強化した",
                      "原文": "1978　半導体製造用フォトレジストコーティング装置「スピンナーシリーズ」を開発、半導体製造分野に本格参入／1982　米国系大手半導体メーカー向けにウエットステーションを開発、24台を一括納入／1985　洛西工場（現・洛西事業所）竣工、半導体製造装置の生産力を強化",
                      "source": "SCREENホールディングス 公式サイト「SCREENの歴史：1973〜1988」",
                      "url": "https://www.screen.co.jp/about/history_3"
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        {
          "section": "outcome",
          "label": "結果",
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              "sub_title": "半導体が主力へ",
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                {
                  "text": "業態の入れ替えは、売上の伸びに表れた。単体売上高は参入時の1975年3月期に135億円だったのが、1985年3月期に879億円、1990年代半ばには1500億円規模へ拡大する。半導体製造装置事業では、1994年に顧客満足度で、翌1995年には売上高で世界トップ10入りを果たし、電子工業向けの機器が印刷関連機器を上回る主力へ育った。祖業の写真製版の会社は、20年ほどをかけて半導体装置の主要メーカーへと変わっていった。",
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                      "fact": "単体売上高は1975年3月期135億円、1985年3月期879億円、1995年3月期1502億円と拡大した",
                      "原文": "売上高 1975年3月期135億円／1985年3月期879億円／1995年3月期1502億円（単体）",
                      "source": "会社年鑑（1976年版・以降各年版）",
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                    },
                    {
                      "fact": "半導体製造装置事業は1994年に顧客満足度で、1995年に売上高で世界トップ10入りを果たした",
                      "原文": "1994　半導体製造装置の顧客満足度において、世界トップ10入りを果たす／1995　半導体製造装置の売上高において、世界トップ10入りを果たす",
                      "source": "SCREENホールディングス 公式サイト「SCREENの歴史：1989〜2013」",
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            {
              "sub_title": "製品ではなく技術の組み合わせで自社をとらえ直す",
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              "paragraphs": [
                {
                  "text": "この判断の核心は、危機を前にした撤退や縮小ではなく、手元の技術を別の産業へ差し向けた点にある。印刷市場の頭打ちと石油危機で本業が赤字に沈んだ年に、大日本スクリーン製造は写真製版で磨いた位置決め・塗布・表面処理の技術を、勃興していた半導体の製造工程へ向けた。畑違いに見える半導体への参入は、製品でみれば飛躍でも、技術の中身でみれば地続きだった。徳次郎氏が専業にはかなわなくとも集積の力なら勝てると語った見立ては、自社の強みを製品の名前ではなく技術の組み合わせでとらえ直すものであった。"
                },
                {
                  "text": "もっとも、この転換が実を結ぶまでには20年近い時間がかかり、その間には半導体特有の好不況の波もあった。祖業の製版機で稼いだ利益を新事業へ回し続けられたからこそ、外部資本に頼らずに事業の柱を入れ替えられた面は大きい。既存事業がまだ利益を生むうちに、次の柱を別の産業に育てておく——1975年の参入は、成熟した本業を持つ会社が新規事業をどう仕込むかという問いに、一つの答えを示している。写真製版という言葉が消えても技術は生き延びるという、この会社の代々の経験がそこに重なる。"
                }
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            }
          ]
        }
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      "references": [
        "日経ビジネス 1979年7月2日号「共同開発こそ、ヒット商品誕生のバネ」（石田徳次郎社長・編集長インタビュー）",
        "企業の歴史 : 明治百年（経済春秋社編、1968年）",
        "SCREENホールディングス 公式サイト「SCREENの歴史：1973〜1988」",
        "SCREENホールディングス 公式サイト「SCREENの歴史：1989〜2013」",
        "会社年鑑（1976年版）"
      ],
      "authored": "2026-07",
      "last_updated": "2026-07-06"
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      "title": "大日本スクリーン製造のウエハ洗浄装置への集中と半導体装置への転換",
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          "text": "1975年に半導体装置へ参入した大日本スクリーン製造が、石田明社長のもとで半導体前工程の数ある工程のうちウエハ洗浄を主戦場に定め、200ミリウエハ用のバッチ式ウェットステーションWS-820Lなどを投入して洗浄装置に資源を集めた事業選択。1994〜95年に半導体装置で世界トップ10入りし、電子工業向け機器が祖業の印刷関連機器を売上で上回った。"
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          "text": "写真製版・印刷機器を祖業とする同社は、1975年のウエハ腐食機を皮切りに半導体前工程の装置をそろえ、1985年に洛西工場を新設した。半導体製造は500〜1000工程に及び、その3〜4割を占める洗浄が歩留りを左右する要所だった。"
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          "text": "1989年就任の石田明社長は、露光や成膜ではなく洗浄を主戦場に選び、枚葉式スクラバーやバッチ式ウェットステーションWS-820Lを投入した。半導体市況が悪化し1993〜94年に相次いで最終赤字へ落ち込むなかでも投資を緩めず、1997年に300ミリ対応のFC-3000を発表した。"
        },
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          "label": "含意",
          "text": "洗浄への集中は同社を洗浄装置で世界首位へ押し上げ、印刷から半導体装置への業態転換を実らせた。一方、2009年に60％だったシェアが2015年に45％を割るなど、一つの工程への集中は振れの大きさもはらむ。"
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                  "text": "大日本スクリーン製造は、写真製版用スクリーンの製法を発明した石田家を源流とし、長く印刷・製版機器を主力としてきた。半導体製造装置に足を踏み入れたのは1975年で、シリコンウエハを腐食させる「ウエハー腐食機EMW-322／411」を開発した。製版で磨いた位置決め・塗布・表面処理の技術は、半導体前工程の加工と本質を同じくする。印刷で得た利益を新分野の開発へ回しながら、同社は電子工業向けの装置を少しずつ育てていった。",
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                      "原文": "洛西工場（現・洛西事業所）竣工、半導体製造装置の生産力を強化",
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                  "text": "半導体の前工程は数多くの工程からなり、そのなかで洗浄が占める比重は大きい。製造プロセスは500から1000の工程に及び、その3割から4割を洗浄工程が占める。回路を微細に刻むほど、わずかな異物や汚染が歩留りを左右する。半導体技術者の湯之上隆氏は、半導体がこれほど普及した背景に洗浄技術の存在があると記す。装置メーカーにとって洗浄は、地味ながら製品の良否を決める要所であった。",
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                      "原文": "半導体の製造プロセスは、500〜1000工程にも及ぶが、その3〜4割を洗浄工程が占めている",
                      "source": "JBpress（2016年12月2日）湯之上隆「半導体がこれほど普及したのは洗浄技術があったから ウエハ洗浄装置メーカー『スクリーン』の苦境と活路（前編）」",
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                  "text": "1989年、創業家の石田明氏が三代目社長に就いた。石田氏のもとで大日本スクリーン製造は、半導体前工程の数ある工程のうち、露光や成膜ではなく洗浄を主戦場と定めていく。社長交代の年には枚葉式の両面スクラバー「RSW-612A」を発売し、洗浄装置の品ぞろえを広げた。あれもこれもと工程を手がけるのではなく、自社の技術が生きる洗浄に資源を寄せる選び方であった。",
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                {
                  "text": "1990年代に入ると、ウエハの主流は口径200ミリへ移り、洗浄装置にも新しい世代が求められた。大日本スクリーン製造は200ミリウエハに対応するバッチ式ウェットステーション「WS-820L」を投入する。処理槽を最大13槽まで並べ、搬送ロボットを最大6台積んで多数のウエハをまとめて洗う装置で、減圧乾燥によってウォータマークの発生を抑えた。キャリアを使わない搬送方式を採り、量産ラインでの洗浄をねらった製品であった。",
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                  "text": "洗浄を中心にすえた半導体装置事業は、1990年代半ばに世界水準へ届いた。大日本スクリーン製造は1994年に半導体製造装置の顧客満足度で世界トップ10入りを果たし、翌1995年には売上高でもトップ10へ入った。この前後に電子工業向け機器の売上は祖業の印刷関連機器を上回り、会社の主力が印刷から半導体装置へと移っていった。写真製版の技術から出発した会社が、半導体の洗浄で稼ぐ会社へと姿を変えていった。",
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                {
                  "text": "洗浄への集中は、長い目で見れば同社を世界の首位へ押し上げた。SCREENの洗浄装置は、枚葉式で約3分の1、バッチ式とスピンスクラバーで過半を占める世界トップの座を得た。もっとも、集中は強みであると同時に振れの大きさもはらむ。同社のウエハ洗浄のシェアは2009年に60％でピークをつけたのち、2015年には45％を切るまで下がった。一つの工程に賭ける戦い方は、その工程の浮沈をそのまま業績に映す。",
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                      "fact": "SCREENの洗浄装置は枚葉式で約3分の1、バッチ式とスピンスクラバーで過半を占める世界トップ企業となった",
                      "原文": "枚葉式洗浄装置で約1/3をバッチ式洗浄装置とスピンスクラバーでは過半を占める世界トップ企業です。",
                      "source": "半導体業界ドットコム（2023年9月12日）「【半導体関連企業研究】洗浄装置大手のSCREENの歴史や事業・年収を徹底解説」",
                      "url": "https://www.semiconductor-industry.com/screen/"
                    },
                    {
                      "fact": "スクリーンのウエハ洗浄のシェアは2009年に60％でピークをつけ、2015年には45％を切るまで下がった",
                      "原文": "そのスクリーンのシェアが2009年に60％でピークアウトし、2015年には45％を切ってしまった",
                      "source": "JBpress（2016年12月2日）湯之上隆「半導体がこれほど普及したのは洗浄技術があったから ウエハ洗浄装置メーカー『スクリーン』の苦境と活路（前編）」",
                      "url": "https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/48512"
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              "sub_title": "勝てる工程を見定めて資源を集める",
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                {
                  "text": "この決断が示すのは、半導体の数百に及ぶ工程のなかで、どこに資源を寄せるかという選択の重さである。大日本スクリーン製造は、装置メーカーとして目立つ露光や成膜ではなく、地味だが歩留りを左右する洗浄を主戦場に選んだ。写真製版で磨いた表面処理や液体の扱いという技術が、そのまま半導体の洗浄で生きる——祖業との連続性が、この一点への集中を支えていた。あれもこれもと工程を広げず、勝てる領域を見定めて資源を寄せた点に、この選択の性格がうかがえる。"
                },
                {
                  "text": "もっとも、一つの工程に深く賭ける戦い方は、その工程の景気や競争に業績が強く左右される裏返しでもある。洗浄で世界の首位に立った同社が、その後にシェアを落とした事実は、集中の強さと危うさを同時に示す。それでも、印刷の会社が半導体の洗浄で稼ぐ会社へと姿を変えたこの転換は、自社の技術がどこで生きるかを見極め、そこへ資源を集める判断が企業の輪郭を作り替えることを伝える。半導体装置のどの工程に賭けるか——それは各社が今なお向き合う論点である。"
                }
              ]
            }
          ]
        }
      ],
      "references": [
        "SCREENホールディングス公式サイト「SCREENの歴史：1973〜1988」",
        "SCREENホールディングス公式サイト「SCREENの歴史：1989〜2004」",
        "SCREENセミコンダクターソリューションズ「ウェットステーション WS-620C／WS-820C／WS-820L」製品情報",
        "JBpress（2016年12月2日）湯之上隆「半導体がこれほど普及したのは洗浄技術があったから ウエハ洗浄装置メーカー『スクリーン』の苦境と活路（前編）」",
        "半導体業界ドットコム（2023年9月12日）「【半導体関連企業研究】洗浄装置大手のSCREENの歴史や事業・年収を徹底解説」",
        "会社年鑑（大日本スクリーン製造・単体決算）"
      ],
      "authored": "2026-07",
      "last_updated": "2026-07-06"
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      "slug": "single-wafer-300mm-2001",
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      "title": "枚葉式ウエハ洗浄への転換と300mm対応装置の先行量産",
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          "label": "概要",
          "text": "2000年、大日本スクリーン製造（現SCREENホールディングス）が、複数のウエハを薬液槽でまとめて洗う「バッチ式」に対し、300ミリの大口径ウエハと回路の微細化を見据えて、ウエハを1枚ずつ洗う「枚葉式」に賭けた技術選択。300ミリ対応の枚葉式洗浄装置を業界に先んじて投入し、量産化を進めた。石田明社長のもと、半導体市況の落ち込みのなかでも開発と量産を続けた。"
        },
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          "label": "背景",
          "text": "回路線幅の微細化でウエハに残る微細なごみ（パーティクル）の管理が歩留まりを左右し、ウエハが200ミリから300ミリへ大口径化するなか、まとめ洗いのバッチ式では1枚ごとの洗浄条件を細かく揃えにくくなっていた。1枚ずつ確実に洗い、処理時間も短い枚葉式への需要が高まっていた。"
        },
        {
          "label": "内容",
          "text": "2000年11月、300ミリ対応の枚葉洗浄装置「AQUASPIN MP-3000」を販売開始。デザインルール0.13マイクロメートル以下に対応し、1枚のウエハを1つのチャンバーで薬液処理から乾燥まで仕上げる方式を採った。2003年にはユニットを組み替えられる共通プラットフォーム「SU-3000」へ、2006年には毎時300枚の「SU-3100」へと広げた。"
        },
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          "label": "含意",
          "text": "量産効率で勝るバッチ式を守るのではなく、微細化と300ミリに合わせて枚葉式へ資源を集めたこの選択は、のちに枚葉式が先端の洗浄工程で主流となる流れを先取りした。SCREENは枚葉式・バッチ式の双方の洗浄装置で世界首位のシェアに立った。"
        }
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            "note": "写真製版機器から半導体製造装置へ事業を伸ばした京都の装置メーカー。ウエハ洗浄装置を事業の柱の一つに育てていた"
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          "title": "300mm対応の枚葉洗浄装置「AQUASPIN MP-3000」を販売開始",
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      "snapshot": {
        "fiscal_year": "2001年3月期",
        "source": "大日本スクリーン製造 pl_long（有価証券報告書／会社年鑑）・2001年3月期は連結決算への移行期にあたり損益計数の記載なし（前1999年3月期＝単体売上1,336億円・純損失245億円、翌2002年3月期＝連結売上1,742億円・純損失189億円）",
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          "label": "背景",
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              "sub_title": "ウエハ洗浄という工程と、バッチ式の効率",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "半導体は、シリコンの薄い円板であるウエハの上に、洗浄・成膜・露光・エッチングといった処理を何百回も繰り返して回路を刻む。なかでも洗浄は、ウエハに残る微細なごみ（パーティクル）を取り除いて次の工程へ渡す要にあたり、回路線幅の微細化が進むほど、わずかな異物が歩留まりを左右する。従来は、複数のウエハを薬液槽にまとめて浸す「バッチ式」が量産の主流で、一度に多数を処理できる効率が強みだった。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "半導体製造では、デザインルールの微細化に伴い、デバイスの歩留まりに大きく影響するパーティクル（ごみ）への対応が重要な課題になっていた",
                      "原文": "半導体製造では、デザインルールの微細化に伴って、デバイスの歩留まりに大きく影響するパーティクル（ゴミ）への対応がますます重要な課題になっています。",
                      "source": "株式会社SCREENホールディングス（旧・大日本スクリーン製造）プレスリリース（2000年11月30日）「多品種・少量生産に最適な300mm対応枚葉洗浄装置を販売開始」",
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                },
                {
                  "text": "1990年代の終わりから、この前提が揺らぎ始めた。回路がさらに微細になり、ウエハの直径が200ミリから300ミリへ拡大すると、槽の中で多数を一括処理するバッチ式では、1枚ごとに洗浄の条件を細かく揃えることが難しくなる。そこで、ウエハを1枚ずつ処理する「枚葉式」に目が向いた。高い洗浄性能と1枚あたりの処理時間の短縮を両立でき、高濃度の薬液に代えて水を主成分とする環境負荷の低い薬液も使いやすい。微細化と大口径化が、枚葉式への需要を押し上げていた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "微細化・大口径化が進むなかで、高いプロセス性能と処理時間短縮（QTAT）を実現する枚葉洗浄装置のニーズが高まり、水を主成分とする環境負荷の低い薬液も求められた",
                      "原文": "半導体ウエハのウェット洗浄では、微細化、大口径化が進展する中、高いプロセス性能とQTAT＊を実現する枚葉洗浄装置のニーズが高まるとともに、従来使用されてきた高濃度の薬液から、高希釈薬液やオゾン水、電解水などの水を主成分とした環境に優しい薬液が求められています。",
                      "source": "株式会社SCREENホールディングス（旧・大日本スクリーン製造）プレスリリース（2000年11月30日）「多品種・少量生産に最適な300mm対応枚葉洗浄装置を販売開始」",
                      "url": "https://www.screen.co.jp/press/pdf/NR001130.pdf"
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            },
            {
              "sub_title": "写真製版から半導体洗浄へ来た大日本スクリーン",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "大日本スクリーン製造は、京都で写真製版に使う「スクリーン」の国産化から出発した会社である。石田家が写真製版用スクリーンの製法を発明し、その工業化のために前身の製造所を興して以来、精密な画像を化学的に加工する技術を土台に、写真製版機器から半導体製造装置へと事業を伸ばしてきた。やがてウエハ洗浄装置を事業の柱の一つに育て、微細化と300ミリ大口径化という次の技術の波を前に、蓄えてきた洗浄技術をどう賭けるかを問われていた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "大日本スクリーンは写真製版用スクリーンの製法発明を原点に、精密な画像を化学的に加工する技術を土台として写真製版機器から事業を築いた",
                      "原文": "九年五月、八年間研究の成果として写真製版用スクリーンの製法を発明し、同蝕刻法の特許を取得する。一二年五月写真製版用スクリーンの工業化のため大日本スクリーン製造所を創設。",
                      "source": "『企業の歴史 : 明治百年』（経済春秋社編、1968年）「大日本スクリーン製造」の項",
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        {
          "section": "origin",
          "label": "決断",
          "subsections": [
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              "sub_title": "300mm対応の枚葉式洗浄装置を先んじて投入",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "2000年11月30日、大日本スクリーンは、300ミリウエハに対応した枚葉洗浄装置「AQUASPIN（アクアスピン）MP-3000」の販売を始めた。回路線幅0.13マイクロメートル以下の洗浄に対応し、多品種を少量ずつつくるシステムLSIの生産に向く。特徴は、1枚のウエハを1つのチャンバーの中で、複数の薬液処理からリンス、乾燥まで一貫して仕上げる「ワンチャンバー方式」にあった。乾いた状態で入れ、乾いた状態で取り出すこの方式を4つのチャンバーに標準搭載し、1枚ずつの丁寧な洗浄と生産性を両立させた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2000年11月30日発売のAQUASPIN MP-3000は300mm・0.13μm以下に対応し、1枚を1チャンバーで薬液処理からリンス・乾燥まで完結するワンチャンバー方式を4チャンバー標準搭載した",
                      "原文": "「AQUASPIN MP-3000」は、300ミリウエハに対応した最新鋭の枚葉洗浄装置。コンパクトな設計ながら、一枚一枚のウエハに対して一つのチャンバー内で複数の薬液処理からリンス、乾燥まで完結する、ドライイン・ドライアウト方式が可能。このワンチャンバー方式の採用と４チャンバーの標準搭載で、高レベルなウエハ洗浄と高生産性を実現しました。",
                      "source": "株式会社SCREENホールディングス（旧・大日本スクリーン製造）プレスリリース（2000年11月30日）「多品種・少量生産に最適な300mm対応枚葉洗浄装置を販売開始」",
                      "url": "https://www.screen.co.jp/press/pdf/NR001130.pdf"
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                },
                {
                  "text": "この装置は単発の製品ではなく、枚葉式に体系で取り組む意思の表れだった。大日本スクリーンはMP-3000の開発を機に枚葉洗浄装置群を「AQUASPIN」と名づけ、スクラバーやポリマー除去装置、CMP後洗浄装置、スピンプロセッサーなど6機種をそろえた。まとめ洗いで量産効率を稼ぐバッチ式は、当時なお洗浄の主流だった。効率で勝る方式を守るのではなく、微細化と300ミリに合わせて枚葉式へ資源を集めたこの選択は、各社が投資を絞りがちな時期の先行投資でもあった。",
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                    {
                      "fact": "MP-3000の開発を機に枚葉洗浄装置群を「AQUASPIN」と命名し、スクラバー・ポリマー除去・CMP後洗浄・スピンプロセッサーなどMP-3000を含む6機種で体系化した",
                      "原文": "AQUASPINシリーズには、スクラバー「SS80BW-AR」、「SS-3000」、ポリマー除去装置「SR-2000」、CMP後洗浄装置「AS-2000」、スピンプロセッサー「MP-2000」、および今回の「MP-3000」を含めて6機種があります。",
                      "source": "株式会社SCREENホールディングス（旧・大日本スクリーン製造）プレスリリース（2000年11月30日）「多品種・少量生産に最適な300mm対応枚葉洗浄装置を販売開始」",
                      "url": "https://www.screen.co.jp/press/pdf/NR001130.pdf"
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                  ]
                }
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            },
            {
              "sub_title": "共通プラットフォーム化で枚葉式を量産技術へ",
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                {
                  "text": "枚葉式は、装置を1台ずつ売る段階から、顧客の工程に合わせて組める量産の仕組みへと育っていった。2003年11月、大日本スクリーンの半導体機器カンパニーは、300ミリ対応の共通プラットフォーム洗浄装置「SU-3000」を発売した。ブラシで異物を落とす、複数の薬液を扱う、レジスト由来のポリマーを除くといった5種類の枚葉処理ユニットから、4つまで選んで1台に搭載できる。制御ソフトを共通にして操作の差を抑え、工程ごとに最適な洗浄を1台で組める仕様とした。国内価格は2億円から、初年度に30台の販売を見込んだ。",
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                      "fact": "2003年11月発売のSU-3000は、5種類の枚葉処理ユニットから4つまで選択搭載できる300mm対応の共通プラットフォーム洗浄装置で、国内価格2億円〜・初年度30台を見込んだ",
                      "原文": "プロセス用途に合わせて5種類の枚葉洗浄処理ユニットから組み合わせを選択して搭載できる300ミリウエハー対応枚葉共通プラットホーム洗浄装置「SU-3000」を12月から販売します。搭載できるユニットは5種類の中から4つまで選択が可能。",
                      "source": "株式会社SCREENホールディングス（旧・大日本スクリーン製造）プレスリリース（2003年11月27日）「複数の洗浄装置機能を組み合わせる枚葉式洗浄装置を発売」",
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        {
          "section": "outcome",
          "label": "結果",
          "subsections": [
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              "sub_title": "世代を重ねて生産性を高めた枚葉式ライン",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "枚葉式のプラットフォームは、世代を重ねるごとに生産性を高めた。2006年11月、大日本スクリーンは新機種「SU-3100」を発売した。最大8台のチャンバーを積める新プラットフォームと、ウエハを速く運ぶ搬送の仕組みにより、毎時300枚の処理能力に達した。線幅65ナノメートルの量産が本格化し、45ナノメートルの生産も見据えられるなか、製造工程のおよそ4分の1を占める洗浄で、性能と生産性を兼ね備えた枚葉式への需要は年ごとに高まっていた。同社はこの新機種で、国内外の洗浄装置シェアの拡大を狙った。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2006年11月発売のSU-3100は最大8チャンバーの新プラットフォームと高速搬送で毎時300枚の処理能力を実現し、国内外での洗浄装置シェア拡大を狙った",
                      "原文": "最大8台のチャンバーの搭載を可能とした新プラットホームと高速ウエハー搬送システムの開発により、毎時300枚の処理能力を実現。（中略）国内外における半導体洗浄装置のさらなるシェアの拡大を目指します。",
                      "source": "株式会社SCREENホールディングス（旧・大日本スクリーン製造）プレスリリース（2006年11月21日）「枚葉式ウエハー洗浄装置の新機種「SU-3100」を発売」",
                      "url": "https://www.screen.co.jp/press/pdf/NR061121.pdf"
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                },
                {
                  "text": "処理能力の引き上げは、その後も続いた。2010年には後継機のSU-3200で処理室を8個から12個に増やし、1時間あたりの処理能力を従来の2.7倍にあたる800枚へ高めた。1枚ずつ洗うがゆえに処理量で見劣りしがちだった枚葉式の弱みを、装置の設計で埋めていったことで、枚葉式は量産ラインで通用する速さを備えていった。かつて量産効率でバッチ式に譲っていた枚葉式は、微細化の進む先端工程で洗浄の主役に近づいた。",
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                      "fact": "2010年発売の後継機（SU-3200）は処理室を8個から12個に増やし、1時間あたりの処理能力を従来の2.7倍の800枚へ高めた",
                      "原文": "1時間当たりの処理能力を従来の2.7倍の800枚に高めた",
                      "source": "日本経済新聞（2010年11月24日）「半導体洗浄装置、処理能力2.7倍 大日本スクリーン」",
                      "url": "https://www.nikkei.com/article/DGXNASDD240AM_U0A121C1TJ1000/"
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                  "text": "この決断の核心は、当時の主流だったバッチ式の量産効率を守るのではなく、微細化と300ミリという技術の変化に賭けて、1枚ずつ洗う枚葉式へ資源を集めた点にある。まとめ洗いは一度に多くを処理できる強みを持つ一方、回路が細くなるほど1枚ごとの洗浄条件を揃えにくい。大日本スクリーンは、半導体市況が落ち込み各社が投資を絞りがちな時期に、あえて先の技術に張った。効率という足元の強みと、微細化という将来の要請が衝突したとき、後者を選んだ判断だったといえる。"
                },
                {
                  "text": "その選択は、のちに報われた。枚葉式は先端の洗浄工程で主流となり、SCREENは枚葉式・バッチ式の双方の洗浄装置で世界首位のシェアに立った。SU-3000で築いた共通プラットフォームは、SU-3100、SU-3200と世代を重ねて処理能力を上げ、いまや枚葉式は同社の中核事業を支える。もっとも、この判断が正しかったと言えるのは、その後も微細化が進み、枚葉式の優位が続いたからでもある。足元の量産効率を守るか、次の技術に張るか——2000年前後のこの技術選択は、装置産業が繰り返し向き合う問いを、早い時期に自ら選び取った例として残る。"
                }
              ]
            }
          ]
        }
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      "references": [
        "株式会社SCREENホールディングス（旧・大日本スクリーン製造）プレスリリース（2000年11月30日）「多品種・少量生産に最適な300mm対応枚葉洗浄装置を販売開始」",
        "株式会社SCREENホールディングス（旧・大日本スクリーン製造）プレスリリース（2003年11月27日）「複数の洗浄装置機能を組み合わせる枚葉式洗浄装置を発売」",
        "株式会社SCREENホールディングス（旧・大日本スクリーン製造）プレスリリース（2006年11月21日）「枚葉式ウエハー洗浄装置の新機種「SU-3100」を発売」",
        "日本経済新聞（2010年11月24日）「半導体洗浄装置、処理能力2.7倍 大日本スクリーン」",
        "『企業の歴史 : 明治百年』（経済春秋社編、1968年）「大日本スクリーン製造」の項"
      ],
      "authored": "2026-07",
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      "title": "洗浄装置の世界首位を土台にした彦根への集中投資と売上1兆円構想",
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          "text": "2023年9月、SCREENホールディングスは2033年3月期に連結売上高を当時の約2倍の1兆円以上へ、売上高営業利益率を20％以上へ引き上げる10年計画を掲げた。半導体洗浄装置で世界シェア約4割・首位に立つ強みを土台に、廣江敏朗社長のもとでマザー工場・彦根事業所の生産能力を増強し、生成AI向けに膨らむ需要へ設備で先回りする集中投資に踏み込んだ。"
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          "text": "半導体はSCREENの連結売上の約8割を占める中核で、なかでもウエハ洗浄装置は世界シェア約4割の首位事業にあたる。生成AIの普及とデータセンター投資、回路の微細化が進むほど、ウエハ表面から微小な汚れを除く洗浄工程の重みは増す。一方で半導体設備投資は好不況の波が激しく、需要のピークでどこまで能力増強に踏み込むかという判断が重くのしかかる事業でもある。"
        },
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          "label": "内容",
          "text": "彦根事業所に2023年1月にSキューブ4、2024年1月にSキューブ5が稼働し、生産能力は子会社SCREENセミコンダクターソリューションズの売上高ベースで2022年比40％増の年5000億円へ拡大した。さらに2027年3月期までに約2割増の年6000億円、2033年3月期には約8000億円へ引き上げる計画で、これらは中期経営計画「Value Up Further 2026」のもとで進む。"
        },
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          "text": "2025年3月期に連結売上高6252億円、営業利益1357億円、営業利益率21.7％の最高益を計上し、集中投資は数字の裏づけを得た。ただし2033年3月期の1兆円は本稿の時点で未達の構想にとどまる。2025年に社長は廣江氏から後藤正人氏へ代わり、シクリカルな半導体の波のなかで構想を実現へ運ぶ役目が引き継がれた。"
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                  "text": "SCREENホールディングスは、写真製版機器を源流に、1975年からウエハ洗浄装置を中核とする半導体製造装置へ事業を移した会社である。2020年代には半導体関連が連結売上の約8割を占め、ウエハ洗浄装置は世界シェア約4割で首位に立った。前工程では成膜やエッチングのたびに洗浄が挟まり、工程数の多さが装置需要の厚みにつながる。そこへ生成AIが加わった。データセンター向けの先端半導体投資が膨らみ、微細化で工程が増えるほど、一枚あたりの洗浄回数も増える。数量と単位需要の双方が、主力の洗浄装置を押し上げた。",
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                      "source": "日本経済新聞（2023年9月25日）「SCREEN、33年3月期に売上高1兆円超 半導体装置伸ばす」",
                      "url": "https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF2543W0V20C23A9000000/"
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              "sub_title": "好不況の波と、先行投資という賭け",
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                  "text": "もっとも、半導体設備投資には激しい好不況の波がある。SCREENはかつて、この波のなかで先行投資に賭けた歴史を持つ。1998年から2001年にかけて、石田明社長は不況で最終赤字に沈みながらも300ミリウエハ対応の量産投資を止めず、2001年3月に彦根事業所へFab.FC-1を新設した。専用の量産工場を建てられたのは洗浄装置メーカーで同社だけで、体力の乏しい競合が次々と脱落し、寡占が固まった。ピーク前に設備で先回りする発想は、この成功体験に根ざす。",
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                      "source": "有価証券報告書（2025年3月期）【沿革】",
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                  "text": "2023年9月25日、廣江敏朗社長は10年後の到達点を数字で区切った。2033年3月期に連結売上高を当時の約2倍にあたる1兆円以上へ、売上高営業利益率を20％以上へ引き上げるという長期計画である。売上の約8割を占める半導体関連、とりわけ世界シェア約4割の洗浄装置を中核に据え、微細化とAIで膨らむ需要を取り込む道筋を示した。10年という長さで数値目標を公にする点に、事業の連続性への自信がにじんだ。",
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                      "原文": "SCREEN､33年3月期に売上高1兆円超　半導体装置伸ばす",
                      "source": "日本経済新聞（2023年9月25日）「SCREEN、33年3月期に売上高1兆円超 半導体装置伸ばす」",
                      "url": "https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF2543W0V20C23A9000000/"
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                {
                  "text": "この長期計画を足元で支えるのが、2024年4月に始めた3カ年の中期経営計画「Value Up Further 2026」である。2025年3月期からの3年間で累計売上高1.8兆円以上、通算の営業利益率19％以上、投下資本利益率（ROIC）15％以上を掲げた。事業ポートフォリオ・サステナビリティ・人財の三つを柱に置き、稼いだ資金を成長投資と株主還元へ振り分ける枠組みを定めた。長期の1兆円と、目前の3年の数字とを一本の線でつないだ。",
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                      "fact": "中計「Value Up Further 2026」（2025/3〜2027/3期）は累計売上1.8兆円以上・通算営業利益率19％以上・ROIC15％以上を掲げた",
                      "原文": "売上高（3カ年累計）1.8兆円以上／営業利益率（通算）19％以上／ROIC15％以上（2025年3月期〜2027年3月期）。長期構想は2033年3月期に売上高1兆円以上・営業利益率20％以上。",
                      "source": "SCREENホールディングス「中期経営計画 Value Up Further 2026」（2024年）",
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                  "text": "数値目標の裏づけは、マザー工場・彦根事業所への設備投資だった。SCREENは同事業所に、2023年1月にSキューブ4、2024年1月にSキューブ5を相次いで稼働させた。この2棟の新設で、生産能力は子会社SCREENセミコンダクターソリューションズの売上高ベースで2022年比40％増の年5000億円へ拡大した。祖業の写真製版から数えて一世紀半、洗浄装置の量産を彦根の一拠点へ集める集中の度合いを一段と高めた。",
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                },
                {
                  "text": "増産の計画はさらに先へ延びる。SCREENは装置の生産能力を2027年3月期までに約2割増の年6000億円へ、2033年3月期には約8000億円へ引き上げる見通しを示した。1兆円のうち約8割を占める半導体関連を、およそ8000億円規模の供給力で支える算段である。半導体の需要が高い今のうちに建屋と設備を先に用意し、次の増勢が来たときに取りこぼさない――ピーク期の増産は、この先回りに賭ける判断だった。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "生産能力を2027年3月期までに約2割増の年6000億円、2033年3月期には約8000億円へ高める見通し",
                      "原文": "生産能力を2027年3月期までに年6000億円へ、2033年3月期には約8000億円に到達する見通し。2024年3月期に年5000億円に達した。",
                      "source": "ニュースイッチ（日刊工業新聞・2025年1月20日）「装置生産能力2割増、年6000億円に」",
                      "url": "https://newswitch.jp/p/44374"
                    }
                  ]
                }
              ]
            }
          ]
        },
        {
          "section": "outcome",
          "label": "結果",
          "subsections": [
            {
              "sub_title": "最高益と、引き継がれた構想",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "賭けは、まず数字で報われた。2025年3月期の連結売上高は6252億円と初めて6000億円を超え、営業利益は1357億円、営業利益率は21.7％に達した。前年に続く最高益で、長期計画が掲げた20％以上の利益率を、目標年度の8年前にすでに上回った。親会社株主に帰属する当期純利益も994億円と最高を更新した。生成AI向けの先端半導体投資が想定を超える速さで立ち上がり、先に積み増した彦根の供給力が受け皿として働いた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2025年3月期は連結売上高6252億円・営業利益1357億円（営業利益率21.7％）・当期純利益994億円で最高益",
                      "原文": "2025年3月期（連結）売上高6252億円、営業利益1357億円、経常利益1383億円、親会社株主に帰属する当期純利益994億円。",
                      "source": "有価証券報告書（2025年3月期）",
                      "url": null
                    }
                  ]
                },
                {
                  "text": "体制も移った。2025年、6年にわたり社長を務めた廣江氏が退き、後藤正人氏が代表取締役社長CEOに就いた。後藤氏は現場の声を重視して高収益の体質を保つと述べ、前任が敷いた1兆円への道筋を引き継いだ。もっとも、2033年3月期の1兆円は本稿の時点でなお構想の段階にとどまる。半導体の波が下振れすれば、先回りした設備が重荷に転じる危うさも、この投資は同時に抱える。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2025年、廣江敏朗から後藤正人へ社長交代。後藤は現場の声重視で高収益体質を掲げた",
                      "原文": "SCREEN社長に後藤正人氏、現場の声重視で高収益体質に",
                      "source": "日本経済新聞（2025年2月28日）「SCREEN社長に後藤正人氏、現場の声重視で高収益体質に」",
                      "url": "https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF282FZ0Y5A220C2000000/"
                    }
                  ]
                }
              ]
            },
            {
              "sub_title": "シクリカルな産業で、ピークにどこまで賭けるか",
              "editorial": true,
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "この判断の核は、財務の危機でも新規事業への転進でもなく、好不況の波が激しい半導体という産業で、需要のピークに能力増強をどこまで重ねるかにある。SCREENには、1990年代末の不況期に石田明社長が下した300ミリ量産への先行投資が、競合の脱落と寡占を招き寄せた成功体験がある。廣江氏が2033年の1兆円を数字で区切り、彦根に量産を集めて増産を先へ延ばしたのは、その体験を長い時間軸へ引き延ばした選択とみることができる。世界シェア首位という土台が、先回りの賭けを支える担保になった。"
                },
                {
                  "text": "先回りには裏がある。ピーク前に建てた工場と設備は、需要が想定どおり伸びれば取りこぼしを防ぐ受け皿になるが、波が引けば固定費として収益を圧迫する。2025年3月期の最高益は前者が働いた結果であり、シクリカルな産業では、いつか後者へ転じるときも巡ってくる。1兆円という目標そのものよりも、増勢のときに増やし、退潮のときに耐えるという投資の呼吸を、後藤氏の新体制が波を越えて保てるかどうか――本稿の時点で答えは出ていない。世界首位の設備メーカーが自らの好不況の波とどう向き合うかを見る事例として、この決断は示唆に富む。"
                }
              ]
            }
          ]
        }
      ],
      "references": [
        "日本経済新聞（2023年9月25日）「SCREEN、33年3月期に売上高1兆円超 半導体装置伸ばす」",
        "ニュースイッチ（日刊工業新聞・2024年9月11日）「半導体洗浄装置 世界シェア首位のSCREEN HD、新棟相次ぐ主力工場の全容」",
        "ニュースイッチ（日刊工業新聞・2025年1月20日）「装置生産能力2割増、年6000億円に」",
        "SCREENホールディングス「中期経営計画 Value Up Further 2026」（2024年）",
        "日本経済新聞（2025年2月28日）「SCREEN社長に後藤正人氏、現場の声重視で高収益体質に」",
        "有価証券報告書（2025年3月期）"
      ],
      "authored": "2026-07",
      "last_updated": "2026-07-06"
    }
  ]
}
