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  "title": "直近の動向と展望",
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      "title": "三新活動の自己規律と次の収益柱の育成をめぐる107年目の論点",
      "text": "1918年に創業者の稲村藤太郎氏が東京・大崎で日東電気工業を創業した日東電工は、絶縁ワニスクロスの単品依存で日立製作所への供給に依存し、1937年に日立が株式100%を取得して子会社化、1948年に財閥解体で独立を回復した。1973年のオイルショックで売上が振れた1975年、土方三郎社長が三新活動（過去3年以内の新製品で売上30%以上、研究開発費を売上比5%）を制度化し、新製品の連続投入を経営の規律として組み込んだ。1999年の尾道事業所稼働で液晶偏光板事業は世界首位級まで達したが、2008年のリーマンショックで営業利益が前期779億円から138億円へ急落し、電子材料への偏重が問題として再び表に出た。電子材料以外の収益柱の育成が課題として残った。\n\n2013年6月に髙﨑秀雄氏が代表取締役社長に就任して以降、ニッチトップ戦略を経営軸とし、業界トップクラス顧客との直接取引で価格競争を回避する取引構造を維持した。1975年制度化の三新活動と1978年提示の「電子・医療・防食・膜」4領域は次の事業領域を社内開発で育てる枠組みとして引き継がれ、2025年3月期に売上収益1兆139億円・営業利益1,857億円で創業107年目に初の1兆円超となった。ただしFY24セグメント利益はオプトロニクス1,731億円・ヒューマンライフ▲119億円で、液晶偏光板系の利益貢献と新領域の立ち上げ赤字が並存し、日東電工のポートフォリオ転換は完了に至っていない。\n\n髙﨑体制の資本配分は、液晶偏光板ピーク期に積み上げたキャッシュを核酸医薬とパーソナルケア事業の育成へ振り向けた。2011年2月に米Avecia Biotechnology（現Nitto Denko Avecia）を買収して核酸医薬CDMOへ参入し、2016年11月にブリストル・マイヤーズスクイブと臓器線維症治療薬のグローバル独占ライセンス契約を締結、2017年11月に杭州錦江集団へ偏光板技術を供与してコモディティ化したパネル向けの量産から撤退する道筋をつけた。2022年5月に米Bend Labs, Inc.（現Nitto Bend Technologies、柔軟センサー）、6月に英Mondi plcのパーソナルケア事業を取得し、メディカル・パーソナルケアの両領域を強化した。\n\nつまり、日東電工の課題は、1918年の絶縁ワニス単品依存から2025年の1兆円超企業に至るまで新陳代謝を経営の規律として組み込んだ三新活動を、次の収益柱の育成へどう適用するかである。FY24セグメント利益でオプトロニクスが1,731億円を占める偏在は、液晶偏光板関連の利益貢献が依然として収益の中核であることを示し、ヒューマンライフ▲119億円はメディカル・パーソナルケア事業が規模化に至っていないことを示す。日東電工が三新活動の規律を事業ポートフォリオの組み替えにどう適用するかが、髙﨑体制から後任への引き継ぎの核となる。",
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    {
      "label": "歴史的背景",
      "body": "1918年に電気絶縁ワニスで創業し、1937年に日立製作所が株式100%を取得して子会社化、1948年に財閥解体で独立を回復した。1975年に土方三郎社長が「過去3年以内の新製品で売上30%以上」を自己規律とする三新活動を制度化し、2025年3月期に売上収益1兆139億円・営業利益1,857億円で創業107年目に初の1兆円超となった。"
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      "label": "経営課題",
      "body": "液晶偏光板の中国勢との価格競争に対し、2017年11月に杭州錦江集団へ偏光板技術を供与してコモディティ向けからの撤退道筋をつけたが、FY24セグメント利益はオプトロニクス1,731億円に偏在しヒューマンライフは▲119億円。三新活動の規律をメディカル・パーソナルケア領域の規模拡大にどう適用するかが次の主題となる。"
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      "label": "経営方針",
      "body": "2013年6月就任の髙﨑秀雄社長はニッチトップ戦略を経営軸とし、業界トップクラス顧客との直接取引で価格競争を回避する取引構造を維持する。1975年制度化の三新活動と1978年提示の「電子・医療・防食・膜」4領域は、次の事業領域を社内開発で育てる枠組みとして引き継がれている。"
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      "label": "主な投資",
      "body": "2011年2月に米Avecia Biotechnology（現Nitto Denko Avecia）を買収して核酸医薬CDMOへ参入、2022年5月に米Bend Labs, Inc.（現Nitto Bend Technologies）、6月に英Mondi plcのパーソナルケア事業を取得した。液晶偏光板ピーク期のキャッシュをメディカル・パーソナルケア事業の育成へ振り向け、2025年3月期に1兆139億円となった。"
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