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  "attribution": "The社史 (the-shashi.com) — https://the-shashi.com/tse/6758/decisions/sentaku-to-shuchu-2014/",
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  "title": "平井一夫氏の選択と集中とVAIO・電池事業の譲渡",
  "subtitle": "何を伸ばすかより何を捨てるか——過去最大の赤字からの再建で、ソニーはどう事業を手放したか",
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      "text": "2012年から2018年にかけて、社長兼CEOの平井一夫氏がテレビ・携帯・PC・電池の同時不振に陥ったソニーで進めた構造改革。VAIOのPC事業とリチウムイオン電池事業を、工場を閉じるのではなく製造拠点と雇用ごと他社へ譲渡し、PlayStation・イメージセンサー・音楽・映画・金融の五領域へ経営資源を集中させた。過去最大の純損失から2018年3月期の20年ぶりの営業最高益へ転じた。"
    },
    {
      "label": "背景",
      "text": "リーマンショック後にソニーは最終赤字を繰り返し、2012年3月期に過去最大の純損失4,567億円を計上した。薄型テレビは8期連続の営業赤字で、テレビ・携帯・PC・電池が同時に不振に陥り、垂直統合の家電で稼ぐ従来のかたちが行き詰まっていた。"
    },
    {
      "label": "内容",
      "text": "2012年4月に就任した平井一夫氏は「規模を追わず違いを追う」One Sonyを掲げ、何を捨てるかを先に決めた。2014年にVAIOのPC事業を日本産業パートナーズへ譲渡してテレビ事業を分社化し、2016年から2017年にかけて電池事業を村田製作所へ譲渡した。いずれも製造拠点と従業員の雇用をつけて引き継がせる撤退だった。"
    },
    {
      "label": "含意",
      "text": "工場閉鎖の代わりに事業ごと売る手法は、地域との摩擦や雇用の急な喪失を抑えつつ不振事業から退く道を示し、日本の大企業が事業を縮小するときの一つの型になった。撤退で身軽になったソニーは成長事業へ資源を振り向け、2018年3月期に20年ぶりの営業最高益へ戻った。"
    }
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      "name": "ソニー",
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        "note": "テレビ・携帯・PC・電池の不振で最終赤字を重ねる一方、映画・音楽・金融が収益を支えるコングロマリット。平井一夫のもとで事業ポートフォリオの入れ替えを進めた"
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    "summary": "エレクトロニクスの行き詰まりと過去最大赤字を受け、社長の平井一夫氏が不振のPC・電池事業を工場閉鎖でなく雇用ごと他社へ譲渡し、五つの成長領域へ資源を集中させた構造改革。2018年3月期に20年ぶりの営業最高益へ回復した"
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      "title": "創業以来初の営業赤字・純損失を計上（リーマンショック）"
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      "month": 3,
      "title": "過去最大の純損失4,567億円を計上"
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      "title": "平井一夫氏が社長兼CEOに就任、One Sonyを掲げる"
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      "title": "VAIOのPC事業を日本産業パートナーズへ譲渡、テレビ事業を分社化",
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      "title": "リチウムイオン電池事業を村田製作所グループへ譲渡"
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      "title": "連結営業利益が20年ぶりに最高を更新（7,348億円）"
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    "source": "ソニー pl_long（有価証券報告書）・連結・米国会計基準",
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            {
              "text": "2008年秋のリーマンショックは、輸出比率の高いソニーのエレクトロニクス事業を直撃した。2009年3月期に創業以来初の営業赤字と純損失を出したソニーは、その後も最終赤字を重ね、2012年4月には2012年3月期に過去最大の連結最終赤字となる見通しを公表した。この時点で4期連続の最終赤字、累計の赤字額は9,193億円に達し、主力の薄型テレビ事業は8期連続の営業赤字に沈んでいた。デジタル家電の変化の速さに、垂直統合で稼ぐソニーの収益構造がついていけずにいた。"
            },
            {
              "text": "最終的な純損失は4,567億円となり、コロンビア映画の減損を計上した1995年3月期を上回る過去最大の赤字となった。テレビ事業の減損とリストラ費用が重なった結果だが、痛手はテレビだけではない。テレビ・携帯電話・PC・電池と、エレクトロニクスの主力が同時に不振に陥っていた。映画・音楽・金融が収益を下支えするという姿は、ソニーがもはや家電メーカーではなく、収益源の分散したコングロマリットに変わっていたことを映していた。"
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        }
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    },
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              "text": "2012年4月2日、PlayStation事業を率いてきた平井一夫氏がソニーの社長兼CEOに就いた。音楽とゲームの出身という経歴は、テレビや半導体を本流とみなす社内で傍流と見られ、就任は市場からも懐疑の目で迎えられた。平井一夫氏が掲げたのは会社を一つにまとめる「One Sony」と、規模を追わず違いを追うという考え方である。事業ポートフォリオの入れ替えにあたり、平井一夫氏はまず何を伸ばすかではなく、何を捨てるかを決めにかかった。"
            },
            {
              "text": "改革は平井氏ひとりの号令では進まない。2013年12月、のちに後任社長となる吉田憲一郎氏が最高戦略責任者として「チーム平井」に加わり、財務の規律を持ち込んだ。2015年2月に発表した3カ年の中期経営計画では、株主から預かった資本をどれだけ稼ぎに変えているかを示すROEを最重視の指標に据え、規模ではなく収益で測る会社への転換を宣言した。捨てる事業と残す事業を分ける物差しが、ここで定まった。"
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          ]
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        {
          "sub_title": "工場を閉じず、事業ごと雇用をつけて売る",
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            {
              "text": "撤退の手法に、平井体制は独特の型を選んだ。工場を閉じて人員を切るのではなく、事業をまとめて別の会社へ譲り、製造拠点と従業員をそのまま引き継がせる道である。2014年2月、ソニーはVAIOブランドのPC事業を投資ファンドの日本産業パートナーズへ譲渡することで合意し、同年7月に新会社VAIO株式会社として切り出した。長野の生産拠点はそのまま新会社が引き継いだ。同時にテレビ事業を分社化し、ソニービジュアルプロダクツとして独立採算に移した。"
            },
            {
              "text": "2016年10月には、リチウムイオン電池事業を村田製作所へ譲渡する確定契約を結び、2017年9月に引き渡しを終えた。対象事業に携わるソニーグループの社員約8,500名は、村田製作所グループが雇用を受け入れた。みずからが世に送り出した電池を手放してでも、成長の見込めない事業からは退くという判断だった。売却先に事業と雇用を託すこの手法は、地方自治体との摩擦や雇用の急な喪失を抑えながら撤退する道を開いた。"
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              "text": "平井一夫氏がソニーに残したのは、PlayStation、CMOSイメージセンサー、音楽、映画、金融の五つである。2016年4月にはイメージング＆センシング・ソリューション事業を分社化してソニーセミコンダクタソリューションズを設け、スマートフォン向けに伸びる画像センサーへ資源を振り向けた。不振事業を切り離した効果は数字に表れた。2018年3月期の連結営業利益は前の期の2.5倍の7,348億円と、1998年3月期以来20年ぶりに最高を更新し、純利益も4,907億円へ回復した。"
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          "sub_title": "規模を縮めながら、雇用を壊さない",
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          ]
        }
      ]
    }
  ],
  "references": [
    "日本経済新聞（2012年4月11日）「ソニー、『想定外』の連鎖　赤字最大の5200億円」",
    "ソニー 有価証券報告書（2012年3月期）【経理の状況】",
    "日本経済新聞（2025年4月22日）「私の履歴書　平井一夫（21）ソニーを変える」",
    "日本経済新聞（2025年4月25日）「私の履歴書　平井一夫（24）パソコン撤退」",
    "日本経済新聞（2025年4月28日）「私の履歴書　平井一夫（27）自走するソニー」",
    "PC Watch（2014年2月6日）「ソニー、PC事業の譲渡で合意」",
    "デジカメ Watch（2016年10月31日）「ソニー、電池事業を村田製作所に譲渡」",
    "ソニーグループ 有価証券報告書（2025年3月期）【沿革】",
    "日本経済新聞（2018年4月27日）「ソニー復活、18年３月期20年ぶり営業最高益」"
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  "authored": "2026-07",
  "last_updated": "2026-07-05"
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