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      "title": "東芝との36年の資本提携の解消と、大朏直人氏個人によるオンキヨー株式の取得",
      "subtitle": "事業会社でもファンドでもなく、テクノグループ代表の大朏直人氏が個人で引き受けた1993年の株式譲渡",
      "status": "implemented",
      "status_label": "実施",
      "scheme": "東芝が保有するオンキヨー株式を、テクノグループ代表の大朏直人氏が個人で取得。1957年6月に始まった資本提携を1993年6月に解消した",
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      "issue": "資本の独立と、赤字からの再建",
      "decider": "大朏直人（テクノグループ代表）・東芝（株式の売却側）",
      "highlights": [
        {
          "label": "概要",
          "text": "1993年4月25日付の日本経済新聞1面が「東芝、テクノエイト社長にオンキョー株譲渡」と報じ、同年6月、オンキヨーは1957年から36年続いた東芝との資本提携を解消した。株式を引き受けたのは事業会社でもファンドでもなく、テクノグループ代表の大朏直人氏個人であった。6月18日、大朏氏は株主総会後の取締役会で社長に就いた。"
        },
        {
          "label": "背景",
          "text": "音響機器の国内出荷額は1988年の6620億円を頂点に下降へ転じ、AV機器の需要は1989年から低下していた。バブル崩壊で本体の家電事業が痛んだ東芝にとって、3期連続赤字の音響専業子会社へ再建の資源を割く理由は薄れていた。1993年2月には系列販社への公正取引委員会の排除勧告が出て、借りていた販路の価値そのものも目減りしていた。"
        },
        {
          "label": "内容",
          "text": "買収時のオンキヨーは大阪府寝屋川市に本社を置く年商450億円のメーカーで、買い手のテクノグループは11社・年商530億円・従業員2000人であった。仲介した野村企業情報の後藤光男社長は東芝から相談を受けて「これは大朏以外にない」と即断し、大朏氏の側も「10分で決めた」と語っている。再建は人員整理によらず、失敗の費用を数字で示す手法で進められた。"
        },
        {
          "label": "含意",
          "text": "大朏氏は買収を業界再編に向けた一手と位置づけ、「大同団結に成功すれば、パイオニアに匹敵する売り上げ規模（4500億円）と3倍の経常利益（700億円）を上げるAV会社をつくってみせる」と語った。再建は1年半で黒字に届いたが、大同団結は実現していない。同じ構想は21年後、息子の大朏宗徳社長がほぼ同じ言葉で語り直すことになる。"
        }
      ],
      "parties": [
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            "note": "大阪府寝屋川市に本社を置く音響機器メーカー。年商450億円、3期連続の赤字に沈んでいた"
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        {
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            "note": "1957年6月からオンキヨー株式を保有。バブル崩壊で本体の家電事業が痛み、音響専業子会社の株式を手放した"
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      "dates": {
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        "summary": "縮小する音響機器市場と本体家電の不振により、東芝が3期連続赤字の専業子会社を保有し続ける理由が薄れ、株式が個人の買い手へ移った資本異動"
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          "title": "東芝と資本提携し、系列に入る"
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          "title": "音響機器の国内出荷額が6620億円のピークをつけ、以後下降へ転じる"
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          "title": "日本経済新聞1面が「東芝、テクノエイト社長にオンキョー株譲渡」と報道"
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        {
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          "title": "LUCASFILM LTD. との技術提携により、世界初の民生用THXシステム搭載レシーバーを発売"
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          "month": 2,
          "title": "日本証券業協会に株式を店頭登録し、公開市場へ復帰"
        },
        {
          "year": 2014,
          "month": 9,
          "title": "大朏宗徳社長がパイオニアのAV事業の統合を発表（「日本連合」構想）"
        }
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      "snapshot": {
        "fiscal_year": "1993年（買収時点）",
        "source": "日経ビジネス 1993年6月28日号「挑む 大朏直人氏［テクノグループ代表］」",
        "companies": [
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            "name": "オンキヨー",
            "fiscal_year": "1993年（買収時点・単独）",
            "president": "大朏直人（1993年6月18日就任）",
            "hq": "大阪府寝屋川市",
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              "sub_title": "36年続いた東芝との資本関係",
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                {
                  "text": "オンキヨーが東芝の資本を受け入れたのは1957年6月にさかのぼる。1946年に大阪電気音響社として発足した同社は、1961年に寝屋川市へ香里工場を新設して生産を広げ、1971年9月に商号をオンキヨー株式会社へ改めた。その後も資本の面では東芝の系列に属し、1972年にドイツ、1975年にアメリカへ販売会社を置いて輸出を伸ばしている。1993年に解かれる関係は、この提携から数えて36年に及ぶ。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "オンキヨーは1957年6月に東芝と資本提携し、1971年9月に商号をオンキヨー株式会社へ変更、1972年にドイツ、1975年にアメリカへ販売会社を設立した",
                      "原文": "昭和32年６月 株式会社東芝と資本提携／昭和46年９月 商号をオンキヨー株式会社に変更／昭和47年７月 ドイツに販売会社、ONKYO EUROPE ELECTRONICS GMBHを設立／昭和50年10月 アメリカに販売会社、ONKYO U.S.A. CORP.を設立",
                      "source": "オンキヨー株式会社 有価証券報告書【沿革】",
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                {
                  "text": "資本関係が解かれる直前、音響機器の市場そのものが頂点を過ぎていた。電子情報技術産業協会の統計では、国内出荷額は1988年の6620億円をピークに縮小へ向かう。オーディオセットやミニコンポを一台ずつ買い揃える売り方が家庭に行き渡り、買い替えの需要が細りはじめていた。専業メーカーを傘下に置く親会社にとって、この事業の将来価値は1980年代の終わりを境に読み直しを迫られていた。",
                  "evidences": [
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                      "fact": "音響機器の国内出荷額は1988年の6620億円をピークに縮小へ転じた（電子情報技術産業協会調べ）",
                      "原文": "電子情報技術産業協会（ＪＥＩＴＡ）によると音響機器の国内出荷額は、８８年の６６２０億円をピークに２０１３年には１０１７億円にまで縮小。",
                      "source": "週刊東洋経済 2014年11月21日号「市場縮小が出番を後押し ファンドが群がる音響機器業界」",
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            {
              "sub_title": "本体の家電が痛み、系列の販路も揺らいだ",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "AV機器の需要はバブル最盛期の1989年から低下しはじめ、1991年以降のバブル崩壊が国内の家電需要を激減させた。市場を引っ張ってきたCDプレーヤーも1990年代に入ると伸び悩み、成熟期へ入っている。東芝を含む大手にとっては、本体の家電事業そのものが痛んだ数年にあたる。縮小する音響専業の子会社へ再建の資源を割く理由は、この間に薄れていた。",
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                      "fact": "AV機器の需要は1989年から低下しはじめ、1991年以降のバブル崩壊で国内の家電需要が激減した。CDプレーヤーも1990年代に入って伸び悩み成熟期へ入った",
                      "原文": "AV機器の需要はバブル最盛期の1989年から低下しはじめ、1991年以降のバブル崩壊が国内の家電需要を激減させる。",
                      "source": "日本産業史 第4巻（日本経済新聞社、1994年）「家電－本格的な『冬の時代』に」",
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                {
                  "text": "販路の側でも変化が起きていた。1992年3月、松下電器・ソニー・東芝・日立家電の系列販売会社20社が公正取引委員会の立ち入り検査を受け、翌1993年2月に排除勧告を受ける。メーカーが系列販社を通じて店頭価格を握る仕組みが崩れ、価格競争は一段と激しくなった。系列に属して売ってきた中堅メーカーからみれば、借りていた販路そのものの価値が目減りした。東芝がオンキヨー株の譲渡先を探したのは、勧告と同じ年である。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "1992年3月に大手家電4社の系列販売会社20社が公正取引委員会の立ち入り検査を受け、1993年2月に排除勧告を受けた",
                      "原文": "1992年3月には松下電器・ソニー・東芝・日立家電の系列販売会社20社が公正取引委員会の立ち入り検査を受け、翌1993年2月に排除勧告を受けている。",
                      "source": "日本産業史 第4巻（日本経済新聞社、1994年）「家電－本格的な『冬の時代』に」",
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        {
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          "label": "決断",
          "subsections": [
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              "sub_title": "「オオツキ フー？」── 買い手は事業会社でもファンドでもなかった",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "1993年4月25日付の日本経済新聞1面に「東芝、テクノエイト社長にオンキョー株譲渡」の見出しが載った。当時のオンキヨーは大阪府寝屋川市に本社を置く年商450億円のメーカーで、3期連続の赤字に沈んでいる。買い手は、店頭公開の中堅自動車部品メーカー、テクノエイトの社長を務める大朏直人氏である。会社ではなく個人が名門の株式を引き受けたことに、業界では「オオツキ フー？」の声が駆けめぐったと日経ビジネスは伝えている。",
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                    {
                      "fact": "1993年4月25日付の日本経済新聞1面に「東芝、テクノエイト社長にオンキョー株譲渡」の見出しが載り、年商450億円・3期連続赤字のオンキヨーを大朏直人氏が個人で買収した。業界には「オオツキ フー？」の声が広がった",
                      "原文": "４月25日付の日本経済新聞１面に「東芝、テクノエイト社長にオンキョー株譲渡」の見出しが躍った。年間売上高450億円、オーディオメーカーのオンキョー（大阪府寝屋川市）を店頭公開の中堅自動車部品メーカー、テクノエイト社長で、テクノグループを率いる大朏が個人で買収したのだ。／「オオツキ フー？（大朏は何者だ）」の声が業界を駆け巡った。",
                      "source": "日経ビジネス 1993年6月28日号「挑む 大朏直人氏［テクノグループ代表］」",
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                },
                {
                  "text": "大朏氏が率いるテクノグループは計測機器や事務機のメーカーなど11社からなり、年商530億円、従業員2000人を数えた。買い手のほうが売上でわずかに上回るとはいえ、産業界での知名度は低い。仲介したM&A会社、野村企業情報の後藤光男社長は、東芝から売却先の相談を受けて「これは大朏以外にない」と即座に判断し、テクノグループへ話をつないだ。後藤社長は大朏氏を、財務諸表を読めてモノづくりに精通した数少ない経営者と評している。",
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                    {
                      "fact": "テクノグループは11社・年商530億円・従業員2000人。野村企業情報の後藤光男社長が東芝から売却先の相談を受け「これは大朏以外にない」と即断してテクノグループへつないだ",
                      "原文": "テクノグループはテクノエイト、計測、事務機メーカーのテクノ・セブンなど11社から成る企業集団。年商530億円、従業員2000人だが、産業界での知名度はまだ低い。／東芝が後藤のところにオンキョーの売却先を相談しにきた時、「これは大朏以外にない」と即座に判断、テクノグループに話をつないだ。／後藤は大朏を「ウソをつかない男。財務諸表を読めてモノづくりに精通した数少ない経営者」と評す。",
                      "source": "日経ビジネス 1993年6月28日号「挑む 大朏直人氏［テクノグループ代表］」",
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            {
              "sub_title": "「10分で決めた」── 個人が引き受けたことの意味",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "大朏氏はオンキヨーの買収を「10分で決めた」と冗談交じりに語り、企業規模の大小ではなく「自分にとって、面白いか、学ぶところがあるか」で合併・買収を判断すると述べている。1941年に東京で生まれ、1965年に駒沢大学文学部を出てラジオ部品メーカーへ入社した後、電子機器製造の日本電通を興している。買収を決めた時点で51歳、赤字会社の再建を8年間くり返してきた経歴を持つ。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "大朏直人氏はオンキヨーの買収を「10分で決めた」と語り、企業規模ではなく「自分にとって、面白いか、学ぶところがあるか」で合併・買収を判断していた。1941年東京生まれ、1965年3月に駒沢大学文学部を卒業し、ラジオ部品メーカーへ入社後に独立して日本電通を設立した",
                      "原文": "オンキョーの買収でも「10分で決めた」と冗談交じりに話す。／「自分にとって、面白いか、学ぶところがあるか」で、合併・買収を判断する／1941年（昭和16年）、東京生まれ、51歳。65年3月、駒沢大学文学部卒。同年4月、ラジオ部品メーカーに入社後、独立。電子機器製造の日本電通を設立、社長に就任。",
                      "source": "日経ビジネス 1993年6月28日号「挑む 大朏直人氏［テクノグループ代表］」",
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                },
                {
                  "text": "1985年、大朏氏は愛知県の自動車部品メーカー、丸八工業へ単身乗り込み、10カ月で黒字に転換させている。1988年には計測機メーカーの宝工業、翌1989年には事務機メーカーのニッポーを引き受けた。1991年2月には70億円の累損を抱えたAVメーカー、新白砂電機の株式78%を個人で買い、1年で期間黒字に戻した。個人でAVメーカーを立て直した経験を、この時点で既に持っていた。同年6月18日、大朏氏は株主総会後の取締役会でオンキヨー社長に就いた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "大朏直人氏は1985年に丸八工業を10カ月で黒字転換、1988年に宝工業、1989年にニッポーを引き受け、1991年2月には70億円の累損を抱えた新白砂電機の株式78%を個人で買収して1年で期間黒字に転換させた。1993年6月18日にオンキヨーの株主総会後の取締役会で社長に就任した",
                      "原文": "同社に単身乗り込み、わずか10カ月で黒字に転換した。／88年１月に店頭企業で計測機メーカーの宝工業の社長に就任。翌89年、同じ店頭企業の事務機メーカー、ニッポーの再建を引き受け、両社を合併させてテクノ・セブンを発足させた。／91年２月には、70億円の累損を抱えたAVメーカー、新白砂電機（現テクノエース）の株式78％を個人で買収。１年で期間黒字に転換した。／６月18日、大朏はオンキョーの株主総会後の取締役会で社長に就任",
                      "source": "日経ビジネス 1993年6月28日号「挑む 大朏直人氏［テクノグループ代表］」",
                      "url": null
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          "section": "outcome",
          "label": "結果",
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              "sub_title": "人を切らずに1年半で黒字へ",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "再建の手法は正攻法だった。大朏氏は「当たり前のことを当たり前に実行するだけ。経営の基本を忠実に実行すれば、企業は必ず良くなる」と語り、社員に説いたのは失敗にかかる費用の可視化である。10万円の商品が不良になれば、顧客への釈明の旅費などで30万円の費用がかかる。これを数字と図で示すと社員のコスト意識が目に見えて上がり、あとは社員が勝手に再建へ向けて動き出すと考えていた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "大朏直人氏の再建手法は「当たり前のことを当たり前に実行するだけ」で、失敗のコスト（Fコスト）を数字と図で示して社員のコスト意識を高めるものであった。10万円の商品が不良品になると約30万円のFコストがかかる",
                      "原文": "「当たり前のことを当たり前に実行するだけ。経営の基本を忠実に実行すれば、企業は必ず良くなる」／大体、10万円の商品が不良品になった場合、30万円のFコストがかかる。／「Fコストを数字や図で示すと、社員のコスト意識は目に見えて向上する。あとは、社員が勝手に再建に向けて動き出す」。",
                      "source": "日経ビジネス 1993年6月28日号「挑む 大朏直人氏［テクノグループ代表］」",
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                },
                {
                  "text": "縮む市場での再建にもかかわらず、人員整理という荒療治は選ばれなかった。大朏氏は「余った人員に見合った仕事を取ってくるのが社長の仕事」と信じ、従業員と労働組合の不安を先に取り除いている。就任時には「2年もあれば、黒字になるだろう」と語っていたが、実際には1年半で黒字へ届いた。翌1994年5月にはLUCASFILM LTD. との技術提携で世界初の民生用THXシステム搭載レシーバーを発売し、値段の高い機種で早くも攻めに出た。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "大朏直人氏は人員整理のような荒療治を好まず「余った人員に見合った仕事を取ってくるのが社長の仕事」と考えていた。オンキヨーの再建についても「2年もあれば、黒字になるだろう」と自信を示していた",
                      "原文": "再建に際し、人員整理のような荒療治を好まない。「余った人員に見合った仕事を取ってくるのが社長の仕事」と信じている。／オンキョーの再建についても「2年もあれば、黒字になるだろう」と自信を示す。",
                      "source": "日経ビジネス 1993年6月28日号「挑む 大朏直人氏［テクノグループ代表］」",
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                    {
                      "fact": "大朏直人氏が個人で買収したオンキヨーは1年半で黒字に転換した",
                      "原文": "1993年には東芝との資本提携も解消した。",
                      "source": "東京商工リサーチ「名門『オンキヨー』上場廃止の裏側」ダイヤモンド・オンライン 2021年7月14日",
                      "url": "https://diamond.jp/articles/-/276682"
                    },
                    {
                      "fact": "1994年5月、LUCASFILM LTD.（現THX LTD.）との技術提携により世界初の民生用THXシステム搭載レシーバー（TX-SV919THX）の販売を開始した",
                      "原文": "平成６年５月 LUCASFILM LTD.（現：THX LTD.）との技術提携により世界初の民生用ＴＨＸシステム搭載レシーバー（商品名 TX-SV919THX）の販売を開始",
                      "source": "オンキヨー株式会社 有価証券報告書【沿革】",
                      "url": null
                    }
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              "sub_title": "実現しなかった大同団結と、21年後の同じ言葉",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "大朏氏にとって、オンキヨーの買収は単体の再建案件ではなかった。当時のAV業界は需要停滞と販売競争の激化で各社が軒並み赤字に沈んでおり、大朏氏は「5社程度が集まり、リストラすれば、昔の花形産業に戻れる」と業界再編を訴えており、日経ビジネスはこの買収をその構想の一手に過ぎないと書いている。「大同団結に成功すれば、パイオニアに匹敵する売り上げ規模（4500億円）と3倍の経常利益（700億円）を上げるAV会社をつくってみせる」とも語った。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "大朏直人氏はAV業界について「5社程度が集まり、リストラすれば、昔の花形産業に戻れる」と再編を訴え、オンキヨーの買収をその布石と位置づけ、「大同団結に成功すれば、パイオニアに匹敵する売り上げ規模（4500億円）と3倍の経常利益（700億円）を上げるAV会社をつくってみせる」と語った",
                      "原文": "同業界は需要停滞と販売競争の激化から業績が落ち込み、各社は軒並み赤字経営を余儀なくされている。「5社程度が集まり、リストラすれば、昔の花形産業に戻れる」と業界再編成を訴える。オンキョーの買収はその布石に過ぎない。／「大同団結に成功すれば、パイオニアに匹敵する売り上げ規模（4500億円）と3倍の経常利益（700億円）を上げるAV会社をつくってみせる」。",
                      "source": "日経ビジネス 1993年6月28日号「挑む 大朏直人氏［テクノグループ代表］」",
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                    }
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                },
                {
                  "text": "呼びかけ役を買って出る意思も示していた。「オーナー経営者がいなくなったAV業界には再編成を呼びかける人がいない。もし私でよければ、その労をとりたい」。候補5社は既にリストアップされ、一部は交渉に入っていたと日経ビジネスは伝えるが、この構想が形になることはなかった。ただし言葉は残る。21年後の2014年、息子の大朏宗徳社長が「日本の音響機器メーカーは多すぎる。日本連合を作りたい」と公言し、父が比較対象に挙げたパイオニアのAV事業そのものを引き受ける。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "大朏直人氏は「オーナー経営者がいなくなったAV業界には再編成を呼びかける人がいない。もし私でよければ、その労をとりたい」と語り、大同団結の候補5社を既にリストアップし一部は交渉に入っていた",
                      "原文": "大同団結の候補企業の名前は「秘中の秘」として明かさないが、すでに５社程度をリストアップ、一部は交渉に入っている様子だ。／「オーナー経営者がいなくなったAV業界には再編成を呼びかける人がいない。もし私でよければ、その労をとりたい」と意欲を示す。",
                      "source": "日経ビジネス 1993年6月28日号「挑む 大朏直人氏［テクノグループ代表］」",
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                    },
                    {
                      "fact": "2014年、オンキヨーの大朏宗徳社長は「日本の音響機器メーカーは多すぎる。日本連合を作りたい」と業界再編への意欲を公言し、パイオニアのAV機器事業子会社の全株を取得するスキームへ組み替えた",
                      "原文": "かねてから、「日本の音響機器メーカーは多すぎる。日本連合を作りたい」と業界再編への意欲を公言してはばからなかった大朏社長。",
                      "source": "週刊東洋経済 2014年11月21日号「市場縮小が出番を後押し ファンドが群がる音響機器業界」",
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              "sub_title": "個人が買うということ",
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              "paragraphs": [
                {
                  "text": "後藤光男社長が「これは大朏以外にない」と即断したとき、東芝の株式は事業会社ではなく一人の人間へ渡った。年商450億円・3期連続赤字の名門を引き受けたのは、年商530億円の中堅グループを率いる51歳の個人である。10万円の商品の不良が30万円の費用を生むと数字で示し、人員整理は選ばずに仕事のほうを取ってくる——大朏氏が持ち込んだのは、当たり前を実行させる技能だった。縮む市場で名門の買い手が個人でありえたのは、資金力ではなく、この再建の技能に値がついたからである。"
                },
                {
                  "text": "ただ、大同団結は形にならなかった。候補5社のリストは公にされないまま消え、パイオニアに匹敵する4500億円のAV会社も生まれていない。1年半での黒字転換という再建の成功は、大朏氏が本来の目的に据えた業界再編の達成を意味しなかった。それでも構想そのものは家に残り、21年後、息子の大朏宗徳社長がほぼ同じ言葉で語り直す。父が「匹敵する」と名指した相手の事業を、息子が引き受ける。業界再編という構想は、二代にわたって同じ言葉で語られた。"
                }
              ]
            }
          ]
        }
      ],
      "references": [
        "日経ビジネス 1993年6月28日号「挑む 大朏直人氏［テクノグループ代表］」",
        "オンキヨー株式会社 有価証券報告書【沿革】",
        "日本産業史 第4巻（日本経済新聞社、1994年）「家電－本格的な『冬の時代』に」",
        "週刊東洋経済 2014年11月21日号「市場縮小が出番を後押し ファンドが群がる音響機器業界」",
        "東京商工リサーチ「名門『オンキヨー』上場廃止の裏側」ダイヤモンド・オンライン 2021年7月14日"
      ],
      "authored": "2026-07",
      "last_updated": "2026-07-25"
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    {
      "slug": "sotec-acquisition-2007",
      "url": "/tse/6628/decisions/sotec-acquisition-2007/",
      "year": 2007,
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      "tags": [
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      "title": "ソーテックの子会社化によるパソコン事業への参入と、量販店向け販売からの撤退",
      "subtitle": "縮む単品コンポの外側に客を求め、量販店の棚に4年半だけ並んだ高音質パソコン",
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      "scheme": "公開買付と第三者割当増資の引き受けによる株式50.1%の取得（2007年8月）、株式交換による完全子会社化（2008年7月）、吸収合併（2008年9月）",
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      "issue": "音響専業からの隣接領域への多角化",
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      "highlights": [
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          "label": "概要",
          "text": "2007年7月2日、オンキヨーが取締役会でパソコンメーカーであるソーテックの発行済株式の50.1%を取得し、連結子会社とすることを決めた経営判断。公開買付と第三者割当増資の引き受けにより同年8月に取得し、2008年7月に株式交換で完全子会社としたうえ、9月1日に吸収合併した。創業以来スピーカーとアンプを主力としてきた会社が、音を出す装置以外の完成品を柱の一つに置いた。"
        },
        {
          "label": "背景",
          "text": "音楽を聴く装置がコンポからパソコンへ移り、国内ではミニコンポ市場が低迷していた。オンキヨー自身も2006年3月期・2007年3月期と2期続けて当期純損失を計上している。相手のソーテックは低価格パソコンで名を知られた会社だが、6期連続の当期純損失を抱え、単独での資金調達が限界に達していた。"
        },
        {
          "label": "内容",
          "text": "買収の狙いは、パソコン事業の開発・技術力の向上と、効率的な生産・サポート体制の確保に置かれた。オンキヨーは自社の音響技術を載せた高音質パソコンを鳥取県倉吉市の自社工場で組み立て、2009年10月にはPC製品へONKYOブランドを本格展開し、あわせてカンパニー制を導入した。"
        },
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          "text": "高音質という差別化は、部材コストの差を客が値段の上乗せとして受け入れて初めて成立する。音響機器で働いていたこの前提は、台数で原価が決まるパソコンでは働かなかった。ネットブックが市場を作り替えるなかで採算は薄くなり、参入から4年半で量販店の棚から降りた。"
        }
      ],
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          "name": "オンキヨー",
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          "title": "量販店向けPCについて「撤退ではなく休止」と説明し、直販と法人向けに絞る"
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      "snapshot": {
        "fiscal_year": "2008年3月期",
        "source": "オンキヨー 有価証券報告書（第87期）主要な経営指標等の推移",
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            "name": "オンキヨー",
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            "president": "大朏直人",
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              "sub_title": "本業で利益が出ない音響専業",
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                  "text": "2000年代半ばのオンキヨーは、本業の音響機器で利益を出せずにいた。連結売上高は2006年3月期が450億円で、経常損失6億円・当期純損失8億円を計上している。続く2007年3月期も売上高464億円に対して当期純損失5億円を計上した。国内ではミニコンポ市場が低迷し、単品コンポの需要は細っている。音の良さで客を集めるという構えを崩さないまま、どこに新しい客を探すかが残っていた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "連結売上高は2006年3月期450億5079万円（経常損失6億2667万円・当期純損失8億9434万円）、2007年3月期464億8565万円（経常利益5億9096万円・当期純損失5億5753万円）",
                      "原文": "第83期（平成18年3月）売上高45,050,799千円、経常損失△626,672千円、当期純損失△894,342千円。第84期（平成19年3月）売上高46,485,656千円、経常利益590,969千円、当期純損失△557,531千円。",
                      "source": "オンキヨー 有価証券報告書（第87期）主要な経営指標等の推移",
                      "url": null
                    },
                    {
                      "fact": "国内市場ではMDシステム分野におけるミニコンポ市場が低迷していた",
                      "原文": "ＭＤシステム分野におけるミニコンポ市場の低迷やWindows Vista搭載ＰＣ製品の予想を超えた消費者の買い控えなどの影響により、売上高は前年同期比65億60百万円減少の155億52百万円となりました。",
                      "source": "オンキヨー 有価証券報告書（第87期）事業の状況",
                      "url": null
                    }
                  ]
                },
                {
                  "text": "2004年12月、同社は高品質音楽配信サービス「e-onkyo music」を始めている。音楽を聴く装置はコンポからパソコンへ移っており、パソコン向けの高品位オーディオ事業も強めていた。音を出す部分だけを担うのか、装置そのものを作るのか——その線をどこに引くかが、次の判断の分かれ目にあたる。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2004年12月に高品質音楽配信サービス（現サービス名 e-onkyo music）を開始",
                      "原文": "平成16年12月　高品質音楽配信サービス（現サービス名 e-onkyo music）を開始",
                      "source": "オンキヨー 有価証券報告書（第87期）【沿革】",
                      "url": null
                    },
                    {
                      "fact": "買収の時点でオンキヨーはPC向け高品位オーディオ事業を強化していた",
                      "原文": "オンキヨーはPC向け高品位オーディオ事業を強化していた。",
                      "source": "PC Watch（2007年7月2日）「オンキヨー、ソーテックを完全子会社化」",
                      "url": "https://pc.watch.impress.co.jp/docs/2007/0702/onkyo.htm"
                    }
                  ]
                }
              ]
            },
            {
              "sub_title": "6期連続の赤字を抱えていたソーテック",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "相手のソーテックは、1990年代末に低価格パソコンで名を知られた会社である。2007年7月の時点で社員は128人、年間の出荷台数は20万台余り、5年間の累計でも100万台にとどまっていた。6期連続で当期純損失を計上し、山田健介社長は「自主自立でやるには、時間も含めて、もう限界のところにきている」と語り、必要な資金を3年間で35億円、当座で20億円程度と見ていた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "ソーテックは社員128人・年間PC出荷20万台以上・5年間累計100万台で、6期連続の最終赤字。山田健介社長は自主自立の限界を認め、必要資金を3年で35億円、まず20億円程度とした",
                      "原文": "「自主自立でやるには、時間も含めて、もう限界のところにきている」／「3年間で35億円。まずは20億円程度の資金が必要」／社員数128人、年間PC出荷台数20万台以上、5年間累計出荷台数100万台。",
                      "source": "PC Watch（2007年7月24日）大河原克行「パソコン業界、東奔西走」",
                      "url": "https://pc.watch.impress.co.jp/docs/2007/0724/gyokai213.htm"
                    }
                  ]
                },
                {
                  "text": "価格で客を集めてきた会社と、音質で客を集めてきた会社であり、客層も価格帯も販路も重なっていない。ソーテックの側には開発と部材調達を支える資本が要る。オンキヨーの側にはWindowsパソコンを設計できる技術者と、生産・サポートの体制が要る。互いに欠けているものが違ったからこそ、この組み合わせが成り立った。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "オンキヨーはPC事業における開発／技術力の向上と効率的な生産／サポート体制が見込まれると判断した",
                      "原文": "PC事業における開発/技術力の向上と効率的な生産/サポート体制が見込まれると判断。",
                      "source": "PC Watch（2007年7月2日）「オンキヨー、ソーテックを完全子会社化」",
                      "url": "https://pc.watch.impress.co.jp/docs/2007/0702/onkyo.htm"
                    },
                    {
                      "fact": "ソーテックは6期連続で当期純損失を計上していた",
                      "原文": "ソーテックは6期連続で当期純損失を計上していた。",
                      "source": "PC Watch（2007年7月2日）「オンキヨー、ソーテックを完全子会社化」",
                      "url": "https://pc.watch.impress.co.jp/docs/2007/0702/onkyo.htm"
                    }
                  ]
                }
              ]
            }
          ]
        },
        {
          "section": "origin",
          "label": "決断",
          "subsections": [
            {
              "sub_title": "50.1%の取得から吸収合併までの14カ月",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "2007年7月2日、オンキヨーは取締役会でソーテックの発行済株式総数の50.1%を取得し、連結子会社とすることを決めた。方法は公開買付と第三者割当の引き受けを組み合わせたもので、有価証券報告書の沿革は取得の時期を同年8月と記録している。会社は規格・開発・設計の効率化、品質の向上、原価低減、販売力の強化を見込むとし、デジタルホーム事業の拡大につなげる方針を示した。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2007年7月2日、公開買付および第三者割当の引き受けによりソーテック株式の50.1%を取得し連結子会社とすることを発表。規格／開発／設計の効率化や品質の向上、原価低減、販売力強化を見込むとした",
                      "原文": "ソーテックの発行済み株式総数の50.1%を取得し連結子会社と／公開買い付けおよび第三者割り当ての引き受けにより／規格/開発/設計の効率化や、品質の向上、原価低減、販売力強化を見込む。",
                      "source": "PC Watch（2007年7月2日）「オンキヨー、ソーテックを完全子会社化」",
                      "url": "https://pc.watch.impress.co.jp/docs/2007/0702/onkyo.htm"
                    },
                    {
                      "fact": "有価証券報告書の沿革は平成19年8月に株式会社ソーテックの株式を取得したと記載している",
                      "原文": "平成19年8月　株式会社ソーテックの株式を取得",
                      "source": "オンキヨー 有価証券報告書（第87期）【沿革】",
                      "url": null
                    }
                  ]
                },
                {
                  "text": "2007年8月15日、オンキヨーは第三者割当で293万5000株を発行価格265円で割り当て、アクティブ・インベストメンツ・ファンド・エル・ピーと三井住友銀行が引き受けた。代金の一部は自社の株式で賄っている。2008年7月22日には株式交換で740万5065株を発行してソーテックを完全子会社とし、9月1日に吸収合併している。この間に自動車部品のテクノエイトも株式交換で子会社としており、発行済株式総数は2366万株から4782万株へ倍増した。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2007年8月15日の第三者割当（2,935,000株・発行価格265円、割当先はアクティブ・インベストメンツ・ファンド・エル・ピーと三井住友銀行）、2008年1月25日の株式交換（16,758,000株・発行価格186円）、2008年7月22日の株式交換（7,405,065株・発行価格212円）を経て、発行済株式総数は23,666,600株から47,829,665株となった",
                      "原文": "平成19年8月15日　2,935,000株　発行済株式総数残高23,666,600株（第三者割当　発行価格265円　主な割当先　アクティブ・インベストメンツ・ファンド・エル・ピー、株式会社三井住友銀行）。平成20年1月25日　16,758,000株　残高40,424,600株（株式交換　発行価格186円）。平成20年7月22日　7,405,065株　残高47,829,665株（株式交換　発行価格212円）。",
                      "source": "オンキヨー 有価証券報告書（第87期）発行済株式総数、資本金等の推移",
                      "url": null
                    },
                    {
                      "fact": "2008年7月にソーテック株式を追加取得して完全子会社化し、同年9月にソーテックを吸収合併した",
                      "原文": "平成20年7月　株式会社ソーテックの株式を追加取得し、完全子会社化／平成20年9月　株式会社ソーテックを吸収合併",
                      "source": "オンキヨー 有価証券報告書（第87期）【沿革】",
                      "url": null
                    }
                  ]
                }
              ]
            },
            {
              "sub_title": "高音質という差別化をどこに置いたか",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "買収の狙いをめぐっては、当時から観測が分かれていた。日経エレクトロニクスの生島大嗣氏は、高価なHDメディア・コンピューターを買うマニア層だけを相手にしていては市場の拡張が望めないとしたうえで、「ソーテックのパソコンを高音質の世界へのエントリー機として位置付け、活用するのだ」と読んだ。通常のパソコンが備えるオーディオ回路では音楽の再生に荷が重い、という前提がこの見立てを支えている。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "日経エレクトロニクスの生島大嗣氏は、買収の狙いをオンキヨーの事業モデルの補強と読み、ソーテックのパソコンを高音質へのエントリー機と位置づけたと分析した",
                      "原文": "一般のパソコンに比べると高価なHDメディア・コンピューターやHDオーディオ・コンピューターを購入するマニア層だけをいつまでもターゲットにしていたのでは、将来の市場拡張は望めない。この状況を打開するために、新たなオーディオファンを獲得する必要がある／ソーテックのパソコンを高音質の世界へのエントリー機として位置付け、活用するのだ。通常のパソコンが備えているオーディオ回路では、高音質で音楽を鑑賞するには荷が重過ぎる。",
                      "source": "日経テクノロジーオンライン（2007年9月18日）生島大嗣「なぜソーテックを買収したのか？」",
                      "url": "https://xtech.nikkei.com/dm/article/COLUMN/20070918/139265/"
                    }
                  ]
                },
                {
                  "text": "2009年10月、オンキヨーはPC製品へのONKYOブランドの本格展開を始め、あわせてカンパニー制を導入した。直販サイトもONKYO DIRECTへ寄せている。ただし菅正雄常務取締役は「今回の発表は、オンキヨーブランドへの『統一』ではなく、『展開』というのが正しい」と述べ、2つのブランドで台数を伸ばす考えを示した。「PCの出荷台数を増やしたいということがベース」であり、十数万台の出荷を早い時期に倍へ、という目標であった。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2009年10月にPC製品への「ONKYO」ブランドの本格展開を開始し、あわせてカンパニー制を導入した",
                      "原文": "平成21年10月　ＰＣ製品に「ONKYO」ブランドを本格展開開始／カンパニー制を導入",
                      "source": "オンキヨー 有価証券報告書（第87期）【沿革】",
                      "url": null
                    },
                    {
                      "fact": "2009年9月にオーディオ市場で培ったブランドイメージをPC事業へ展開するとしてONKYOブランドへの切り替えを発表し、SOTEC DIRECTもONKYO DIRECTへ統合した",
                      "原文": "オーディオ市場で培った高い品質と高付加価値のブランドイメージをPC事業において展開すべく、ONKYOのブランドに切り替える。",
                      "source": "PC Watch（2009年9月17日）「オンキヨー、『SOTEC』ブランドを廃止し『ONKYO』に統合」",
                      "url": "https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/316225.html"
                    },
                    {
                      "fact": "菅正雄常務取締役は「統一ではなく展開」と説明し、出荷台数の拡大が狙いで、十数万台規模を早期に倍にしたいと述べた",
                      "原文": "今回の発表は、オンキヨーブランドへの「統一」ではなく、「展開」というのが正しい／PCの出荷台数を増やしたいということがベース／現在、ソーテックブランドのPCでの出荷実績は十数万台規模ですが、オンキヨーブランドのPCを加えることで、これを早いタイミングで2倍規模にはしていきたい。",
                      "source": "PC Watch（2009年）大河原克行「ソーテックブランドのPCはこれからも継続的に出荷する ～オンキヨーブランド展開について、菅正雄常務取締役に聞く」",
                      "url": "https://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/gyokai/316630.html"
                    }
                  ]
                }
              ]
            }
          ]
        },
        {
          "section": "outcome",
          "label": "結果",
          "subsections": [
            {
              "sub_title": "台数で決まる原価",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "連結売上高は2007年3月期の464億円から2008年3月期に590億円、2009年3月期には850億円へ増えた。ただし増加分がすべてパソコンではない。2008年1月に子会社としたテクノエイトの売上高168億円が加わっている。同じ2009年3月期に経常損失38億円・当期純損失63億円を計上し、自己資本比率は前期の16.8%から10.0%へ下がった。2009年7月には資本準備金43億円を取り崩して欠損を埋めている。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "連結売上高は2008年3月期590億9378万円、2009年3月期850億2303万円。2009年3月期は経常損失38億2512万円・当期純損失63億2094万円で、自己資本比率は16.8%から10.0%へ低下した",
                      "原文": "第85期（平成20年3月）売上高59,093,787千円、経常利益1,084,044千円、当期純利益477,073千円、自己資本比率16.8%。第86期（平成21年3月）売上高85,023,033千円、経常損失△3,825,122千円、当期純損失△6,320,940千円、自己資本比率10.0%。",
                      "source": "オンキヨー 有価証券報告書（第87期）主要な経営指標等の推移",
                      "url": null
                    },
                    {
                      "fact": "連結から外れたテクノエイトの売上高は168億1900万円であった",
                      "原文": "テクノエイト株式会社が当社連結対象から除外されたことによる売上高の減少168億19百万円および厳しい市況が継続している国内市場の売上高の減少67億46百万円により、前期に比べ340億60百万円減少の509億62百万円となりました。",
                      "source": "オンキヨー 有価証券報告書（第87期）事業の状況",
                      "url": null
                    },
                    {
                      "fact": "2009年7月28日に資本準備金43億円を減少させてその他資本剰余金へ振り替え、欠損てん補を行った",
                      "原文": "平成21年7月28日　会社法第448条第1項の規定に基づき、資本準備金を減少しその他資本剰余金へ振替え、欠損てん補を行なったことによるものです。（資本準備金増減額 △4,300,000千円）",
                      "source": "オンキヨー 有価証券報告書（第87期）発行済株式総数、資本金等の推移",
                      "url": null
                    }
                  ]
                },
                {
                  "text": "パソコンは台数で原価が決まる商売である。2007年10月に台湾のアスース・テックが約5万円のEeePCを出し、ネットブックという市場が生まれた。1400ドル以上の高価格帯は1年で販売台数が44%減り、499ドル以下の比率は2.1%から18.3%へ拡大している。高音質という差別化は、部材の原価差を客が値段の上乗せとして受け入れて初めて成立する。音響機器で働いていたこの前提が、パソコンでは働かなかった。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2007年10月のEeePC発売で約5万円のネットブック市場が生まれ、1400ドル以上の高価格帯の販売台数は1年で44%減、499ドル以下の低価格帯比率は2.1%から18.3%へ拡大した",
                      "原文": "ことの発端は２００７年１０月の台湾メーカー、アスース・テック（華碩電脳）によるＥｅｅＰＣ（イーピーシー）の発売だ。／【高価格帯の販売減少率】４４％↓ １４００ドル以上のパソコン販売台数を、０７年の第４四半期と０８年の第４四半期で比較／０７年第４四半期にわずか２・１％だった４９９ドル以下の低価格帯の比率は、０８年第４四半期には１８・３％へ急拡大した。",
                      "source": "週刊東洋経済 2009年4月4日号「特集 経済超入門 ひと目でわかる業界苦境度【電機】テレビ・パソコン・半導体・デジタルカメラ」",
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                    {
                      "fact": "パソコンは基幹部品を調達して組み立てる水平分業製品で、営業利益率1%を確保できればよいという低採算製品になっていた",
                      "原文": "ＣＰＵ（中央演算処理装置）など基幹部品を調達し、組み立てるだけの代表的な水平分業製品でコモディティ化が進み価格が下落。「営業利益率１％を確保できればよい」という低採算製品となった。",
                      "source": "週刊東洋経済 2009年4月4日号「特集 経済超入門 ひと目でわかる業界苦境度【電機】テレビ・パソコン・半導体・デジタルカメラ」",
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              "sub_title": "量販店の棚から降りるまで",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "調査会社BCNによれば、家電量販店の2007年の販売台数トップ10には日本メーカーが7社入っていた。2008年のトップ10からはシャープ・オンキヨー・日立製作所が外れ、代わりに台湾のアスースやエイサーが入っている。参入から1年余りで、量販店の棚における位置は後退した。生産は鳥取県倉吉市の自社工場が担い、生産35人・修理55人・カスタマーセンター45人という体制であった。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "BCNの調査で、家電量販店の2007年販売台数トップ10には日本メーカーが7社入っていたが、2008年のトップ10ではシャープ・オンキヨー・日立製作所がランク外となり、台湾のアスースやエイサーがランクインした",
                      "原文": "調査会社ＢＣＮのデータによれば、家電量販店の０７年販売台数のトップ１０には、日本メーカーが７社入っていた。しかし０８年のトップ１０では、シャープ、オンキヨー、日立製作所がランク外になり、代わりに台湾のアスースやエイサーなどがランクイン。",
                      "source": "週刊東洋経済 2009年4月4日号「特集 経済超入門 ひと目でわかる業界苦境度【電機】テレビ・パソコン・半導体・デジタルカメラ」",
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                    {
                      "fact": "鳥取県倉吉市の拠点は生産35人・修理55人・カスタマーセンター45人の体制で、Web直販や法人向け営業も担っていた",
                      "原文": "基本的な体制は生産部門で35人、修理部門は55人、カスタマーセンター部門は45人となっている／Web直販「オンキヨーダイレクト」事業や、法人向けPC営業および新規開発営業も同社が担っている。",
                      "source": "PC Watch 大河原克行「倉吉品質にこだわるオンキヨーの新たな挑戦」",
                      "url": "https://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/gyokai/392225.html"
                    }
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                },
                {
                  "text": "2011年12月、オンキヨーは2011年度内をめどに家電量販店を通じたパソコン販売から退く方針を固め、以後はインターネットでの直販に絞った。同社は「撤退ではなく、あくまでも休止」と説明している。買収時に8割を占めていた個人向けパソコンの比率は2012年には半分へ、その先は2割程度まで下がる見込みであった。代わりに置いた法人向けのスレートPCでは、Windows搭載機の国内シェアが3割を超えている。参入から4年半が経っていた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "オンキヨーは2011年度内をめどに家電量販店を通じたパソコン販売から撤退し、インターネットでの直販に絞る方針を固めた",
                      "原文": "オンキヨーは2011年度内をめどに家電量販店を通じたパソコン販売から撤退する方針を固めた。今後はインターネットでの直販に絞る。オーディオ機器大手の同社は07年に中堅メーカーのソーテックを買収してパソコン事業に参入したが、価格競争激化で収益が悪化していた。",
                      "source": "日本経済新聞（2011年12月30日）「オンキヨー、量販店向けパソコン撤退 価格競争激しく直販のみに」",
                      "url": "https://www.nikkei.com/article/DGXNZO37665130Z21C11A2TJC000/"
                    },
                    {
                      "fact": "菅正雄社長は「撤退ではなく、あくまでも休止」と説明し、個人向けPCの比率は買収時の約8割から2012年に約半分、その後2割程度まで下がる見通しとした。Windows搭載スレートPCでは国内シェア30%を超えていた",
                      "原文": "量販店向けについては、オンキヨーならではの独自性が発揮でき、収益が確保できると考えられる製品が投入できる、と判断するまでは休止する。撤退ではなく、あくまでも休止／個人向けPC事業の比率は2007年のソーテック買収時は約8割、2012年時点で約半分、以降は2割程度まで減少する見通し／Windows搭載スレートPCで30%を突破し国内トップシェア。",
                      "source": "PC Watch（2012年）大河原克行「なぜオンキヨーは量販店向けPC販売を休止したのか ～2012年はスレートに注力」",
                      "url": "https://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/gyokai/505897.html"
                    }
                  ]
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                {
                  "text": "ソーテックの年間出荷は20万台余りで、5年をかけても累計100万台に届いていない。台数で原価が決まる商売へ、その規模のまま入った点がこの判断の性格を決めている。音響機器では、音質のために積んだ原価を客が値段の上乗せとして受け入れてきた。同じ前提をパソコンでも置けると読んだところに、誤算があった。折しも約5万円のネットブックが市場を作り替えた時期にあたり、上乗せを払う客の層は最も薄くなっていた。"
                },
                {
                  "text": "ただ、この4年半が空振りだけで終わったわけでもない。量販店から降りた同じ時期、Windows搭載のスレートPCで国内シェアは3割を超えており、法人向けと直販には売れる場所が残っていた。倉吉に置いた生産・修理・サポートの体制も、ソーテックを買う前の同社は持っていない。載せる先の選び方を誤っても、載せる技術そのものは残った。"
                }
              ]
            }
          ]
        }
      ],
      "references": [
        "オンキヨー 有価証券報告書（第87期）【沿革】／主要な経営指標等の推移／発行済株式総数、資本金等の推移／事業の状況",
        "PC Watch（2007年7月2日）「オンキヨー、ソーテックを完全子会社化」",
        "PC Watch（2007年7月24日）大河原克行「パソコン業界、東奔西走」",
        "日経テクノロジーオンライン（2007年9月18日）生島大嗣「なぜソーテックを買収したのか？」",
        "PC Watch（2009年9月17日）「オンキヨー、『SOTEC』ブランドを廃止し『ONKYO』に統合」",
        "PC Watch（2009年）大河原克行「ソーテックブランドのPCはこれからも継続的に出荷する ～オンキヨーブランド展開について、菅正雄常務取締役に聞く」",
        "PC Watch 大河原克行「倉吉品質にこだわるオンキヨーの新たな挑戦」",
        "週刊東洋経済 2009年4月4日号「特集 経済超入門 ひと目でわかる業界苦境度【電機】テレビ・パソコン・半導体・デジタルカメラ」",
        "日本経済新聞（2011年12月30日）「オンキヨー、量販店向けパソコン撤退 価格競争激しく直販のみに」",
        "PC Watch（2012年）大河原克行「なぜオンキヨーは量販店向けPC販売を休止したのか ～2012年はスレートに注力」"
      ],
      "authored": "2026-07",
      "last_updated": "2026-07-25"
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    {
      "slug": "pioneer-av-integration-2015",
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      "title": "投資ファンドを交えた当初スキームの組み替えと、パイオニアのホームAV事業の全株取得",
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      "scheme": "パイオニアがオンキヨー株式の14.95%を取得して主要株主となる一方、オンキヨーがパイオニアの完全子会社パイオニアホームエレクトロニクスの全株式を取得。同社は商号をオンキヨー＆パイオニアへ変更した",
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      "highlights": [
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          "text": "2014年9月、オンキヨーは同年6月に基本合意していた投資ファンドを交えた3社の枠組みを取りやめ、パイオニアの完全子会社パイオニアホームエレクトロニクスの全株式を自社で取得する形へ組み替えると発表した。2015年3月2日に統合を完了し、同子会社はオンキヨー＆パイオニアへ商号を変えている。"
        },
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          "label": "背景",
          "text": "音響機器の国内出荷額は1988年の6620億円をピークに2013年には1017億円まで縮んでいた。ディーアンドエムホールディングス、JVCケンウッド、ティアックがいずれも投資ファンドの下で再建を経験するなか、パイオニアはプラズマテレビの失敗を受けて車載事業へ集中するため、ホームAV事業の引き受け手を探していた。"
        },
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          "text": "2014年6月の当初案では、香港のベアリング・プライベート・エクイティ・アジアがパイオニア子会社株式の過半を握り、オンキヨーは少額出資にとどまる予定であった。9月に固まった最終案では、パイオニアがオンキヨー株式の14.95%を取得して主要株主となり、オンキヨーが同子会社の全株式を取得した。"
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          "text": "資金負担は重くなるが、関係当事者が増えて事業の運営が縛られる事態は避けられた。連結売上高は2015年3月期の356億円から2016年3月期には644億円へ増える一方、同時に増えた生産拠点・販売網・開発部隊は固定費として残り、2016年3月期も経常損失22億円を計上した。"
        }
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          "title": "オンキヨー・パイオニア・ベアリング・プライベート・エクイティ・アジアの3社で基本合意"
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        {
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          "title": "3社案を取りやめ、オンキヨーがパイオニアホームエレクトロニクスの全株式を取得する2社統合を発表"
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        {
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          "title": "パイオニアと資本・業務提携契約を締結"
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          "title": "連結売上高が644億円へ1.8倍に増える一方、経常損失22億円を計上"
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                  "text": "オンキヨーが拠って立つ音響機器の国内市場は、1980年代の終わりから四半世紀にわたって縮み続けていた。電子情報技術産業協会の集計では、国内出荷額は1988年の6620億円をピークに、2013年には1017億円まで落ちている。オーディオセットやミニコンポを買わなくても、スマートフォンとイヤホンがあれば音楽を聴ける時代に入り、据置型の機器を家庭に置くという前提そのものが崩れていた。",
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                      "fact": "音響機器の国内出荷額は1988年の6620億円をピークに2013年には1017億円まで縮小した（JEITA調べ）",
                      "原文": "電子情報技術産業協会（ＪＥＩＴＡ）によると音響機器の国内出荷額は、８８年の６６２０億円をピークに２０１３年には１０１７億円にまで縮小。オーディオセットやミニコンポがなくても、スマートフォンとイヤホンがあれば手軽に音楽を楽しめる時代に突入し、市場は激変したのだ。",
                      "source": "週刊東洋経済 2014年11月21日号「市場縮小が出番を後押し ファンドが群がる音響機器業界」",
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                },
                {
                  "text": "縮む市場には、投資ファンドが相次いで入っていた。デノンとマランツを抱えるディーアンドエムホールディングスは米リップルウッド・ホールディングスの傘下で再建され、JVCケンウッドはケンウッドと日本ビクターが統合する過程でスパークス・グループの力を借りている。オンキヨーが資本業務提携していたティアックも、フェニックス・キャピタルの傘下で立て直しに取り組んだ。音響機器業界とファンドの距離は、当時すでに近かった。",
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                      "fact": "D&Mホールディングスはリップルウッド、JVCケンウッドはスパークス・グループ、ティアックはフェニックス・キャピタルの下で再建を経験していた",
                      "原文": "かつて日本コロムビアのＡＶ機器事業だったデノンが、米ファンドのリップルウッド・ホールディングス傘下で経営再建。〜またＪＶＣケンウッドも、ケンウッドと日本ビクターが経営統合する過程で、国内の独立系投資会社スパークス・グループの力を借りている。オンキヨーが資本業務提携している同業のティアックは三菱東京ＵＦＪ銀行系のファンド、フェニックス・キャピタルの傘下で経営再建に取り組んだ。",
                      "source": "週刊東洋経済 2014年11月21日号「市場縮小が出番を後押し ファンドが群がる音響機器業界」",
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            },
            {
              "sub_title": "売り手・パイオニアが手放したかったもの",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "パイオニアは1997年に世界初のプラズマテレビを発売し、パネル工場の建設とNECの同事業買収に累計1000億円超を投じたが、液晶に市場を奪われて2009年に完全撤退している。国内外30工場の半数を閉鎖し、東京・目黒の本社も売却した。小谷進社長は2014年9月、「ホームAVとDJ機器は継続的な投資が必要。成長のため、カーエレクトロニクスに集中させる決断をした」と述べている。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "パイオニアはプラズマ事業に累計1000億円超を投じたのち2009年に完全撤退し、30工場の半数閉鎖と本社売却を進めた。小谷進社長は車載への集中を宣言した",
                      "原文": "パネルの自社工場建設に加え、ＮＥＣの同事業も買収。累計１０００億円超をプラズマ事業につぎ込んだ。〜０９年にはプラズマテレビから完全撤退。国内外の３０工場のうち半数を閉鎖、規模縮小し、東京・目黒の本社を売却するなど、構造改革を進めた。／「ホームＡＶとＤＪ機器は継続的な投資が必要。成長のため、カーエレクトロニクスに集中させる決断をした」",
                      "source": "週刊東洋経済 2014年10月17日号「核心リポート02 残るは車載事業のみ パイオニア最後の賭け」",
                      "url": null
                    }
                  ]
                },
                {
                  "text": "手放す二つの事業の質は、対照的だった。DJ機器は1990年代半ばに社内の新規事業として始まり、世界のトップDJと組んで製品を磨いた結果、世界シェア6割・営業利益率20%超まで育っている。この事業は米投資ファンドのKKRへ590億円で売られた。一方、祖業のスピーカーを含むホームAVは、低価格のミニコンポの普及で採算が悪化した側である。オンキヨーは、売り手が最も手放したかった事業を引き受けた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "DJ機器事業は世界シェア6割・営業利益率20%超で590億円で売却され、ホームAVはミニコンポの普及で採算が悪化していた",
                      "原文": "パイオニアのＡＶ事業で唯一、好採算だったのがＤＪ機器だ。〜直近では世界シェア６割を占め、営業利益率は２０％超。虎の子の事業へ成長させたが、今回、５９０億円での売却を決定。／祖業の音響機器は、低価格のミニコンポの普及などで採算が悪化。",
                      "source": "週刊東洋経済 2014年10月17日号「核心リポート02 残るは車載事業のみ パイオニア最後の賭け」",
                      "url": null
                    },
                    {
                      "fact": "DJ機器事業の譲渡先は米投資ファンドのKKRであった",
                      "原文": "「DJ機器事業のKKRへの譲渡額は590億円」",
                      "source": "EE Times Japan（2014年9月16日）「パイオニア、オンキヨーとのホームAV事業統合とDJ機器事業の譲渡を発表」",
                      "url": "https://eetimes.itmedia.co.jp/ee/articles/1409/16/news141.html"
                    }
                  ]
                }
              ]
            }
          ]
        },
        {
          "section": "origin",
          "label": "決断",
          "subsections": [
            {
              "sub_title": "ファンドを外し、全株取得へ組み替える",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "統合の枠組みは、途中で一度組み替えられている。2014年6月に発表された当初案には、オンキヨー、パイオニアに加え、香港のベアリング・プライベート・エクイティ・アジアが並んでいた。ファンドがパイオニア子会社の株式の過半を握り、オンキヨーの出資は少額にとどまる内容である。ところが9月に正式発表された最終案では、オンキヨーが同子会社の全株を取得することになり、ファンドの姿は消えていた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2014年6月の当初案ではベアリング・プライベート・エクイティ・アジアがパイオニア子会社株式の過半を握りオンキヨーは少額出資にとどまる内容だったが、最終案はオンキヨーの全株取得に変わった",
                      "原文": "６月の案では香港のファンド、ベアリング・プライベート・エクイティ・アジアが、同事業を手掛けるパイオニア子会社の株式の過半を握り、オンキヨーは少額出資にとどめる内容だった。だが最終的に着地したのは、オンキヨーが同子会社の全株を取得するというもの。ファンドの姿は影も形もなくなっていた。",
                      "source": "週刊東洋経済 2014年11月21日号「市場縮小が出番を後押し ファンドが群がる音響機器業界」",
                      "url": null
                    },
                    {
                      "fact": "2014年9月12日、パイオニアとオンキヨーは2社による事業統合を発表した",
                      "原文": "「パイオニアがオンキヨーの株式の14.95％を取得、オンキヨーがパイオニアの100％子会社であるパイオニアホームエレクトロニクス（PHE）の全株式をパイオニアから取得し、その後オンキヨーとPHEが合併する」",
                      "source": "M&A Online（2014年9月12日）「パイオニアとオンキヨーが統合」",
                      "url": "https://maonline.jp/calendars/842"
                    }
                  ]
                },
                {
                  "text": "見直しは、当時44歳の大朏宗徳社長が主導した。ファンドとパイオニア双方の幹部に自ら掛け合ったと伝えられる。ファンドの力を借りれば、資金面の負担は軽くなる。だが同社長は、関係当事者が増えることで事業の自由な運営が難しくなる点をより重く見た。パイオニアも、2社で本格的に取り組むほうが環境変化により機動的・戦略的に対応できると説明している。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "スキーム見直しを主導したのは当時44歳の大朏宗徳社長で、資金負担の軽さより関係当事者増加による制約を重く見た",
                      "原文": "スキームの見直しを主導したのは、オンキヨーの４４歳の若き社長、大朏（おおつき）宗徳。ファンドとパイオニア双方の幹部に自ら掛け合ったという。ファンドの力を借りれば、資金面での負担を軽減できるメリットがある。だが大朏社長がより重視したのは、関係当事者が増えることによって事業の自由な舵取りが難しくなるというデメリットだ。",
                      "source": "週刊東洋経済 2014年11月21日号「市場縮小が出番を後押し ファンドが群がる音響機器業界」",
                      "url": null
                    },
                    {
                      "fact": "パイオニアは3社案から2社案への変更理由として、2社のほうが環境変化に機動的・戦略的に対応できる点を挙げた",
                      "原文": "「2社で本格的に対応する方が、環境変化への対応がより機動的・戦略的に対応できる」",
                      "source": "EE Times Japan（2014年9月16日）「パイオニア、オンキヨーとのホームAV事業統合とDJ機器事業の譲渡を発表」",
                      "url": "https://eetimes.itmedia.co.jp/ee/articles/1409/16/news141.html"
                    }
                  ]
                }
              ]
            },
            {
              "sub_title": "「日本連合」と、21年前の同じ構想",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "「日本の音響機器メーカーは多すぎる。日本連合を作りたい」。大朏社長はかねてそう公言していた。25年で6分の1になった市場では、開発費を分け合う相手が減る前に規模を確保するほかない、という読みである。枠組みは、パイオニアがオンキヨー株式の14.95%を取得して主要株主となり、オンキヨーがパイオニアホームエレクトロニクスの全株式を取得する形に固まった。2015年3月2日、同子会社はオンキヨー＆パイオニアへ商号を変えている。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "大朏宗徳社長は「日本の音響機器メーカーは多すぎる。日本連合を作りたい」と業界再編への意欲を公言していた",
                      "原文": "かねてから、「日本の音響機器メーカーは多すぎる。日本連合を作りたい」と業界再編への意欲を公言してはばからなかった大朏社長。短期的な経済合理性よりも中期的な戦略を実現するための機動性を優先したのだろう。",
                      "source": "週刊東洋経済 2014年11月21日号「市場縮小が出番を後押し ファンドが群がる音響機器業界」",
                      "url": null
                    },
                    {
                      "fact": "2015年3月2日に統合が完了し、パイオニアホームエレクトロニクスはオンキヨー＆パイオニアへ商号変更、パイオニアはオンキヨーの持株比率14.95%の主要株主となった",
                      "原文": "「パイオニアホームエレクトロニクス(PHE)はこれに伴い、社名をオンキヨー&パイオニア株式会社に変更する」／「オンキヨーの主要株主(持株比率14.95%)となった」",
                      "source": "AV Watch（2015年3月2日）「AV事業統合で“オンキヨー&パイオニア株式会社”誕生。ブランドは継承」",
                      "url": "https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/690734.html"
                    }
                  ]
                },
                {
                  "text": "この構想には前史がある。1993年に東芝からオンキヨーを個人で買い取った父・大朏直人氏は、当時「大同団結に成功すれば、パイオニアに匹敵する売り上げ規模（4500億円）と3倍の経常利益（700億円）を上げるAV会社をつくってみせる」と語っていた。候補5社をすでに挙げていたが、この構想は実現しないまま終わっている。21年後、息子はそこで名指しされた相手そのものと組む形で、同じ構想を実行に移した。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "1993年に東芝からオンキヨーを買収した大朏直人氏は、AV業界の大同団結でパイオニアに匹敵する売上規模の会社をつくると語っていた",
                      "原文": "大同団結に成功すれば、パイオニアに匹敵する売り上げ規模（4500億円）と3倍の経常利益（700億円）を上げるAV会社をつくってみせる",
                      "source": "日経ビジネス 1993年6月28日号「挑む 大朏直人氏［テクノグループ代表］」",
                      "url": null
                    }
                  ]
                }
              ]
            }
          ]
        },
        {
          "section": "outcome",
          "label": "結果",
          "subsections": [
            {
              "sub_title": "売上は1.8倍、利益は戻らず",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "規模という点では、統合はねらいどおりに働いた。連結売上高は2015年3月期の356億円から2016年3月期には644億円へ、1年で1.8倍に増えている。国内の音響専業では突出した売上を持つ会社となり、ONKYOとPioneerの二つのブランドを同時に扱う体制も手に入れた。国内で相対する相手はディーアンドエムホールディングス、JVCケンウッド、ティアックに絞られ、残存者になるという構想はこの時点まで成立して見えた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "連結売上高は2015年3月期356億円から2016年3月期644億円へ1.8倍に増えた",
                      "原文": "連結売上高は2015年3月期356億円、2016年3月期644億円（いずれも連結・日本基準）。",
                      "source": "オンキヨー株式会社 有価証券報告書（2016年3月期・連結）",
                      "url": null
                    }
                  ]
                },
                {
                  "text": "売上が644億円に達した2016年3月期も、経常損失22億円・純損失11億円を計上した。営業利益が黒字になったのは2017年3月期の8億円だけである。増えたのは売上ばかりではない。生産拠点も販売網も開発部隊も、固定費として残った。2019年12月、週刊東洋経済は同社を継続企業の前提に疑義注記が付く会社の一覧に載せ、「固定費の増加が裏目に出て営業損失に苦しんでいる」と書いている。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2016年3月期は売上644億円で経常損失22億円・純損失11億円。営業黒字は2017年3月期の8億円のみで、以後2021年3月期まで最終赤字が続いた",
                      "原文": "2016年3月期は売上高644億円・経常損失22億円・当期純損失11億円、2017年3月期は売上高559億円・営業利益8億円・経常損失5億円・当期純損失8億円。",
                      "source": "オンキヨー株式会社 有価証券報告書（2017年3月期・連結）",
                      "url": null
                    },
                    {
                      "fact": "2019年12月、オンキヨーは疑義注記のある会社の一覧に掲載され、固定費の増加が裏目に出たと指摘された",
                      "原文": "音響機器の老舗、オンキヨーはオーディオ市場が縮小する中、競合だったパイオニアの同事業を買収して打開を図った。が、固定費の増加が裏目に出て営業損失に苦しんでいる。",
                      "source": "週刊東洋経済 2019年12月14日号「危うい会社6 疑義注記＆重要事象 監査法人がイエローカード」",
                      "url": null
                    }
                  ]
                }
              ]
            },
            {
              "sub_title": "売却の空転と、消えた提携先",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "オンキヨーが進めた事業売却は、途中で止まった。2019年5月21日、オンキヨーはホームAV事業を米サウンド・ユナイテッドと持株会社ヴァイパー・ホールディングスへ約81億7500万円で譲渡することに合意する。ところが同年10月4日、譲渡の実行に必要な条件の達成が互いに難航し、契約の有効期限である11月30日までに完了する見通しが立たないとして、この譲渡は中止となった。売却代金を前提に組んだ資金繰りが、振り出しに戻っている。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2019年5月21日、オンキヨーはホームAV事業を米Sound Unitedと持株会社Viper Holdingsへ約81億7500万円で譲渡することに合意した",
                      "原文": "譲渡額は約81億7,500万円。「ホームAV事業はSound Unitedにてグローバルに展開していくことが、両社のさらなる発展に大きく寄与するものと判断した」",
                      "source": "AV Watch（2019年5月21日）「オンキヨーホームAV事業、82億円で譲渡合意。譲渡後もオンキヨーブランドでヘッドフォンなどに注力」",
                      "url": "https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1185818.html"
                    },
                    {
                      "fact": "2019年10月4日、条件達成の難航により、有効期限の11月30日までに譲渡を完了する見通しが立たないとして譲渡は中止された",
                      "原文": "その条件達成が互いに難航し、Viper Holdingsと協議を重ねながら、実行に向けた努力を続けてきたが、このたび、譲渡契約の有効期限である11月30日までに譲渡が完了する目途が立たないこと",
                      "source": "AV Watch（2019年10月4日）「オンキヨーのホームAV事業譲渡中止。デノン・マランツ擁するSound Unitedとの条件達成難航」",
                      "url": "https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1211089.html"
                    }
                  ]
                },
                {
                  "text": "同じ時期、資本提携の相手も姿を消している。米ギブソン・ブランズは2018年5月1日付で連邦破産法第11章の適用を申請した。オンキヨーは同社株を2017年11月以降に減損しており、2018年3月末時点の帳簿価格は0円で、業績への影響はないと説明している。提携から引き出せる支援は、破綻を待たずに尽きていた。ホームAV事業は結局2021年5月、シャープと米VOXX Internationalの新会社へ33億2300万円で移る。2年前に合意した額の4割まで下がっている。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "米Gibson Brandsは2018年5月1日付で連邦破産法第11章を申請。オンキヨーは保有株を2017年11月以降に減損し、2018年3月末時点の帳簿価格は0円であった",
                      "原文": "「17年11月以降に減損している、18年3月末時点で帳簿価格が0.00円」",
                      "source": "ITmedia NEWS（2018年5月2日）「ギブソン破産、ティアックやオンキヨーへの影響は」",
                      "url": "https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1805/02/news087.html"
                    },
                    {
                      "fact": "2021年5月26日、オンキヨーはホームAV事業をシャープと米VOXX Internationalの合弁新会社へ33億2300万円で譲渡することを決議した",
                      "原文": "ホームAV事業をシャープなどに33億2300万円で譲渡。「このまま自らの力のみで事業運営を続けていくことはもはや困難」であり、「本事業譲渡が唯一の方策」とした。",
                      "source": "M&A Online（2021年5月30日）「オンキヨー ホームAV事業をシャープなどに33億2300万円で譲渡」",
                      "url": "https://maonline.jp/articles/tsr0319-onkyo2"
                    }
                  ]
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            },
            {
              "sub_title": "手にした裁量と、その使い道",
              "editorial": true,
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "大朏宗徳社長は、6月の案から資金の出し手を外した。ベアリング・プライベート・エクイティ・アジアが子会社株の過半を握れば、オンキヨーの持ち出しは少額の出資で済む。それを退けて全株を引き受けたのは、関係当事者が増えれば事業の運営が縛られるとみたためである。ディーアンドエムホールディングスもJVCケンウッドもティアックもファンドの手を借りて再建した業界で、44歳の社長は単独で背負う側に立った。短期の経済合理性より、中期の構想を動かせる余地を採った。"
                },
                {
                  "text": "増えたのは売上だけではなかった。644億円に届いた2016年3月期も経常損失22億円で、生産拠点も販売網も開発部隊も固定費として残っている。縮む市場で規模を取る策は、増えた固定費を上回る速さで市場が縮めば逆に働く。ただ、単独で残った場合も、356億円の売上で次の規格に応じる開発費を負担できたとは考えにくい。効いたのは一つではない。統合で積み上がった固定費、81億円余の譲渡が消えて売却代金の入金待ちに戻った資金繰り、疑義注記の下で細った調達手段——三つが同時に重なった。どれか一つが欠けても、2期連続の債務超過には届かなかったはずである。"
                }
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            }
          ]
        }
      ],
      "references": [
        "週刊東洋経済 2014年11月21日号「市場縮小が出番を後押し ファンドが群がる音響機器業界」",
        "週刊東洋経済 2014年10月17日号「核心リポート02 残るは車載事業のみ パイオニア最後の賭け」",
        "週刊東洋経済 2019年12月14日号「危うい会社6 疑義注記＆重要事象 監査法人がイエローカード」",
        "日経ビジネス 1993年6月28日号「挑む 大朏直人氏［テクノグループ代表］」",
        "M&A Online（2014年9月12日）「パイオニアとオンキヨーが統合」",
        "EE Times Japan（2014年9月16日）「パイオニア、オンキヨーとのホームAV事業統合とDJ機器事業の譲渡を発表」",
        "AV Watch（2015年3月2日）「AV事業統合で“オンキヨー&パイオニア株式会社”誕生。ブランドは継承」",
        "ITmedia NEWS（2018年5月2日）「ギブソン破産、ティアックやオンキヨーへの影響は」",
        "AV Watch（2019年5月21日）「オンキヨーホームAV事業、82億円で譲渡合意。譲渡後もオンキヨーブランドでヘッドフォンなどに注力」",
        "AV Watch（2019年10月4日）「オンキヨーのホームAV事業譲渡中止。デノン・マランツ擁するSound Unitedとの条件達成難航」",
        "M&A Online（2021年5月30日）「オンキヨー ホームAV事業をシャープなどに33億2300万円で譲渡」",
        "オンキヨー株式会社 有価証券報告書（2015年3月期・2016年3月期・2017年3月期／連結）"
      ],
      "authored": "2026-07",
      "last_updated": "2026-07-25"
    }
  ]
}
