{
  "title": "東芝の歴史概略",
  "sections": [
    {
      "start_year": 1875,
      "end_year": 1983,
      "main_title": "からくり儀右衛門の田中製造所と電球国産化が生んだ総合電機",
      "subsections": [
        {
          "title": "田中久重の電信機工場から芝浦製作所への系譜",
          "text": "東芝の源流のひとつは、幕末から明治にかけて「からくり儀右衛門」と呼ばれた発明家、田中久重氏にさかのぼる。田中久重氏は精巧なからくり人形や、和時計の最高傑作とされる万年自鳴鐘の製作で名を知られた技術者であった。その田中久重氏が1875年7月、東京・銀座の煉瓦街に電信機を扱う店舗兼工場を構えた。有価証券報告書の沿革は、この1875年を東芝の創業年としている。工場は1882年から田中製造所と称し、電信機や各種機械を官庁向けに製造した。文明開化のもとで電信網の整備が国家の急務とされ、田中久重氏の精密機械の技術は、その官需に応えるものだった。\n\n田中久重氏は1881年に世を去り、事業は養子の田中大吉氏が引き継いだ。田中大吉氏は工場を東京・芝浦へ移して田中製造所を営み、電信機だけでなく発電機や電動機など重電機器の製造へと手を広げた。そして1904年6月、株式会社芝浦製作所として法人化した。芝浦製作所は水力発電や工場の電化が進む時代の需要をとらえ、官営工場や民間の電力会社に大型の重電機器を納めた。個人の発明工房として始まった事業は、資本と組織を備えた重電メーカーへと姿を変え、のちの東芝の重電・産業機器部門の母体となった。\n\n株式会社芝浦製作所は、水力発電の開発と工場の電化が進む時代の追い風を受けて成長した。発電機や電動機、変圧器といった重電機器の国産化を担い、官営工場や電力会社に大型設備を納入した。全国で水力・火力の発電所建設が進むなか、芝浦製作所は国産の発電設備でその需要に応えた。輸入に頼っていた重電機器を国産で置き換える技術力は、のちの重電・原子力事業へと連なっていく。日本の電力インフラそのものを支える立場に立ったことが、東芝を家電だけの会社ではなく、発電から社会インフラまで手がける総合電機へと導く素地となった。強電を担うこの系譜が、東芝という企業のもう一方の柱を形づくった。",
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                "source": "東芝 有価証券報告書【沿革】",
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                "fact": "工場は1882年から田中製造所と称した",
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                "fact": "田中久重の死後、養子の田中大吉が工場を芝浦へ移して事業を継いだ",
                "source": "国立公文書館「公文書にみる発明のチカラ」",
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                "fact": "1904年6月に株式会社芝浦製作所を設立した",
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                "fact": "芝浦製作所は発電機・電動機・変圧器など重電機器の国産化を担った",
                "source": "国立公文書館「公文書にみる発明のチカラ」",
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        {
          "title": "藤岡市助の白熱舎とマツダランプの国産化",
          "text": "東芝のもうひとつの源流は、電球の国産化に挑んだ弱電の系譜にある。1890年4月、電気工学者の藤岡市助氏らが白熱舎を創業し、国産の白熱電球づくりに乗り出した。当時の電球はほぼ輸入品で占められ、国産化は技術的にも産業的にも大きな挑戦であった。白熱舎は1896年1月に東京白熱電燈球製造株式会社として設立され、1899年には社名を東京電気株式会社と改めた。白熱電球の国産化は、輸入に頼ってきた日本の照明産業を自立させる第一歩でもあった。電球から真空管、通信機へと広がる弱電の技術は、強電の芝浦製作所とは異なる産業の地層を東芝にもたらした。\n\n東京電気を率いた藤岡市助氏は、日本のエジソンとも呼ばれた電気事業の先駆者であった。藤岡市助氏は1905年、米国のゼネラル・エレクトリック社と資本・技術提携を結び、電球の特許や量産のノウハウを取り込んだ。この提携によって東京電気は、輸入品に対抗できる品質と価格を手に入れた。1911年には長寿命のタングステン電球「マツダランプ」を発売し、安価で丈夫な国産電球として全国に広まった。マツダランプは世界の主要電機メーカーが定めたタングステン電球の統一商標で、東京電気はその日本での担い手となった。照明の近代化を電球の側から支えたことが、弱電メーカー東京電気の性格を決めた。",
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                "fact": "1890年4月に白熱舎が創業した（後の東京電気）",
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                "fact": "藤岡市助が白熱舎を興し、1905年にゼネラル・エレクトリックと提携、1911年にマツダランプを発売した",
                "source": "国立公文書館「公文書にみる発明のチカラ」",
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        {
          "title": "二社の合併による東京芝浦電気の誕生と戦後再建",
          "text": "強電を担う芝浦製作所と、弱電を担う東京電気は、ともに事業を広げるなかで補完関係を深めていった。1939年9月、両社は合併して東京芝浦電気株式会社となり、発電から重電機器、通信機、家庭電器、電球・真空管までを一社で手がける総合電機メーカーが誕生した。重電の芝浦製作所と弱電の東京電気という二つの流れが一本に合わさったことで、東芝は日本で数少ない総合電機の担い手となった。合併後は東芝の略称が広く使われ、幅広い電機製品を国産で供給する体制が整った。多様な製品群を一社で抱える総合経営こそが、その後の東芝の強みであり、同時に弱みともなっていく。\n\n戦時下の東京芝浦電気は、軍需に応じて事業を拡大した。1942年には芝浦マツダ工業と日本医療電気を合併して家庭電器製品を拡充し、1943年には東京電気無線などを合併して通信機製品の生産を広げた。しかし敗戦後の1950年、東芝は企業再建整備計画に基づく大規模な再編を迫られた。43工場・2研究所のうち15工場・1研究所を切り出して東京電気器具（現在の東芝テック）を含む第二会社14社を設立し、10工場を売却、1工場を閉鎖したうえで、17工場・1研究所をもって新たに発足した。財閥解体と戦後復興のなかで、東芝は事業を大幅に整理して再出発した。\n\n東芝は1949年5月に東京証券取引所へ上場し、戦後の高度経済成長とともに事業基盤を広げた。重電分野では、1950年に東芝車輛を合併して鉄道車両を、1955年に電業社原動機製造所を合併して水車を、1961年に石川島芝浦タービンを合併して蒸気タービンを取り込み、発電設備メーカーとしての厚みを増した。家庭電器分野でも、電気洗濯機や電気冷蔵庫、電気釜など日本の家庭に新しい生活様式をもたらす製品を次々に世に送り出した。重電と家電の両輪で成長する東芝の姿は、日本の総合電機の典型となった。",
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                "fact": "1942年に芝浦マツダ工業・日本医療電気を合併し家庭電器を拡充した",
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                "fact": "1950年の企業再建整備計画で第二会社14社を設立し17工場・1研究所で新発足した",
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                "fact": "第二会社に東京電気器具（現在の東芝テック）を含む",
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                "source": "日本経済新聞（2023年12月19日）",
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    {
      "start_year": 1984,
      "end_year": 1999,
      "main_title": "商号を東芝に変え、半導体とダイナブックがつくった絶頂",
      "subsections": [
        {
          "title": "商号変更とDRAM世界首位・NAND型フラッシュの発明",
          "text": "1980年代、東芝の成長を牽引したのは半導体であった。1984年4月、東京芝浦電気は商号を株式会社東芝に変更し、社名の上でも東芝を正式な看板とした。折しも日本の半導体産業は世界市場を席巻し、記憶用半導体のDRAMで日本メーカーが米国勢を抜いて世界の供給を主導した。東芝もその一角を占め、64キロビットから256キロビット、1メガビットへと世代が進むなかで、1メガビット世代のDRAMでは世界の先頭に立った。テレビや冷蔵庫を作る総合電機が、最先端の半導体で世界と競う企業へと姿を変えていった。\n\n半導体のなかでも、のちの東芝を象徴する発明がフラッシュメモリであった。東芝の技術者だった舛岡富士雄氏は、電源を切っても記憶が消えない不揮発性メモリの新方式を考案し、1987年、東芝は国際学会でNAND型フラッシュメモリを世界で初めて発表した。1991年には東芝が世界に先駆けてNAND型フラッシュメモリの量産を始めた。小型・大容量で衝撃に強いこの半導体は、のちにデジタルカメラやスマートフォンの記録媒体として世界に広がっていく。東芝が生み出したNAND型フラッシュメモリは、半導体事業の中核を長く支えた。\n\n半導体で世界と競う一方、その急成長は摩擦も生んだ。日本メーカーのDRAM攻勢は米国との貿易摩擦を招き、1986年の日米半導体協定へとつながった。東芝にとって半導体は巨額の設備投資を要する事業であり、好不況の波が業績を揺らす要因にもなった。それでも東芝は、重電・家電で得た資金を半導体に投じ、メモリを成長の柱に育てた。産業の主役が電機から電子へと移るなかで、東芝は半導体という最先端分野に企業の将来を賭けていった。この選択が、のちの原子力とメモリへの集中投資という経営の型を準備した。",
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                "fact": "1980年代に日本メーカーがDRAMで世界供給を主導し、1メガビット世代では東芝が先頭に立った",
                "source": "日経xTECH（2013年12月25日）",
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                "fact": "東芝の舛岡富士雄がNAND型フラッシュメモリを考案し、1987年に世界初発表、1991年に世界初量産した",
                "source": "ITmedia（2019年12月20日）",
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        },
        {
          "title": "ダイナブックと原子力事業、総合電機の広がり",
          "text": "情報機器の分野でも、東芝は世界を驚かせる製品を生んだ。1985年に欧米で普及したラップトップ機の成功を足がかりに、東芝は1989年6月、世界初のA4サイズのノートパソコン、ダイナブックを発売した。重さ2.7キロ、価格19万8000円という値付けは、当時としては画期的であった。ノートのように持ち運べるという訴求は市場に受け入れられ、ダイナブックは全世界で累計100万台を超える大ヒットとなった。東芝はパソコン事業でも世界の先頭を走り、半導体と並ぶ情報機器の担い手となった。ダイナブックの名は、その後も東芝のノートパソコンを代表するブランドとして受け継がれた。\n\n東芝の事業はこの時期、家電・重電・半導体・情報機器へと四方向に広がった。原子力分野では、1989年12月に日本原子力事業を合併し、原子炉メーカーとしての体制を整えた。東芝は米ゼネラル・エレクトリック社の技術を導入した沸騰水型軽水炉を手がけ、国内の電力会社に原発を納入していた。バブル経済に沸く1980年代末、東芝は売上・利益ともに拡大し、総合電機として絶頂を迎えた。しかし事業の幅の広さは、資源が分散して一つひとつの競争力が薄まるという課題も抱えていた。この総合経営の強みと弱みが、次の時代の選択と集中を促していく。",
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                "fact": "東芝は1989年6月に世界初のA4サイズノートパソコン、ダイナブック（J-3100SS）を発売した",
                "source": "日経xTECH（2008年8月7日）",
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                "fact": "ダイナブックは重さ2.7キロ・価格19万8000円で、全世界累計100万台超の販売となった",
                "source": "日経xTECH（2008年8月7日）",
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        }
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    {
      "start_year": 2000,
      "end_year": 2011,
      "main_title": "指名委員会等設置会社への移行とウェスチングハウス買収",
      "subsections": [
        {
          "title": "汎用DRAM撤退と指名委員会等設置会社への移行",
          "text": "1990年代後半以降、東芝は総合電機という事業構造の重さと正面から向き合った。1996年に社長に就いた西室泰三氏は、社内カンパニー制を敷いて事業ごとの採算を明確にし、キャッシュフローを重視する経営へと転換した。2000年6月に社長を継いだ岡村正氏は、資本コストを意識した経営指標を導入し、稼げる事業と稼げない事業を選別する方針を打ち出した。IT関連需要の急拡大とその反動という荒波のなかで、東芝は事業の組み替えを迫られた。かつて強みとされた総合電機の全方位経営から、稼ぐ事業に資源を寄せる選択と集中への転換が始まった。\n\n選択と集中の象徴が、半導体の主力だった汎用DRAMからの撤退であった。2001年のITバブル崩壊で半導体市況が急落すると、東芝は価格競争の激しい汎用DRAM事業からの撤退を決断し、米国の生産拠点を売却した。長く世界の先頭を争ったメモリの一角から退く重い決断であった。代わって東芝は、みずからが生んだNAND型フラッシュメモリと、システムLSIに経営資源を集中させた。2001年には松下電器産業と液晶ディスプレイの合弁会社を設立し、装置産業となった分野はほかの企業と組む形で身軽になろうとした。\n\n事業の切り出しと再編も相次いだ。2002年に電力系統・変電事業を、2003年にはブラウン管事業や製造業向け電機設備事業を、それぞれ他社との合弁や別会社へと会社分割で移した。総合電機の裾野を広げてきた事業を、東芝は選別して外に出していった。ガバナンスの面でも、2003年6月に委員会等設置会社（現在の指名委員会等設置会社）へ移行し、社外取締役を中心とする指名・報酬・監査の委員会を置いた。執行と監督を分ける先進的な統治形態を整えたが、その実効性は、のちの経営危機のなかで厳しく試された。",
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                "fact": "西室泰三社長が社内カンパニー制とキャッシュフロー経営を導入した",
                "source": "東芝 アニュアルレポート2001（1999年度版）",
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              },
              {
                "fact": "岡村正社長が資本コストを意識した経営指標を導入した",
                "source": "東芝 アニュアルレポート2002（2000年度版）",
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                "fact": "2001年のITバブル崩壊後に汎用DRAM事業から撤退し、NAND・システムLSIへ集中、松下と液晶合弁を設立した",
                "source": "東芝 アニュアルレポート2003（2001年度版）",
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                "fact": "2002年に電力系統・変電事業、2003年にブラウン管・産業システム事業を会社分割した",
                "source": "東芝 有価証券報告書【沿革】",
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              {
                "fact": "2003年6月に委員会等設置会社（現在の指名委員会等設置会社）へ移行した",
                "source": "東芝 有価証券報告書【沿革】",
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          ]
        },
        {
          "title": "西田社長の2010年ビジョンと原子力への傾斜",
          "text": "2005年6月、パソコン事業で頭角を現した西田厚聰氏が社長に就いた。西田社長は2010年ビジョンを掲げ、利益ある持続的成長をめざして、原子力とNAND型フラッシュメモリを成長の両輪に据えた。売上高を9兆円台へ引き上げるという野心的な目標のもと、東芝は大型の成長投資へと踏み込んだ。折しも世界では、地球温暖化対策として原子力発電が見直され、新興国の電力需要も伸びていた。原発を新たな成長の柱とする構想は、時代の追い風を受けているように見えた。パソコンや半導体で世界と戦ってきた西田社長の自信が、原子力への大型投資を後押しした。\n\n2010年ビジョンの中核が、2006年のウェスチングハウス買収であった。東芝は2006年2月、英国核燃料会社が保有する米原子力大手ウェスチングハウスを約54億ドルで買収する契約を結び、同年10月に株式取得を完了した。当時の為替で約6600億円にのぼる買収額は、市場の想定を上回る高値だった。世界の原発新設ブームを見込んだ西田社長は「買収資金の回収計画も17年から14年に短縮できる見通しだ」（週刊ダイヤモンド 2008年4月12日号）と語り、投資回収への自信を隠さなかった。加圧水型のウェスチングハウスを傘下に収めた東芝は、沸騰水型と合わせて原子炉の二方式を押さえ、世界一の原子力事業を擁する企業となった。この買収が、のちに東芝を解体へと追い込む最大の判断となる。\n\n原子力とメモリの両輪は、短期的には確かな成果を生んだ。半導体の好調と過去最高の売上に支えられ、東芝は2007年3月期に純利益1374億円と過去最高益を計上し、2008年3月期には売上高7兆6681億円という過去最高の売上を記録した。連結配当性向30%程度をめざす方針を掲げ、株主還元も強化した。原発の受注も国内外で積み上がり、成長シナリオは順調に進んでいるように見えた。総合電機として稼ぐ力の頂点にあった時期といえる。だが好業績の裏で、東芝は原子力とメモリという巨額投資を要する二事業に、企業の命運を集中させていた。",
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                "fact": "2005年6月に西田厚聰が社長に就任した",
                "source": "東芝 アニュアルレポート2006（2005年度版）",
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              {
                "fact": "西田社長は2010年ビジョンで原子力とNAND型フラッシュメモリを成長の両輪に据えた",
                "source": "東芝 アニュアルレポート2007（2005年度版）",
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                "fact": "2006年2月にウェスチングハウスを約54億ドル（約6600億円）で買収契約し、同年10月に取得完了した",
                "source": "東芝 プレスリリース（2006年2月6日）",
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                "fact": "ウェスチングハウス買収完了で東芝は世界一の原子力事業を擁した",
                "source": "東芝 アニュアルレポート2008（2006年度版）",
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        {
          "title": "リーマン危機と福島原発事故が崩した成長シナリオ",
          "text": "好調は長く続かなかった。2008年秋のリーマンショックで半導体とパソコンの需要が急減し、東芝は2009年3月期に3436億円の連結最終赤字に転落した。財務が痛んだ東芝は2009年6月に3192億円の公募増資に踏み切り、資本を厚くして立て直しを図った。それでも東芝は、原子力とメモリへの成長投資という方針を緩めなかった。同じ2009年6月、原子力畑を歩んだ佐々木則夫氏が社長に就き、原発とメモリへの積極投資という西田路線を引き継いだ。しかし業績目標をめぐる西田会長と佐々木社長の対立は次第に深まり、のちの不正会計の下地をつくったと指摘されている。\n\n原子力への傾斜に冷や水を浴びせたのが、2011年3月の東京電力福島第一原子力発電所の事故であった。世界で原発の新設計画が凍結や見直しへと動き、東芝が成長の柱と見込んだ原子力事業の前提は根底から崩れた。それでも佐々木社長は「長期的には原発の必要性は変わらない」（日本経済新聞 2011年4月14日）と述べ、原子力路線を維持した。ウェスチングハウスは新設需要を取り込もうと、2015年にかけて原発建設会社ストーン・アンド・ウェブスターを買収するが、この買収がのちに巨額損失の火種となる。時代の変化に成長シナリオを描き直せなかったことが、東芝の危機を深めた。",
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                "fact": "2009年6月に3192億円の公募増資を実施した",
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                "fact": "2009年6月に佐々木則夫が社長に就任した",
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                "fact": "2011年3月に東京電力福島第一原子力発電所の事故が起きた",
                "source": "日本経済新聞（2011年4月14日）",
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                "fact": "ウェスチングハウスが原発建設会社ストーン・アンド・ウェブスターを買収した",
                "source": "ITmedia MONOist（2017年3月30日）",
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    {
      "start_year": 2012,
      "end_year": 2023,
      "main_title": "不正会計の発覚から事業解体、74年の上場廃止まで",
      "subsections": [
        {
          "title": "不正会計の発覚と歴代3社長の引責辞任",
          "text": "2015年、東芝を根底から揺るがす不正会計が明るみに出た。証券取引等監視委員会の指摘を受けて設けられた第三者委員会は、東芝が2008年度から2014年度にかけて、利益を計約1562億円も水増ししていたと認定した。手口はインフラ工事での損失引当金の先送り、パソコン部品取引を使った利益のかさ上げ、テレビ事業の経費計上の繰り延べなど多岐にわたった。第三者委員会は、歴代の経営トップが現場に過大な収益目標を課したことが背景にあり、経営陣を含む組織的な関与があったと結論づけた。長く優良企業とされた東芝の信頼は、一夜にして崩れた。\n\n経営責任は歴代3社長に及んだ。2015年7月21日、社長の田中久雄氏が引責辞任し、前社長の佐々木則夫副会長、前々社長で相談役の西田厚聰氏らも相次いで退いた。取締役16人のうち半数が同日付で辞任する異例の事態となり、会長の室町正志氏が社長を兼務して当面の経営を担った。田中社長は同日の記者会見で、経営責任を認めて辞任を表明する一方、不正への直接の関与は否定した。サラリーマン経営者による相互監視が機能しなかったことへの批判は強かった。強力な創業家を持たない専門経営者の連鎖が、暴走への歯止めを失っていた。\n\n不正会計の代償は重かった。東京証券取引所は東芝株を特設注意市場銘柄に指定し、金融庁は当時として過去最高額の課徴金納付を命じた。2016年6月には綱川智氏が社長に就き、内部管理体制の立て直しと信頼回復に取り組んだ。執行と監督を分ける指名委員会等設置会社という先進的な統治形態も、不正を防げなかった事実は重かった。だが問題は会計の数字にとどまらなかった。無理な収益目標を課してでも見かけの利益を守ろうとした企業風土と、それを止められなかった統治の欠陥こそが、東芝の抱えた本質的な課題であった。会計不正の処理が一段落する間もなく、東芝はさらに深刻な危機に直面する。",
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              "speaker": "田中久雄",
              "role": "2015年の不正会計をめぐる記者会見での弁明",
              "date": "2015-07-21",
              "text": "私はその経営責任を明らかにするため、本日をもって取締役、および代表執行役社長を辞任いたします。\n直接的な指示をしたという認識はございません。",
              "source": "THE PAGE（2015年7月21日）",
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                "fact": "第三者委員会は2008年度から2014年度に計約1562億円の利益水増しを認定した",
                "source": "日本経済新聞（2015年7月21日）",
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                "fact": "手口はインフラ工事の損失引当金先送り、パソコン部品取引の利益かさ上げ、テレビ事業の経費先送りなど",
                "source": "日本経済新聞（2015年7月21日）",
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                "fact": "2015年7月21日に田中久雄社長が引責辞任し、佐々木則夫・西田厚聰ら歴代トップも退き、室町正志会長が社長を兼務した",
                "source": "東芝 プレスリリース（2015年7月21日）",
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                "fact": "東証は東芝株を特設注意市場銘柄に指定し、過去最高額の課徴金納付命令が出た",
                "source": "東芝 アニュアルレポート2016（2015年度版）",
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                "fact": "2016年6月に綱川智が社長に就任した",
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        {
          "title": "ウェスチングハウス破産・債務超過とメモリ売却",
          "text": "会計不正の傷が癒えぬうちに、原子力事業が東芝を襲った。ウェスチングハウスが2015年に買収した原発建設会社ストーン・アンド・ウェブスターで、建設費が想定を超えて膨らみ、巨額ののれん損失が表面化した。東芝は2016年3月期に営業損益4994億円、最終損益4600億円という巨額赤字を計上した。買収時に世界一と誇った原子力事業が、一転して最大の重荷へと変わった。安全規制の強化で原発の建設費が世界的に高騰するなか、東芝は米国の原発事業のリスクを制御できなくなっていた。福島の事故後に世界の原発需要がしぼみ、成長を見込んだ東芝の判断は外れていた。\n\n2017年、危機は頂点に達した。ウェスチングハウスは同年3月末に米連邦倒産法第11章の適用を申請して経営破綻し、債務を保証していた東芝は原子力関連で1兆円を超える損失を被った。東芝は2017年3月期に9657億円という巨額の最終赤字を計上し、3月末に債務超過へ転落した。2期連続で債務超過となれば上場廃止という証券取引所の規定を前に、東芝は限られた時間で資本をつくり出す必要に迫られた。買収からわずか11年、原子力への傾斜という選択が、東芝を上場廃止の瀬戸際まで追い詰めた。優良企業の代名詞とされた東芝は、破綻の淵に立たされた。\n\n窮地を救ったのが、増資とメモリ事業の売却であった。東芝は2017年12月、海外ファンドなど約60社を引受先とする6000億円の第三者割当増資を実施し、2018年3月末に債務超過を解消して上場廃止を回避した。増資では旧村上ファンド出身者が設立したエフィッシモ・キャピタル・マネージメントが筆頭株主となり、経営に強く関与する物言う株主が株主構成に一気に入り込んだ。さらに東芝は2018年6月、稼ぎ頭だったメモリ事業を、米投資ファンドのベインキャピタルを中心とする日米韓連合へ約2兆円で売却した。みずから発明したNAND型フラッシュメモリの事業を手放したことは、東芝の解体の始まりを告げた。売却先の東芝メモリは、2019年にキオクシアへと社名を変えた。",
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                "source": "ITmedia MONOist（2017年3月30日）",
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                "fact": "ウェスチングハウスは2017年3月末に米連邦倒産法第11章を申請し、東芝は原子力関連で1兆円超の損失を被った",
                "source": "ITmedia MONOist（2017年3月30日）",
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                "fact": "2017年3月末に債務超過へ転落し、2期連続なら上場廃止の規定に直面した",
                "source": "東芝 アニュアルレポート2017（2016年度版）",
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                "fact": "2017年12月に約60社を引受先とする6000億円の第三者割当増資を実施し、2018年3月末に債務超過を解消した",
                "source": "日本経済新聞（2017年12月5日）",
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                "fact": "旧村上ファンド出身者が設立したエフィッシモ・キャピタル・マネージメントが増資で筆頭株主となった",
                "source": "日本経済新聞（2017年12月5日）",
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                "fact": "2018年6月にメモリ事業をベインキャピタル中心の日米韓連合へ約2兆円で売却し、2019年にキオクシアへ改称した",
                "source": "日本経済新聞（2018年6月1日）",
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        {
          "title": "物言う株主・分割案の迷走とJIPによる非上場化",
          "text": "経営の主導権をめぐる争いが、その後の東芝を揺らし続けた。2018年に英投資ファンドCVC出身の車谷暢昭氏が会長CEOとして招かれ、2020年に社長を兼ねた。車谷CEOは東芝を「インフラのデータカンパニー」（日経ビジネス 2021年1月12日）へ変えると訴え、変革計画を進めた。だが2021年4月、車谷CEOの古巣であるCVCが東芝に約2兆円規模の買収を提案すると、株主や社内から自己保身との批判が噴き出した。車谷CEOは同月の臨時取締役会で辞任に追い込まれ、前社長の綱川智会長が社長へ再登板した。物言う株主との対立のなかで、東芝の経営は落ち着きを失っていた。\n\n東芝が示した将来像も定まらなかった。2021年11月、東芝は事業を独立した3社に分ける再編計画を発表したが、株主の反対を受けて2022年2月には2社への分割案へと変更した。それでも2022年3月の臨時株主総会で、2分割案は賛成約4割にとどまって否決された。株主提案もあわせて否決され、東芝の再編構想は行き詰まった。この混乱のさなかの2022年3月、M&A助言会社の出身で東芝デジタルソリューションズを率いた島田太郎氏が社長CEOに就いた。会社の形をどうするかという根本の問いに、東芝は答えを出せずにいた。\n\n最終的に東芝が選んだのは、株式市場からの退出であった。2023年、東芝は日本産業パートナーズ（JIP）を中心とする国内連合の買収提案を受け入れ、買収総額は約2兆円にのぼった。JIPが設立した会社による株式公開買付けが成立し、東芝は2023年12月20日、東京証券取引所プライム市場などでの上場を終えた。1949年の上場から74年、日本を代表した総合電機の株式が市場から姿を消した。上場廃止後、島田社長は単一の株主のもとでの再建へ方針を定め、上場企業として株主と意見が合わなかった時期との違いを語った。総合電機の栄光と、原子力への傾斜と会計不正が招いた解体という、東芝の物語はひとつの区切りを迎えた。",
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              "speaker": "島田太郎",
              "role": "非上場化後の再建方針をめぐる社長インタビュー",
              "date": "2024-05-16",
              "text": "上場していた時は、株主と意見が合わなかった。\n上場廃止後は株主は1社。インサイダーとして同じ目線で話せる。",
              "source": "日本経済新聞（2024年5月16日）",
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                "fact": "CVC出身の車谷暢昭が2018年に会長CEO、2020年に社長を兼ね、2021年4月に辞任、綱川智会長が社長へ再登板した",
                "source": "日本経済新聞（2021年4月14日）",
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                "fact": "2021年4月にCVCが東芝へ約2兆円規模の買収を提案した",
                "source": "日本経済新聞（2021年4月14日）",
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                "fact": "2021年11月に3社分割を発表し、2022年2月に2分割案へ変更した",
                "source": "東芝 プレスリリース（2021年11月12日）",
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              },
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                "fact": "2022年3月の臨時株主総会で2分割案は賛成約4割で否決された",
                "source": "日本経済新聞（2022年3月24日）",
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              {
                "fact": "2022年3月に島田太郎が社長CEOに就任した",
                "source": "東芝 統合報告書2023（2022年度版）",
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            [
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                "fact": "東芝は日本産業パートナーズ（JIP）中心の国内連合の買収を受け入れ、総額は約2兆円にのぼった",
                "source": "Bloomberg（2023年3月23日）",
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              },
              {
                "fact": "2023年12月20日に東証プライム市場などで上場廃止となり、1949年の上場から74年で市場を去った",
                "source": "日本経済新聞（2023年12月19日）",
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          ]
        }
      ]
    }
  ],
  "summary": {
    "title": "サマリー",
    "text": "### 創業\n\n1875年、文明開化で電信網の整備が国家の急務とされた明治初期、からくり儀右衛門と呼ばれた発明家の田中久重氏が東京・銀座に電信機の工場を構えた。これがのちに重電を担う芝浦製作所へ育つ一方、1890年には藤岡市助氏が白熱舎を興し、輸入頼みだった電球の国産化に挑んで東京電気となった。強電と弱電という二つの源流は1939年に合併して東京芝浦電気となり、発電から家電・電球までを一社で担う日本の総合電機の原型が生まれた。\n\n### 決断\n\n1984年に商号を東芝へ改めた同社は、DRAMで世界の先頭に立ち、みずから発明したNAND型フラッシュメモリと世界初のノートパソコン、ダイナブックで絶頂を迎えた。だが2000年代の選択と集中で、西田厚聰社長は成長の柱を半導体と原子力に定め、2006年に米ウェスチングハウスを約6600億円で買収した。市場の想定を超える高値で加圧水型の原子炉を取り込み世界一の原子力事業を擁したこの決断が、のちに東芝を解体へ追い込む最大の判断となった。",
    "sections": [
      {
        "label": "創業",
        "body": "1875年、文明開化で電信網の整備が国家の急務とされた明治初期、からくり儀右衛門と呼ばれた発明家の田中久重氏が東京・銀座に電信機の工場を構えた。これがのちに重電を担う芝浦製作所へ育つ一方、1890年には藤岡市助氏が白熱舎を興し、輸入頼みだった電球の国産化に挑んで東京電気となった。強電と弱電という二つの源流は1939年に合併して東京芝浦電気となり、発電から家電・電球までを一社で担う日本の総合電機の原型が生まれた。",
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      {
        "label": "決断",
        "body": "1984年に商号を東芝へ改めた同社は、DRAMで世界の先頭に立ち、みずから発明したNAND型フラッシュメモリと世界初のノートパソコン、ダイナブックで絶頂を迎えた。だが2000年代の選択と集中で、西田厚聰社長は成長の柱を半導体と原子力に定め、2006年に米ウェスチングハウスを約6600億円で買収した。市場の想定を超える高値で加圧水型の原子炉を取り込み世界一の原子力事業を擁したこの決断が、のちに東芝を解体へ追い込む最大の判断となった。",
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              "group": "事業範囲の操作"
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          ]
        }
      }
    ],
    "qa": [
      {
        "q": "なぜ1939年の合併で東芝は「総合電機」になったのか",
        "a": "重電を担う芝浦製作所と、電球から真空管・通信機へ広がる弱電を担う東京電気が、それぞれ事業を広げるなかで補完関係を深めていたため、両社を束ねれば発電から家庭電器まで一社で供給できると見込んだためである。芝浦製作所は田中久重氏の電信機工場を、東京電気は藤岡市助氏の白熱舎を源流とする。1939年9月、二つの流れは合併して東京芝浦電気となり、強電と弱電を併せ持つ日本で数少ない総合電機の担い手が生まれた。多様な製品を一社で抱えるこの総合経営が、後の東芝の強みであり、同時に弱みともなった。",
        "factBasis": [
          {
            "fact": "1939年9月に芝浦製作所と東京電気が合併し東京芝浦電気となり、発電から重電・通信機・家庭電器・電球まで一社で手がける総合電機が生まれた",
            "source": "東芝 有価証券報告書【沿革】",
            "url": null,
            "genbun": "1939年9月、二つの流れは合併して東京芝浦電気となり、強電と弱電を併せ持つ日本で数少ない総合電機の担い手が生まれた。"
          },
          {
            "fact": "芝浦製作所は田中久重の電信機工場を源流とする重電メーカー、東京電気は藤岡市助の白熱舎を源流とする弱電メーカーであった",
            "source": "国立公文書館「公文書にみる発明のチカラ」",
            "url": null,
            "genbun": "芝浦製作所は田中久重氏の電信機工場を、東京電気は藤岡市助氏の白熱舎を源流とする。"
          }
        ]
      },
      {
        "q": "なぜ2006年のウェスチングハウス買収が、のちの解体の引き金になったのか",
        "a": "温暖化対策で原子力が見直され新興国の需要も伸びるという読みのもと、西田厚聰社長が原子力を成長の柱に定め、市場の想定を超える高値でウェスチングハウスを取り込んだためである。2006年、東芝は約6600億円で同社を買収し、二方式の原子炉を押さえて世界一の原子力事業を擁した。だが2011年の福島第一原発事故で世界の新設需要が凍結し、成長の前提が崩れた。ウェスチングハウスが買った建設会社の費用が膨らんで巨額損失が表面化すると、2017年に同社は経営破綻し、東芝は原子力関連で1兆円超の損失を被って債務超過へ陥り、稼ぎ頭のメモリ事業を手放した。",
        "factBasis": [
          {
            "fact": "2006年2月にウェスチングハウスを約54億ドル（約6600億円）で買収契約し同年10月に取得を完了、加圧水型と沸騰水型を押さえ世界一の原子力事業を擁した",
            "source": "東芝 プレスリリース（2006年2月6日）",
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            "genbun": "2006年、東芝は約6600億円で同社を買収し、二方式の原子炉を押さえて世界一の原子力事業を擁した。"
          },
          {
            "fact": "2011年3月の東京電力福島第一原発事故で世界の原発新設計画が凍結・見直しへ動き、原子力を成長の柱と見込んだ前提が崩れた",
            "source": "日本経済新聞（2011年4月14日）",
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            "genbun": "だが2011年の福島第一原発事故で世界の新設需要が凍結し、成長の前提が崩れた。"
          },
          {
            "fact": "WHが買収した建設会社ストーン・アンド・ウェブスターで建設費が膨らみ、2017年3月末にWHが米連邦倒産法第11章を申請、東芝は原子力関連で1兆円超の損失を被り債務超過に転落、メモリ事業を約2兆円で売却した",
            "source": "ITmedia MONOist（2017年3月30日）",
            "url": null,
            "genbun": "ウェスチングハウスが買った建設会社の費用が膨らんで巨額損失が表面化すると、2017年に同社は経営破綻し、東芝は原子力関連で1兆円超の損失を被って債務超過へ陥り、稼ぎ頭のメモリ事業を手放した。"
          }
        ]
      },
      {
        "q": "なぜ2023年に東芝は74年続いた上場に幕を下ろし非上場化したのか",
        "a": "2017年の債務超過を約6000億円の増資で回避した際に物言う株主が大株主へ入り込み、以後の経営が株主との対立に追われたためである。3社に分ける再編案は2社案へ後退し、2022年3月の株主総会で否決されて構想は行き詰まった。上場を続ける限り株主と方針が合わない状態から抜けられないと見た東芝は、2023年に日本産業パートナーズを中心とする国内連合の約2兆円の買収を受け入れ、同年12月20日に74年続いた上場を終えた。島田太郎社長は「上場していた時は、株主と意見が合わなかった」（日本経済新聞 2024年5月16日）と振り返っている。",
        "factBasis": [
          {
            "fact": "2017年12月に約6000億円の第三者割当増資で債務超過を解消し上場廃止を回避、旧村上ファンド出身者が設立したエフィッシモなど物言う株主が大株主に浮上した",
            "source": "日本経済新聞（2017年12月5日）",
            "url": null,
            "genbun": "2017年の債務超過を約6000億円の増資で回避した際に物言う株主が大株主へ入り込み、以後の経営が株主との対立に追われたためである。"
          },
          {
            "fact": "2021年11月に事業を3社へ分ける再編を発表、2022年2月に2社分割案へ変更、2022年3月の臨時株主総会で2分割案は賛成約4割で否決された",
            "source": "日本経済新聞（2022年3月24日）",
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            "genbun": "3社に分ける再編案は2社案へ後退し、2022年3月の株主総会で否決されて構想は行き詰まった。"
          },
          {
            "fact": "東芝はJIP中心の国内連合による約2兆円の買収を受け入れ、2023年12月20日に東証プライム市場などで上場廃止となり、1949年の上場から74年で市場を去った",
            "source": "日本経済新聞（2023年12月19日）",
            "url": null,
            "genbun": "上場を続ける限り株主と方針が合わない状態から抜けられないと見た東芝は、2023年に日本産業パートナーズを中心とする国内連合の約2兆円の買収を受け入れ、同年12月20日に74年続いた上場を終えた。"
          },
          {
            "fact": "島田太郎社長は非上場化について「上場していた時は、株主と意見が合わなかった。上場廃止後は株主は1社。インサイダーとして同じ目線で話せる」と語った",
            "source": "日本経済新聞（2024年5月16日）",
            "url": "https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC16ADI0W4A510C2000000/",
            "genbun": "島田太郎社長は「上場していた時は、株主と意見が合わなかった」（日本経済新聞 2024年5月16日）と振り返っている。"
          }
        ]
      }
    ]
  },
  "quotes": [
    {
      "text": "「勝利なくして和は生まれない。また、競争に勝ったとき、従業員は己の価値を発見し、さらに努力して初めて、自己実現が可能になる」",
      "speaker": "岡村正（東芝会長）",
      "source": "J-CASTニュース 2006/3/6",
      "context": "",
      "url": "https://www.j-cast.com/2006/03/06000554.html?p=all"
    },
    {
      "text": "「これまで、社長人事は、事実上、密室で行われました。今回、初めて、人事プロセスを透明にできて、社内の他の人事にもいい影響を与えると思います」",
      "speaker": "岡村正（東芝会長）",
      "source": "J-CASTニュース 2006/3/6",
      "context": "",
      "url": "https://www.j-cast.com/2006/03/06000554.html?p=all"
    },
    {
      "text": "「社長が自分の給料を決めるのはおかしい」",
      "speaker": "岡村正（東芝会長）",
      "source": "J-CASTニュース 2006/3/6",
      "context": "",
      "url": "https://www.j-cast.com/2006/03/06000554.html?p=all"
    },
    {
      "text": "「私の座右の銘は『実心、実言、実行』です」",
      "speaker": "西田厚聰（東芝取締役会長）",
      "source": "都政新聞 2012/11",
      "context": "",
      "url": "https://www.newstokyo.jp/interview/506/"
    },
    {
      "text": "「グローバル化が遅れたということでしょうね。日本の市場は、全世界の市場の１５％がせいぜいです」",
      "speaker": "西田厚聰（東芝取締役会長）",
      "source": "都政新聞 2012/11",
      "context": "",
      "url": "https://www.newstokyo.jp/interview/506/"
    },
    {
      "text": "「日本ではイノベーションというと『技術革新』というイメージがあると思いますが、もともとの意味は新たなるものを生み出し、創り出していくこと」",
      "speaker": "西田厚聰（東芝取締役会長）",
      "source": "都政新聞 2012/11",
      "context": "",
      "url": "https://www.newstokyo.jp/interview/506/"
    },
    {
      "text": "「1位になれば、新たな市場を作るというリーダー戦略を推進できるが、2位になった途端、1位のフォロアー戦略に終始することになる」",
      "speaker": "西田厚聰（東芝社長）",
      "source": "PC Watch 2017/12/28",
      "context": "",
      "url": "https://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/gyokai/1099261.html"
    },
    {
      "text": "「私自身、PC事業で学んできたことを、企業経営に活かしてきた。私は、企業経営には、『イノベーションの乗数効果』が大切だという言い方をしている」",
      "speaker": "西田厚聰（東芝社長）",
      "source": "PC Watch 2017/12/28",
      "context": "",
      "url": "https://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/gyokai/1099261.html"
    },
    {
      "text": "「買収資金の回収計画も17年から14年に短縮できる見通しだ」（ウェスチングハウス買収について）",
      "speaker": "西田厚聰（東芝社長）",
      "source": "ダイヤモンド・オンライン 2018/11/6",
      "context": "",
      "url": "https://diamond.jp/articles/-/184489"
    },
    {
      "text": "「長期的には原発の必要性は変わらない」",
      "speaker": "佐々木則夫（東芝社長）",
      "source": "日本経済新聞 2011/4/14",
      "context": "",
      "url": "https://www.nikkei.com/article/DGXNASDD140CK_U1A410C1TJ0000/"
    },
    {
      "text": "「当社が狙っている案件で中止になるという話は来ていない」（福島事故後の原発受注について）",
      "speaker": "佐々木則夫（東芝社長）",
      "source": "日本経済新聞 2011/4/14",
      "context": "",
      "url": "https://www.nikkei.com/article/DGXNASDD140CK_U1A410C1TJ0000/"
    },
    {
      "text": "「今年度末には（自己資本比率を）20％に戻し、2009～11年度の中期経営計画の期中に25％にもっていきたい」",
      "speaker": "佐々木則夫（東芝社長）",
      "source": "ダイヤモンド・オンライン 2018/11/7",
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      "url": "https://diamond.jp/articles/-/184637"
    },
    {
      "text": "「（設備投資は）中計期間の3ヵ年で1兆1000億円投資する計画」「売上高比5％で、まあまあの水準」",
      "speaker": "佐々木則夫（東芝社長）",
      "source": "ダイヤモンド・オンライン 2018/11/7",
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      "url": "https://diamond.jp/articles/-/184637"
    },
    {
      "text": "「組織に完璧なものはないと思っています。そして、前回の大きな組織変更は2003年ですから10年たっている」",
      "speaker": "田中久雄（東芝社長）",
      "source": "ダイヤモンド・オンライン 2013/10/1",
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      "url": "https://diamond.jp/articles/-/42340"
    },
    {
      "text": "「かかる事態を生じさせたことを厳粛に受け止め、株主をはじめとするすべてのステークホルダーに心よりお詫び申し上げる」",
      "speaker": "田中久雄（東芝社長）",
      "source": "THE PAGE（Yahoo!ニュース） 2015/7/21",
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      "url": "https://news.yahoo.co.jp/articles/eaa15e74b8b067bd4df34ea3ce5a4cb5de8dfa9a"
    },
    {
      "text": "「私はその経営責任を明らかにするため、本日をもって取締役、および代表執行役社長を辞任いたします」",
      "speaker": "田中久雄（東芝社長）",
      "source": "THE PAGE（Yahoo!ニュース） 2015/7/21",
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      "url": "https://news.yahoo.co.jp/articles/eaa15e74b8b067bd4df34ea3ce5a4cb5de8dfa9a"
    },
    {
      "text": "「直接的な指示をしたという認識はございません」（不適切会計への関与について）",
      "speaker": "田中久雄（東芝社長）",
      "source": "THE PAGE（Yahoo!ニュース） 2015/7/21",
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      "url": "https://news.yahoo.co.jp/articles/eaa15e74b8b067bd4df34ea3ce5a4cb5de8dfa9a"
    },
    {
      "text": "「制約を設けない改革を断行する」",
      "speaker": "室町正志（東芝社長）",
      "source": "東洋経済オンライン 2015/10/2",
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      "url": "https://toyokeizai.net/articles/-/86692"
    },
    {
      "text": "「場合によっては、従業員対策にも踏み込む可能性がある」（赤字3事業の立て直しについて）",
      "speaker": "室町正志（東芝社長）",
      "source": "東洋経済オンライン 2015/10/2",
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      "url": "https://toyokeizai.net/articles/-/86692"
    },
    {
      "text": "「経営の一線を退き、取締役会の外から見守っていく」（特別顧問への退任にあたって）",
      "speaker": "室町正志（東芝社長）",
      "source": "東洋経済オンライン 2016/6/23",
      "context": "",
      "url": "https://toyokeizai.net/articles/-/124001"
    },
    {
      "text": "座右の銘は「自強不息」",
      "speaker": "綱川智（東芝次期社長）",
      "source": "ニュースイッチ 2016/4/25",
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      "url": "https://newswitch.jp/p/4451"
    },
    {
      "text": "「内向きの仕事を捨てて顧客に向いた行動を取り、判断・決断・実行のサイクルを迅速化したい」",
      "speaker": "綱川智（東芝次期社長）",
      "source": "ニュースイッチ 2016/4/25",
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      "url": "https://newswitch.jp/p/4451"
    },
    {
      "text": "「米国子会社時代にスピーチの重要性を学んだ。相手を鼓舞させるのも落胆させるのも、内容と役者次第だと思い知った」",
      "speaker": "綱川智（東芝次期社長）",
      "source": "ニュースイッチ 2016/4/25",
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      "url": "https://newswitch.jp/p/4451"
    },
    {
      "text": "「厳しい事業環境には危機感を持ってほしいが、そればかりを強調すると萎縮してしまう。しかし、明るい話ばかりでは、緊張感がなくなる」",
      "speaker": "綱川智（東芝次期社長）",
      "source": "ニュースイッチ 2016/4/25",
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      "url": "https://newswitch.jp/p/4451"
    },
    {
      "text": "「3年間で1300億円の固定費を圧縮したが、あと1300億円の削減余地があるとみている」",
      "speaker": "車谷暢昭（東芝社長兼CEO）",
      "source": "ニュースイッチ 2020/12/21",
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      "url": "https://newswitch.jp/p/25148"
    },
    {
      "text": "「固定費圧縮によりコア営業利益3500億円まではすでに視野に入り、成長戦略で残る500億円を増やせばいい」",
      "speaker": "車谷暢昭（東芝社長兼CEO）",
      "source": "ニュースイッチ 2020/12/21",
      "context": "",
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      "source": "日本経済新聞 2024/5/16",
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      "text": "「上場していた時は、株主と意見が合わなかった。上場廃止後は株主は1社。インサイダーとして同じ目線で話せる」",
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      "text": "上場していた時は、株主と意見が合わなかった。\n上場廃止後は株主は1社。インサイダーとして同じ目線で話せる。",
      "speaker": "島田太郎",
      "source": "日本経済新聞（2024年5月16日）（2024-05-16）",
      "context": "非上場化後の再建方針をめぐる社長インタビュー",
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