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  "title": "直近の動向と展望",
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      "title": "拡散炉50億円損失から営業利益率42%へ、本業集中の社内ルール",
      "text": "1937年に創業者の関家三男氏が広島県呉で第一製砥所を創業し、海軍向け砲弾研磨砥石の下請けから出発した。戦後は積算電力計用磁石の1.2mm間隔切断で国内シェア100%を握り、砥石用途を磨く工程から切断工程に切り替えた。1965年のパイロットからのペン先溝切り砥石依頼で関家憲一氏は共同開発を断り、0.14mmの極薄レジノイド砥石を単独で完成させた。1968年からの半導体ウエハー切断砥石参入と1975年ダイシングソー販売開始、1977年「ディスコ」商号変更を経て、1980年に世界シェア約60%へ到達した。1992年の半導体拡散炉撤退で50億円の損失を計上し、創業以来初の最終赤字に転落した。\n\n1997年、関家憲一社長は社内ルール「Disco Values」を制定し、事業領域を「切る・削る・磨く」の3つに限定した。同時に社内通貨「Will」を導入し、経常利益に応じて社員の経費権限が変動する仕組みを組み込んだ。本業以外に広げた固定費が会社を追い詰めた1992年の教訓を、社員のインセンティブに直接埋め込む装置である。2008年に関家一馬氏が3代目社長に就任し、市場変動への出荷柔軟性と営業利益率の引き上げによる財務バッファー確保の両立を経営原則として据えた。具体的な中期数値目標を掲げる代わりに、Disco ValuesとWill制度を市況振幅の吸収手段として運用している。\n\n2002年8月にレーザソー、2003年11月に全自動グラインダ/ポリッシャ装置を販売開始し、「切る・削る・磨く」の3工程を装置ラインナップへ落とし込んだ。生産は海外移管せず、大田区本社・広島事業所・茅野工場の国内3拠点に集中させる設計を維持した。2010年6月茅野工場A棟、2012年1月呉工場C棟、2015年1月桑畑工場A棟Bゾーン、2018年4月長野事業所、2022年3月羽田R&Dセンターと、生産・開発の増設先を国内に揃える。Will制度のもとで経費権限が利益と連動し、FY21は売上2,537億円・営業利益915億円・営業利益率36.1%まで伸びた。\n\nFY24は売上3,933億円・営業利益1,668億円・純利益1,239億円、GP率70.1%・営業利益率42.4%に到達した。生成AI向けHBM・先端ロジックパッケージング需要を取り込み、年間出荷額は4,015億円と前年3,194億円から26%伸び、5期連続最高益・6期連続増配となった。足元の設備投資は過去最入っており、FY24中に研究開発用不動産を約500億円で取得、羽田R&Dセンター新棟（投資額128億円、2025年4月着工・2027年3月竣工）と広島事業所の新工場建築を決定した。FY25以降も年間300億円超の設備投資を継続する見通しで、生成AI需要を受けた国内3拠点の能力増強局面に入っている。\n\n結果として、1992年の拡散炉50億円損失で本業の外に出ないと自社に課した制約が、FY24営業利益率42.4%まで引き上がる構図となった。ただし半導体装置業界はブーム一巡時の反動、中国半導体の地政学リスク、顧客集中という外部要因に晒され、営業利益率42%はサイクル谷では維持できない水準である。1992年の失敗から組み込んだDisco ValuesとWill制度を、関家一馬社長がいま次のサイクル谷でどこまで作動させ続けられるかが、ディスコの自律経営の次の主題となる。",
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          "title": "東洋経済オンライン",
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      "body": "1937年に創業者の関家三男氏が広島県呉で第一製砥所を個人創業し、戦後は砥石用途を磨く工程から積算電力計用磁石の切断工程へ切り替えた。1968年から半導体ウエハー切断砥石へ参入し、1992年の拡散炉撤退で50億円損失を計上した後、1997年に関家憲一社長が事業領域を「切る・削る・磨く」に限定するDisco Valuesを制定した"
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      "label": "経営課題",
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      "label": "主な投資",
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