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      "title": "住友家直営の別子銅山と四阪島製錬所の分離、住友別子鉱山の設立",
      "subtitle": "家法書が「万世不朽の財本」と記した事業を、住友合資会社はなぜ自らの手元から外したか",
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      "issue": "家業の法人化と組織形態",
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      "highlights": [
        {
          "label": "概要",
          "text": "1927年7月、住友合資会社は直営してきた別子鉱山と四阪島製錬所などを分離し、資本金1,500万円の住友別子鉱山株式会社を設立した。1691年の稼行開始から数えて236年、住友家が直に抱えてきた鉱山事業が、初めて独立した鉱山会社の形を得た。"
        },
        {
          "label": "背景",
          "text": "明治期までの住友家の事業は別子銅山の経営がほとんどを占め、家法書は別子を「万世不朽の財本」と記していた。1921年に住友総本店が資本金1億5,000万円の住友合資会社へ改組されたあと、傘下の直営事業は順に別会社へ移されていった。"
        },
        {
          "label": "内容",
          "text": "別子鉱山と四阪島製錬所などを住友合資会社から切り出し、資本金1,500万円の鉱山会社として独立させた。1928年ごろには住友合資の直系会社は13社、その公称資本金は1億8,500万円に達している。"
        },
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          "label": "含意",
          "text": "住友別子鉱山は1937年に住友炭礦を合併して住友鉱業となり、井華鉱業・別子鉱業を経て1952年に住友金属鉱山へ改称した。別子銅山は1973年に操業を終えたが、1927年に分けられた法人は残った。"
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            "note": "当時の住友別子鉱山。住友合資会社が直営していた別子鉱山と四阪島製錬所等を引き継ぎ、資本金1,500万円で1927年に設立された"
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          "title": "四阪島に銅製錬所を新設し、煙害対策として製錬所を移転"
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          "title": "住友合資から別子鉱山・四阪島製錬所等を分離し、住友別子鉱山を設立",
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      "snapshot": {
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        "source": "会社銀行八十年史（東洋経済新報社, 1955）／住友金属鉱山 有価証券報告書【沿革】",
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              "sub_title": "家法書が「万世不朽の財本」と呼んだ鉱山",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "住友家の鉱業は、十六世紀の終わりに京都で銅の製錬を始めたことにさかのぼる。銀と銅を吹き分ける「南蛮吹き」の技術を早くから身につけた住友家は、元禄三年（1690年）に別子銅山を発見し、翌四年に幕府の許可を得て稼行に着手した。以後、別子銅山は幕府や諸大名を相手とする金融業と並ぶ住友家の事業の中心となった。維新の戦乱では土佐藩に一時接収され、売却の議さえ出たが、手放されずに明治を迎えた。",
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                    {
                      "fact": "住友家は元禄三年（1690年）に別子銅山を発見し、元禄四年に幕府の許可を得て稼行に着手した",
                      "原文": "金銀銅を吹き分ける「南蛮吹き」の技術を修得していた鉱業家住友は元禄三年（一六九〇年）に至つて別子銅山を発見し、四年幕府の許可を得て、その稼行に着手した。爾来別子銅山は幕府、諸大名を相手とする金融業と並んで住友家の事業の中心となつた。",
                      "source": "会社銀行八十年史（東洋経済新報社, 1955）「鉱業・住友金属鉱山」",
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                      "原文": "その後維新戦乱のさなかに、別子銅山は土佐藩によつて一時接収され、大阪鰻谷の銅蔵もまた封印されるという危機に直面した。当時四千の稼人を抱えた別子銅山を維持するのは容易でなかつたので、一時は同山売却の議さえ起つたが、幸い売らずに、明治を迎えた。",
                      "source": "会社銀行八十年史（東洋経済新報社, 1955）「鉱業・住友金属鉱山」",
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                      "fact": "1691年に別子銅山の稼行を開始した",
                      "原文": "1691年　別子銅山の稼行開始。",
                      "source": "住友金属鉱山 有価証券報告書（2025年3月期）【沿革】",
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                {
                  "text": "別子への傾斜は、家の掟にも書き込まれていた。1882年の住友家法書は別子の鉱業を「万世不朽の財本」と呼び、その盛衰が一家の興廃にかかわると記す。1892年の家法書も別子を「我が一家累代の財本」と繰り返した。日清戦争のころまでの住友家の事業は、ほとんど別子銅山の経営一本であり、鉱石を掘り出して製錬し、型銅の形で売る一本槍が長く続いた。家と鉱山は事実上ひとつの勘定の内側にあった。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "1882年・25年の住友家法書は別子の鉱業を一家の財本と記し、日清戦争のころまで住友家の事業はほとんど別子銅山の経営一本であった",
                      "原文": "住友家の事業は、日清戦争のころまではほとんど、四国の別子銅山の経営一本槍であつた。住友家では、「豫州別子の鉱業は万世不朽の財本にして、この業の盛衰は我が一家の興廃に関し重かつ大なる、他に比すべきものなし」（明治十五年の住友家法書）といい、あるいは、「豫州別子山の鉱業は、我が一家累代の財本にして、斯業の消長は実に我が一家の盛衰に関す」（明治二十五年の住友家法書）といつて、別子銅山にその全運命をかけていた。",
                      "source": "会社銀行八十年史（東洋経済新報社, 1955）「会社企業発達史・大資本制覇確立期の会社」",
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            {
              "sub_title": "住友合資会社の直営と、後退する銅市況",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "明治の後期から、住友家は別子から枝分かれした事業を次々に会社の形へ移していった。1909年に住友本店を住友総本店と改め、1911年には電線製造の部門を住友伸銅場から分けて住友電線製造所を設け、1912年に住友銀行を株式会社へ改組した。1921年には事業の中心である住友総本店そのものを資本金1億5,000万円の住友合資会社に改組し、別子鉱業所・住友伸銅所・鴻之舞金山などを直営しつつ、住友銀行や住友倉庫を統轄する持株会社を兼ねる形をとった。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "1909年に住友本店を住友総本店と改称、1911年に住友電線製造所を設立、1912年に住友銀行を株式会社へ改組した",
                      "原文": "明治四十二年‥‥住友本店を住友総本店と改称／明治四十四年‥‥電線製造部門を住友伸銅場より分離して、住友電線製造所を設立／明治四十五年‥‥住友銀行を株式会社に改組（資本金一千五百万円、半額払込）",
                      "source": "会社銀行八十年史（東洋経済新報社, 1955）「会社企業発達史・大資本制覇確立期の会社」",
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                    {
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                      "原文": "そして大正十年には、住友の事業の中心である住友総本店を、資本金一億五千万円の住友合資会社に改組した。住友合資は、別子鉱業所、住友伸銅所、住友製鋼所、鴻之舞金山、大萱生金山、忠隈炭砿、別子を中心とする林業・関係会社の製品の販売などを直営するほかに、住友銀行、住友電線、住友倉庫、扶桑海上保険、土佐吉野川水力電気などの諸会社の持株会社としてこれらを統轄する機関であつた。",
                      "source": "会社銀行八十年史（東洋経済新報社, 1955）「会社企業発達史・大資本制覇確立期の会社」",
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                {
                  "text": "一方、銅を取り巻く市況はこの間に後退していた。国内の産銅高は1917年の10万8,000トンから1922年には5万4,000トンへ落ち、1917年に八十余を数えた鉱山は1929年に四十余まで半減した。アフリカやチリの新興銅山が低い費用で銅を産み、米国では湿式製錬法が広がって世界の供給が増えたため、1920年に産銅カルテル水曜会を結んでも日本の銅市況は戻らなかった。",
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                      "原文": "産銅高も明治四十年の三万九千屯から大正六年の十万八千屯へ三倍近くの激増を示した。内地銅山の開発は大正六、七年を境として殆んどやみ、大戦後の財界不況期には小鉱山の休止するものが続出し、大正六年の全盛期に八十余を数えた鉱山は昭和四年には四十余と半減するに至つた。産銅高も大正十一年五万四千屯、昭和四年七万五千屯と著しく減退した。",
                      "source": "会社銀行八十年史（東洋経済新報社, 1955）「鉱業・産銅業」",
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                      "原文": "大戦後の不況を脱するため、大正九年に産銅カルテル水曜会が結成されたが、アフリカ、チリの新興銅山による低コストの銅の産出と、米国における湿式製錬法の普及は世界的な銅の増産を促し、わが国の銅市況は不振をつづけた。",
                      "source": "会社銀行八十年史（東洋経済新報社, 1955）「鉱業・産銅業」",
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          "label": "決断",
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            {
              "sub_title": "236年目の分離",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "1927年7月、住友合資会社は直営していた別子鉱山と四阪島製錬所などを切り離し、住友別子鉱山株式会社を設立した。資本金は1,500万円で、住友家の鉱山事業が初めて独立した鉱山会社の形を得た。設立の月については、住友金属鉱山の有価証券報告書が1927年7月とし、『会社銀行八十年史』は1927年6月と記す。いずれにせよ、1691年の稼行開始から236年を経て、家が直に抱えてきた事業が法人の名義と勘定へ移った。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "1927年7月、住友合資から別子鉱山・四阪島製錬所等を分離して住友別子鉱山を設立した",
                      "原文": "1927年７月　住友合資から別子鉱山、四阪島製錬所等を分離し、住友別子鉱山㈱を設立。",
                      "source": "住友金属鉱山 有価証券報告書（2025年3月期）【沿革】",
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                    {
                      "fact": "1927年に初めて独立の鉱山会社として資本金1,500万円の住友別子鉱山が設立された",
                      "原文": "その間、経営の形態も、当初は「住友総本店」と称した個人企業であつたが、大正十年住友合資の手に移り、昭和二年六月初めて独立の鉱山会社として資本金一千五百万円の住友別子鉱山が設立され、十二年六月に至つて、住友炭砿を合併して資本金二千七百万円の住友鉱業となつた。",
                      "source": "会社銀行八十年史（東洋経済新報社, 1955）「鉱業・住友金属鉱山」",
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                },
                {
                  "text": "この分離は別子だけを対象とした一回きりの措置ではなかった。住友合資会社は傘下の直営事業を順に別会社へ移し、あるいは新たに会社を興していき、1928年ごろには直系会社が13社、その公称資本金は1億8,500万円に達した。住友合資自身の資本金を加えた総額は3億3,500万円である。別子の法人化は、この会社組織化がひととおり進むなかで、最も古い事業に手をつけた一件であった。",
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                      "fact": "住友合資は傘下事業を独立させ、1928年ごろには直系会社13社・公称資本金1億8,500万円、住友合資自身を含めた総計は3億3,500万円となった",
                      "原文": "その後、住友合資傘下の事業を独立させて別会社にしたり、あるいは新規に会社を設立して、昭和三年ごろには住友合資の直系会社は十三、それらの公称資本金は一億八千五百万円となつた。これに住友合資自身の資本金を加えると、その総計は三億三千五百万円であつた。",
                      "source": "会社銀行八十年史（東洋経済新報社, 1955）「会社企業発達史・大資本制覇確立期の会社」",
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              "sub_title": "煙害の負担ごと引き渡された事業",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "新しい会社が受け取ったのは、鉱山と製錬所だけではなかった。別子の操業で長く最大の難問だったのが、亜硫酸ガスによる周辺農作物などへの煙害である。1905年に製錬所を新居浜沖の四阪島へ移しても被害は収まらなかった。支出した賠償金は1939年までに、1968年時点の価格に見積もって50億円を上回る額に達している。1927年に分離された資産は、この賠償を抱えたままの鉱山と製錬所であった。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "煙害は1905年の四阪島移転でも解決せず、賠償金は1939年までに1968年時点の価格で50億円を上回った",
                      "原文": "一方、困難も多く、その最たるものであった煙害問題は、明治三八年製錬所の四阪島移転でも解決とならず、支出した賠償金は昭和一四年までに、現在の価格で見積って五〇億円を上回る巨額に達した。",
                      "source": "企業の歴史 : 明治百年（経済春秋社, 1968）",
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                {
                  "text": "煙害の抜本的な解決は1939年の中和工場の完成を待った。排煙中の亜硫酸ガスを皆無にする設備が動くまでの十数年、住友別子鉱山とその後身の住友鉱業は、賠償を払いながら操業を続けている。四阪島の製錬所は別子の坑口から海を隔てた場所にあり、鉱山と製錬所という一連の設備が、賠償という継続する負担ごと新会社へ渡された。住友家の勘定の内側に収まっていた収益と負担が、この分離によって一つの会社の損益として毎期おもてに出るものへ変わったとみられる。",
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                      "fact": "1939年に排煙中の亜硫酸ガスを皆無とする中和工場が完成し、煙害は抜本的に解決した",
                      "原文": "この間同社は煙害の技術的克服に努め、懸命の研究の結果、昭和一四年排煙中の亜硫酸ガスを皆無とする中和工場を完成、遂に抜本的な解決をみた。",
                      "source": "企業の歴史 : 明治百年（経済春秋社, 1968）",
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                      "原文": "1937年６月　住友別子鉱山㈱と住友炭礦㈱を合併して、住友鉱業㈱を設立。",
                      "source": "住友金属鉱山 有価証券報告書（2025年3月期）【沿革】",
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              "sub_title": "住友鉱業への合併と、社名の連続",
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                  "text": "設立から10年後の1937年6月、住友別子鉱山は住友炭礦を合併し、資本金2,700万円の住友鉱業となった。同じ1937年には住友合資会社そのものも株式会社住友本社へ改組され、住友の事業群は本拠を含めて会社の形に揃った。その前の1934年11月には、別子の付帯事業だった新居浜製作所が分離独立して住友機械製作となっており、別子から生まれた事業が独立していく流れも続いていた。",
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                    {
                      "fact": "1937年に住友合資会社が株式会社住友本社へ改組され、同年に住友別子鉱山と住友炭砿の合併による住友鉱業が創立された",
                      "原文": "昭和十二年に入ると、住友財閥の本拠、住友合資会社（資本金一億五千万円）が株式会社住友本社に改組したほか、住友化学工業の倍額増資、住友別子銅山と住友炭砿の合併による住友鉱業株式会社の創立、住友電線製作所、日本電気の増資などが、相ついで行われた。",
                      "source": "会社銀行八十年史（東洋経済新報社, 1955）「会社企業発達史・戦時経済への移行期の会社」",
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                      "原文": "また住友別子鉱山の付帯事業である新居浜製作所は、分離独立して住友機械製作株式会社となつた（昭和九年十一月）。",
                      "source": "会社銀行八十年史（東洋経済新報社, 1955）「会社企業発達史・戦時経済への移行期の会社」",
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                },
                {
                  "text": "戦後の財閥解体でも、この法人はかたちを変えながら残った。1946年1月に社名を井華鉱業と改め、1950年3月には過度経済力集中排除法にもとづいて金属部門を分けた別子鉱業が発足し、同年6月に東京証券取引所市場第一部へ上場した。1952年6月には別子鉱業から住友金属鉱山へ改称している。1927年に作られた鉱山会社の系譜は、社名を四度替えながら現在の上場企業まで続いた。",
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                    {
                      "fact": "1946年1月に井華鉱業へ改称、1950年3月に金属部門をもって別子鉱業を設立、同年6月に東京証券取引所市場第一部へ上場、1952年6月に住友金属鉱山へ改称した",
                      "原文": "1946年１月　社名を井華鉱業㈱と改称。／1950年３月　井華鉱業㈱の金属部門をもって、別子鉱業㈱を設立し新発足。／1950年６月　東京証券取引所市場第一部上場。／1952年６月　社名を、別子鉱業㈱から住友金属鉱山㈱に改称。",
                      "source": "住友金属鉱山 有価証券報告書（2025年3月期）【沿革】",
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                      "fact": "過度経済力集中排除法により金属部門を井華鉱業から分離し、佐々連鉱業の現物出資と合わせて別子鉱業を設立、1952年6月に住友金属鉱山へ商号変更した",
                      "原文": "しかるに同社は過度経済力集中排除法に基づき、金属、石炭の両部門に分離の決定指令を受け、（中略）このうち金属部門は井華鉱業の金属部門と佐々連鉱業（株）の事業一切の現物出資をもつて、別子鉱業を設立、二十七年六月に至つて商号を住友金属鉱山に変更した。",
                      "source": "会社銀行八十年史（東洋経済新報社, 1955）「鉱業・住友金属鉱山」",
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                {
                  "text": "別子銅山そのものは1973年3月に操業を終えた。1691年の稼行開始から282年で、住友家が「一家累代の財本」と呼んだ坑道は尽きた。別子の名は1950年設立の別子鉱業を最後に社名から消えていたが、1927年に切り出された法人は、製錬と材料の事業を抱えて鉱源の枯渇のあとも存続している。事業の寿命と会社の寿命が別のものになったことが、ここではっきり見て取れる。",
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                      "原文": "1973年３月　別子鉱山、５月鴻之舞鉱山操業終結。",
                      "source": "住友金属鉱山 有価証券報告書（2025年3月期）【沿革】",
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                {
                  "text": "236年続いた直営の解消を、近代化の一環と呼ぶだけでは足りない。住友家は1882年の家法書で別子を「万世不朽の財本」と記し、日清戦争のころまで事業はほとんど別子一本であった。その別子を、1927年に住友合資会社は自らの直営から外し、資本金1,500万円という値のついた一会社の資産へ置き換えた。家の名で持っていたものを法人の名義と勘定へ移したところに、この判断の芯があるとみられる。"
                },
                {
                  "text": "もっとも、法人にしたことで別子が強くなったわけではない。国内の産銅高は1922年に5万4,000トンまで落ち、鉱山の数も1929年には半減していた。煙害の賠償は1939年の中和工場完成まで残り、新会社はその負担ごと事業を引き受けている。別子銅山は1973年に尽き、残ったのは会社のほうであった。事業が終わっても法人は続く——住友合資会社が1927年に選んだのは、その順番であったといえる。"
                }
              ]
            }
          ]
        }
      ],
      "references": [
        "会社銀行八十年史（東洋経済新報社, 1955）「鉱業・住友金属鉱山」",
        "会社銀行八十年史（東洋経済新報社, 1955）「鉱業・産銅業」",
        "会社銀行八十年史（東洋経済新報社, 1955）「会社企業発達史・大資本制覇確立期の会社」",
        "会社銀行八十年史（東洋経済新報社, 1955）「会社企業発達史・戦時経済への移行期の会社」",
        "企業の歴史 : 明治百年（経済春秋社, 1968）",
        "住友金属鉱山 有価証券報告書（2025年3月期）【沿革】"
      ],
      "authored": "2026-07",
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      "slug": "sierra-gorda-exit-2011",
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      "title": "チリ・シエラゴルダ銅鉱山の権益取得と、二度の減損を経た全持分の譲渡",
      "subtitle": "非鉄メジャーをめざして買った鉱山を、住友金属鉱山はなぜ10年で手放したか",
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        "note": "・野崎明（社長／2021年の譲渡決定時）"
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          "label": "概要",
          "text": "住友金属鉱山は2011年5月、住友商事と共同で、カナダのクアドラFNXマイニングがチリに保有するシエラゴルダ銅鉱山開発プロジェクトへ参画した。開発資金拠出分を含め約7億2,400万米ドルを出資し、権益の45％を取得している。生産開始後に二度の減損を計上し、2021年10月に全持分の豪サウス32への譲渡を決め、2022年2月に実行した。"
        },
        {
          "label": "背景",
          "text": "別子銅山の閉山以降、同社は海外から鉱石を買って国内で製錬する買鉱製錬型に依存していた。資源メジャーの合従連衡で原料交渉が苦しくなるなか、2009年の中期経営計画は銅の権益シェア分生産量を年30万トンとする長期ビジョンを掲げ、資源事業の拡大を成長戦略の柱に置いた。"
        },
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          "label": "内容",
          "text": "可採鉱量約13億トン・含有銅量約500万トンの大型案件で、20年の操業期間中に平均年22万トンの銅を産出する計画であった。開発投資額は約29億米ドル。住友側は生産量の50％の引取権を得た。これは日本の銅精鉱総輸入量の約9％に相当した。"
        },
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          "label": "含意",
          "text": "生産開始は計画から1年遅れ、2016年2月と2017年2月に持分法による投資損失689億41百万円・799億26百万円を計上した。2021年10月にサウス32への譲渡を決定し、2022年3月期に売却益743億74百万円を計上している。権益分銅30万トンの目標は、ケブラダ・ブランカへ引き継がれた。"
        }
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        "summary": "銅の権益分生産量を年30万トンとする長期ビジョンのもとで取得した大型鉱山を、二度の減損を経た全社的な資産ポートフォリオの見直しにより譲渡した資源事業の入れ替え"
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          "title": "別子銅山が閉山し、国内鉱山からの原料調達が事実上終わる"
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          "title": "クアドラFNXマイニングとの投資契約に調印し、シエラゴルダ銅鉱山開発プロジェクトへ参画（権益45％）",
          "highlight": true
        },
        {
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          "title": "シエラゴルダ銅鉱山が生産を開始（当初計画から1年遅れ）"
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          "title": "一度目の減損により持分法による投資損失689億41百万円を計上、役員報酬を自主返上"
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          "title": "二度目の減損により持分法による投資損失799億26百万円を計上"
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              "sub_title": "買鉱製錬型からの脱却という課題",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "住友金属鉱山の銅事業は、長らく自前の鉱山を持たない構造の上に立っていた。江戸期に開坑した別子銅山は1973年に閉山し、国内の金属鉱山はほぼ姿を消す。以後の非鉄各社は海外の鉱山から鉱石を買い、国内で製錬して地金を売る買鉱製錬型へ移った。2000年代に入ると海外の資源メジャーが合従連衡を進め、原料価格の交渉で国内勢が押される場面が目立ってくる。同社の阿部一郎専務執行役員は、製錬業だけで生き残るのは厳しくなってきたと語っていた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "別子銅山の閉山後、非鉄各社は海外鉱山からの買鉱製錬型に移り、資源メジャーの合従連衡で原料価格の交渉に苦戦するようになった",
                      "原文": "別子銅山は７３年に閉山。そのほかの鉱山も続々と閉山に追い込まれ、鉱山技術者の活躍の場も失われてしまった。その後、国内の非鉄各社は鉱石を海外鉱山からの輸入に頼るようになり、国内で製錬して地金にして販売する「買鉱製錬型（カスタムスメルター）」事業が主流となる。（中略）近年は海外の資源メジャーの合従連衡により、国内の非鉄会社は、鉱山側との原料価格交渉で苦戦するケースが目立ってきた。（中略）「製錬業だけで生き残るのは厳しくなってきた」（阿部専務）。",
                      "source": "週刊東洋経済 2010年11月30日号「会社が変わる！ 企業戦略シリーズ６ 【新「本業」で稼ぐ】 第５回 住友金属鉱山 非鉄メジャーへの試金石 本番迎えた海外鉱山経営」",
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                {
                  "text": "打開策として同社が選んだのは、鉱山権益そのものを持つ道であった。2010年2月に発表した中期計画で事業区分を資源・製錬・材料の三つに改め、資源を主力事業の一つに置く。前年の2009年中期経営計画には、銅の権益シェア分生産量を年30万トンとする長期ビジョンを掲げていた。折しも新興国の需要拡大と投資マネーの流入で金属価格は高騰し、権益を確保する妙味が増していた時期にあたる。家守伸正社長は非鉄メジャー入りを長期目標として公言していた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2010年2月発表の中期計画で事業区分を資源・製錬・材料の3カテゴリーに改め資源を主力事業の一つに置き、家守伸正社長は非鉄メジャー入りを長期目標として公言していた。当時は金属価格の高騰で鉱山権益を確保する妙味が増していた",
                      "原文": "「われわれは長期目標として非鉄メジャー入りを目指している」　家守伸正社長が公言するとおり、住友鉱山は福島孝一・前社長時代から、グローバルに展開する鉱山開発を志向してきた。　同社のコア事業は「資源・金属」と「電子・機能材」の２分野だったが、２０１０年２月に発表した中期計画からは「資源」「製錬」「材料」の３カテゴリーに切り替え、「資源」を主力事業の一つに位置づけた。（中略）それは新興国の需要拡大や投資マネーの流入によって、国際的な金属価格が高騰、鉱山権益を確保するうまみが増しているからだ。",
                      "source": "週刊東洋経済 2010年11月30日号「会社が変わる！ 企業戦略シリーズ６ 【新「本業」で稼ぐ】 第５回 住友金属鉱山 非鉄メジャーへの試金石 本番迎えた海外鉱山経営」",
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                      "fact": "2009年中期経営計画で資源事業を成長戦略の柱に置き、銅について権益シェア分生産量30万トン／年をめざす長期ビジョンを掲げていた",
                      "原文": "住友金属鉱山は、2009 年中期経営計画（以下、「09 年中計」）において資源事業を成長戦略の柱と位置づけ、資源権益の獲得に取り組んでまいりました。09 年中計では、長期ビジョンとして銅については権益シェア分生産量 30 万トン/年をめざしていますが、本プロジェクト稼動により目標達成に向け大きく前進することになります。",
                      "source": "住友金属鉱山・住友商事 ニュースリリース 2011年5月16日「チリ共和国 Sierra Gorda（シエラゴルダ）銅鉱山開発プロジェクトへの参画について」",
                      "url": "https://www.smm.co.jp/news/release/uploaded_files/110516.pdf"
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          "label": "決断",
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            {
              "sub_title": "クアドラFNXマイニングとの投資契約",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "2011年5月15日、住友金属鉱山は住友商事とともに、カナダの中堅鉱山会社クアドラFNXマイニングと投資契約に調印した。対象は同社がチリ北部アントファガスタ近郊に保有する大型の銅・モリブデン案件、シエラゴルダ銅鉱山開発プロジェクトである。両社はチリに持株比率70対30の合弁会社を設け、権益保有会社の第三者割当増資に応じる形で、開発資金拠出分を含め約7億2,400万米ドルを出資し、株式の45％を取得した。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2011年5月15日にクアドラFNXマイニングと投資契約に調印し、住友金属鉱山70・住友商事30の合弁会社を通じて権益保有会社へ約7億2,400万米ドルを出資、株式45％を取得した",
                      "原文": "住友金属鉱山株式会社（本社：東京都港区 社長：家守 伸正）と住友商事株式会社（本社：東京都中央区 社長：加藤 進）は、カナダの中堅鉱山会社 Quadra FNX Mining Ltd.（クアドラＦＮＸマイニング社、以下「Quadra 社」本社：カナダ バンクーバー市 社長：Paul Blythe（ポール・ブライス））がチリ共和国に保有する大型銅-モリブデン鉱山案件である Sierra Gorda 銅鉱山開発プロジェクト（以下、「本プロジェクト」）に参画することで合意し、昨日 Quadra 社と投資契約に調印しました。　住友金属鉱山および住友商事（以下、「住友」）は、チリに持株比率 70：30 の合弁会社を設立し、Quadra 社の 100％子会社であり、プロジェクト権益保有会社である Minera Quadra Chile 社（ミネラ・クアドラ・チリ社 本社：チリ共和国 サンチャゴ市）の第 3 者割り当て増資に応じる形で開発資金拠出分を含め約 724 百万米ドルを同社に出資し、同社株式の 45％を取得します。",
                      "source": "住友金属鉱山・住友商事 ニュースリリース 2011年5月16日「チリ共和国 Sierra Gorda（シエラゴルダ）銅鉱山開発プロジェクトへの参画について」",
                      "url": "https://www.smm.co.jp/news/release/uploaded_files/110516.pdf"
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                },
                {
                  "text": "案件の規模は、それまで同社が参画した海外鉱山のなかでも大きかった。可採鉱量は約13億トン、含有する銅は約500万トンで、20年の操業期間を通じて平均年22万トンの銅を産出する計画であった。生産開始は2014年を予定し、開発投資額は約29億米ドルと見込んでいる。住友側は生産量の50％にあたる銅地金換算で年11万トンの引取権を得た。これは日本の銅精鉱総輸入量の約9％に相当する量であった。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "可採鉱量約13億トン・埋蔵銅量約500万トン、2014年の生産開始をめざし、操業期間20年の平均で年産銅22万トン、開発投資額は約29億米ドル。住友側は生産量の50％（銅地金換算11万トン／年、日本の銅精鉱総輸入量の約9％相当）の引取権を得た",
                      "原文": "本プロジェクトの開発投資額は約 29 億米ドルであり、その一部は国際協力銀行を中心とするプロジェクトファイナンスでまかなう計画であり、残りは住友および Quadra 社が出資または融資により応分に負担します。　本プロジェクトの可採鉱量は約 13 億トン、埋蔵銅量約 500 万トンで 2014 年の生産開始をめざしており、マインライフ（操業期間）20 年間中、平均で年産 73 万トンの銅精鉱（銅地金換算 22 万トン）と年産 2 万 2 千トンのモリブデン精鉱などを生産します。本契約により、住友は生産量の 50％（銅地金換算 11 万トン／年）の引取権を有することとなりますが、これは日本の銅精鉱総輸入量の約９％に相当します。",
                      "source": "住友金属鉱山・住友商事 ニュースリリース 2011年5月16日「チリ共和国 Sierra Gorda（シエラゴルダ）銅鉱山開発プロジェクトへの参画について」",
                      "url": "https://www.smm.co.jp/news/release/uploaded_files/110516.pdf"
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                {
                  "text": "生産開始は計画より1年遅れ、2015年7月であった。その半年後の2016年2月5日、住友金属鉱山は2016年3月期第3四半期において、シエラゴルダ鉱山社の減損に伴う持分法による投資損失689億41百万円を営業外費用に計上したと発表する。鉱山運営会社が銅価格の下落を踏まえ、固定資産の簿価を全額回収することは困難と判断したためである。同日、通期の経常損益予想は40億円の損失へ引き下げられ、会長と社長は基本報酬の30％を3カ月自主返上した。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2015年7月にシエラゴルダ銅鉱山が生産を開始した",
                      "原文": "2015年７月  チリのシエラゴルダ銅鉱山の生産開始。",
                      "source": "住友金属鉱山 有価証券報告書【沿革】",
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                    {
                      "fact": "2016年2月5日、2016年3月期第3四半期にシエラゴルダ鉱山社の減損に伴う持分法による投資損失689億41百万円を営業外費用に計上した。親会社株主に帰属する四半期純利益への影響額は482億59百万円",
                      "原文": "鉱山運営会社は足元の銅価格の下落などを踏まえて、保有する固定資産の簿価を全額回収することは困難と判断し、回収可能価額まで減損損失を計上することになりました。（中略）合弁会社による鉱山運営会社に対する投資につき、「持分法による投資損失」689 億 41 百万円を営業外費用に計上致しました。なお、これにより親会社株主に帰属する四半期純利益への影響額は 482 億 59 百万円です。",
                      "source": "住友金属鉱山 ニュースリリース 2016年2月5日「減損損失の発生に関するお知らせ」",
                      "url": "https://www.smm.co.jp/news/release/2016/02/000822.html"
                    },
                    {
                      "fact": "同日、2016年3月期通期の連結経常損益予想を85億円の利益から40億円の損失へ修正し、あわせて役員報酬の返上を発表した",
                      "原文": "当社としては、当第３四半期連結会計期間にシエラゴルダ鉱山社において減損損失が計上されたことによる持分法による投資損失を計上したことに加え、金属価格を見直しました結果、上記のとおり修正いたしました。",
                      "source": "住友金属鉱山 ニュースリリース 2016年2月5日「通期業績予想修正および役員報酬の返上に関するお知らせ」",
                      "url": "https://www.smm.co.jp/news/release/2016/02/000821.html"
                    }
                  ]
                },
                {
                  "text": "損失は一度では終わらなかった。2017年2月7日、鉱山運営会社は足元の操業実績と中長期の銅価格の動向から長期事業計画を見直し、二度目の減損に至る。住友金属鉱山が計上した持分法による投資損失は799億26百万円、親会社株主に帰属する四半期純損失への影響額は725億35百万円であった。2016年3月期の連結経常損益は127億64百万円の損失、2017年3月期の親会社株主に帰属する当期純損益は185億40百万円の損失と、二期続けての赤字となった。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2017年2月7日、鉱山運営会社が長期事業計画を見直した結果の二度目の減損により、持分法による投資損失799億26百万円を営業外損失に計上、親会社株主に帰属する四半期純損失への影響額は725億35百万円",
                      "原文": "鉱山運営会社は、足元の操業実績や中・長期の銅価格の動向を踏まえて、長期事業計画の見直しを行った結果、保有する固定資産の簿価を全額回収することは困難と判断し、回収可能価額まで減損損失を計上することになりました。　これに伴い、連結決算におきまして、「持分法による投資損失」799 億 26 百万円を営業外損失として計上しました。これによる親会社株主に帰属する四半期純損失への影響額は 725 億 35 百万円です。",
                      "source": "住友金属鉱山 ニュースリリース 2017年2月7日「減損損失の発生に関するお知らせ」",
                      "url": "https://www.smm.co.jp/news/release/2017/02/000895.html"
                    },
                    {
                      "fact": "2016年3月期の連結経常損益は127億64百万円の損失、2017年3月期の親会社株主に帰属する当期純損益は185億40百万円の損失となった",
                      "原文": "連結経常損益は、連結営業利益の悪化に加え、シエラゴルダ鉱山社において減損損失を計上したことによる持分法による投資損失の計上及び為替差損益の悪化などにより、前連結会計年度に比べ1,869億90百万円減少の127億64百万円の損失となりました。／当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損益は、185億40百万円の損失となりました。",
                      "source": "住友金属鉱山 有価証券報告書（2016年3月期・2017年3月期・連結）",
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                },
                {
                  "text": "それでも同社は資源開発から退かなかった。二度目の減損の翌月、中里佳明社長は誌上のインタビューで、資源は有限であり、何もしなければ先代の経営者から受け継いだ権益を食い潰していくだけだと述べ、巨額の減損を計上しても資源開発を続ける方針に変わりはないと語っている。鉱山買収の時機については、いい買い物だったと評価されるのは10年後になると答えた。減損を計上した2016年5月には、米モレンシー銅鉱山の権益を追加取得している。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "中里佳明社長は二度目の減損の翌月、巨額の減損損失を計上しても資源開発を続けると述べ、鉱山買収の評価が定まるのは10年後だと語った",
                      "原文": "昨年２月、チリのシエラゴルダ銅鉱山で減損した後、米国モレンシー銅鉱山の権益を拡大した。そして今年２月に、シエラゴルダは二度目の減損となった。　資源は有限だ。何もしなければ、先代の経営者から受け継いだ権益を食い潰していくだけだ。巨額の減損損失を計上しても、資源開発を続けていくことに変わりはない。（中略）もちろん、いい鉱山を買おうとしているが、タイミングは難しい。あってないようなものだ。先輩方も苦労してきたが、「いい買い物だった」と評価されるのは１０年後だ。",
                      "source": "週刊東洋経済 2017年3月25日号「この人に聞く 住友金属鉱山 社長 中里佳明 ＥＶ向けに電池材料拡大 大幅増産で勝負かける」",
                      "url": null
                    },
                    {
                      "fact": "2016年5月、SMM Morenci Inc.を通じてモレンシー銅鉱山の権益を追加取得した",
                      "原文": "2016年５月  SMM Morenci Inc.（現・連結子会社）を通じて、モレンシー銅鉱山の権益追加取得。",
                      "source": "住友金属鉱山 有価証券報告書【沿革】",
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                }
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            },
            {
              "sub_title": "全持分の譲渡と、残ったもの",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "2020年10月8日、住友金属鉱山と住友商事は、シエラゴルダの権益について売却を含む戦略的選択肢の検討に入ったと公表した。1年後の2021年10月14日、譲渡先が豪州のサウス32に決まる。住友金属鉱山が持つ全権益31.5％の譲渡価額は約11億9,000万米ドルで、2025年末までに銅価格や生産量が一定の条件を満たせば、追加で最大3億5,000万米ドルを受け取る内容であった。住友商事の13.5％と合わせた売却額は約17億ドル、日本円で約1,900億円にのぼった。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2021年10月14日、全権益31.5％をサウス32へ譲渡すると公表。譲渡価額は約11億9,000万米ドルに加え、2025年末までに銅価格・生産量が一定条件を満たせば追加で最大3億5,000万米ドルを受領する。2020年10月8日公表の戦略的選択肢の検討を経た決定であった",
                      "原文": "住友金属鉱山は 2011 年に本鉱山に参入し、KGHM 社と住友商事と共に、現在に至るまでの一連の本鉱山の建設、操業を牽引してまいりました。こうした中、2020 年 10 月 8 日に住友金属鉱山より発表いたしました戦略的選択肢に関する検討において、全社的な資産ポートフォリオの見直しに伴い、本鉱山に係る全権益保有持分の譲渡の決断に至りました。（中略）本鉱山の譲渡に係る対価は譲渡価額約 1,190 百万米ドル（31.5％権益分）に加えて、譲渡実行後、2025 年末までに銅価格や生産量について一定条件が充足されることを条件に、追加で最大 350 百万米ドルを受領することとなります。",
                      "source": "住友金属鉱山 ニュースリリース 2021年10月14日「チリ国シエラゴルダ銅鉱山の譲渡に伴う特定子会社等の異動に関するお知らせ」",
                      "url": "https://www.smm.co.jp/news/release/2021/10/001479.html"
                    },
                    {
                      "fact": "住友金属鉱山と住友商事を合わせた売却額は約17億ドル（約1,900億円）で、同鉱山は2014年の操業当初から生産が安定せず投資額が膨らんでいた",
                      "原文": "売却額は約17億ドル（約1900億円）。同鉱山は14年の操業当初から生産が安定しておらず、投資額が膨らんでいた。",
                      "source": "日本経済新聞（2021年10月14日）「住友鉱山と住友商事、チリ銅鉱山権益売却 計1900億円」",
                      "url": "https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC140I50U1A011C2000000/"
                    }
                  ]
                },
                {
                  "text": "譲渡は2022年2月22日に実行された。2022年3月期の資源セグメントには売却益743億74百万円が計上され、同期の親会社の所有者に帰属する当期利益は2,810億円と過去最高になった。ただしこの売却益には過年度に積んだ貸倒引当金の戻入れに相当する額が含まれ、配当の算定では除かれている。譲渡から1年半を経た2023年度にも、シエラゴルダ関連費用として49億円のマイナスが業績に残った。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2022年2月22日に譲渡を実行し、2022年3月期の資源セグメントに売却益743億74百万円を計上、親会社の所有者に帰属する当期利益は2,810億37百万円となった",
                      "原文": "セグメント利益は、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響があったものの、銅価格が前連結会計年度に比べ高水準で推移したことに加え、シエラゴルダ銅鉱山に係る全持分の譲渡に伴い売却益74,374百万円を計上したことから前連結会計年度を上回りました。／親会社の所有者に帰属する当期利益は、連結税引前当期利益が増加したことなどにより、前連結会計年度に比べ186,433百万円増加し、281,037百万円となりました。",
                      "source": "住友金属鉱山 有価証券報告書（2022年3月期・連結・IFRS）",
                      "url": null
                    },
                    {
                      "fact": "売却益には過年度に計上した貸倒引当金の累積的影響額の戻入れに相当する金額が含まれるため、配当の算定ではその影響額を除いている",
                      "原文": "2022年３月期通期連結業績には、シエラゴルダ銅鉱山（チリ）に係る全持分の譲渡に伴う売却益等が含まれておりますが、この売却益には、2019年度の利益剰余金期首残高で調整したSierra Gorda S.C.M.への貸付金等に対する貸倒引当金の累積的影響額（改訂IAS第28号「関連会社及び共同支配企業に対する投資」）の戻入れに相当する金額が含まれておりますので、配当の算定においては、この会計処理の適用に起因する影響額を除いた上で、株主還元の指標である連結配当性向35%以上に照らし合わせ、算定しております。",
                      "source": "住友金属鉱山 有価証券報告書（2022年3月期・連結・IFRS）",
                      "url": null
                    },
                    {
                      "fact": "2023年度にもシエラゴルダ関連費用としてマイナス49億円が発生した",
                      "原文": "今年度の特殊要因として、すでに発生した Sierra Gorda 関連費用のマイナス 49 億円と、QB2 の建設費用以外で発生すると予想する費用約マイナス 70 億円も足し戻している。",
                      "source": "住友金属鉱山 2024年3月期第2四半期 決算説明会 質疑応答",
                      "url": null
                    }
                  ]
                },
                {
                  "text": "権益分の銅生産量を年30万トンとするビジョンは、譲渡後も下ろされなかった。2021年10月の公表文は、目標の実現に向けて2019年に権益を取得したケブラダ・ブランカ2プロジェクトを進めるとともに、新たな優良プロジェクトの獲得に取り組むと述べている。シエラゴルダで10年を費やした資金と人は、チリの別の銅鉱山へ振り替えられた。同じ国の、同じ金属で、もう一度やり直す構図であった。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "譲渡公表時も権益分の銅生産量30万トン／年の目標は維持され、2019年に権益取得したケブラダ・ブランカ2プロジェクトの推進と新規プロジェクトの獲得に取り組むとした",
                      "原文": "住友金属鉱山は、長期ビジョン（「世界の非鉄リーダー」を目指す）のターゲットの一つである、権益分の銅生産量 30 万トン／年の実現に向け、これからも邁進してまいります。2019 年に権益取得したケブラダ・ブランカ 2 プロジェクトを推進するとともに、新たな優良プロジェクトの権益獲得に鋭意取り組んでまいります。",
                      "source": "住友金属鉱山 ニュースリリース 2021年10月14日「チリ国シエラゴルダ銅鉱山の譲渡に伴う特定子会社等の異動に関するお知らせ」",
                      "url": "https://www.smm.co.jp/news/release/2021/10/001479.html"
                    },
                    {
                      "fact": "2019年3月にカナダのテック・リソーシズがチリに保有するケブラダ・ブランカ銅鉱山の権益を取得している",
                      "原文": "2019年３月  カナダのTeck Resources Ltd.がチリに保有するケブラダ・ブランカ銅鉱山の権益取得。",
                      "source": "住友金属鉱山 有価証券報告書【沿革】",
                      "url": null
                    }
                  ]
                }
              ]
            },
            {
              "sub_title": "十年後の値踏み",
              "editorial": true,
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "二度目の減損を計上した翌月、中里佳明社長は、いい買い物だったと評価されるのは10年後だと語った。参画した2011年は金属価格の高騰が続き、権益を持たない製錬業の先細りこそが目前の懸念であった。読み違えたのは相場観ではなく、約29億米ドルを投じて更地から可採鉱量13億トンの鉱山を立ち上げる難度の見積もりだったとみられる。生産開始は計画より1年遅れの2015年7月で、操業は当初から安定しなかった。"
                },
                {
                  "text": "もっとも、二度の減損で計上した持分法による投資損失は689億41百万円と799億26百万円、合わせて1,400億円を超え、二期続けて赤字に沈んだ。10年後に手にした売却益743億74百万円は、その半分に届かない。それでも権益分銅30万トンの目標は下ろされず、資金と人はチリのケブラダ・ブランカへ移された。中里社長の言う10年の値踏みは、次の鉱山に持ち越されたとみることができる。"
                }
              ]
            }
          ]
        }
      ],
      "references": [
        "週刊東洋経済 2010年11月30日号「会社が変わる！ 企業戦略シリーズ６ 【新「本業」で稼ぐ】 第５回 住友金属鉱山 非鉄メジャーへの試金石 本番迎えた海外鉱山経営」",
        "週刊東洋経済 2017年3月25日号「この人に聞く 住友金属鉱山 社長 中里佳明 ＥＶ向けに電池材料拡大 大幅増産で勝負かける」",
        "住友金属鉱山・住友商事 ニュースリリース 2011年5月16日「チリ共和国 Sierra Gorda（シエラゴルダ）銅鉱山開発プロジェクトへの参画について」",
        "住友金属鉱山 ニュースリリース 2016年2月5日「減損損失の発生に関するお知らせ」",
        "住友金属鉱山 ニュースリリース 2016年2月5日「通期業績予想修正および役員報酬の返上に関するお知らせ」",
        "住友金属鉱山 ニュースリリース 2017年2月7日「減損損失の発生に関するお知らせ」",
        "住友金属鉱山 ニュースリリース 2021年10月14日「チリ国シエラゴルダ銅鉱山の譲渡に伴う特定子会社等の異動に関するお知らせ」",
        "日本経済新聞（2021年10月14日）「住友鉱山と住友商事、チリ銅鉱山権益売却 計1900億円」",
        "住友金属鉱山 2024年3月期第2四半期 決算説明会 質疑応答",
        "住友金属鉱山 有価証券報告書（2012年3月期・2016年3月期・2017年3月期・2022年3月期）"
      ],
      "authored": "2026-07",
      "last_updated": "2026-07-24"
    }
  ]
}
