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  "updated": "2026-09-06",
  "license": "© 2026 Yutaka Sugiura. All rights reserved.",
  "attribution": "The社史 (the-shashi.com) — https://the-shashi.com/tse/4755/",
  "title": "楽天グループの歴史概略",
  "summary": {
    "title": "サマリー",
    "text": "",
    "description": "楽天グループ（旧楽天）の歴史。1997年、三木谷浩史氏が東京で「楽天市場」を開設。旅の窓口とDLJ証券の買収、東北楽天ゴールデンイーグルス設立、楽天モバイルのMNO参入までの沿革と経緯を執筆。"
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  "eras": [
    {
      "title": "月5万円の仮想商店街から三領域への事業基盤拡充",
      "start_year": 1997,
      "end_year": 2004
    },
    {
      "title": "金融の取り込みによる経済圏の拡張と創業以来初の赤字",
      "start_year": 2005,
      "end_year": 2018
    },
    {
      "title": "第4のMNO参入と累積8000億円超の純損失",
      "start_year": 2019,
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      "start_year": 1997,
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      "main_title": "月5万円の仮想商店街から三領域への事業基盤拡充",
      "subsections": [
        {
          "title": "固定5万円という破格設定で6150店を集めた出発点",
          "text": "1997年2月、日本興業銀行を辞した31歳の三木谷浩史氏は、資本金1000万円で株式会社エム・ディー・エムを東京都港区愛宕に設立し、同年5月に楽天市場を開業した。開業時の出店はわずか13店。百貨店系のバーチャルモールが月100万円単位の出店料を取っていたのに対し、楽天は月額5万円の固定料金という一桁低い水準を提示した。プログラミングを要しない編集ツール『RMS』で店主自身にショップを開設させ、商店街の個人商店主を主な顧客層に据えて出店の敷居を下げた。出店契約では半年分のシステム利用料を一括で前払いさせ、外部資金に頼らず運転資金をまかなって1998年12月期から2期連続の経常黒字を確保した。初年度の出店獲得は、営業メンバーが商店街を1件ずつ訪ね歩く地道な営業に頼った。\n\nこの料金設計が出店数の急増を呼び、1998年12月に320店、1999年12月に1800店、2000年12月に4800店、2003年1月には6150店まで拡大した。出店料収入は出店数に比例して積み上がり、モール専業の収益はこの時期まで出店数の伸びに支えられていた。1999年6月には株式会社エム・ディー・エムから楽天株式会社へ商号を変更した。2000年4月には日本証券業協会へ店頭登録し、新規株式公開で495億円を調達したが、同年1月から6月までの売上高は11億2700万円にとどまっていた。消費不況が続くなかでも楽天市場の取引総額は2001年の523億円から2002年に約4割増の750億円へ伸び、東京・銀座の百貨店に匹敵する規模へ達した。",
          "references": [
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              "title": "日経ビジネス（2003年2月10日）",
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        {
          "title": "インフォシーク90億円買収とヤフーの追撃",
          "text": "店頭公開で得た495億円の使途が定まらぬ時期、山田善久常務は『買うのは簡単だけれどカネは使えばいいというものではない』と述べ、資金の投下を急がなかった。しかし2000年10月の米ニールセン・ネットレイティングス調査で、ヤフー！ショッピングが利用者数で楽天市場を抜いて首位に立った。先発の座を脅かされた楽天は、2000年11月末に赤字のポータルサイト運営会社インフォシークを90億円で完全子会社化すると発表した。利益重視を掲げてきた楽天にとって、1999年10月から2000年9月までの1年間に6億5000万円の経常損失を抱える会社の取得は路線の変更を伴った。三木谷氏は買収の狙いを『ショッピングを核にした総合メディア企業を目指す』と語り、公開で得た資金をヤフーとの集客力の差を埋めることに充てる考えを示した。\n\n買収後のインフォシークでは、同社出身ではなく一般社員だった森学氏が再建責任者に抜擢され、2000年9月期に約13億円の営業赤字だった同社を2002年6月から9月期に4700万円の営業黒字へ転換させた。もっとも、集客力を失えば収益源である出店者が離れるという出店者数への依存は、2000年末の時点ですでに指摘されていた。翌2001年3月には楽天トラベルを開業し、ショッピング単一事業からの多角化に着手した。2001年に入ると出店数の伸びは緩やかになり、出店数に依存する収益モデルそのものへ疑問を投げかける論調が目立ってきた。",
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          "title": "「不動産型」から「フランチャイズ型」への転換と三領域体制の完成",
          "text": "2002年2月、楽天は1997年以来の固定5万円制を改め、月商100万円を超える店舗にシステム利用料を上乗せする従量課金へ移ると発表した。場所を固定料金で貸す不動産型から、出店者の売上に連動して収益を得るフランチャイズ型へ営業を切り替える転換であり、三木谷氏自身が2002年7月から営業本部長を兼務して陣頭に立った。制度変更には特命チームによる約1年のシミュレーションが先立っており、三木谷氏は『創業当時から、固定料金制はいずれ改める必要があると思っていた。仮に出店者数が半分になってもやり通す覚悟だった』と当時の判断を語っている。営業部門は新規開拓から出店済み店舗のコンサルティングへ組み替えられ、電子商取引コンサルタント1人が150社前後を担当し、社員約290人のうち約60人がこの業務に就いた。\n\n新料金の適用は2002年4月、初課金は5月で、その5月は退店数が出店数を58件上回ったものの、6月以降は純増が続いた。2003年12月期の連結売上高は181億円、経常利益は44億円と前期からほぼ倍増した。三木谷氏はこの時期、金融業界を除く日本の上位30社に相当する経常利益1000億円を中長期の目標に掲げていた。2003年9月には宿泊予約サイト『旅の窓口』を運営するマイトリップ・ネット、同年11月にDLJディレクトSFG証券（現楽天証券）を子会社化し、短期間に600億円強を投じてショッピング・旅行・金融の三領域を束ねた。総取扱高は2003年10〜12月期に422億円と前年同期比76%増へ伸びた。\n\n2004年9月には、あおぞら銀行とオリックスが保有するカードローン会社あおぞらカードの全株式を74億円で取得した。9月24日には日本プロフェッショナル野球組織へ加盟を申請し、宮城県仙台市を本拠地とする新球団の構想を示した。11月には東北楽天ゴールデンイーグルスの新規参入が承認された。翌12月、楽天はジャスダック証券取引所へ上場し、店頭登録から本則市場へ移った。",
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          "text": "三領域体制の確立により、連結総資産は2004年12月期の3075億円から2005年12月期の1兆6577億円へ急膨張した。クレジット、ペイメント、証券、銀行という金融事業を抱え込んだ結果で、2006年12月期には金融セグメントの資産だけでクレジット4166億円、証券5283億円を占めた。連結売上高も2005年の1297億円から2016年には7819億円へ6倍に拡大した。一方で買収したLycos Japanや海外テレビショッピング事業の減損により、2008年12月期は特別損失809億円を計上して純損失549億円となり、創業以来初の赤字を記録した。同期の連結売上高は2498億円、営業利益は472億円で本業は黒字を保っており、赤字は投資の後始末によるものだった。\n\n創業以来初の赤字を出した2008年、楽天は経営難のイーバンク銀行の増資を引き受けた。2009年2月には金融庁の主要株主認可を得て優先株を普通株へ転換し、議決権比率48.69%で連結子会社とした。同行は2010年5月に楽天銀行へ商号を変更した。\n\n2010年1月にはビットワレットを取得し、電子マネー『楽天Edy』をグループへ加えた。通信では2007年8月にIP電話事業のフュージョン・コミュニケーションズ（現楽天コミュニケーションズ）を、保険では2012年10月に持分法適用会社だったアイリオ生命保険（現楽天生命保険）を子会社化した。2013年12月期からは国際会計基準へ移行し、インターネットサービスとインターネット金融の2つのセグメントに区分した。2016年12月期のフィンテック事業の営業利益は655億円に達し、金融は物販と並ぶ収益の柱となった。",
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              "caption": "1997年に三木谷浩史氏がエム・ディー・エムとして設立、同年5月の楽天市場開業を起点に、2000年インフォシーク（90億円）でポータル、2003年マイトリップ・ネット／DLJディレクトSFGで旅行と証券、2004年あおぞらカードでクレジット、2009年イーバンク銀行で銀行を順次取り込み、ショッピング・旅行・金融の三領域を一つの会員IDで束ねる経済圏が形成された。\n2014年Ebatesによる海外ポイント経済圏、2019年の自前MNO参入で通信が加わり、2021年4月の「楽天グループ」改称により持株会社的体制へ収斂した。物販を起点に金融・通信を抱き込んだ結果、総資産は2004年の3075億円から2022年に20兆4022億円へと膨張する独特のバランスシートが残った。"
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          "title": "2000億円規模の海外買収が生んだ「のれん」と2011年の純損失",
          "text": "楽天は2010年代前半に海外の買収を相次いで進め、2010年7月にフランスのPriceMinister、2012年1月に電子書籍のKobo、2014年3月にモバイルメッセージングのViber Media（約900億円規模）、同年10月に北米のオンライン現金還元サービスEbates（約1000億円規模）を子会社化した。あわせて2012年6月にスペインで動画配信を手がけるWuaki.TV（現Rakuten TV Europe）、2013年9月にVikiを取得し、欧米のデジタルコンテンツを集めた。三木谷氏は2010年に社内英語公用語化を宣言し、世界企業への転換を掲げた。2011年12月期には海外電子商取引事業の減損で特別損失840億円を計上し、純損失11億円に転落した。\n\nPriceMinisterは2021年にブランドを閉鎖し、Ebatesは北米のRakuten Rewardsとして継続した。有利子負債は2013年12月期の3896億円から2018年12月期の1兆2341億円へ3倍強に膨らんだ。国内では2013年11月に東北楽天ゴールデンイーグルスがプロ野球日本シリーズで初優勝した。同年12月には東京証券取引所市場第一部へ上場市場を変更した。2017年6月には民泊事業へ参入する楽天LIFULL STAY（現楽天ステイ）を設立した。",
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          "text": "三木谷氏は創業期から、在庫を持たない事業モデルを選好の基軸に据えていた。旅行も証券も物流を伴わず、楽天市場は在庫を持たず、楽天ブックスの書籍在庫は日販に委ねる構造を徹底した。三木谷氏は『在庫を持たない『ノータッチモデル』が好きですね』と明言し、さらに『企業の価値は最終的にはROEで決まると思う。究極的に重要なのは、企業として社会正義があるかどうかと、リターンを株主に配分しているかの2つだけ』（三木谷浩史氏 日経ビジネス 2004/03/22）と語った。同氏は旅の窓口とショッピングモールを合わせた総取扱高1兆円を目標に掲げた。\n\n2002年11月に始めた楽天スーパーポイントは、楽天市場で貯めたポイントを旅行・証券・カード・銀行で使えるクロスユースの共通通貨となり、会員IDで各事業を束ねる楽天経済圏の原型を作った。2017年12月期には売上収益9444億円、営業利益1493億円と過去最高を更新した。2018年3月には朝日火災海上（現楽天損害保険）を子会社化し、カード・銀行・証券・生保・損保を揃えた。",
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      "text": "1997年2月、日本興業銀行を辞した31歳の三木谷浩史氏が、東京都港区愛宕で資本金1,000万円の株式会社エム・ディー・エムを設立した。同年5月、[月額5万円の固定料金で楽天市場をわずか13店で開業した](/tse/4755/decisions/founding-1997/)。百貨店系モールが月100万円単位の出店料を取るなか出店の敷居を一桁下げ、契約時に半年分を前払いさせる前受金で運転資金を賄った。1999年6月には楽天株式会社へ商号を変更している。ただし場所を貸すだけの商売は、集客をポータルに握られる弱さを初めから抱えていた。"
    },
    {
      "label": "決断",
      "text": "在庫も物流も抱えず、足で集めた加盟店と会員基盤の上に事業を継ぎ足してきた。2002年に[月5万円の固定出店料を売上連動の従量課金へ改め](/tse/4755/decisions/fee-model-shift-2002/)、出店者が伸びればそのまま自社の収益も伸びる仕組みへ組み替えた。その原資で2003年に[旅の窓口とDLJ証券を連続して買収](/tse/4755/decisions/economic-zone-ma-2004/)し、翌2004年には[あおぞらカードを74億円で取得](/tse/4755/decisions/aozora-card-2004/)して決済と個人与信を外部提携から自前へ移した。ショッピング・旅行・金融を一つの会員IDとポイントへ集約する設計が経済圏を成立させたが、これらの実現には20年以上の歳月を費やしている。"
    },
    {
      "label": "現況",
      "text": "ECとフィンテックが稼ぎ、モバイルの成長原資となる構造だが、経済圏の確立を狙った点では一貫している。2025年12月期の売上収益は2兆4,966億円と過去最高を更新したが、インターネットサービス889億円・フィンテック1,999億円の営業利益をモバイルの1,618億円の営業損失が相殺し、全社の営業利益は143億円にとどまった。純損失は2019年12月期から7期続き、累計1兆3,000億円を超える。1997年の場所貸しから[2008年にイーバンク銀行へ200億円を出資する](/tse/4755/decisions/ebank-acquisition-2008/)までに積み上げた稼ぐ力を、[2017年に決めた第4のMNO参入](/tse/4755/decisions/mno-mobile-entry-2017/)の回収に充てる段階にある。"
    },
    {
      "label": "競合",
      "text": "競争の焦点は品揃えではなく会員の囲い込みにある。先発だった楽天市場は2000年10月、ポータルの集客力を背に伸びた[ヤフー！ショッピング](/tse/4689/decisions/yahoo-shopping-auction-1999/)に利用者数で首位を明け渡した。物流を自前で抱えるアマゾンとも異なる道として、楽天は[プロ野球へ新規参入](/tse/4755/decisions/rakuten-eagles-2004/)して全国的な知名度を買い、ポイントと会員IDで旅行・金融・通信をつないで囲い込みを深めた。アパレルに特化した[ZOZOTOWN](/tse/3092/decisions/zozotown-launch-2004/)のような専門モールも並び立つなか、優位の源泉はモール単体の強さから経済圏の厚みへ移るという見立てのもと、経営されている。"
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      "label": "祖業",
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