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      "title": "課金機能が未完成のままの会計ソフトfreeeの投入と、「無料期間」としての先行公開",
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          "label": "概要",
          "text": "2013年3月、CFO株式会社（現・フリー株式会社）が全自動クラウド型会計ソフト「freee」をリリースした。佐々木大輔社長は後年、この時点で製品に課金機能がなく、公には「今は無料期間中です」と告知しながら裏側で課金機能を作っていたと明かしている。"
        },
        {
          "label": "背景",
          "text": "佐々木社長はALBERTで経理担当執行役員を務めた際に紙を回す経理処理の煩わしさに直面し、経理自動化の着想を得た。請求・入金・レジ・支払いをこなせば自動的に帳簿がつく「統合型」を日本で初めて投入する構想で、開発の難易度は高かった。"
        },
        {
          "label": "内容",
          "text": "無料は6月までとし、7月以降は青色申告に対応する個人事業主プランが月額980円、会社法に対応する法人プランが月額1,980円とした。従来の代表的な同種クラウドサービスの半額である。会計を扱う会社が、自社の課金の仕組みを持たないまま製品を先に出した。"
        },
        {
          "label": "含意",
          "text": "リリースから2か月で3,300事業所が登録し、2013年5月下旬のIVSローンチパッドでは出場12社のうち優勝を果たした。同年7月、有料プランの開始に合わせて商号をCFO株式会社からフリー株式会社へ改め、製品名を社名に据えている。"
        }
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            "note": "2012年7月に東京都港区で資本金100万円のCFO株式会社として設立。統合型クラウド会計ソフトの開発一本の創業期にあった"
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          "title": "IVSローンチパッドに出場し、12社のうち優勝"
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          "title": "クラウド給与計算ソフトfreee（現・freee人事労務）をリリース"
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        "source": "フリー株式会社 有価証券報告書（2016年6月期・単体）",
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              "sub_title": "経理を担当した創業者が見た、紙を回す実務",
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                {
                  "text": "佐々木大輔氏は会計士でも技術者でもなかった。1980年生まれ、2004年に一橋大学商学部を出て博報堂に入り、CLSAキャピタルパートナーズを経て、2007年から2008年までレコメンドエンジンのALBERTで経理担当執行役員を務めた。そこで紙を回す前近代的な経理処理の煩わしさに直面し、経理を自動化するという着想を得た。その後2012年までグーグル日本法人に勤め、退職して起業した。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "佐々木大輔氏は1980年生まれ、博報堂・CLSAキャピタルパートナーズを経て2007〜08年にALBERTで経理担当執行役員を務め、紙ベースの経理処理の煩わしさから経理自動化を着想し、08〜12年のグーグル勤務を経て2012年7月に起業した",
                      "原文": "１９８０年生まれの佐々木氏は博報堂、ＣＬＳＡキャピタルパートナーズを経て、２００７〜０８年にレコメンドエンジンのＡＬＢＥＲＴで経理担当執行役員を務めた。そのときに紙ベースの前近代的な経理処理の煩わしさを解決するべく、経理自動化のアイデアを思いついた。そのアイデアを胸に抱いて、０８〜１２年はグーグルに勤務。１２年７月に起業し、アイデアを世に問うた。",
                      "source": "週刊東洋経済 2013年6月7日号「特集 起業100のアイデア 金融 家計簿や決済、経理、資産管理をネットのフル活用で効率化」",
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                {
                  "text": "freeeが置いた前提は、帳簿を人が書くものとしない点にあった。請求書を出し、入金を確かめ、レジを打ち、支払いをする——会社が必ずやる業務をこなしていれば自動的に帳簿がつき、その帳簿が経営分析にも決算書にも確定申告にもつながる。佐々木社長はこれを「統合型」と呼び、日本で初めて投入するところから会社の歴史が始まったと後年説明した。提供のための開発難易度は高いとも認めていた。",
                  "evidences": [
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                      "fact": "佐々木大輔CEOは、freeeは統合型のクラウド会計ソフトを日本で初めて投入したところから歴史が始まったとし、業務をこなすと自動的に帳簿がつき経営分析・決算書・確定申告につながる設計だと説明した",
                      "原文": "freeeは2013年にクラウド型の会計ソフトを提供したところから、ビジネスは始まっています。この時に重要となるのは、統合型というコンセプトで、freeeは統合型のクラウド会計ソフトであり、これを日本で初めて投入するところから歴史が始まっております。（中略）これをやっているだけで自動的に帳簿がついていき、それは経営の分析にも使うことができ、決算書を出したり確定申告をしたりすることにもつながっていきます。もちろん提供していくための開発難易度は高いわけですが、これが重要だということを信じて、一貫してこういうスタイルで統合型クラウド会計ソフトに取り組み続けてきたのが、freeeになります。",
                      "source": "freee 新戦略発表会 説明・質疑応答（2021年6月22日）",
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              "sub_title": "スモールビジネスという顧客の置き方",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "統合型を必要とする相手として佐々木社長が見ていたのは、全国に630万ある個人事業主と中小企業であった。中小企業庁の統計で日本の事業者の99.7%を占めるこの層は、経理の専任者を置く余裕を持たない。原体験は自身の実家にあり、祖父が始めた美容院は、美容師は女性がやる仕事といわれた時代に男性美容師ばかりを集めて地域で流行った。しがらみのない小さな事業者こそ新しいことに挑む存在だという見方が、顧客の置き方を決めていた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "佐々木CEOは全国630万の個人事業主・中小企業をスモールビジネスと呼び、中小企業庁の統計で日本の事業者の99.7%を占めるとし、祖父が始めた美容院を原体験に挙げた",
                      "原文": "よく私たち、スモールビジネスという言葉を使うのですが、こちらは全国に630万社ある個人事業主、中小企業の皆様を指しています。中小企業庁の統計によると、日本の事業者の99.7%はスモールビジネスといわれており、そういった意味で非常に世の中にとって重要な存在であると考えます。（中略）その原体験は私の実家、祖父が始めた美容院にあります。この祖父が始めた美容院は、始めた頃はまだ美容師は女性がやる仕事といわれていたような時代に、男性美容師ばかりを集めて始めました。",
                      "source": "freee 新戦略発表会 説明・質疑応答（2021年6月22日）",
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                {
                  "text": "会社は2012年7月、東京都港区にCFO株式会社として資本金100万円で設立された。製品の投入までには8か月かかっている。統合型は、金融機関やクレジットカード会社との連携を先に組み込まなければ成り立たない。クレジットカード番号を登録して決済をカード経由にまとめれば、入金管理と帳簿の書き込みが自動で進む——2013年3月に出た製品はそういう作りであり、単機能の記帳ソフトより手間のかかる設計であった。",
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                    {
                      "fact": "2012年7月に東京都港区でCFO株式会社（現・フリー株式会社）を資本金100万円で設立し、2013年3月にクラウド会計ソフトfreeeをリリースした",
                      "原文": "2012年7月、東京都港区にCFO株式会社（現・フリー株式会社）を資本金100万円で設立。2013年3月、「クラウド会計ソフトfreee（現・freee会計）」をリリース。",
                      "source": "フリー株式会社 有価証券報告書【沿革】",
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                    {
                      "fact": "freeeはクレジットカード番号を登録して決済をカード経由にまとめることで入金管理と帳簿書き込みを自動化するバックオフィス支援サービスであった",
                      "原文": "ＣＦＯは今年３月、全自動クラウド型会計ソフト「ｆｒｅｅｅ（フリー）」をリリース。クレジットカード番号を登録して決済をすべてカード経由にすることで、入金管理、帳簿書き込みを自動的に行うバックオフィス支援サービスだ。",
                      "source": "週刊東洋経済 2013年6月7日号「特集 起業100のアイデア 金融 家計簿や決済、経理、資産管理をネットのフル活用で効率化」",
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          "section": "origin",
          "label": "決断",
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              "sub_title": "課金の仕組みを持たないまま出す",
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                {
                  "text": "2013年3月、CFO株式会社は全自動クラウド型会計ソフト「freee」をリリースした。このとき製品に課金機能はなかった。佐々木大輔社長は2021年6月の発表会で、会計ソフトfreeeを一番最初にリリースした際は課金機能なしで提供を始め、公には「今は無料期間中です」「無料でご利用いただけます」と言いながら、裏側で一生懸命に課金機能を作っていたと明かしている。代金を受け取る側の仕組みだけが、製品に間に合っていなかった。",
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                      "fact": "佐々木CEOは、会計ソフトfreeeの最初のリリース時は課金機能なしで提供を開始し、公には無料期間中と告知しながら裏側で課金機能を作っていたと述べた",
                      "原文": "実際、freeeが一番最初に会計ソフトfreeeをリリースした際も、課金機能なしで提供をスタートしました。公には「今は無料期間中です」又は、「無料でご利用いただけます」と言っていたのですが、裏側では一生懸命、課金機能をつくっていました。",
                      "source": "freee 新戦略発表会 説明・質疑応答（2021年6月22日）",
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                {
                  "text": "課金機能を後回しにした理由を、佐々木社長は難度の高さに置いている。有料でサブスクリプション課金を受け取る機能は簡単そうに聞こえて実際は複雑であり、業務用のアプリを開発する会社にとって大きなボトルネックになる、というのが後年の説明である。利用者が触る統合型の中核を先に仕上げ、自社が代金を受け取る側の仕組みを後ろへ回す。佐々木社長は開発の順番をそう置いた。",
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                      "原文": "課金する機能というと、簡単そうに聞こえますが、これは結構複雑であって、こういった業務用のアプリを開発する会社にとっては、大きなボトルネックとなります。",
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              "sub_title": "無料期間の終わりに置いた価格",
              "paragraphs": [
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                  "text": "会社は無料期間を6月までと区切った。7月以降の料金は、青色申告に対応する個人事業主プランが月額980円、会社法に対応する法人プランが月額1,980円で、従来の代表的な同種クラウドサービスの半額である。3か月あまりの無料期間は、課金機能の開発期間であると同時に、価格を出す前に利用者を積む期間でもあった。半額という水準は、経理の専任者を置けない層をまとめて取りにいく構えだった。",
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                      "原文": "６月までは無料。７月以降の料金は青色申告対応の個人事業主プランが月額９８０円、会社法に対応する法人プランが月額１９８０円。従来の代表的な同種のクラウドサービスの半額だ。",
                      "source": "週刊東洋経済 2013年6月7日号「特集 起業100のアイデア 金融 家計簿や決済、経理、資産管理をネットのフル活用で効率化」",
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                },
                {
                  "text": "2013年5月下旬、札幌で開かれたインフィニティ・ベンチャーズ・サミットのローンチパッドに、佐々木社長率いるCFOが出場した。スタートアップの創業者がビジネスアイデアを6分で話すこの催しで、出場12社のうち優勝を果たした。有料化を1か月あまり後に控えた時期に、ベンチャーの集まる場で製品の名前が知られた。課金の仕組みは、この1か月あまりのうちに間に合った。",
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                      "fact": "2013年5月下旬に札幌で開かれたIVSローンチパッドで、佐々木大輔社長率いるCFOが出場12社のうち優勝した",
                      "原文": "ベンチャーの祭典として知られる「インフィニティ・ベンチャーズ・サミット（ＩＶＳ）」。年２回、インフィニティ・ベンチャーズが主催するこのイベントの目玉は、スタートアップ創業者がビジネスアイデアを６分でプレゼンテーションする「ローンチパッド（発射台）」だ。５月下旬に札幌で行われたＩＶＳローンチパッドに出場した１２社のうち優勝を果たしたのが、佐々木大輔社長率いるＣＦＯだ。",
                      "source": "週刊東洋経済 2013年6月7日号「特集 起業100のアイデア 金融 家計簿や決済、経理、資産管理をネットのフル活用で効率化」",
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          "section": "outcome",
          "label": "結果",
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              "sub_title": "2か月で3,300事業所と、社名の付け替え",
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                {
                  "text": "反応は数で表れた。リリースから2か月で、3,300事業所がfreeeに登録している。佐々木大輔社長は当時、2か月で3,300事業所から登録があり想定は間違っていなかったとほっとしている、と語った。課金機能のないまま出した製品が、価格を示す前に一定の利用者を集めた。統合型を自動化の道具として受け入れる事業者がいるかどうかを、freeeは価格を示す前に確かめた。",
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                    {
                      "fact": "freeeはリリースから2か月で3,300事業所の登録を集め、佐々木大輔社長は想定は間違っていなかったとほっとしていると語った",
                      "原文": "クラウドで経理を自動処理　２カ月で３３００事業所が登録（中略）「２カ月で３３００事業所から登録があり、想定は間違っていなかったとホッとしている」。",
                      "source": "週刊東洋経済 2013年6月7日号「特集 起業100のアイデア 金融 家計簿や決済、経理、資産管理をネットのフル活用で効率化」",
                      "url": null
                    }
                  ]
                },
                {
                  "text": "2013年7月、会社は商号をCFO株式会社からフリー株式会社へ改めた。有料プランが始まる月に、社名を製品名へ合わせた。製品の並びも会計の外へ広がり、2014年10月にクラウド給与計算ソフトfreee、2015年6月に会社設立freeeを出した。設立から3年で、会計ソフトの会社という枠を自ら外した。統合型のかたちをとるのは今でもfreeeだけだと、佐々木社長は2021年に述べた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2013年7月に商号をCFO株式会社からフリー株式会社へ変更し、2014年10月にクラウド給与計算ソフトfreee、2015年6月に会社設立freeeをリリースした",
                      "原文": "2013年7月、商号をCFO株式会社からフリー株式会社に変更。2014年10月、「クラウド給与計算ソフトfreee（現・freee人事労務）」をリリース。2015年6月、「会社設立freee（現・freee会社設立）」をリリース。",
                      "source": "フリー株式会社 有価証券報告書【沿革】",
                      "url": null
                    },
                    {
                      "fact": "佐々木CEOは2021年6月時点でも統合型のかたちをとっているのはfreeeだけだと述べた",
                      "原文": "これらを一括で自動的に管理できることが、統合型のクラウド会計ソフトである freee の特徴です。これは日本で初のコンセプトであり、今でもこの統合型というかたちをとっているのは freee だけになります。",
                      "source": "freee 新戦略発表会 説明・質疑応答（2021年6月22日）",
                      "url": null
                    }
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                }
              ]
            },
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              "sub_title": "順番を先に決めるということ",
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              "paragraphs": [
                {
                  "text": "会計ソフトを売る会社が、自社が代金を受け取る仕組みを最後に回した。2013年3月に出たfreeeには課金機能がなく、佐々木大輔社長は「今は無料期間中です」と告知しながら裏で課金機能を作っていた。統合型という設計は、請求も入金もレジも支払いも一本につなぐことを前提としており、作り込みに時間がかかる。中核を先に仕上げ、代金の回収を後ろへ置く。この順番は、製品が受け入れられるかどうかを価格より先に確かめる選択だった。"
                },
                {
                  "text": "2か月で3,300事業所という登録は、無料の期間に積まれた。7月から月980円と1,980円を払い続けた事業者がどれだけ残ったかは、当時の誌面からは辿れない。無料で集めてから課金へ移す売り方は、移した先で人が減れば何も残らない。それでも会社は2014年10月に給与計算、2015年6月に会社設立へと対象業務を広げた。開発難度が高いと佐々木社長自身が認める統合型を、絞るのではなく広げる側で通した。"
                }
              ]
            }
          ]
        }
      ],
      "references": [
        "freee 新戦略発表会 説明・質疑応答（2021年6月22日）",
        "週刊東洋経済 2013年6月7日号「特集 起業100のアイデア 金融 家計簿や決済、経理、資産管理をネットのフル活用で効率化」",
        "フリー株式会社 有価証券報告書【沿革】",
        "フリー株式会社 有価証券報告書（2016年6月期・単体）"
      ],
      "authored": "2026-07",
      "last_updated": "2026-07-27"
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    {
      "slug": "bank-api-alliance-2016",
      "url": "/tse/4478/decisions/bank-api-alliance-2016/",
      "year": 2016,
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      "decision_id": "4478-bank-api-alliance-2016",
      "type": "alliance",
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        "bm-digital",
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      "title": "みずほ銀行との国内初のメガバンクAPI連携と、北国銀行への会計データの開放",
      "subtitle": "銀行の鍵を預かるか、銀行に窓口を開けさせるか——中小企業の数字が最初に届く場所をめぐって",
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      "issue": "金融機関との接続と会計データの共有",
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        "name": "佐々木大輔（代表取締役）",
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      "highlights": [
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          "label": "概要",
          "text": "2016年10月17日、freeeがみずほ銀行の法人向けインターネットバンキング「みずほビジネスWEB」と公式にAPI連携すると発表した経営判断。クラウド会計ソフトとメガバンクのAPI連携は国内初であった。翌2017年3月には、北国銀行と共同で会計データを銀行側が読む「リアルタイム経営シグナル」の提供を発表している。"
        },
        {
          "label": "背景",
          "text": "freeeは口座明細の自動取り込みを売り物にしていたが、その手段は利用者から預かったインターネットバンキングのIDとパスワードを会計ソフト側に保存する方式であった。銀行の側も2015年に相次いで専門部署を設け、フィンテック企業との距離を測っていた。"
        },
        {
          "label": "内容",
          "text": "API連携により、利用者はIDとパスワードをfreeeに保存せずに「みずほビジネスWEB」のデータを同期できるようになった。地方銀行とはさらに踏み込み、2015年末に業務提携した北国銀行と、会計データを銀行が読んで融資先の状況をつかむ仕組みを共同で提供した。"
        },
        {
          "label": "含意",
          "text": "2017年3月3日の閣議決定で改正銀行法案が銀行のAPI開放を実質義務化する直前に、freeeは接続の形を先に作った。この接続網は2018年のフリーファイナンスラボ設立、2019年の「資金繰り改善ナビ」へつながった。"
        }
      ],
      "parties": [
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          "stock_code": "4478",
          "name": "freee",
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            "note": "2013年に統合型のクラウド会計ソフトを出したスモールビジネス向けSaaS。2015年12月に金融機関向けプロダクトを投入し、口座明細の取得を銀行との公式接続へ切り替えようとしていた"
          }
        },
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          "name": "北国銀行",
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            "note": "石川県を地盤とする地方銀行。2015年末にfreeeと業務提携し、北陸地域で取引先へのクラウド会計の導入を進めていた"
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        "summary": "銀行のAPI開放が改正銀行法案で実質義務化される直前に、口座明細をIDとパスワードの預かりで取る方式から公式なAPI接続へ切り替え、地方銀行とは会計データを銀行側へ渡す協業まで踏み込んだ提携"
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      "timeline": [
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          "title": "「クラウド会計ソフトfreee」をリリース"
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        },
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          "title": "みずほ銀行とAPI連携を発表（メガバンクとのAPI連携は国内初）",
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        {
          "year": 2017,
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          "title": "改正銀行法案が閣議決定され、銀行のAPI開放が実質義務化へ"
        },
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          "year": 2017,
          "month": 4,
          "title": "北国銀行と共同で「リアルタイム経営シグナル」の提供を開始"
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          "month": 10,
          "title": "子会社フリーファイナンスラボ株式会社を設立"
        },
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          "month": 6,
          "title": "会計データから資金繰りを予測する「資金繰り改善ナビ」をリリース"
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      "snapshot": {
        "fiscal_year": "2017年6月期",
        "source": "フリー株式会社 有価証券報告書（2017年6月期・単体）",
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            "fiscal_year": "2017年6月期（単体・JGAAP）",
            "president": "佐々木大輔",
            "hq": "東京都",
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          "label": "背景",
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              "sub_title": "鍵を預かって明細を取っていた時期",
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                {
                  "text": "freeeが2013年に出したクラウド会計ソフトは、銀行口座やカードの明細を自動で取り込み、仕訳の候補まで作る点を売り物にしていた。ただしfreeeは、利用者から預かったインターネットバンキングのIDとパスワードを会計ソフト側に保存し、代理でログインして明細を取っていた。みずほ銀行の「みずほビジネスWEB」も、2016年の連携まで同じ扱いを受けている。銀行の許諾を前提としない接続であり、安全性にも安定性にも不安が残った。",
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                    {
                      "fact": "API連携の前は、利用者が「みずほビジネスWEB」のログインID・パスワードを「クラウド会計ソフト freee」上に保存する方式であった",
                      "原文": "従来は「みずほビジネスWEB」のログインID/パスワードを「クラウド会計ソフト freee」上に保存いただいておりました。",
                      "source": "フリー株式会社 プレスリリース 2016年10月17日「『クラウド会計ソフト freee』が『みずほビジネスWEB』と公式API連携 国内初のメガバンクとの連携でユーザー利便性向上を目指す」",
                      "url": "https://corp.freee.co.jp/news/mizuhoapi-1017.html"
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                    {
                      "fact": "freeeは2015年12月に金融機関向けプロダクトをリリースした",
                      "原文": "2015年12月 金融機関向けプロダクトをリリース。",
                      "source": "フリー株式会社 有価証券報告書【沿革】",
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                  ]
                },
                {
                  "text": "同じころ、銀行の側もフィンテック企業との距離を測りかねていた。三菱UFJフィナンシャル・グループは2015年11月にデジタルイノベーション推進部を設け、三井住友銀行は同年10月にITイノベーション推進部を置き、みずほフィナンシャルグループは同年7月に部門横断の「インキュベーションPT」を立ち上げている。国内のフィンテックベンチャーへの投資額は2016年に前年比約2.4倍の177億円へ増え、決済と資産運用の伸び率が大きかった。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "メガバンク3行は2015年に相次いでフィンテックの専門部署を設けた",
                      "原文": "三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループ（ＭＵＦＧ）は、１５年１１月に専門部署であるデジタルイノベーション推進部を設置。〜三井住友銀行も１５年１０月にＩＴイノベーション推進部を設置した。〜みずほフィナンシャルグループも１５年７月に「インキュベーションＰＴ」を部門横断的に立ち上げた。",
                      "source": "週刊東洋経済 2017年3月25日号「第1特集 銀行マンの運命 第3章 敵か味方かフィンテック 次々にベンチャーに食指 自前主義からの脱却」",
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                    {
                      "fact": "日本のフィンテックベンチャーへの投資額は2016年に前年比約2.4倍の177億円となった",
                      "原文": "日本での投資額は２０１６年に前年比約２．４倍の１７７億円となり、特に決済と資産運用分野の伸び率が大きかった（アクセンチュア調べ、１ドル＝１１５円換算）。",
                      "source": "週刊東洋経済 2017年3月25日号「第1特集 銀行マンの運命 第3章 敵か味方かフィンテック 次々にベンチャーに食指 自前主義からの脱却」",
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            {
              "sub_title": "地方銀行が先に手を挙げた",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "金融機関との関係づくりでは、メガバンクより地方銀行が先に立った。freeeは2015年12月に金融機関向けの製品を出し、同じ年の暮れに北国銀行と業務提携を結んでいる。北国銀行の杖村修司専務は、提携以降に北陸地域でfreeeを導入した先が約4,000社まで増えたと述べ、経理処理に困っている取引先の多さを提携の理由に挙げた。地銀にとってクラウド会計は、取引先の実態を知る手がかりになった。",
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                    {
                      "fact": "北国銀行の杖村修司専務は、2015年末の業務提携以降に北陸地域でfreeeの導入が約4,000社まで増えたと述べた",
                      "原文": "北国銀行の杖村修司専務は「フリーと１５年末に業務提携を結んで以降、北陸地域でフリーのサービスを導入したケースが約４０００社まで増えてびっくりした。経理処理に困っている取引先が多く、導入後の評価は高い」と語る。",
                      "source": "週刊東洋経済 2017年3月25日号「第1特集 銀行マンの運命 第3章 敵か味方かフィンテック 次々にベンチャーに食指 自前主義からの脱却」",
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                },
                {
                  "text": "ただし、財務データを銀行に見せることへの抵抗は、借りる側に残っていた。北国銀行から融資を受けてバスケットボール用品の店を営む4TH STREETの上原浩光代表は、最初は銀行と財務データを共有するのに抵抗があったと明かし、経営の知識に不安があるなかで銀行員の支援を受けられてよかったと語っている。決算書を年に一度だけ差し出す関係から、日々の数字を共有する関係へ移れるかどうかに、この協業はかかっていた。",
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                      "fact": "北国銀行から融資を受けるfreee利用企業の代表は、銀行と財務データを共有することへの当初の抵抗と、その後の評価を語った",
                      "原文": "同社の上原浩光代表は「最初は銀行と財務データを共有するのに抵抗があったが、経営の知識に不安がある中で、銀行員からサポートを受けられてよかった」と話す。",
                      "source": "週刊東洋経済 2017年3月25日号「第1特集 銀行マンの運命 第3章 敵か味方かフィンテック 次々にベンチャーに食指 自前主義からの脱却」",
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        {
          "section": "origin",
          "label": "決断",
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              "sub_title": "メガバンクとの公式接続",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "2016年10月17日、freeeはみずほ銀行の法人向けインターネットバンキング「みずほビジネスWEB」との間で、同年11月中にAPI連携を始めると発表した。クラウド会計ソフトとメガバンクのAPI連携も、法人向けインターネットバンキングとの接続も、国内では前例がなかった。有価証券報告書の沿革にも、2016年10月の一項として、みずほ銀行とのAPI連携がメガバンクとの連携は国内初との注記つきで記されている。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "freeeは2016年10月17日、「クラウド会計ソフト freee」と「みずほビジネスWEB」のAPI連携を2016年11月中に開始すると発表した",
                      "原文": "freeeは2016年10月17日、同社の「クラウド会計ソフト freee」とみずほ銀行の法人向けインターネットバンキングサービス「みずほビジネスWEB」との間で、2016年11月中にAPI（アプリケーション・プログラミング・インタフェース）連携を開始すると発表した。",
                      "source": "日経xTECH（2016年10月17日）「クラウド会計ソフトfreeeがみずほ銀のネットバンキングとAPI連携」",
                      "url": "https://xtech.nikkei.com/it/atcl/news/16/101703015/"
                    },
                    {
                      "fact": "2016年10月に株式会社みずほ銀行とAPI連携し、メガバンクとのAPI連携は国内初であった",
                      "原文": "2016年10月 株式会社みずほ銀行とAPI連携（メガバンクとのAPI連携は国内初）。",
                      "source": "フリー株式会社 有価証券報告書【沿革】",
                      "url": null
                    }
                  ]
                },
                {
                  "text": "変わったのは接続の作法だった。API連携により、利用者は会計ソフト側にインターネットバンキングのログインIDとパスワードを保存せずに、みずほビジネスWEBのデータを同期できるようになった。利用者から見れば、会計ソフトに鍵を預ける必要がなくなった。freeeは明細を取りに行く側から、銀行に開けてもらう側へ立場を変えた。同社はこれを、クラウド会計ソフトとメガバンクの連携として国内初と説明している。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "API連携により、利用者はfreeeにログインID・パスワードを保存せずに「みずほビジネスWEB」のデータを同期できるようになり、同社はクラウド会計ソフトとメガバンクのAPI連携は国内初と説明した",
                      "原文": "本API連携により、ユーザーは「クラウド会計ソフト freee」にインターネットバンキングのログインID/パスワードを保存することなく「みずほビジネスWEB」のデータを同期することができます。クラウド会計ソフトとメガバンクとのAPI連携、および法人インターネットバンキングとの接続実現は国内初となります。",
                      "source": "フリー株式会社 プレスリリース 2016年10月17日「『クラウド会計ソフト freee』が『みずほビジネスWEB』と公式API連携 国内初のメガバンクとの連携でユーザー利便性向上を目指す」",
                      "url": "https://corp.freee.co.jp/news/mizuhoapi-1017.html"
                    }
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                }
              ]
            },
            {
              "sub_title": "会計データを銀行に渡す",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "翌2017年3月、freeeは同年4月から北国銀行と共同で「リアルタイム経営シグナル」を提供すると発表した。会計ソフトに溜まった取引先の経営データを銀行が読み、融資先の状況を随時つかむ仕組みで、データの流れは口座明細とは逆を向く。佐々木大輔代表は、銀行員が顧客のデータを管理しやすくなり、融資先のビジネスを深く理解するのに役立つはずだと述べている。銀行に口座を開いてもらう話から、自社の持つ数字を銀行へ渡す話へ進んだ。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "freeeは2017年4月から北国銀行と共同で「リアルタイム経営シグナル」を提供すると発表し、佐々木大輔代表がそのねらいを語った",
                      "原文": "フリーは今年４月から北国銀行と共同で「リアルタイム経営シグナル」という新サービスを提供する。〜佐々木大輔フリー代表はリアルタイム経営シグナルについて「銀行マンが顧客のデータを管理しやすくなり、融資先のビジネスを深く理解するのに役立つはず」と期待を寄せる。",
                      "source": "週刊東洋経済 2017年3月25日号「第1特集 銀行マンの運命 第3章 敵か味方かフィンテック 次々にベンチャーに食指 自前主義からの脱却」",
                      "url": null
                    }
                  ]
                },
                {
                  "text": "制度の側も同じ方向へ動いた。2017年3月3日に閣議決定された改正銀行法案は銀行のAPI開放を実質的に義務づけ、預金者が望めば銀行はフィンテック企業のサービス上に口座残高の照会や送金指示の窓口を出さねばならなくなった。2017年春の時点でfreeeが協業する金融機関は17、累計の資金調達額は100億円に迫った。同じ17の金融機関と組むマネーフォワードも、同年1月に中小企業向けの資金調達支援サービスを始めていた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2017年3月3日に閣議決定された改正銀行法案は、銀行のAPI開放を実質義務化するものであった",
                      "原文": "銀行にとって見逃せない動きが、３月３日に閣議決定された改正銀行法案だ。同法案は銀行のＡＰＩ（アプリケーション・プログラミング・インターフェース）開放を実質義務化するもの。銀行は預金者が望めば、フィンテック企業のサービス上に口座残高などの情報や送金指示の窓口を提供しなければならない。",
                      "source": "週刊東洋経済 2017年3月25日号「第1特集 銀行マンの運命 第3章 敵か味方かフィンテック 次々にベンチャーに食指 自前主義からの脱却」",
                      "url": null
                    },
                    {
                      "fact": "2017年春の時点でfreeeの協業金融機関は17、累計調達額は100億円に迫り、マネーフォワードも同数の17と協業して1月から資金調達支援サービスを始めていた",
                      "原文": "一方フリーはクラウド会計の専業で、金融機関との協業は同じく１７におよぶ。累計の資金調達額は１００億円に迫り、国内フィンテックベンチャーの中では群を抜く。〜ＭＦは今年１月から、中小企業向けの資金調達支援サービス「ＭＦクラウドファイナンス」の提供を始めた。",
                      "source": "週刊東洋経済 2017年3月25日号「第1特集 銀行マンの運命 第3章 敵か味方かフィンテック 次々にベンチャーに食指 自前主義からの脱却」",
                      "url": null
                    }
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                }
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            }
          ]
        },
        {
          "section": "outcome",
          "label": "結果",
          "subsections": [
            {
              "sub_title": "接続網から金融の製品へ",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "銀行との接続は、その後の製品を金融の側へ広げる手がかりとなった。freeeは2018年10月に子会社フリーファイナンスラボ株式会社を設立し、2019年6月には会計データから資金繰りを予測して調達手段を示す「資金繰り改善ナビ」を同社から公開した。2019年1月には外部の開発者が作ったアプリケーションを載せるfreeeアプリストアも開いている。2019年6月期の連結売上高は45億円、営業損失は28億円だった。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2018年10月に子会社フリーファイナンスラボ株式会社を設立し、2019年6月に「資金繰り改善ナビ」をリリースした",
                      "原文": "2018年10月 子会社フリーファイナンスラボ株式会社を設立。2019年6月 「資金繰り改善ナビ」をリリース。",
                      "source": "フリー株式会社 有価証券報告書【沿革】",
                      "url": null
                    },
                    {
                      "fact": "2019年6月期の連結売上高は45億円、営業損失は28億円であった",
                      "原文": "2019年6月期（連結）の売上高は45億円、営業損失は28億円。",
                      "source": "フリー株式会社 有価証券報告書（2019年6月期・連結）",
                      "url": null
                    }
                  ]
                },
                {
                  "text": "この三年でfreeeが得たのは、明細を読む権利よりも、金融機関との接続そのものであった。2019年8月の時点で導入した事業所は100万を超え、会計と給与計算のクラウドソフトで高いシェアを占めている。会計ソフトが銀行と結ばれるほど、事業者の数字は銀行の窓口より先にfreeeへ集まる。freeeは2026年2月の決算説明会で、連携する金融機関が1,000行以上に達したと説明した。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2019年8月時点で導入事業所は100万を超え、会計・給与計算のクラウドソフトで高いシェアを占めていた",
                      "原文": "freeeの導入事業所数は100万を突破し、クラウド会計ソフト、クラウド給与計算ソフトで高いシェアを持つ。",
                      "source": "週刊東洋経済 2019年8月24日号「第1特集 すごいベンチャー100」",
                      "url": null
                    },
                    {
                      "fact": "2026年2月時点で、freeeは1,000行以上の金融機関とAPIで連携していると説明した",
                      "原文": "当社はすでに1,000行以上の金融機関とAPIで連携しており、証憑を自動で取り込むことで、申告までエンドツーエンドで完遂することが可能です。",
                      "source": "freee株式会社 2026年6月期第2四半期 決算説明会 質疑応答",
                      "url": null
                    }
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                }
              ]
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              "sub_title": "窓口を開けさせるまでと、そこから先",
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                {
                  "text": "北陸で導入が約4,000社まで増えてびっくりした、という北国銀行の杖村修司専務の言葉は、この接続がどちら側の必要から始まったかを示している。freeeは銀行に口座明細を求め、地方銀行は取引先の経理と実態を知る手立てを求めた。みずほ銀行との連携が新しかったのは技術よりも、IDとパスワードを預かる関係をやめ、銀行に窓口を開けさせた点にある。その切り替えは、改正銀行法案の閣議決定より半年近く早かった。"
                },
                {
                  "text": "ただ、この接続がすぐ数字に変わったわけではない。同じ2017年春、マネーフォワードも17の金融機関と協業し、中小企業向けの資金調達支援では先に製品を出していた。freeeがフリーファイナンスラボを設けたのは2018年10月、資金繰り改善ナビの公開は2019年6月であり、2019年6月期の営業損失はなお28億円に達している。銀行に窓口を開けさせた成果が収益に届くまでには、数年かかった。"
                }
              ]
            }
          ]
        }
      ],
      "references": [
        "フリー株式会社 プレスリリース 2016年10月17日「『クラウド会計ソフト freee』が『みずほビジネスWEB』と公式API連携 国内初のメガバンクとの連携でユーザー利便性向上を目指す」",
        "日経xTECH（2016年10月17日）「クラウド会計ソフトfreeeがみずほ銀のネットバンキングとAPI連携」",
        "週刊東洋経済 2017年3月25日号「第1特集 銀行マンの運命 第3章 敵か味方かフィンテック 次々にベンチャーに食指 自前主義からの脱却」",
        "週刊東洋経済 2019年8月24日号「第1特集 すごいベンチャー100」",
        "フリー株式会社 有価証券報告書【沿革】",
        "フリー株式会社 有価証券報告書（2017年6月期・単体／2019年6月期・連結）",
        "freee株式会社 2026年6月期第2四半期 決算説明会 質疑応答"
      ],
      "authored": "2026-07",
      "last_updated": "2026-07-27"
    },
    {
      "slug": "strategic-impairment-2022",
      "url": "/tse/4478/decisions/strategic-impairment-2022/",
      "year": 2022,
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      "decision_id": "4478-strategic-impairment-2022",
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      "title": "業績不振によらない全固定資産の一括減損と、開発費の全額費用計上への切り替え",
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        "note": "・東後澄人（取締役CFO）"
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        {
          "label": "概要",
          "text": "2022年8月12日、freeeが2022年6月期決算とあわせて、ソフトウェア資産およびM&Aに伴うのれんを含む全固定資産を一括して減損し、92億2,130万円の減損損失を特別損失に計上した経営判断。個別事業の実績不振によるものではなく、投資を加速する中長期戦略を前提とした処理であった。以後の開発費は資産に振り替えず、全額を費用として計上する方針に切り替えた。"
        },
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          "label": "背景",
          "text": "2022年6月期まで、freeeは研究開発費の10〜15パーセントを自社開発ソフトウェアとして資産に計上していた。買収に伴うのれんもあわせて貸借対照表に積み上がる一方、電子帳簿保存法の改正とインボイス制度の開始を控え、顧客基盤を取り切るための投資加速が中長期戦略に据えられた。"
        },
        {
          "label": "内容",
          "text": "「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき、資産グルーピングをプラットフォーム事業一体として扱い、有形・無形の固定資産を全額減損した。内訳はのれん39億2,028万円、顧客関連資産23億1,844万円、ソフトウェア10億576万円など。使用価値がマイナスであるため、回収可能価額はゼロとされた。"
        },
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          "label": "含意",
          "text": "2022年6月期の親会社株主に帰属する当期純損失116億902万円のうち、約8割を減損損失が占めた。翌期以降は研究開発費が全額費用計上に回り、2023年6月期の研究開発費総額は68億6,467万円へ増えた。資産計上は、黒字化が見えた2025年6月期第1四半期に再開されている。"
        }
      ],
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            "note": "クラウド会計・人事労務SaaS。2019年12月に東証マザーズへ上場し、2022年6月期はARR150億円・有料課金ユーザー企業数37万9,000社。費用が先に出る収益構造で赤字が続いていた"
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        "summary": "個別事業の不振ではなく、投資を加速する中長期戦略を前提に将来キャッシュ・フローを見積もり、全固定資産を一括減損したうえで開発費の資産計上をやめた会計方針の切り替え"
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            {
              "sub_title": "資産に振り替えられていた開発費とのれん",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "2019年12月の上場から、freeeの赤字は続いていた。開発に投じた費用のうち、2022年6月期までは研究開発費の10〜15パーセントを自社開発ソフトウェアとして資産に計上し、残りを販売費及び一般管理費へ費用として落としていた。資産に振り替えた分は、毎期の減価償却を通じて少しずつ売上原価に入る。同じ量の開発を続けても、資産計上した期の損益は費用計上より軽く見える。",
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                    {
                      "fact": "2022年6月期までは研究開発費の10〜15パーセントをソフトウェア資産として計上し、その一部を毎年減価償却して原価に含めていた",
                      "原文": "2022年6月期までは研究開発資産の10パーセントから15パーセントほどを資産計上していました。これがソフトウエア資産となり、そのうちの一部が毎年減価償却されていくかたちで原価に含まれていました。",
                      "source": "フリー株式会社 2022年6月期 決算説明会 質疑応答（2022年8月12日）",
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                },
                {
                  "text": "貸借対照表にはもうひとつ、買収に伴うのれんが積み上がっていた。2021年3月の海外募集による調達を経て、freeeは電子契約のサイトビジット、会計事務所向けのMikatusを相次いで傘下に収めている。2021年6月末の連結貸借対照表には、のれん38億8,555万円と無形固定資産50億3,265万円が並んだ。買った事業も自前で書いたコードも、資産の形で残っていた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2021年6月末の連結貸借対照表には、のれん38億8,555万円と無形固定資産50億3,265万円が計上されていた",
                      "原文": "2021年6月30日現在の連結貸借対照表において、のれんは3,885,552千円、無形固定資産は5,032,654千円であった。",
                      "source": "フリー株式会社 有価証券報告書（2021年6月期・連結）",
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            },
            {
              "sub_title": "制度変更を見越した投資加速と、不振ではない当期",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "投資を加速する理由は、制度の変更にあった。電子帳簿保存法の改正とインボイス制度の開始が翌年以降に控え、日本のクラウド化を押し上げるという読みである。佐々木大輔CEOは決算説明会で、クラウド会計で圧倒的No.1の位置にあるからこそ市場全体を広げる投資ができると述べた。マーケットシェアは56パーセント、有料課金ユーザー企業数は37万9,000社だった。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "佐々木大輔CEOは、電帳法改正とインボイス制度がクラウド化を後押しするとし、クラウド会計で圧倒的No.1だからこそ市場全体を広げる投資ができると説明した",
                      "原文": "電帳法改正やインボイス制度の開始が来年以降に控えていますが、このような動きが日本のクラウド化をどんどん後押ししていくというトレンドを日々感じています。その中で、クラウド会計の分野において、私たちは圧倒的No.1の位置付けを持っています。私たちであるからこそ、マーケット全体を広げていくための投資ができますし、その恩恵をしっかり受けることができると考えています。",
                      "source": "フリー株式会社 2022年6月期 決算説明会 質疑応答（2022年8月12日）",
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                  ]
                },
                {
                  "text": "減損が発表された2022年6月期そのものは、不振の年ではなかった。売上高は143億8,037万円で業績予想どおりに着地し、調整後営業利益はマイナス23億4,300万円と予想を2億円ほど上回った。ARRは150億円を超え、解約率は全社で1.2パーセント、法人で0.6パーセントまで下がっている。グループに加わった会社もサービスも想定どおりに進捗している、と東後澄人CFOは述べた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "東後澄人CFOは、オーガニック・インオーガニックとも順調で、グループに加わった企業やサービスもいずれも想定どおりに進捗し、当期は業績予想とほぼ一致した着地であると説明した",
                      "原文": "過去5年を見ると、当社としての成長はオーガニック、インオーガニックともに非常に順調に推移してきています。当社単体はもちろん、グループジョインした企業やサービスも含めて、いずれも想定どおりに進捗してきています。実際、今年度も業績予想とほぼ一致した着地となっています。",
                      "source": "フリー株式会社 2022年6月期 決算説明会 質疑応答（2022年8月12日）",
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                    },
                    {
                      "fact": "2022年6月期の連結売上高は143億8,037万円で、営業損失は30億4,268万円であった",
                      "原文": "2022年6月期（連結）の売上高は14,380,373千円、営業損失は3,042,681千円であった。",
                      "source": "フリー株式会社 有価証券報告書（2022年6月期・連結）",
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            }
          ]
        },
        {
          "section": "origin",
          "label": "決断",
          "subsections": [
            {
              "sub_title": "個別事業の実績によらない一括減損",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "2022年8月12日、freeeは2022年6月期の決算発表と同じ日に減損損失の計上を開示した。東後澄人CFOは、個別の事業の実績に起因するものではなく、グループ全体として投資に踏み込むという中長期戦略に基づいて、すべての固定資産について減損を行ったと説明している。資産のグルーピングは事業単位ごとに分けず、プラットフォーム事業一体として扱われ、M&Aで生じたのれんも同じ枠に入った。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "東後澄人CFOは、個別事業の実績に起因するものではなく、投資に踏み込む中長期戦略に基づいてソフトウェア資産およびM&Aに伴うのれんを含む全固定資産を減損したと説明した",
                      "原文": "この中長期戦略を前提として「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき、ソフトウエア資産およびM＆Aに伴うのれんを含む全固定資産の減損を計上することになりました。個別の事業の実績に起因するものではなく、あくまでもグループ全体として投資に踏み込んでいくという中長期戦略に基づいて、すべての固定資産について減損を行ったということです。",
                      "source": "フリー株式会社 2022年6月期 決算説明会 質疑応答（2022年8月12日）",
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                    {
                      "fact": "減損判定の資産グルーピングをプラットフォーム事業一体として扱ったため、M&Aに伴うのれんも判定対象に含まれ、のれんの減損は個別事業の実績に起因するものではないと有価証券報告書に明記された",
                      "原文": "減損判定にあたっての資産グルーピング（事業単位）をプラットフォーム事業一体として扱っているため、本減損損失の判定においてはM&Aに伴うのれんを含む固定資産を対象としており、のれんの減損は個別事業の実績に起因するものではございません。",
                      "source": "フリー株式会社 有価証券報告書（2022年6月期・連結）",
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                {
                  "text": "計上額は92億2,130万円に達した。のれん39億2,028万円、顧客関連資産23億1,844万円、ソフトウェア10億576万円、建設仮勘定14億5,907万円などで、有形・無形の固定資産を全額落とした。回収可能価額は使用価値によって測るものの、将来キャッシュ・フローに基づく使用価値がマイナスであるため、ゼロとされた。この92億円は、2022年6月期の親会社株主に帰属する当期純損失116億902万円の約8割を占める。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2022年6月期の減損損失は合計9,221,296千円で、うちグループ事業計画に基づく減損が9,088,328千円（のれん3,920,284千円・顧客関連資産2,318,439千円・ソフトウェア1,005,763千円・建設仮勘定1,459,065千円等）、本社移転に伴う減損が132,967千円であった",
                      "原文": "特別損失に減損損失9,221,296千円を計上し、親会社株主に帰属する当期純損失は11,609,024千円となった。グループ事業計画に基づく減損損失の内訳は、建物附属設備40,496千円、工具、器具及び備品222,963千円、建設仮勘定1,459,065千円、のれん3,920,284千円、ソフトウェア1,005,763千円、ソフトウェア仮勘定121,316千円、顧客関連資産2,318,439千円、合計9,088,328千円である。",
                      "source": "フリー株式会社 有価証券報告書（2022年6月期・連結）",
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                    {
                      "fact": "回収可能価額は使用価値で測定するが、将来キャッシュ・フローに基づく使用価値がマイナスのため回収可能価額をゼロとした",
                      "原文": "回収可能価額は使用価値によって測定しておりますが、将来キャッシュ・フローに基づく使用価値がマイナスであるため、回収可能価額をゼロとしております。",
                      "source": "フリー株式会社 有価証券報告書（2022年6月期・連結）",
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                  ]
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            },
            {
              "sub_title": "開発費を資産に載せないという方針",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "減損とあわせて、開発費の扱いも変えた。2022年6月期まで一部を資産に振り替えていた研究開発費は、翌期から全額が費用として計上される。ソフトウェア資産が消えたことで売上原価からは減価償却費が抜け、原価率は下がる。一方の研究開発費は、投資の増加分に資産計上をやめた分が上乗せされて膨らむ。東後CFOは、前期までと今期以降ではPLの見え方が異なると注意を促した。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "ソフトウェア資産の一括減損により売上原価から減価償却費が減る一方、資産計上をやめた研究開発費は全額がR&Dに費用計上されるため、PLの計上のされ方が前年度までと変わると説明された",
                      "原文": "このソフトウエア資産が一括で減損されますので、今年度以降は原価の中から減価償却費用が削減され、結果としてCOGSは減少します。一方、SG＆Aに含まれるR＆Dコストについては、これまでは資産計上されて一部削減されていたものがそのまま全額R＆Dに費用計上されますので、R＆Dとしては増えていきます。そのため、PLをご覧いただく時に、昨年度までと今年度以降とでは計上のされ方が異なるということにご留意いただきたいと思います。キャッシュフローについては、減損に伴う影響は特段生じません。",
                      "source": "フリー株式会社 2022年6月期 決算説明会 質疑応答（2022年8月12日）",
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                },
                {
                  "text": "減損の前提に置かれた中長期戦略は、同じ説明会で数字とともに示された。2025年6月末までに70万事業所、うち法人25万事業所以上の利用、2027年6月期にNRR110パーセントと売上高500億円以上、2025年6月期の調整後営業利益ブレークイーブン。翌2023年6月期の業績予想は売上高188億2,100万円に対し、調整後営業利益はマイナス74億5,200万円からマイナス68億200万円と、赤字を深める前提であった。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "中長期の戦略的ターゲットは2025年6月末までに70万事業所・法人25万事業所以上、2027年6月期にNRR110パーセントと売上高500億円以上、2025年6月期のブレークイーブンであった",
                      "原文": "2025年6月末までに70万の事業所への利用を促進し、25万事業所以上の法人顧客利用を目指します。2027年6月期までに「1年後にNRRが110パーセント」という状態を作ることを目指します。売上としては、2027年6月期に500億円以上を目指します。足元の期間損益で見た場合、投資を加速させるがゆえに損失が大きくなるのですが、2025年6月期にはブレークイーブンになる見込みです。",
                      "source": "フリー株式会社 2022年6月期 決算説明会 質疑応答（2022年8月12日）",
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                    {
                      "fact": "2023年6月期の業績予想は売上高188億2,100万円、調整後営業利益マイナス74億5,200万円からマイナス68億200万円であった",
                      "原文": "売上高は188億2,100万円を見込んでいます。一方、調整後営業利益はマイナス74億5,200万円からマイナス68億200万円の間を想定しています。",
                      "source": "フリー株式会社 2022年6月期 決算説明会 質疑応答（2022年8月12日）",
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        },
        {
          "section": "outcome",
          "label": "結果",
          "subsections": [
            {
              "sub_title": "膨らむ研究開発費と、二度・三度の減損",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "会計処理の切り替えは、翌期のPLにそのまま表れた。一般管理費に含まれる研究開発費の総額は、2022年6月期の36億1,843万円から2023年6月期は68億6,467万円、2024年6月期は83億4,678万円へ積み上がった。売上原価からは自社開発ソフトウェアの減価償却費が消え、2023年6月期の売上総利益率は前年比2.9ポイント増の83.6パーセントとなった。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "一般管理費に含まれる研究開発費の総額は、2022年6月期3,618,432千円、2023年6月期6,864,667千円、2024年6月期8,346,780千円であった",
                      "原文": "一般管理費に含まれる研究開発費の総額は、2022年6月期3,618,432千円、2023年6月期6,864,667千円、2024年6月期8,346,780千円である。",
                      "source": "フリー株式会社 有価証券報告書（2023年6月期・2024年6月期／連結）",
                      "url": null
                    },
                    {
                      "fact": "2023年6月期の売上総利益率は前年同期比プラス2.9ポイントの83.6パーセントで、改善の最大要因は全固定資産の減損によるソフトウェア減価償却費の消失であった",
                      "原文": "通期の売上総利益率は、前年同期比プラス2.9ポイントの83.6パーセントとなりました。前年同期比の改善については、2022年6月期の期末に、全固定資産の減損を行ったことにより、ソフトウェア資産の減価償却費がなくなったことが一番大きな要素となっています。",
                      "source": "フリー株式会社 2023年6月期 決算説明会 質疑応答（2023年8月14日）",
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                  ]
                },
                {
                  "text": "一方で、減損は一度では終わらなかった。2022年6月期の有価証券報告書は、翌期に取得した固定資産についても資産計上のうえ減損損失を計上する可能性があると記した。実際、2023年6月期には42億1,716万円、2024年6月期には14億7,290万円の減損損失が続いた。最終損益はむしろ悪化し、2023年6月期の親会社株主に帰属する当期純損失は123億円に達している。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2022年6月期の有価証券報告書は、翌連結会計年度に取得した固定資産についても資産計上のうえ減損損失を計上する可能性があると記載した",
                      "原文": "また、翌連結会計年度に取得した固定資産については、資産計上したうえで減損損失を計上する可能性がございます。",
                      "source": "フリー株式会社 有価証券報告書（2022年6月期・連結）",
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                    },
                    {
                      "fact": "減損損失は2023年6月期に4,217,162千円、2024年6月期に1,472,903千円が続き、2023年6月期の親会社株主に帰属する当期純損失は123億円となった",
                      "原文": "特別損失の減損損失は、2023年6月期4,217,162千円（うちのれん1,889,528千円）、2024年6月期1,472,903千円であった。2023年6月期の親会社株主に帰属する当期純損失は123億円である。",
                      "source": "フリー株式会社 有価証券報告書（2023年6月期・2024年6月期／連結）",
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                  ]
                }
              ]
            },
            {
              "sub_title": "資産計上の再開と初の黒字",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "即時減損の扱いは2年で終わった。2024年11月、freeeは2025年6月期第1四半期から全固定資産の資産計上を再開すると説明した。PCなどの有形固定資産も、M&Aで生じるのれんも、それまでの即時減損をやめ、資産に載せて減価償却する扱いへ戻した。2025年6月期の特別損失に減損損失はなく、貸借対照表にはのれん5億9,052万円と無形固定資産41億1,626万円が戻った。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2025年6月期第1四半期より全固定資産の資産計上を再開し、有形固定資産やM&Aで生じるのれんについても即時減損をやめて資産化後に減価償却する処理へ変えた",
                      "原文": "2025年6月期第1四半期より、全固定資産の資産計上を再開します。これに伴い、R&D投資の一部が自社開発ソフトウェアとして資産計上されるため、R&D費用は改善します。その他、PCなどの有形固定資産や、今後M&Aを行った際に発生するのれん等についても、これまでは即時減損してきましたが、資産化後に減価償却していく会計処理になります。",
                      "source": "フリー株式会社 2025年6月期第1四半期 決算説明会 質疑応答（2024年11月14日）",
                      "url": null
                    },
                    {
                      "fact": "2025年6月期の特別損失に減損損失の計上はなく、期末の連結貸借対照表にのれん5億9,052万円と無形固定資産41億1,626万円が計上された",
                      "原文": "2025年6月期（連結）の特別損失に減損損失の計上はなく、期末ののれんは590,517千円、無形固定資産は4,116,258千円であった。",
                      "source": "フリー株式会社 有価証券報告書（2025年6月期・連結）",
                      "url": null
                    }
                  ]
                },
                {
                  "text": "再開の時期は、黒字化の達成と重なる。2025年6月期は売上高333億円、営業利益6億円、親会社株主に帰属する当期純利益14億円で、創業以来初の通期黒字となった。通期のソフトウェア資産化率は約45パーセントで、2022年6月期まで10〜15パーセントだった水準を上回っている。2022年8月に調整後営業利益のブレークイーブンを掲げた目標年に、開発費のうち資産へ残す割合は減損の前より高くなった。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2025年6月期は連結売上高333億円、営業利益6億円、親会社株主に帰属する当期純利益14億円で、創業以来初の通期黒字となった",
                      "原文": "2025年6月期（連結）の売上高は333億円、営業利益は6億円、親会社株主に帰属する当期純利益は14億円であった。",
                      "source": "フリー株式会社 有価証券報告書（2025年6月期・連結）",
                      "url": null
                    },
                    {
                      "fact": "2025年6月期の通期ソフトウェア資産化率は約45パーセントであった",
                      "原文": "R&Dについては、ソフトウェア資産化の再開によりP/L上の費用が減少しましたが、通期でのソフトウェア資産化率約45パーセントから割り戻して計算できる、資産化前のR&Dコストの対売上高比率は約26パーセントとなっています。",
                      "source": "フリー株式会社 2025年6月期 決算説明会 質疑応答（2025年8月13日）",
                      "url": null
                    }
                  ]
                }
              ]
            },
            {
              "sub_title": "会計方針を計画に合わせるということ",
              "editorial": true,
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "落とした資産に、不振のものはない。東後澄人CFOが個別の事業の実績に起因するものではないと断ったとおり、サイトビジットもMikatusも想定どおりに進んでいた。減損判定の将来キャッシュ・フローに、投資を加速して赤字を掘る3年の計画をそのまま置けば、使用価値はマイナスになり、回収可能価額はゼロになる。92億円は不振の告白ではなく、宣言した中長期戦略を減損会計基準に通した結果である。"
                },
                {
                  "text": "この会計方針が思想として貫かれたわけではない。即時減損は2年で終わり、2024年11月には資産計上が再開され、資産化率は減損前を上回った。赤字の期間は資産を持たず、黒字が見えると持つ。この振れ幅は、会計方針が事業計画に従う変数であることを示している。減損も一度では済まず、最終赤字はむしろ2023年6月期の123億円まで膨らんだ。投資と損益の見え方をそろえる代償は大きかった。"
                }
              ]
            }
          ]
        }
      ],
      "references": [
        "フリー株式会社 2022年6月期 決算説明会 質疑応答（2022年8月12日）",
        "フリー株式会社 有価証券報告書（2022年6月期・連結）",
        "フリー株式会社 有価証券報告書（2021年6月期・連結）",
        "フリー株式会社 有価証券報告書（2023年6月期・2024年6月期／連結）",
        "フリー株式会社 有価証券報告書（2025年6月期・連結）",
        "フリー株式会社 2023年6月期 決算説明会 質疑応答（2023年8月14日）",
        "フリー株式会社 2025年6月期第1四半期 決算説明会 質疑応答（2024年11月14日）",
        "フリー株式会社 2025年6月期 決算説明会 質疑応答（2025年8月13日）",
        "日本経済新聞（2022年8月12日）「決算:freee、22年6月期最終赤字116億円 減損損失計上響く」"
      ],
      "authored": "2026-07",
      "last_updated": "2026-07-27"
    }
  ]
}
