{
  "title": "Sansanの歴史概略",
  "sections": [
    {
      "start_year": 2007,
      "end_year": 2012,
      "main_title": "商社を辞めた寺田氏が名刺の山に見た、まだ誰も値段をつけていない資産",
      "subsections": [
        {
          "title": "世界に100億枚あるといわれる紙を、データベースに変える",
          "text": "三三株式会社が東京都新宿区市谷田町に登記されたのは2007年6月11日である。設立の目的は名刺管理サービスの提供、ただ一つだった。創業した寺田親弘氏は1976年生まれ、1999年に慶應義塾大学環境情報学部を出て三井物産に入社し、情報産業部門に配属されている。米国では現地のベンチャー企業が日本で事業を広げる支援に携わり、帰国後は社内ベンチャーの立ち上げや子会社の経営管理を担当した。新しい事業が生まれる場を、支える側から繰り返し見た経歴である。実業家の父を持ち起業志向は強かったと本人は語っており、勤めを辞めて選んだ題材が名刺だった。\n\n題材の選び方には理屈があった。「やるなら世の中の困り事を解決したいと思い、目をつけたのが名刺だ」と寺田氏は後に振り返っている。あの名刺はどこへ行ったという悩みは、当人が商社で働くあいだに繰り返し味わったものだった。加えて、世界で100億枚あるといわれる紙がやり取りされながら、その情報はほとんど誰の資産にもなっていない。個人の引き出しには溜まるが、会社としては社内の誰がいつ誰と会ったのかすら分からない。売れる商品が足りないのではなく、すでに手元にある情報が使われていない。市場の大きさではなく、放置された不便の広さに賭けて出発した。",
          "references": [],
          "quotes": [
            {
              "speaker": "寺田親弘",
              "role": "2019年、上場直後のインタビュー",
              "date": "2019-08-24",
              "text": "父親が事業をしていたこともあり、起業家志向は強かった。やるなら世の中の困り事を解決したいと思い、目をつけたのが名刺だ。「あの名刺はどこに行った？」というリアルな悩みがもともとあった。世界で100億枚あるといわれる名刺をデータベース化することに、奥行きの広さを感じた。",
              "source": "週刊東洋経済 2019年8月24日号「すごいベンチャー100 キーパーソンに直撃！」",
              "paragraph": 2
            }
          ],
          "factBasis": [
            [
              {
                "fact": "2007年6月、名刺管理サービスを提供する目的で東京都新宿区市谷田町に三三株式会社（現Sansan株式会社）を設立した",
                "source": "Sansan 有価証券報告書 第18期（2025年5月期）【沿革】",
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              },
              {
                "fact": "寺田親弘は1976年生まれ、1999年に慶應義塾大学環境情報学部を卒業して三井物産に入社。情報産業部門への配属後、米国でベンチャー企業の日本向けビジネス展開支援に従事し、帰国後は社内ベンチャー立ち上げや子会社の経営管理を経て2007年にSansanを創業した",
                "source": "週刊東洋経済 2019年8月24日号「すごいベンチャー100 キーパーソンに直撃！」",
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              },
              {
                "fact": "設立年月日は2007年6月11日",
                "source": "週刊東洋経済 2019年9月14日号「『会社四季報』ルーキー登場【4443】Sansan」",
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              },
              {
                "fact": "帰国後は子会社の経営管理などに従事したのち2007年にSansanを創業したと略歴に記されている",
                "source": "週刊東洋経済 2026年6月20日号「対談 SaaS×AI企業 敵か味方か？どう動く？」",
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                "genbun": "米国では現地のベンチャー企業が日本で事業を広げる支援に携わり、帰国後は社内ベンチャーの立ち上げや子会社の経営管理を担当した。"
              }
            ],
            [
              {
                "fact": "世界で100億枚あるといわれる名刺をデータベース化することに奥行きの広さを感じたと寺田親弘は述べている",
                "source": "週刊東洋経済 2019年8月24日号「すごいベンチャー100 キーパーソンに直撃！」",
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        },
        {
          "title": "精度99.9%を人手で作り、あとからAIに渡す",
          "text": "最初のサービス「Link Knowledge」は、設立から3か月後の2007年9月に始まった。名刺をスキャナーで読み取ると氏名・会社・役職・メールアドレスがクラウドに保存され、社内で共有される。担当者が異動しても退職しても、蓄積は会社の側に残る。誰がいつ誰と会ったかが全社で見える状態を、名刺という既存の商習慣を変えずに作る仕組みだった。ここで同社が採った手立ては、当時の技術水準からすれば後ろ向きに見えるものである。読み取りを機械に任せきらず、人間のオペレーターによる入力を組み合わせた。名刺のデータ化精度は99.9%に達している。\n\nこの選択の理由を、寺田氏は精度の性質から説明している。翻訳のような用途なら98%でも用は足りるが、メールアドレスを1文字取り違えたデータは使えない。連絡が届かなければ、その1件は無駄なデータになる。そこでまず人力で精度の担保されたデータを作り、一定量が溜まった段階でAIエンジンにかけて自動化する順序を踏んだ。当初はすべて人力で、利用者が増えるにつれて画像認識や名寄せの仕組みを取り入れている。技術を先に置いて精度を追うのではなく、精度を先に確定させて技術を後から寄せる進め方だった。\n\n手作業を残す判断は、のちに競合との差になった。アナログ情報のデータ化を18年続けたことでノウハウが溜まり、それがあるからこそAIを適切に使えていると寺田氏は2025年の説明会で述べている。逆にこうしたデータを持たない企業がAIを有効に使うのは難しい、とも語った。もっとも、これを最初から競争優位として設計したわけではないとも断っている。課題の解決方法として何が適切かを考えた結果そうなった、というのが本人の説明である。",
          "references": [],
          "factBasis": [
            [
              {
                "fact": "2007年9月に「Link Knowledge」（現営業DXサービス「Sansan」）の提供を開始した",
                "source": "Sansan 有価証券報告書 第18期（2025年5月期）【沿革】",
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              },
              {
                "fact": "名刺画像を解析するAIとオペレーターによる手入力を組み合わせ、名刺のデータ化精度は99.9%",
                "source": "週刊東洋経済 2019年9月14日号「『会社四季報』ルーキー登場【4443】Sansan」",
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            [
              {
                "fact": "AIでも精度100%でデータ化できるわけではなく、名刺のデータ化でメールアドレスを1文字間違えて精度98%になっては意味がないと寺田親弘は述べている",
                "source": "週刊東洋経済 2022年3月26日号「トップに直撃 Sansan 社長 寺田親弘」",
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              {
                "fact": "最初はすべて人力だったが、利用者が増えるにつれAIによる画像認識や名寄せの仕組みを取り入れた",
                "source": "週刊東洋経済 2019年9月14日号「『会社四季報』ルーキー登場【4443】Sansan」",
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            [
              {
                "fact": "人手とAIの組み合わせについて「今となっては強みであると捉えているが、課題の解決方法としてどういう対処が適切かを考えたときにそうなっていった、という部分が強い」と寺田親弘は述べている",
                "source": "週刊東洋経済 2022年3月26日号「トップに直撃 Sansan 社長 寺田親弘」",
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              },
              {
                "fact": "データ化の取り組みを18年間継続してデータ化や構造化のノウハウを蓄積しており、それがあるからこそAIを適切に活用できている、逆にこうしたデータが存在しない企業はAIを有効に活用することが困難だと寺田親弘は述べている",
                "source": "Sansan IR Day 2025 質疑応答（2025年10月30日）",
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        },
        {
          "title": "黒字だったが、伸びなかった最初の6年",
          "text": "創業当時、クラウド経由でソフトウェアを提供するSaaSの事業自体がまれだった。資金を集めながら赤字を掘って成長を目指す型は投資家にも顧客にも理解されにくく、同社は自己資金を入れて支出を抑える経営を選んでいる。黒字を出した時期もあった。数字は積み上がっていた。それでも成長は加速しなかった。創業から6年間に集めた外部資金は5,000万円にとどまる。手堅く運転すれば潰れはしないが、名刺という商習慣そのものを動かす規模には届かない。この6年は、正しく経営して届かなかった期間として残っている。\n\n2010年ごろ、寺田氏は自社を「しょぼいな」と感じたという。事業は成立し、数字も積み上がっていたが、扱う範囲はニッチにとどまっていた。同じころ登山家の栗城史多氏の講演を聴いて号泣したと本人が語っている。この人は命を懸けている、自分にそれくらいの覚悟はあるのか、と考えたのがきっかけだった。そこで投資して赤字でも顧客を取りに行こうと決めている。経営判断の理由として語るには私的にすぎる挿話ではあるが、方針転換の時期と本人の説明はここで一致しており、2013年からの資金調達がその決定に続く。\n\n転換の前に、同社は間口を広げる一手を打っている。2012年2月に始めた個人向け名刺アプリ「Eight」である。法人が買う道具として作ってきた仕組みを、個人が無料で使える形に開いた。会社の予算を通さずに一人の担当者が使い始められるため、法人契約とは別の経路で利用者が増える。収益は後から考えるという前提で、当面は費用だけが出る事業だった。法人向け一本足の会社が、採算の見えない二本目をこの時期に持ったことは、のちに事業構成を語るうえで効いてくる。名刺を扱うという一点は動かさずに、売る相手のほうを変えた選択でもある。",
          "references": [],
          "quotes": [
            {
              "speaker": "寺田親弘",
              "role": "2019年、方針転換を振り返って",
              "date": "2019-08-24",
              "text": "創業時からは隔世の感がある。今のように資金調達をどんどんして赤字でも成長するやり方は受け入れられず、自己資金を入れて、お金は使わないようにしていた。\nただ2010年ごろに「しょぼいな」と感じた。数字は積み上がっていたが、すごくニッチだった。そんなときに登山家・栗城史多さん（故人）の講演を聴いて号泣した。「この人は命を懸けている。自分にそれくらいの覚悟はあるか」と。",
              "source": "週刊東洋経済 2019年8月24日号「すごいベンチャー100 キーパーソンに直撃！」",
              "paragraph": 2
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          ],
          "factBasis": [
            [
              {
                "fact": "創業当時はSaaSのサービス自体がまれで、資金調達をしながら赤字を出して成長を目指す戦略は理解を得にくかった。創業初期は自己資金を入れ、黒字を出した時期もあったが成長は加速しなかった",
                "source": "週刊東洋経済 2019年9月14日号「『会社四季報』ルーキー登場【4443】Sansan」",
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              {
                "fact": "創業から6年間の資金調達は5,000万円にとどまり、その後100億円を調達した",
                "source": "週刊東洋経済 2019年8月24日号「すごいベンチャー100 キーパーソンに直撃！」",
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            [
              {
                "fact": "2010年ごろ「しょぼいな」と感じ、登山家・栗城史多の講演を聴いて号泣し、投資して赤字でも顧客を取りに行こうと決めたと寺田親弘は述べている",
                "source": "週刊東洋経済 2019年8月24日号「すごいベンチャー100 キーパーソンに直撃！」",
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                "fact": "2012年2月に個人向け名刺アプリ「Eight」の提供を開始した",
                "source": "Sansan 有価証券報告書 第18期（2025年5月期）【沿革】",
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              {
                "fact": "個人向けビジネスSNS「Eight」は収益度外視で開始した",
                "source": "週刊東洋経済 2019年9月14日号「『会社四季報』ルーキー登場【4443】Sansan」",
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          ]
        }
      ]
    },
    {
      "start_year": 2013,
      "end_year": 2019,
      "main_title": "黒字をやめた年から上場まで、赤字を掘りながら市場そのものを作った7年",
      "subsections": [
        {
          "title": "6年で5,000万円だった会社が、5年で100億円を集める",
          "text": "2013年4月の第三者割当増資で約5億円を調達したところから、資金の入り方が変わった。2014年5月に約14億円、2016年1月に約20億円、2017年7月に約42億円、2018年12月に約30億円。上場前の5年間で集めた額はおよそ100億円にのぼる。創業から6年で5,000万円という水準から見れば、桁が二つ動いた。投資して赤字でも顧客を取りに行くという決定が、資本政策の側にそのまま現れている。創業者の持株比率は増資のたびに薄まった。その希薄化を引き受けたうえでの判断である。\n\n集めた資金の使い道は、売上を追う費用ではなく市場を作る費用だった。2018年5月期の連結売上高は73億2,400万円、これに対し販売費及び一般管理費は89億5,003万円で、売上を上回っている。営業損益は30億6,145万円の赤字だった。翌2019年5月期も売上102億600万円に対し販管費94億5,818万円、営業赤字8億4,974万円が残る。売上総利益率が8割を超えるソフトウェア事業で、それでもなお赤字が出るのは、獲得と開発に前倒しで金を投じたためである。原価が安い商売ほど、費用の大半は経営者が自分で決めた投資になる。\n\nこの型が普遍的に正しいわけではない。同じ時期に同じ論法で資金を集め、費用だけを残して消えたソフトウェア企業は少なくない。赤字を掘ること自体は戦略ではなく、掘った先に回収の仕組みがあるかどうかで分かれる。同社の場合、直近12か月平均の解約率が2019年5月期時点で0.66%まで下がっており、いったん契約した企業がほとんど離れない状態にあった。同社自身、自助努力でこれ以上下げる余地は少ないとして1%以下の維持を重視する水準だと述べている。先に費用を出しても後年の売上が積み上がる構造が、数字で確認できていた点が、他の多くの赤字企業との違いである。",
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          "factBasis": [
            [
              {
                "fact": "2013年4月に約5億円、2014年5月に約14億円、2016年1月に約20億円、2017年7月に約42億円、2018年12月に約30億円を第三者割当増資で調達した",
                "source": "Sansan 有価証券報告書 第18期（2025年5月期）【沿革】",
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              },
              {
                "fact": "13年ごろから大型の資金調達を始め、5年で約100億円を集めた",
                "source": "週刊東洋経済 2019年9月14日号「『会社四季報』ルーキー登場【4443】Sansan」",
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            [
              {
                "fact": "2019年5月期時点でSansan事業の直近12か月平均解約率は0.66%と極めて低水準にあり、自社努力による更なる低減の余地は少ないことから1%以下の水準を維持することを重要視していると同社は説明している",
                "source": "Sansan「2019年5月期 通期決算に関するよくあるご質問」（2019年7月12日）",
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        },
        {
          "title": "「面識アリ」から始まったテレビCMが作ったのは、需要ではなく言葉だった",
          "text": "2013年8月、サービス名を「Link Knowledge」から「Sansan」へ改め、同じ月にテレビCM第1弾「面識アリ」篇の放送を始めた。当時、法人向けソフトウェアがマス広告を打つ例は珍しかった。買い手は企業の担当者であって視聴者ではないため、費用対効果の説明が立ちにくいからである。それでも同社はこの手段を選び、以後も継続した。後年の「それさぁ、早く言ってよ〜」を含め、テレビCMは同社を語るときに最初に挙がる記号になっている。広告費は決算の重荷であり続けたが、名前を知らせる手段としては最短だった。\n\n広告が売ったのは製品ではなく分類だった。名刺をクラウドで共有するという行為には、それまで名前がついていない。買おうと思っても予算科目が立たず、稟議に書く言葉がない。テレビCMは、名刺管理という区分が世の中にあることを先に知らせ、担当者が社内で説明できる状態を作った。市場を取りにいく前に市場の呼び名を作る手順は、需要が顕在化していない商材ではしばしば必要になる。立ち上げ初期の最大の課題は市場をどう作るかにあり、市場が確立してはじめて競合が増え始める、と寺田氏は後年に整理している。\n\n商号の変更もこの流れの中にある。2014年3月、本社を東京都渋谷区神宮前へ移し、社名を三三株式会社からSansan株式会社に改めた。サービス名と社名を一致させ、表記もローマ字へ統一している。会社の名前を製品に合わせる順序であって、その逆ではない。市谷田町から四番町、九段南と続いた本社の移転は、社員が増えるたびに手狭になった結果でもある。名刺管理という言葉と会社の名前を重ねる作業が、この時点で一通り終わった。",
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          "factBasis": [
            [
              {
                "fact": "2013年8月に「Link Knowledge」を「Sansan」へ名称変更し、同月にテレビCM第1弾「面識アリ」篇の放送を開始した",
                "source": "Sansan 有価証券報告書 第18期（2025年5月期）【沿革】",
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              },
              {
                "fact": "「それさぁ、早く言ってよ〜」というキャッチコピーのテレビCMで知られる",
                "source": "週刊東洋経済 2019年9月14日号「『会社四季報』ルーキー登場【4443】Sansan」",
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              }
            ],
            [
              {
                "fact": "すべてのサービスに共通して立ち上げ初期の最大の課題は市場をどう作るかであり、市場が確立すると競合が増え始めると寺田親弘は述べている",
                "source": "Sansan IR Day 2025 質疑応答（2025年10月30日）",
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            [
              {
                "fact": "2014年3月に本社を東京都渋谷区神宮前へ移転し、商号を三三株式会社からSansan株式会社へ変更した",
                "source": "Sansan 有価証券報告書 第18期（2025年5月期）【沿革】",
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              },
              {
                "fact": "本社は2008年10月に東京都千代田区四番町、2010年11月に同区九段南へ移転している（市谷→四番町→九段南→神宮前の順）",
                "source": "Sansan 有価証券報告書 第18期（2025年5月期）【沿革】",
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        {
          "title": "上場の直後に予告し、翌期に実現した黒字化",
          "text": "2019年6月19日、東京証券取引所マザーズに上場した。公開価格は4,500円、公募により約21億円を調達している。上場前からユニコーンの呼び声が高く、上場後の時価総額は1,000億円を超えた。同年7月には第三者割当増資で約47億円を追加している。2019年5月末の株主構成では、寺田氏が37.1%を持つ。以下にDCM Ventures、INCJ、ジー・エス・グロース・インベストメント、ニッセイ・キャピタルといった投資家が並んだ。5年で100億円を集めた結果が、そのまま資本の顔ぶれになっている。\n\n上場後最初の決算発表で、同社は2020年5月期の黒字化計画を示した。実績もそのとおりになる。2020年5月期の連結売上高は133億6,200万円、営業利益7億5,727万円で、これが上場後初の営業黒字である。前期まで積み上げた費用が、契約の継続によって回収に転じた期である。もっとも、黒字化それ自体は目的ではなかった。「必要な投資をしながらも、黒字化が見込める段階になったので上場した」と寺田氏は述べており、順序としては投資が先、黒字が後、上場はさらに後になる。\n\n上場時点で残っていた課題は二つある。一つは国内の浸透率で、法人向け契約件数は5,800件超、従業員ベースの国内カバー率は1%前後だった。理論上は利用者を100倍にできると寺田氏は語っている。もう一つは海外で、2015年10月にシンガポールへ子会社を置いて以来、目立った収益は生まれていない。世界にインパクトを残すという目標からすればまだ何もできていない、というのが本人の自己評価だった。国内の余地が大きいという説明と、海外が立ち上がらないという事実は、同じ時期に並んで存在していた。",
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                "fact": "2019年6月に東京証券取引所マザーズへ上場し、公募により約21億円を調達した",
                "source": "Sansan 有価証券報告書 第18期（2025年5月期）【沿革】",
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                "fact": "上場日は2019年6月19日、公開価格は4,500円",
                "source": "週刊東洋経済 2019年9月14日号「『会社四季報』ルーキー登場【4443】Sansan」",
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              {
                "fact": "2019年5月末時点の大株主は寺田親弘37.1%、DCM Ventures China Fund(DCM VII), L.P. 6.9%、株式会社INCJ 5.91%、SMBC信託銀行5.81%、Sansan従業員持株会4.99%、ジー・エス・グロース・インベストメント合同会社4.42%、A-Fund, L.P. 4.35%、ニッセイ・キャピタル5号投資事業有限責任組合3.06%",
                "source": "Sansan 有価証券報告書 第12期（2019年5月期）【大株主の状況】",
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              {
                "fact": "2019年6月に上場したSansanについて「時価総額が1000億円を超えるベンチャー」と日本ベンチャーキャピタル協会名誉会長の仮屋薗聡一氏が述べている",
                "source": "週刊東洋経済 2019年8月24日号「すごいベンチャー100 キーパーソンに直撃！」",
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                "genbun": "上場前からユニコーンの呼び声が高く、上場後の時価総額は1,000億円を超えた。"
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              {
                "fact": "上場前からユニコーン（企業価値10億ドル以上の未上場企業）の呼び声が高かった",
                "source": "週刊東洋経済 2019年9月14日号「『会社四季報』ルーキー登場【4443】Sansan」",
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                "source": "Sansan 有価証券報告書 第18期（2025年5月期）【沿革】",
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                "fact": "上場後初の決算で2020年5月期の黒字化計画を発表した",
                "source": "週刊東洋経済 2019年9月14日号「『会社四季報』ルーキー登場【4443】Sansan」",
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                "source": "週刊東洋経済 2019年8月24日号「すごいベンチャー100 キーパーソンに直撃！」",
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                "fact": "上場時点の法人向け契約件数は5,800件超、国内の従業員カバー率は1%前後で「理論上は利用者を100倍にできる」と寺田親弘は述べている",
                "source": "週刊東洋経済 2019年9月14日号「『会社四季報』ルーキー登場【4443】Sansan」",
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                "fact": "「世界にインパクトを残したい」という目標からするとまだ何もできていないという実感が強く、大きな理由は海外事業が十分に立ち上がっていないことだと寺田親弘は述べている",
                "source": "週刊東洋経済 2019年8月24日号「すごいベンチャー100 キーパーソンに直撃！」",
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    {
      "start_year": 2020,
      "end_year": 2026,
      "main_title": "名刺の外へ広がった請求書と契約書、そしてAIが前提そのものを動かし始めた現在地",
      "subsections": [
        {
          "title": "請求書と契約書という、二枚目と三枚目の紙",
          "text": "2020年5月、経理向けの「Bill One」を始めた。請求書をクラウドで受け取り、データ化して管理する仕組みで、名刺で採った人力とAIの組み合わせをそのまま別の紙に移した設計になっている。紙の請求書は名刺と同じく、無いと困るのに誰も課題として意識していない対象だった、というのが寺田氏の説明である。開始の月は、国内で最初の緊急事態宣言が出た翌月だった。出社しなければ受け取れない紙という問題が、宣言下で一斉に表面化している。\n\n同じ状況が、本業には逆風として届いていた。名刺のデータ化枚数は2020年5月11日週に前年同期比65.1%減まで落ち、6月26日週に13.6%減へ戻している。それでも売上が崩れなかったのは、料金が年間の利用枚数をあらかじめ定める契約で、月々の交換枚数に連動しない仕組みだったためである。旧プランも利用者数に応じた年額で、短期の増減は響かない。名刺という商材の弱点は交換機会の増減にあり、その弱点を料金体系の側で先に外していた。想定していなかった事態で、その設計が効いた。\n\n追い風は二つ重なった。感染対策による出社の制限と、2022年1月に猶予付きで施行された改正電子帳簿保存法である。前者は不便を可視化し、後者は対応の期限を作った。サービス開始から1年半で年間経常収益10億円を見込む立ち上がりとなり、寺田氏はSaaSとしては日本最速だったのではないかと述べている。その電子帳簿保存法が施行された2022年1月には、三枚目の紙としてAI契約データベース「Contract One」を始めている。ただし、これを幸運とだけ読むのは正確でない。紙の請求書を題材に選んだのは施行の2年前で、法改正も感染症も、選んだ後に来た。",
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                "fact": "2020年5月に経理DXサービス「Bill One」の提供を開始した",
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              {
                "fact": "紙の請求書は名刺と同じように本質的で潜在的な課題が存在しており、そこにプロダクト開発を行った最中にコロナが来て課題が一気に顕在化したと寺田親弘は述べている",
                "source": "週刊東洋経済 2022年3月26日号「トップに直撃 Sansan 社長 寺田親弘」",
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            [
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                "fact": "名刺データ化枚数は2020年5月11日週の前年同期比-65.1%を底として6月26日週には-13.6%まで回復した",
                "source": "Sansan「2020年5月期 通期決算において高い関心が予想される事項」（2020年7月14日）",
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                "fact": "「Sansan」の基本料金プランは年間のデータ化枚数すなわち年間の利用料金を定める契約であり、旧料金プランは利用者数に応じて年間料金が決まるため、短期的な名刺交換枚数の変動に大きな影響は受けない仕組みだと同社は説明している",
                "source": "Sansan「2020年5月期 通期決算において高い関心が予想される事項」（2020年7月14日）",
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              {
                "fact": "Bill Oneはサービス開始後1年半で年間経常収益10億円を見込み、SaaSとして日本最速の立ち上がりを見せたと寺田親弘は述べている",
                "source": "週刊東洋経済 2022年3月26日号「トップに直撃 Sansan 社長 寺田親弘」",
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                "source": "週刊東洋経済 2022年3月26日号「トップに直撃 Sansan 社長 寺田親弘」",
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              {
                "fact": "2022年1月にAI契約データベース「Contract One」の提供を開始した",
                "source": "Sansan 有価証券報告書 第18期（2025年5月期）【沿革】",
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        {
          "title": "名刺管理の看板を外し、稼いだ金を二つ目の事業へ移す",
          "text": "2022年、Sansan事業のタグラインを「営業を強くするデータベース」へ改めた。製品の説明から「名刺管理」という語が消えたのは創業以来はじめてである。同年6月には帝国データバンクとの連携により100万件を超える企業情報を載せ、名刺のほかメールの署名や問い合わせフォームからの情報も接点として登録できるようにした。接点のない企業まで検索できるようになり、社内の誰かが接触していた事実を掘り当てる使い方に広がっている。看板を外せたのは占有率があったからでもある。法人向け名刺管理でのシェアは83%、契約件数は2021年11月末で8,186件に達していた。\n\n二つ目の事業にも、名刺で通った道をもう一度通っている。連結の営業利益は2020年5月期の7億5,727万円から2023年5月期の1億9,900万円まで落ち込んだ。「Bill One」へ広告と人員を集中させた時期で、2021年5月期第4四半期だけで広告宣伝費が前年同期比178.9%増、額にして5億6,500万円増えた。主力の収益力が落ちたわけではない。「Sansan」単体の営業利益率は2022年5月期に51.0%、翌期の調整後営業利益率は56.0%だった。全社の利益は、稼いだ側から次の事業へ移し替えた分だけ薄く見えていた。\n\n創業期との違いは二つある。支える既存事業がすでに黒字だったこと、そして投資の期間中に新たな株式を発行せずに済んだことである。2013年からの5年間は増資を重ねて100億円を費用に充てたが、「Bill One」に投じたのは上場時に得た資金と主力事業が稼いだ現金だった。同じ順序を二度繰り返しながら、二度目は資本の希薄化を伴っていない。買収も同じ時期に続く。2020年8月に書き起こしのログミー、2023年6月に自然言語処理の言語理解研究所を子会社にし、2023年4月にフィリピン、2024年4月にタイへ拠点を置いた。いずれも読み取りと解析の工程を補う技術と人手を取りに行く買い方である。2023年3月に子会社としたクリエイティブサーベイだけは性格が違い、オンラインアンケートによって顧客の声を集める道具だった。",
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          "factBasis": [
            [
              {
                "fact": "2022年にSansan事業のコンセプトを「営業を強くするデータベース」へ刷新し、タグラインに「名刺管理」が入らないのは創業以来初めてだと寺田親弘は述べている",
                "source": "週刊東洋経済 2022年3月26日号「トップに直撃 Sansan 社長 寺田親弘」",
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              {
                "fact": "2022年6月にクラウド名刺管理サービスから営業DXサービスへプロダクトを刷新し、帝国データバンクとの連携で接点のない企業情報も閲覧可能とし、メールの署名情報や問い合わせフォームの情報も接点情報として登録できるようにした",
                "source": "Sansan「2022年5月期 通期決算において高い関心が予想される事項」（2022年7月14日）",
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              {
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                "source": "週刊東洋経済 2022年3月26日号「トップに直撃 Sansan 社長 寺田親弘」",
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                "genbun": "同年6月には帝国データバンクとの連携により100万件を超える企業情報を載せ、名刺のほかメールの署名や問い合わせフォームからの情報も接点として登録できるようにした。"
              },
              {
                "fact": "法人向け名刺管理サービスの業界シェアは83%、Sansan事業の契約件数は2021年11月末で8,186件",
                "source": "週刊東洋経済 2022年3月26日号「トップに直撃 Sansan 社長 寺田親弘」",
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            [
              {
                "fact": "2021年5月期第4四半期の連結広告宣伝費はBill One等への投資により前年同期比565百万円（178.9%）増加した",
                "source": "Sansan「2021年5月期 通期決算において高い関心が予想される事項」（2021年7月14日）",
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              },
              {
                "fact": "2022年5月期は「セグメント営業利益のうち『Sansan』だけの通期での営業利益率は51.0%（前年同期比9.1pt増）」、2023年5月期は「セグメント調整後営業利益のうち通期における『Sansan』だけの調整後営業利益率は56.0%（前年同期比4.9pt改善）」と開示されている。前者は営業利益率、後者は調整後営業利益率で指標名が異なる",
                "source": "Sansan「2023年5月期 通期決算において高い関心が予想される事項」（2023年7月13日）",
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                "genbun": "「Sansan」単体の営業利益率は2022年5月期に51.0%、翌期の調整後営業利益率は56.0%だった。"
              }
            ],
            [
              {
                "fact": "2020年8月にログミー、2023年3月にクリエイティブサーベイ（現ナインアウト）、2023年6月に言語理解研究所を子会社化した",
                "source": "Sansan 有価証券報告書 第18期（2025年5月期）【沿革】",
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                "source": "Sansan「2021年5月期 通期決算において高い関心が予想される事項」（2021年7月14日）",
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                "genbun": "2023年3月に子会社としたクリエイティブサーベイだけは性格が違い、オンラインアンケートによって顧客の声を集める道具だった。"
              },
              {
                "fact": "2023年4月にフィリピンへSansan Global Development Center, Inc.、2024年4月にタイへSansan Global (Thailand) Co., Ltd.を設立した",
                "source": "Sansan 有価証券報告書 第18期（2025年5月期）【沿革】",
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            ]
          ]
        },
        {
          "title": "最大のリスクはAIだと、当の経営者が名指ししている",
          "text": "2025年5月期の連結売上高は432億200万円、営業利益28億円だった。2015年5月期の売上19億6,362万円から10年で22倍になっている。従業員は2018年5月期の402人から2,235人へ増え、平均年齢31.7歳、平均勤続年数3.1年という構成である。2012年の開始から損失を出し続けたEight事業も、この間に採算へ乗った。全社費用を配賦する前のセグメント調整後営業利益では2024年5月期に3億1,400万円で初めて通期黒字となり、配賦後のセグメント利益でも2025年5月期に6,300万円の黒字を計上している。開始から12年かかった。\n\n同じ期に、進めていた提携が一つ切れている。社内向けコミュニケーションサービスのUnipos株式会社との資本業務提携を2025年5月に解消し、株式売却契約損失引当金繰入額23億100万円を特別損失に計上した。2022年3月の時点で寺田氏が、いずれ親和性は高まると期待していると語っていた相手である。続く2026年5月期には、人の増やし方そのものが変わった。AI活用を前提とした組織開発に取り組んだ結果として採用人数の抑制が進み、調整後の売上高販管費率は前年同期比6.2ポイント低下している。同じ期にログミーの株式を譲渡し、2027年5月期には年間5.0円の配当予想を初めて示した。赤字を掘ると決めてから13年で、株主へ現金を返す側に回っている。\n\n同社の強みは、企業同士の接点がアナログで残ることを前提にしている。寺田氏自身、出会いの約3割はコロナ後も恒久的にオンラインへ移り、名刺の使用頻度は下がると2022年に述べていた。2025年10月の説明会では、最大のリスクを問われて競争ではなくAIを挙げ、将来AIが「Sansan」を飲み込み、そのインターフェースが無意味になるという見方をする人も出てくるかもしれないと自ら口にしている。市場の評価もまだ定まらない。前期・今期・来期と3期連続の営業増益が見込まれながら直近株価が年初を下回る銘柄として、2026年6月時点で同社が首位に挙がっている。読み取るべき紙の枚数に依らない収益をどこまで作れるかが、次の10年の論点である。",
          "references": [],
          "quotes": [
            {
              "speaker": "寺田親弘",
              "role": "2025年10月、IR Day での質疑応答",
              "date": "2025-10-30",
              "text": "ソフトウエア企業全般に言えることですが、AIは脅威であると同時に大きな機会でもあります。私たちにとっては、AIを脅威ではなくチャンスとして活かす方向で取り組んでいます。その理由は、データがあるからです。データを持たない企業にとって、AIは単なる汎用的なツールにすぎませんが、自社固有のデータを持つ企業にとっては、AIは非常に強力で実用的な武器になります。\nとはいえ、AIが今後どのように進化していくかは誰にも予測できません。将来的にはAIが「Sansan」を飲み込んでしまう、つまり「Sansan」のインターフェースが無意味になるというような見方をする人も出てくるかもしれません。私はそうは考えていませんが、AIの進歩によってあらゆることが起こり得るのは事実であるため、機会であると同時に潜在的な脅威としても捉えて、対応していきたいと考えています。",
              "source": "Sansan IR Day 2025 質疑応答（2025年10月30日）",
              "paragraph": 4
            }
          ],
          "factBasis": [
            [
              {
                "fact": "Eight事業の黒字化年が二つあるのは全社費用の配賦前か配賦後かの差である。2024年5月期決算説明資料では全社費用を調整額として一括控除する区分（配賦前）のセグメント調整後営業利益がEight事業314百万円となり「初めて通期での黒字化を達成」と説明された（前期2023年5月期は-170百万円）。一方、全社費用を配賦する区分に改めた2025年5月期決算説明資料では、2024年5月期のEight事業が-462百万円へ遡及して赤字に修正され、黒字化は2025年5月期の63百万円となっている",
                "source": "Sansan「2025年5月期 通期決算説明資料」（2025年7月14日）",
                "url": null,
                "genbun": "全社費用を配賦する前のセグメント調整後営業利益では2024年5月期に3億1,400万円で初めて通期黒字となり、配賦後のセグメント利益でも2025年5月期に6,300万円の黒字を計上している。"
              },
              {
                "fact": "調整後営業利益は「営業利益＋株式報酬関連費用＋企業結合に伴い生じた費用（のれん償却額及び無形固定資産の償却費）」と同社が定義している",
                "source": "Sansan「2025年5月期 通期決算説明資料」（2025年7月14日）",
                "url": null,
                "genbun": ""
              }
            ],
            [
              {
                "fact": "2025年5月22日公表の「Unipos株式会社に係る優先株式の追加取得及び資本業務提携の解消並びに投資有価証券の譲渡に伴う損失（特別損失）の計上に関するお知らせ」に基づき、2025年5月期第4四半期に株式売却契約損失引当金繰入額2,301百万円を特別損失として計上した",
                "source": "Sansan「2025年5月期 通期決算において高い関心が予想される事項」（2025年7月14日）",
                "url": null,
                "genbun": ""
              },
              {
                "fact": "2022年3月時点で寺田親弘はUnipos社について企業内の交流も重要でありツールとして親和性があるとしたうえで「いずれ（両社の）親和性は高まると期待している」と述べていた",
                "source": "週刊東洋経済 2022年3月26日号「トップに直撃 Sansan 社長 寺田親弘」",
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              },
              {
                "fact": "2026年5月期はAI活用を前提とした組織開発により採用人数の抑制が進み、調整後の売上高販管費率が前年同期比6.2pt低下した",
                "source": "Sansan「2026年5月期 通期決算において高い関心が予想される事項」（2026年7月13日）",
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              },
              {
                "fact": "2026年5月期に連結子会社ログミー株式会社の株式譲渡に伴う特別利益1,436百万円を計上し、2027年5月期の配当予想を年間5.0円とした",
                "source": "Sansan「2026年5月期 通期決算において高い関心が予想される事項」（2026年7月13日）",
                "url": null,
                "genbun": ""
              }
            ],
            [
              {
                "fact": "ビジネスの出会いの約3割はコロナ禍が終わった後でも恒久的にオンラインへ移行し、名刺の使用頻度も下がるだろうと寺田親弘は述べている",
                "source": "週刊東洋経済 2022年3月26日号「トップに直撃 Sansan 社長 寺田親弘」",
                "url": null,
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              },
              {
                "fact": "2025年10月のIR Dayで寺田親弘は最大のリスクをAIと述べ、将来AIが「Sansan」を飲み込みインターフェースが無意味になるという見方をする人も出てくるかもしれないと語った",
                "source": "Sansan IR Day 2025 質疑応答（2025年10月30日）",
                "url": null,
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              },
              {
                "fact": "2026年6月時点で前期・今期・来期が3期連続営業増益の見込みでありながら直近株価が年初より下がっている銘柄の1位がSansanだった",
                "source": "週刊東洋経済 2026年6月13日号「四季報超先取りランキング4 高成長なのに株価は低迷『有望』出遅れ50」",
                "url": null,
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            ]
          ]
        }
      ]
    }
  ],
  "summary": {
    "title": "サマリー",
    "text": "",
    "qa": [
      {
        "q": "なぜ2007年に、商社を辞めた寺田親弘氏は名刺を事業の題材に選んだのか",
        "a": "名刺は毎年大量にやり取りされながら、受け取った個人の引き出しに溜まるだけで会社の資産にならない。社内の誰がいつ誰と会ったのかも分からず、営業の接点は属人的に消えていく。Sansanはこの不便を事業にした会社である。寺田親弘氏は三井物産の情報産業部門に籍を置き、米国でベンチャー企業の日本向け事業展開を支援したのち、2007年6月に東京都新宿区市谷田町で三三株式会社を設立した。世界に100億枚あるといわれる名刺のデータベース化に、事業の奥行きを見込んでいる。",
        "factBasis": [
          {
            "fact": "2007年6月、名刺管理サービスを提供する目的で東京都新宿区市谷田町に三三株式会社（現Sansan株式会社）を設立した",
            "source": "Sansan 有価証券報告書 第18期（2025年5月期）【沿革】",
            "url": null,
            "genbun": "寺田親弘氏は三井物産の情報産業部門に籍を置き、米国でベンチャー企業の日本向け事業展開を支援したのち、2007年6月に東京都新宿区市谷田町で三三株式会社を設立した。"
          },
          {
            "fact": "寺田親弘は1976年生まれ、1999年に三井物産へ入社し、情報産業部門への配属後に米国でベンチャー企業の日本向けビジネス展開支援に従事、帰国後に社内ベンチャー立ち上げなどを経て2007年にSansanを創業したと略歴に記されている",
            "source": "週刊東洋経済 2022年3月26日号「トップに直撃 Sansan 社長 寺田親弘」",
            "url": null,
            "genbun": "寺田親弘氏は三井物産の情報産業部門に籍を置き、米国でベンチャー企業の日本向け事業展開を支援したのち、2007年6月に東京都新宿区市谷田町で三三株式会社を設立した。"
          },
          {
            "fact": "世界で100億枚あるといわれる名刺をデータベース化することに奥行きの広さを感じたと寺田親弘は述べている",
            "source": "週刊東洋経済 2019年8月24日号「すごいベンチャー100 キーパーソンに直撃！」",
            "url": null,
            "genbun": "世界に100億枚あるといわれる名刺のデータベース化に、事業の奥行きを見込んでいる。"
          }
        ]
      },
      {
        "q": "なぜ2013年に、黒字を出せていた会社が赤字を掘る経営へ転じたのか",
        "a": "手元資金で堅く運転すれば潰れはしないが、名刺という商習慣そのものを動かす規模には届かない。創業から6年、外部から集めた資金は5,000万円にとどまり、数字は積み上がっても扱う範囲はニッチのままだった。寺田親弘社長は2010年ごろ自社を「しょぼいな」と評し、投資して赤字でも顧客を取りに行くと決めている。2013年4月の約5億円を皮切りに5年で約100億円を集め、同年8月にはテレビCMを始めて、名刺管理という区分そのものを世に知らせた。",
        "factBasis": [
          {
            "fact": "「創業から6年は5000万円しか調達していなかったが、その後は100億円を調達した」と寺田親弘は述べている",
            "source": "週刊東洋経済 2019年8月24日号「すごいベンチャー100 キーパーソンに直撃！」",
            "url": null,
            "genbun": "創業から6年、外部から集めた資金は5,000万円にとどまり、数字は積み上がっても扱う範囲はニッチのままだった。"
          },
          {
            "fact": "2010年ごろ「しょぼいな」と感じ、投資して赤字でも顧客を取りに行こうと決めたと寺田親弘は述べている",
            "source": "週刊東洋経済 2019年8月24日号「すごいベンチャー100 キーパーソンに直撃！」",
            "url": null,
            "genbun": "寺田親弘社長は2010年ごろ自社を「しょぼいな」と評し、投資して赤字でも顧客を取りに行くと決めている。"
          },
          {
            "fact": "2013年4月に約5億円を第三者割当増資で調達し、同年8月にテレビCM第1弾「面識アリ」篇の放送を開始した",
            "source": "Sansan 有価証券報告書 第18期（2025年5月期）【沿革】",
            "url": null,
            "genbun": "2013年4月の約5億円を皮切りに5年で約100億円を集め、同年8月にはテレビCMを始めて、名刺管理という区分そのものを世に知らせた。"
          },
          {
            "fact": "13年ごろから大型の資金調達を始め「5年で約100億円を集めた」と報じられている。有報【沿革】の内訳は2013年4月約5億円・2014年5月約14億円・2016年1月約20億円・2017年7月約42億円・2018年12月約30億円（計約111億円、2013年4月起算で約5年8か月）",
            "source": "週刊東洋経済 2019年9月14日号「『会社四季報』ルーキー登場【4443】Sansan」",
            "url": null,
            "genbun": "2013年4月の約5億円を皮切りに5年で約100億円を集め、同年8月にはテレビCMを始めて、名刺管理という区分そのものを世に知らせた。"
          }
        ]
      },
      {
        "q": "なぜ2020年に、名刺の会社が請求書という別の紙へ広げたのか",
        "a": "名刺で作ったのは、紙を読み取って構造化し、人手とAIの併用で精度を担保する工程であって、対象が名刺である必然性はない。請求書も契約書も企業同士の接点から生まれる紙であり、同じ工程で扱える。2020年5月に請求書の「Bill One」、2022年1月に契約書の「Contract One」を始めた。原資の出どころも変わっている。2013年は増資を重ねて費用に充てたが、二本目に投じたのは上場時に得た資金と主力事業が稼いだ現金であり、新たな株式発行に頼らず次の市場を作る循環へ移った。",
        "factBasis": [
          {
            "fact": "まず人力で精度が担保されたデータを作成し、一定程度蓄積された段階でAIエンジンにかけて自動化するプロセスで開発を行った、AIでも精度100%でデータ化できるわけではないと寺田親弘は述べている",
            "source": "週刊東洋経済 2022年3月26日号「トップに直撃 Sansan 社長 寺田親弘」",
            "url": null,
            "genbun": "名刺で作ったのは、紙を読み取って構造化し、人手とAIの併用で精度を担保する工程であって、対象が名刺である必然性はない。"
          },
          {
            "fact": "名刺と同様に請求書・契約書も出会いの結果としてもたらされる分野であり、アナログとデジタルのどちらでも対応可能な点が自社のユニークさだと寺田親弘は述べている",
            "source": "週刊東洋経済 2022年3月26日号「トップに直撃 Sansan 社長 寺田親弘」",
            "url": null,
            "genbun": "請求書も契約書も企業同士の接点から生まれる紙であり、同じ工程で扱える。"
          },
          {
            "fact": "2020年5月に経理DXサービス「Bill One」、2022年1月にAI契約データベース「Contract One」の提供を開始した",
            "source": "Sansan 有価証券報告書 第18期（2025年5月期）【沿革】",
            "url": null,
            "genbun": "2020年5月に請求書の「Bill One」、2022年1月に契約書の「Contract One」を始めた。"
          }
        ]
      }
    ]
  }
}
