{"title":"ワークスアプリケーションズの歴史概略","sections":[{"start_year":1996,"end_year":2004,"main_title":"カスタマイズを不要にするという製品設計の選択","subsections":[{"title":"埼玉県与野市で始まった三人の共同創業","text":"1996年7月、埼玉県与野市（現さいたま市）鈴谷の一室に株式会社ワークスアプリケーションズが設立された。目的は人事・給与パッケージソフト「COMPANY」の開発・販売・サポートと定められ、代表取締役社長には石川芳郎氏が就いた。牧野正幸氏が取締役副社長として加わったのは同年10月、阿部孝司氏が取締役に就いたのは12月で、三人が役員として揃うまでには半年を要した。石川氏と阿部氏は1961年、牧野氏は1963年の生まれであり、いずれもソフトウェア会社の生え抜きではない。2001年9月には牧野氏が代表取締役最高経営責任者、阿部氏が代表取締役最高執行責任者、石川氏が代表取締役最高技術責任者に就き、三人の代表取締役が並ぶ体制へ移った。本社は1998年2月に東京都港区三田へ移り、2004年3月には港区赤坂のアーク森ビルへ移った。\n\n設立前に経営コンサルタントを務めた阿部孝司氏は、報告書を提出すれば終わる仕事に「本当に企業に役立っているのか、疑問に感じる」（週刊東洋経済 2012/5/2）ものを抱え、一人で担当できる企業数の限界にも突き当たっていた。日本企業全体の効率を引き上げる手立てを探すうちに行き着いたのが、全要素生産性の日米差である。日本が得意とする製造業でも2倍、サービス業では10倍以上の開きがあり、阿部氏はその原因を情報技術、なかでもパッケージシステムの普及率の低さに求めた。稼働に至らないまま廃棄される数億円規模のシステムは業界に珍しくなく、そうした投資の損失が世界で年50兆円、うち2割が日本で生じているとされる。当時の日本の法人税収と同規模の金額が、動かないシステムへ消えていた計算になる。\n\n選んだ市場は大企業の人事・給与で、有価証券報告書はこの領域を「他社との差別化が不要な非競争領域」と位置づけた。製品に課した条件は三つあり、日本独自の業務と文化を網羅すること、個別のソフトウエアカスタマイズが不要であること、高い投資利益率を実現することが並ぶ。1996年9月に「COMPANY」人事・給与（HRシリーズ）を発売し、2001年4月にはWebサービスを加え、人事関連製品分野では民間調査会社の統計で国内シェア首位との結果を得た。海外のパッケージメーカーが日本独特の商習慣を例外処理としてカスタマイズの対象にしたのに対し、同社は例外処理のほうを標準機能へ抱え込む設計を採った。2004年8月には操作・運用管理・導入に必要な知識と技能を体系化した認定資格制度も設けた。","references":[{"title":"有価証券報告書 第10期〜第14期（2006年9月〜2010年9月提出）","year":null,"month":null,"date":null,"url":null,"quotes":[]},{"title":"週刊東洋経済 2012年5月2日号「楠木建の戦略ストーリー対談 楠木建×阿部孝司・ワークスアプリケーションズCOO」","year":null,"month":null,"date":null,"url":null,"quotes":[]},{"title":"週刊東洋経済 2008年3月8日号「特集 『地頭力』はこう鍛える」","year":null,"month":null,"date":null,"url":null,"quotes":[]},{"title":"週刊東洋経済 2004年11月20日号「The Talk 牧野正幸」","year":null,"month":null,"date":null,"url":null,"quotes":[]},{"title":"会社公式サイト（沿革・会社概要）","year":null,"month":null,"date":null,"url":null,"quotes":[]}]},{"title":"分業しないという選択が新卒採用を呼んだ","text":"同社は販売代理店も下請けの開発部隊も置かず、顧客と要件を詰める工程から実際の開発までを同じ社員に担当させた。阿部氏はその理由を分業の副作用に置く。設計を描いた者より実装する者の力量が劣れば、作り込みの部分で妥協してしまう（週刊東洋経済 2012/5/2）というのがその説明である。業界の通例は顧客の声を聞く工程に最も優秀な人材を充て、ソフトの作り込みは単価の安い技術者へ任せる分業にあり、同社はこれを採らなかった。バージョンアップの扱いも異なり、法律や税の改正、商習慣の変化、社内制度の変更、パッケージ自体の基盤技術の刷新に対して無償で対応し、一定の保守費用以外に追加費用を求めなかった。\n\nこの作り方は中途採用と噛み合わない。分業に慣れた技術者には設計の段階で妥協する癖が付いており、転職者が同社のやり方に慣れるまでには手間がかかる（週刊東洋経済 2012/5/2）。そこで新卒採用者を徹底して教育する方針を採った。評価の基準も業界の通例とは異なり、営業であっても売上高の大きい社員ではなく、最も深く考えた社員を上位に置いた。競合が同じ方式を採らない理由について阿部氏は、顧客の要望ではなく欲求の本質を自分の頭で考える社員を育てるには多大な労力がかかり、それを担える人間の教育が難しいと答えた。1999年4月にはプロフェッショナル養成特待生制度、後のテクノロジスト養成特待生制度を始め、東京都港区芝に研修室を新設した。","references":[{"title":"有価証券報告書 第10期〜第14期（2006年9月〜2010年9月提出）","year":null,"month":null,"date":null,"url":null,"quotes":[]},{"title":"週刊東洋経済 2012年5月2日号「楠木建の戦略ストーリー対談 楠木建×阿部孝司・ワークスアプリケーションズCOO」","year":null,"month":null,"date":null,"url":null,"quotes":[]},{"title":"週刊東洋経済 2008年3月8日号「特集 『地頭力』はこう鍛える」","year":null,"month":null,"date":null,"url":null,"quotes":[]},{"title":"週刊東洋経済 2004年11月20日号「The Talk 牧野正幸」","year":null,"month":null,"date":null,"url":null,"quotes":[]},{"title":"会社公式サイト（沿革・会社概要）","year":null,"month":null,"date":null,"url":null,"quotes":[]}]},{"title":"インターンシップという選抜装置と株式公開","text":"2002年8月に始まった「問題解決能力発掘インターンシップ」は、学生へ実務に近い課題を解かせ、成績上位者に入社資格を与える方式である。規模は年を追って膨らみ、2008年には毎年1,800人の学生を受け入れた。同じ年度の連結従業員は1,398人であり、受け入れた学生のほうが社員より多い。就職活動を扱う特集では同社のインターンシップ風景が繰り返し取り上げられ、2010年の働きがいのある会社調査では第1位に挙げられた。牧野氏は2004年の誌上で、この仕組みを高校生まで広げる構想を語った。開始した2002年6月期の従業員は266名である。\n\n1997年6月期の売上高は1億1,600万円、当期純利益900万円、従業員11名にすぎない。それが2001年6月期には売上高20億円・従業員202名、2004年6月期には連結売上高70億1,300万円・連結従業員539名へ達した。株式は2001年12月に日本証券業協会へ店頭登録し、2004年12月には登録を取り消したうえでジャスダック証券取引所へ上場した。2010年4月のジャスダック証券取引所と大阪証券取引所の合併に伴い、大阪証券取引所JASDAQ市場へ移った。販路では2002年1月に大塚商会と業務提携し、開発支援では2002年12月にシステム技術センター、2003年3月にエイアイエムコンサルティングと資本提携を結んだ。","references":[{"title":"有価証券報告書 第10期〜第14期（2006年9月〜2010年9月提出）","year":null,"month":null,"date":null,"url":null,"quotes":[]},{"title":"週刊東洋経済 2012年5月2日号「楠木建の戦略ストーリー対談 楠木建×阿部孝司・ワークスアプリケーションズCOO」","year":null,"month":null,"date":null,"url":null,"quotes":[]},{"title":"週刊東洋経済 2008年3月8日号「特集 『地頭力』はこう鍛える」","year":null,"month":null,"date":null,"url":null,"quotes":[]},{"title":"週刊東洋経済 2004年11月20日号「The Talk 牧野正幸」","year":null,"month":null,"date":null,"url":null,"quotes":[]},{"title":"会社公式サイト（沿革・会社概要）","year":null,"month":null,"date":null,"url":null,"quotes":[]}]}]},{"start_year":2004,"end_year":2010,"main_title":"人事から会計・サプライチェーンへ製品を広げる","subsections":[{"title":"人事の設計思想を会計と調達へ移す作業","text":"上場を挟んだ数年で、同社は製品の範囲を人事の外へ広げた。2004年12月に会計シリーズ、2005年6月に経営管理と資産管理、同年12月に資金管理、2007年1月に顧客管理、2008年1月に認証管理、同年6月に購買管理、2009年4月にサプライチェーン管理、2010年3月に電子商取引と、ほぼ毎年のように系列を足した。有価証券報告書は会計分野で国内シェア2位を得たと記し、会計シリーズが数年のうちに人事シリーズへ比肩する収益源になる見込みだとも書いた。海外へは2004年8月に中国版の開発・販売を目的とする現地法人を設けた。\n\n拡張は買収と資本提携を伴った。2003年のシステム技術センター、現在のワークスプロダクツを皮切りに、エイアイエムコンサルティング、アイコテクノロジー、アリエル・ネットワーク、ダイナシステムを子会社へ収め、2010年6月末には子会社9社と関連会社8社を抱えた。連結売上高は2004年6月期の70億1,300万円から2010年6月期の209億8,800万円へ、連結従業員は539名から2,216名へ増えた。この6年で売上高は3.0倍、人員は4.1倍となる。自己資本比率は2006年6月期の73.1%から2010年6月期の58.4%へ下がった。","references":[{"title":"有価証券報告書 第10期〜第14期（2006年9月〜2010年9月提出）","year":null,"month":null,"date":null,"url":null,"quotes":[]},{"title":"週刊東洋経済 2006年12月9日号「特集 落ちる中間層」","year":null,"month":null,"date":null,"url":null,"quotes":[]},{"title":"NIKKEIリスキリング「ワークス創業以来の危機 上場廃止を選ばせた『初心』」","year":null,"month":null,"date":null,"url":null,"quotes":[]}]},{"title":"上場を続けることの費用が見えてくる","text":"連結経常利益は2008年6月期の34億3,700万円を頂点として、翌2009年6月期は10億3,100万円へ落ちた。当期純利益も19億9,700万円から2億2,900万円へ減った。売上高は201億4,000万円から208億2,600万円へ微増しており、減益の原因は売上ではなく費用の側にある。営業活動によるキャッシュ・フローは16億7,600万円の流出に転じ、前期の29億4,600万円の流入から反転した。連結従業員は1,398名から1,758名へ増え、自己資本利益率は13.8%から1.6%へ下がった。純資産額は155億2,800万円から133億5,700万円へ減り、総資産は225億500万円から221億700万円となった。\n\n2010年6月末の大株主は石川氏が11.49%で筆頭に立ち、日本トラスティ・サービス信託銀行9.82%、日本マスタートラスト信託銀行9.77%と続く。牧野氏は6.11%、阿部氏は5.75%を保有し、創業三人の合計は23.35%で、事業会社の親会社は存在しない。上位10名の合計は60.49%だった。牧野氏は2006年の誌上で「説明責任こそ経営の要」（週刊東洋経済 2006/12/9）と述べ、日本のベンチャーでプロ経営者はまだ1割ほどだとも語った。同社は単元株式制度を採らず、2010年6月期は個別の経営成績が当期純損失となったものの、1株当たり90円の期末配当を据え置いた。\n\n牧野氏は後年、上場の継続と開発方針が両立しなかったと述懐した。上場してからの7年から8年は売上高も利益も伸ばし続ける必要があり、利益を求める投資家に応えるには「人員の採用を抑え、開発費も抑えざるを得ません」（NIKKEIリスキリング）という状態に置かれた。頭にあったのは限界という二文字で、これ以上の上場維持は無理だという判断に至ったとも語った。上場から非公開化までの期間は6年6か月だった。事業年度別の最高株価は第10期の15万8,000円から第14期の7万4,000円へ下がり、第14期の最低株価は3万7,950円である。のちの公開買付価格5万5,000円は、この範囲の内側にあたる。","references":[{"title":"有価証券報告書 第10期〜第14期（2006年9月〜2010年9月提出）","year":null,"month":null,"date":null,"url":null,"quotes":[]},{"title":"週刊東洋経済 2006年12月9日号「特集 落ちる中間層」","year":null,"month":null,"date":null,"url":null,"quotes":[]},{"title":"NIKKEIリスキリング「ワークス創業以来の危機 上場廃止を選ばせた『初心』」","year":null,"month":null,"date":null,"url":null,"quotes":[]}]}]},{"start_year":2011,"end_year":2018,"main_title":"市場を降りて製品の作り直しに賭けた七年間","subsections":[{"title":"経営陣による買収で市場を降りる決断","text":"2011年1月31日、経営陣による買収が公表された。公開買付者はWPKホールディングス、買付価格は普通株式1株5万5,000円で、前営業日の終値に34.15%のプレミアムを乗せた水準にある。新株予約権は1個1円、買付代金は最大255億円、買付期間は2月1日から3月15日までの30営業日と定められた。牧野氏ら経営陣はWPKホールディングスの株主となったうえで、取締役会として買付に賛同し、株主への応募推奨を決議した。買付は成立し、同社株式は2011年6月に大阪証券取引所JASDAQ市場での上場を廃止した。非公開化の狙いには、人材の獲得と研究開発への長期投資に加え、企業買収や事業分割、本社と子会社の海外移転を視野に入れた意思決定の迅速化が挙がった。\n\n2011年6月期の連結売上高は231億円、当期純利益は12億6,000万円の黒字で、翌2012年5月に阿部氏が誌上で語った売上高も約240億円である。同じ対談で楠木建氏は「日本の大企業の3割が導入するほど好評」（週刊東洋経済 2012/5/2）と述べた。顧客のなかには10年以上「COMPANY」を使い続ける企業が複数あり、阿部氏は導入企業がコスト削減に加えて業務改善に利点を感じていると答えた。ただし官公庁の入札はパッケージを選ぶ方式になっておらず、相手の仕様に合わせた受託の形にならざるを得ないとも語った。","references":[{"title":"M&A Online「ワークスアプリケーションズ、MBOにより非公開化へ」（2011年1月31日）","year":null,"month":null,"date":null,"url":null,"quotes":[]},{"title":"IT Leaders「ワークスAPが噂の次世代ERP『HUE』を発表」（2014年10月）／「ワークスAP『HUE』の開発費は300億円、100ミリ秒のレスポンスにこだわる」","year":null,"month":null,"date":null,"url":null,"quotes":[]},{"title":"日経クロステック「経理や購買システムの刷新が頓挫、ワークスアプリケーションズとの係争続く」（2020年4月24日）","year":null,"month":null,"date":null,"url":null,"quotes":[]},{"title":"古河電気工業「訴訟の提起に関するお知らせ」（2018年11月6日）","year":null,"month":null,"date":null,"url":null,"quotes":[]},{"title":"官報決算公告 第22期","year":null,"month":null,"date":null,"url":null,"quotes":[]}]},{"title":"製品の作り直しと人員三倍化の同時進行","text":"2014年4月、次世代型の大手企業向けERP「HUE」のコンセプトを公表した。同年10月のCOMPANYForum 2014では製品化の成功を宣言し、報じられた開発費は300億円規模で、応答速度は100ミリ秒を目標に置いた。提供開始は2015年12月である。2017年2月にはワークス徳島人工知能NLP研究所を開いた。連結従業員は2010年6月期の2,216名から2013年6月期2,855名、2016年6月期5,631名、2017年6月期7,559名へ増え、7年で3.4倍となる。\n\n売上高は2011年6月期の231億円から2017年6月期の446億円へ、6年で1.9倍になった。しかし当期純損益はこの間ほとんどが赤字である。2012年6月期に40億8,000万円の損失を計上し、2013年6月期は38億1,000万円、2014年6月期は51億円と損失が続いた。2015年6月期に19億9,000万円の黒字を挟んだのち、2017年6月期はふたたび16億8,000万円の損失を出しており、6期のうち5期が当期純損失である。売上高は2015年6月期に365億円、2016年6月期に407億円と伸びており、増収と赤字が同じ期に並んだ。","references":[{"title":"M&A Online「ワークスアプリケーションズ、MBOにより非公開化へ」（2011年1月31日）","year":null,"month":null,"date":null,"url":null,"quotes":[]},{"title":"IT Leaders「ワークスAPが噂の次世代ERP『HUE』を発表」（2014年10月）／「ワークスAP『HUE』の開発費は300億円、100ミリ秒のレスポンスにこだわる」","year":null,"month":null,"date":null,"url":null,"quotes":[]},{"title":"日経クロステック「経理や購買システムの刷新が頓挫、ワークスアプリケーションズとの係争続く」（2020年4月24日）","year":null,"month":null,"date":null,"url":null,"quotes":[]},{"title":"古河電気工業「訴訟の提起に関するお知らせ」（2018年11月6日）","year":null,"month":null,"date":null,"url":null,"quotes":[]},{"title":"官報決算公告 第22期","year":null,"month":null,"date":null,"url":null,"quotes":[]}]},{"title":"パッケージの完成責任をめぐる争い","text":"2017年6月26日、兼松エレクトロニクスが約14億3,080万円の損害賠償を求めて東京地方裁判所に提訴した。同社は、ワークスアプリケーションズの製品が完成した製品とは言い難く、プロジェクトの各フェーズにおいて不具合及び作業誤りに伴う手戻りが発生し、基幹システムの稼働に求められる最低限の機能実装も完了できなかったと主張した。2018年11月には古河電気工業グループが約50億円の賠償を求めて提訴した。2016年7月に始めた基幹系業務システムの刷新が、2018年8月という稼働予定に届かず頓挫したという主張である。\n\n古河電気工業との係争では三つの点が争われた。稼働時期については古河電工が2018年8月までの稼働を伝えたと主張し、ワークスアプリケーションズは古河電工が決めたもので合意していないと反論した。提案依頼書については、ワークスアプリケーションズが記載が簡素すぎて提案依頼書と呼べるものではなく、その文書を踏まえた機能の開発はできなかったとし、古河電工は後から詳細な別の文書を送ったと反論した。開発責任の範囲については、パッケージソフトは複数社へ提供することが前提であり「古河電工だけに向けた機能の開発は約束していない」（日経クロステック 2020/4/24）とワークスアプリケーションズが主張した。\n\n2018年6月期の単体決算は、売上高398億3,200万円に対して当期純損失179億5,700万円を計上した。利益剰余金は142億9,800万円の欠損に転じ、総資産は519億6,000万円である。連結従業員は前期に7,559名へ達し、HUEの開発費は300億円規模と報じられ、係争中の訴訟は2件あった。翌2019年6月期の単体売上高は260億2,800万円、当期純損失は351億3,500万円で、利益剰余金の欠損は494億3,400万円へ広がった。総資産も519億6,000万円から216億5,600万円へ減った。","references":[{"title":"M&A Online「ワークスアプリケーションズ、MBOにより非公開化へ」（2011年1月31日）","year":null,"month":null,"date":null,"url":null,"quotes":[]},{"title":"IT Leaders「ワークスAPが噂の次世代ERP『HUE』を発表」（2014年10月）／「ワークスAP『HUE』の開発費は300億円、100ミリ秒のレスポンスにこだわる」","year":null,"month":null,"date":null,"url":null,"quotes":[]},{"title":"日経クロステック「経理や購買システムの刷新が頓挫、ワークスアプリケーションズとの係争続く」（2020年4月24日）","year":null,"month":null,"date":null,"url":null,"quotes":[]},{"title":"古河電気工業「訴訟の提起に関するお知らせ」（2018年11月6日）","year":null,"month":null,"date":null,"url":null,"quotes":[]},{"title":"官報決算公告 第22期","year":null,"month":null,"date":null,"url":null,"quotes":[]}]}]},{"start_year":2019,"end_year":2026,"main_title":"主力事業を売り、残されたほうが立ち直るまで","subsections":[{"title":"主力事業の売却価格が二倍に跳ねるまで","text":"2019年に入って、牧野氏は会社を丸ごと引き取る買い手を国内外へ探した。金融機関の交渉担当者は「手元資金は今夏で枯渇しそう」（日経ビジネス 2019/6/24）と見ており、時間の余裕はない。海外企業と500億円から600億円の規模でまとまりかけた交渉は、春頃に頓挫した。そこで収益源であるHR事業だけを会社分割で切り出して売る方式へ切り替えると、複数の投資ファンドが手を挙げ、最後は海外大手ファンド同士の一騎打ちとなって価格が跳ね上がった。交渉関係者が年初に「買収総額が500億円いけば御の字」と語っていた案件は、約1,000億円で決着した。\n\n2019年6月21日に会社分割とHR事業の譲渡を公表し、8月1日付で新会社が事業を始めた。譲渡先はベインキャピタルで、承継会社の社名は株式会社Works Human Intelligenceとなる。承継されたのは主力の「COMPANY」シリーズと「HUE」シリーズの両方で、およそ1,100の企業グループが人事給与の仕組みとして採用した製品群である。新会社の社長には、1996年の設立時に代表取締役社長を務めた石川氏が就いた。同年10月、牧野氏が代表取締役CEOを退任し、後任には秦修氏が就いた。手元に残ったのは会計とサプライチェーンの製品群と、係争中の2件の訴訟だった。","references":[{"title":"日経ビジネス「ワークスアプリ、首の皮一枚から大逆転、HR事業売却へ」（2019年6月24日）","year":null,"month":null,"date":null,"url":null,"quotes":[]},{"title":"Works Human Intelligence「新会社Works Human Intelligence 事業開始のお知らせ」（2019年8月1日）","year":null,"month":null,"date":null,"url":null,"quotes":[]},{"title":"東洋経済オンライン「赤字事業だけ残った企業が見出した再建への道」（2023年）","year":null,"month":null,"date":null,"url":null,"quotes":[]},{"title":"週刊BCN+「主力のHRパッケージ事業を売却 会計や販売管理などで体制立て直し」（2019年7月6日）","year":null,"month":null,"date":null,"url":null,"quotes":[]},{"title":"官報決算公告 第23期〜第29期","year":null,"month":null,"date":null,"url":null,"quotes":[]},{"title":"会社公式サイト（沿革・会社概要）","year":null,"month":null,"date":null,"url":null,"quotes":[]}]},{"title":"赤字事業だけが残された会社の再建","text":"2020年6月期は事業譲渡益によって当期純利益650億800万円を計上し、利益剰余金は141億9,200万円の黒字へ戻った。この資金で200億円を超える借入金を全額返済した。2020年2月に会計分野の第1号案件、2021年4月にサプライチェーン分野の第1号案件を納め、2020年10月にはHUE Works Suiteを発表した。2022年6月期には係争中だった2件の訴訟が解決し、同年12月には建設業向けを手がけるワークスアプリケーションズ・フロンティアが経営陣による買収で独立した。2024年12月にはコーポレートブランドを刷新した。\n\n単体の売上高は2020年6月期の120億4,500万円から2022年6月期の19億300万円まで縮み、そこから2023年6月期48億6,400万円、2024年6月期93億4,500万円、2025年6月期111億2,900万円へ戻した。当期純利益は2024年6月期に6億900万円、2025年6月期に4億3,400万円で、事業譲渡益による2020年6月期を除けば分社後はじめての黒字となる。本社は赤坂のアーク森ビルから千代田区麹町へ移った。従業員数は2026年6月の時点で956名にとどまり、2017年6月期の7,559名の8分の1にあたる。事業内容にはERPパッケージの開発・販売に加え、SaaSサービスやITコンサルティングが並ぶ。同社は再上場を検討していると報じられている。","references":[{"title":"日経ビジネス「ワークスアプリ、首の皮一枚から大逆転、HR事業売却へ」（2019年6月24日）","year":null,"month":null,"date":null,"url":null,"quotes":[]},{"title":"Works Human Intelligence「新会社Works Human Intelligence 事業開始のお知らせ」（2019年8月1日）","year":null,"month":null,"date":null,"url":null,"quotes":[]},{"title":"東洋経済オンライン「赤字事業だけ残った企業が見出した再建への道」（2023年）","year":null,"month":null,"date":null,"url":null,"quotes":[]},{"title":"週刊BCN+「主力のHRパッケージ事業を売却 会計や販売管理などで体制立て直し」（2019年7月6日）","year":null,"month":null,"date":null,"url":null,"quotes":[]},{"title":"官報決算公告 第23期〜第29期","year":null,"month":null,"date":null,"url":null,"quotes":[]},{"title":"会社公式サイト（沿革・会社概要）","year":null,"month":null,"date":null,"url":null,"quotes":[]}]}]}],"summary":{"title":"サマリー","text":"","qa":[{"q":"なぜ1996年の創業時に人事・給与という「非競争領域」を選んだのか","a":"1996年に埼玉県与野市で設立されたワークスアプリケーションズは、大企業向けの人事・給与パッケージソフト「COMPANY」を最初の製品に選んだ。有価証券報告書はこの領域を「他社との差別化が不要な非競争領域」と位置づけた。競争の種にならない業務なら企業ごとに作り分ける理由がないのに、日本の大企業は海外製パッケージを買ったうえで大幅に作り替えていた。同社が製品に課した条件は、日本独自の業務と文化を網羅すること、個別のカスタマイズが不要であること、高い投資利益率を実現することの三つである。"},{"q":"なぜ2011年に黒字のまま上場を廃止したのか","a":"2011年1月31日、経営陣が参加するWPKホールディングスが1株5万5,000円で公開買付けを実施し、買付代金は最大255億円に上った。同年6月に上場を廃止した。直前の2011年6月期は連結売上高231億円・当期純利益12億6,000万円の黒字で、業績に追われた撤退ではない。牧野正幸氏は後年、利益を求める投資家に応えるためには「人員の採用を抑え、開発費も抑えざるを得ません」という状態に置かれたと述懐した。標準機能を厚くし続ける製品戦略と四半期ごとの利益要求が、同じ資源を奪い合っていた。"},{"q":"なぜ2019年に黒字の主力事業を売り、赤字事業を手元に残したのか","a":"2018年6月期に当期純損失179億5,700万円を計上し、利益剰余金は142億9,800万円の欠損に転じていた。2019年に牧野正幸氏は会社を丸ごと引き取る買い手を探したものの、交渉は春に頓挫した。収益源のHR事業と赤字事業と係争中の訴訟が、一つの束になっていたためである。そこで収益源だけを会社分割で切り出したところ、複数の投資ファンドが応札し、約1,000億円で決着した。譲渡益で200億円を超える借入金を全額返済し、残った会計・サプライチェーン事業は2024年6月期に黒字へ戻った。"}]},"auditVersion":2}