{
  "title": "マネーフォワードの歴史概略",
  "sections": [
    {
      "start_year": 2012,
      "end_year": 2016,
      "main_title": "個人の家計簿から出発し法人向けクラウド会計へ広げた創業からの5年",
      "subsections": [
        {
          "title": "マネックス証券から独立した辻庸介氏が始めたマネーブック",
          "text": "マネーフォワードは、2012年5月に東京都新宿区高田馬場でマネーブック株式会社として設立された。創業者の辻庸介氏は1976年生まれ、2001年に京都大学農学部を卒業してソニーに入社し、父と同じ経理畑に配属された。2004年に出資先のマネックス証券へ出向し、同社の留学制度第1号として米ペンシルベニア大学ウォートン校に学び、2011年にMBAを修了している。起業の動機について辻氏は「政府や金融機関が『貯蓄から投資へ』と盛んに言っていますが、日本人にとって投資までのハードルはまだ高いのが現状」と語り、投資の前段階にある家計の悩みを解こうとした。設立時の年齢は35歳で、すでに家庭も築いていた。\n\n経営者を志した原点は母方の祖父にあった。祖父はシャープの2代目社長で中興の祖といわれた佐伯旭氏で、辻氏は月に一度の親戚の集まりで祖父が配る手書きの経済リポートを聞いて育った。アジアの工場で働く従業員の写真を見せながら「貧しい地域に雇用を生むと、こんなにも感謝される」と語る祖父の姿に、将来は社長になって雇用を生みたいという思いを抱いたという。父は化学メーカーの経理担当として従業員2万人を超える会社の役員まで務め、母は父の給料だけで家計をやり繰りする堅実な人だった。おカネの大切さを身近に見て育った生い立ちが、家計を扱う事業の選択に重なっている。\n\n設立時に出したサービスは、家計簿ではなかった。他人の資産運用を参考にしながら家計を管理するソーシャルトレーディング型のサービスで、米国で浸透していた仕組みをそのまま持ち込んだものである。ところが日本では資産や家計の内訳を見せ合うことに抵抗があり、友人などを除けば50人も使わなかった。辻氏はこの初代プロダクトを2〜3か月で閉じる決断をしている。会社は2012年12月に商号を株式会社マネーフォワードへ変更し、同じ月にお金の見える化サービス『マネーフォワード』（現『マネーフォワード ME』）をリリースした。設立から半年での方向転換が、その後の事業の骨格を決めることになる。",
          "references": [],
          "quotes": [
            {
              "speaker": "辻庸介",
              "role": "創業時の初代プロダクト撤退について",
              "date": "2021",
              "text": "今は中小企業を中心とするバックオフィス向け事業が売り上げの過半を占めますが、12年の創業時は個人向けから出発しています。しかし、このときリリースした初代プロダクトは、2〜3カ月で閉じる決断をしました。\nただ、このときの失敗が糧となり、半年後に家計簿・資産管理サービスの「マネーフォワード」、現在の「マネーフォワード ME」が生まれています。",
              "source": "週刊東洋経済 2021年8月7日号「話題の本 著者に聞く」",
              "paragraph": 3
            }
          ],
          "factBasis": [
            [
              {
                "fact": "2012年5月に東京都新宿区高田馬場でマネーブック株式会社を設立",
                "source": "マネーフォワード 有価証券報告書【沿革】",
                "url": null,
                "genbun": "2012年5月に東京都新宿区高田馬場でマネーブック株式会社として設立された"
              },
              {
                "fact": "辻庸介氏は1976年生まれ、2001年京都大学農学部卒業後にソニー入社、2004年マネックス証券へ出向、同社の留学制度第1号で米ペンシルベニア大学ウォートン校MBAを2011年に修了",
                "source": "週刊東洋経済 2021年8月7日号「話題の本 著者に聞く」",
                "url": null,
                "genbun": "創業者の辻庸介氏は1976年生まれ、2001年に京都大学農学部を卒業してソニーに入社し"
              },
              {
                "fact": "ソニーでは父と同じ経理畑に進み、出資先のマネックス証券を経てマネーフォワードを起業した",
                "source": "週刊東洋経済 2018年5月26日号「起業家の子ども時代 出る杭を育てる」",
                "url": null,
                "genbun": "父と同じ経理畑に配属された"
              },
              {
                "fact": "辻氏は35歳で起業し、当時すでに家庭を築いていた",
                "source": "週刊東洋経済 2018年5月26日号「起業家の子ども時代 出る杭を育てる」",
                "url": null,
                "genbun": "設立時の年齢は35歳で、すでに家庭も築いていた"
              }
            ],
            [
              {
                "fact": "辻氏の母方の祖父はシャープ2代目社長で中興の祖といわれた佐伯旭氏",
                "source": "週刊東洋経済 2018年5月26日号「起業家の子ども時代 出る杭を育てる」",
                "url": null,
                "genbun": "祖父はシャープの2代目社長で中興の祖といわれた佐伯旭氏で"
              },
              {
                "fact": "辻氏の父は化学メーカーの経理担当として従業員2万人を超える会社の役員まで務めた",
                "source": "週刊東洋経済 2018年5月26日号「起業家の子ども時代 出る杭を育てる」",
                "url": null,
                "genbun": "父は化学メーカーの経理担当として従業員2万人を超える会社の役員まで務め"
              }
            ],
            [
              {
                "fact": "設立時の初代プロダクトは他人の資産運用を参考に家計管理を行うソーシャルトレーディング型サービスで、友人などを除けば50人も使わず2〜3か月で閉じた",
                "source": "週刊東洋経済 2021年8月7日号「話題の本 著者に聞く」",
                "url": null,
                "genbun": "他人の資産運用を参考にしながら家計を管理するソーシャルトレーディング型のサービスで"
              },
              {
                "fact": "2012年12月に株式会社マネーフォワードへ商号変更し、お金の見える化サービス『マネーフォワード』（現『マネーフォワード ME』）をリリース",
                "source": "マネーフォワード 有価証券報告書【沿革】",
                "url": null,
                "genbun": "会社は2012年12月に商号を株式会社マネーフォワードへ変更し、同じ月にお金の見える化サービス『マネーフォワード』（現『マネーフォワード ME』）をリリースした"
              }
            ]
          ]
        },
        {
          "title": "アカウントアグリゲーションの自前開発と利用者500万人への拡大",
          "text": "家計簿サービスの中核は、利用者に代わって銀行や証券会社、カード会社などへ定期的にログインし、最新の残高と明細を取ってくるアカウントアグリゲーション機能だった。同社はこの機能を自前で開発し、支出を住居費や食費などへ自動で分類して家計簿を組み立てた。2013年時点で社員は10人ほど、そのほとんどが金融機関やシステム会社のセキュリティ担当出身で、アルバイトは雇わなかった。利用者の名前や住所、取引に必要なパスワードは預からず、データはすべて暗号化して保管する設計をとっている。他人のおカネの情報をまとめて預かる事業は、最初から信用の設計が事業設計そのものだった。\n\n接続先の金融機関との関係づくりには時間がかかった。サーバーの負担が急に増えたことで怒鳴られることもあったが、利用者にとっての利点を地道に説明して納得を得ていったと辻氏は振り返る。個人向けサービスの利用者数は2016年2月に350万人、2017年4月に500万人を超え、家計簿アプリの利用シェアで首位に立った。2021年時点では1200万人以上が使うサービスに育っている。一方で会社の売上高は、2013年11月期が355万円、2014年11月期が7613万円という水準にすぎない。無料で使える個人向けサービスの利用者を積み上げる段階であり、収益はまだ後から追いかけてくるものだった。",
          "references": [],
          "factBasis": [
            [
              {
                "fact": "利用者に代わって金融機関へ定期的にログインし最新情報を取得するアカウントアグリゲーション機能を自前開発し、支出を住居費・公共料金・食費などへ自動分類した",
                "source": "週刊東洋経済 2013年6月15日号「特集 起業100のアイデア」",
                "url": null,
                "genbun": "利用者に代わって銀行や証券会社、カード会社などへ定期的にログインし、最新の残高と明細を取ってくるアカウントアグリゲーション機能だった"
              },
              {
                "fact": "2013年時点で社員は10人、ほとんどが金融機関やシステム会社のセキュリティ担当出身でアルバイトは雇っていなかった",
                "source": "週刊東洋経済 2013年6月15日号「特集 起業100のアイデア」",
                "url": null,
                "genbun": "2013年時点で社員は10人ほど、そのほとんどが金融機関やシステム会社のセキュリティ担当出身で、アルバイトは雇わなかった"
              }
            ],
            [
              {
                "fact": "個人向けサービスの利用者数は2016年2月に350万人、2017年4月に500万人を突破し、家計簿アプリ利用シェアで首位となった",
                "source": "マネーフォワード ニュースリリース「自動家計簿・資産管理サービス『マネーフォワード』、利用者数500万人突破」（2017年4月14日）",
                "url": "https://corp.moneyforward.com/news/release/service/20170414-mf-5000000users/",
                "genbun": "個人向けサービスの利用者数は2016年2月に350万人、2017年4月に500万人を超え、家計簿アプリの利用シェアで首位に立った"
              },
              {
                "fact": "2021年時点で『マネーフォワード ME』の利用者は1200万人以上",
                "source": "週刊東洋経済 2021年8月7日号「話題の本 著者に聞く」",
                "url": null,
                "genbun": "2021年時点では1200万人以上が使うサービスに育っている"
              }
            ]
          ]
        },
        {
          "title": "クラウド会計への進出がつくった二本目の柱",
          "text": "二本目の柱は法人向けだった。2013年11月に『マネーフォワード For BUSINESS』（現『マネーフォワード クラウド会計・確定申告』）をリリースし、明細データの取得と仕訳の入力を自動で行うクラウド会計へ進出する。以後、2014年5月に請求書、2015年3月に給与、2015年8月にマイナンバー、2016年1月に経費と、バックオフィス業務のプロダクトをほぼ毎年積み増していった。個人の家計を扱うために作った金融機関との接続と自動分類の技術が、そのまま企業の経理を扱う道具になった格好である。売上高は2015年11月期の4億4170万円から2016年11月期に15億4218万円へ伸び、法人向けが会社の成長を牽引する構図が見え始めた。\n\n金融機関との関係は、接続先から提携先へ変わっていく。2016年3月には住信SBIネット銀行と、日本の銀行では初めてとなるAPI連携を開始した。利用者が銀行のIDとパスワードを同社に預けることなく残高や入出金明細を照会できる仕組みで、同行の円山法昭社長は「銀行は金融業のプロであってもテクノロジー企業ではない」と語り、開発コストの節約と安全確保を両立できたと評価している。2015年11月には金融機関の利用者向けに提供する『マネーフォワード for ◯◯』を投入し、自社サービスを金融機関のチャネルに載せる形も整えた。2017年3月時点で、個人向けと法人向けを合わせて17の金融機関と協業する規模になっていた。\n\n蓄積した企業の財務データは、融資の領域にも向かった。2017年1月に中小企業向けの資金調達支援サービス『MFクラウドファイナンス』の提供を始め、企業は従来銀行へ提出していた書類の準備なしに資金調達できるようになる。辻氏は「企業と銀行が財務諸表を常時共有できるのは効率的。企業の小粒な現金需要にも応えられる」と、その意義を語った。同年3月には銀行のAPI開放を実質義務化する改正銀行法案が閣議決定され、フィンテック企業と組むことが銀行にとって預金者をつなぎ留める手段になる流れが強まる。会社の外側で、事業の追い風となる制度が整いつつあった。",
          "references": [],
          "factBasis": [
            [
              {
                "fact": "2013年11月に『マネーフォワード For BUSINESS』（現『マネーフォワード クラウド会計・確定申告』）をリリース",
                "source": "マネーフォワード 有価証券報告書【沿革】",
                "url": null,
                "genbun": "2013年11月に『マネーフォワード For BUSINESS』（現『マネーフォワード クラウド会計・確定申告』）をリリースし"
              },
              {
                "fact": "2014年5月に請求書、2015年3月に給与、2015年8月にマイナンバー、2016年1月に経費の各クラウドサービスをリリース",
                "source": "マネーフォワード 有価証券報告書【沿革】",
                "url": null,
                "genbun": "2014年5月に請求書、2015年3月に給与、2015年8月にマイナンバー、2016年1月に経費と"
              }
            ],
            [
              {
                "fact": "2016年3月に住信SBIネット銀行と日本の銀行では初めてのAPI連携を開始した",
                "source": "週刊東洋経済 2017年3月25日号「第1特集 銀行マンの運命」",
                "url": null,
                "genbun": "2016年3月には住信SBIネット銀行と、日本の銀行では初めてとなるAPI連携を開始した"
              },
              {
                "fact": "住信SBIネット銀行の円山法昭社長は、API連携により安全確保とサービス開発コストの節約を両立できたと述べた",
                "source": "週刊東洋経済 2017年3月25日号「第1特集 銀行マンの運命」",
                "url": null,
                "genbun": "同行の円山法昭社長は「銀行は金融業のプロであってもテクノロジー企業ではない」と語り"
              },
              {
                "fact": "2015年11月に金融機関利用者向け『マネーフォワード』（マネーフォワード for ◯◯）をリリース",
                "source": "マネーフォワード 有価証券報告書【沿革】",
                "url": null,
                "genbun": "2015年11月には金融機関の利用者向けに提供する『マネーフォワード for ◯◯』を投入し"
              },
              {
                "fact": "2017年3月時点で家計簿アプリとクラウド会計の両事業を合わせて17の金融機関と協業していた",
                "source": "週刊東洋経済 2017年3月25日号「第1特集 銀行マンの運命」",
                "url": null,
                "genbun": "2017年3月時点で、個人向けと法人向けを合わせて17の金融機関と協業する規模になっていた"
              }
            ],
            [
              {
                "fact": "2017年1月に中小企業向け資金調達支援サービス『MFクラウドファイナンス』の提供を開始した",
                "source": "週刊東洋経済 2017年3月25日号「第1特集 銀行マンの運命」",
                "url": null,
                "genbun": "2017年1月に中小企業向けの資金調達支援サービス『MFクラウドファイナンス』の提供を始め"
              },
              {
                "fact": "2017年3月3日に銀行のAPI開放を実質義務化する改正銀行法案が閣議決定された",
                "source": "週刊東洋経済 2017年3月25日号「第1特集 銀行マンの運命」",
                "url": null,
                "genbun": "同年3月には銀行のAPI開放を実質義務化する改正銀行法案が閣議決定され"
              }
            ]
          ]
        }
      ]
    },
    {
      "start_year": 2017,
      "end_year": 2021,
      "main_title": "東証マザーズ上場、4ドメイン再編と「攻めの赤字」を選んだ先行投資",
      "subsections": [
        {
          "title": "設立6年目のマザーズ上場と、直後に重なった訴訟と離反",
          "text": "2017年9月29日、同社は東京証券取引所マザーズ市場へ株式を上場した。会社設立から6年目である。公募価格1550円に対して初値は3000円をつけ、フィンテックの国内代表格として資金を集めた。上場した2017年11月期の売上高は28億9955万円、営業損益は7億9730万円の赤字だった。辻氏はこの赤字について「ユーザー獲得のための広告費を投じたほか、人材獲得も進めており、攻めの赤字だ」と述べ、まずユーザー数と売上高を伸ばす方針を明言している。上場するフィンテック企業の先例になる、という自覚も同時に語られていた。\n\n上場の前後には、二つの逆風が重なっている。ひとつは特許訴訟だった。クラウド会計の競合であるfreeeが、自動仕訳機能をめぐる特許侵害を主張して提訴し、2017年7月27日に東京地方裁判所はfreeeの請求を棄却した。同社の製品は機械学習で生成したアルゴリズムを用いており、特許に記載された優先ルールやテーブルを利用するものではない、という判断である。辻氏は勝訴を認めつつ「同じ未来を目指していると信じていたスタートアップから矢が飛んできたことが悲しかった」と述べ、ある幹部の「白昼堂々、背後から刺されたくらいの衝撃」という言葉を紹介している。\n\nもうひとつは人の離反である。上場から間もない時期に創業メンバーが会社を去った。辻氏にとって最もつらい出来事であり、退社の意志を告げられた日は一睡もできなかったという。その人物は創業メンバーの中で辻氏に次ぐ株式を保有していた。上場は資金と信用を手に入れる場面であると同時に、創業期の関係が組み替わる場面でもあった。同社はのちに、こうした失敗や葛藤を経営者自身の言葉で書籍として公開している。ベンチャーには想像を超える人間関係の葛藤があると留学中に知った経験が下敷きにあり、等身大の起業家を知ってもらうことで、挑戦が許容される社会に近づけたいという動機からだった。",
          "references": [],
          "quotes": [
            {
              "speaker": "辻庸介",
              "role": "上場直後の創業メンバー離脱について",
              "date": "2021",
              "text": "2017年9月の株式上場から間もないタイミングで、創業メンバーが抜けたことです。あれはきつかった。退社の意志を告げられた日は箱根の宿で休みを取っていたのですが、ショックで一睡もできませんでした。\n彼は創業メンバーでは僕に次ぐ株式を保有していて、期待していましたから。",
              "source": "週刊東洋経済 2021年8月7日号「話題の本 著者に聞く」",
              "paragraph": 3
            }
          ],
          "factBasis": [
            [
              {
                "fact": "2017年9月に東京証券取引所マザーズ市場へ株式を上場した",
                "source": "マネーフォワード 有価証券報告書【沿革】",
                "url": null,
                "genbun": "2017年9月29日、同社は東京証券取引所マザーズ市場へ株式を上場した"
              },
              {
                "fact": "上場時の公募価格は1,550円、初値は3,000円",
                "source": "マネーフォワード ニュースリリース「東京証券取引所マザーズ市場への上場のお知らせ」（2017年9月28日）",
                "url": "https://corp.moneyforward.com/news/release/corp/20170928-mf-press/",
                "genbun": "公募価格1550円に対して初値は3000円をつけ"
              },
              {
                "fact": "辻氏は2017年11月期の営業赤字を「攻めの赤字」と説明し、まずユーザー数と売上高を伸ばす方針を示した",
                "source": "週刊東洋経済 2017年12月30日・2018年1月6日合併号「特集 2018年大予測」",
                "url": null,
                "genbun": "「ユーザー獲得のための広告費を投じたほか、人材獲得も進めており、攻めの赤字だ」"
              }
            ],
            [
              {
                "fact": "2017年7月27日、東京地方裁判所はfreeeによる特許権侵害の請求を棄却し、マネーフォワードが勝訴した",
                "source": "ITmedia NEWS「マネーフォワードがfreeeに勝訴 クラウド会計ソフトの特許訴訟」（2017年7月28日）",
                "url": "https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1707/28/news078.html",
                "genbun": "2017年7月27日に東京地方裁判所はfreeeの請求を棄却した"
              },
              {
                "fact": "判決は、被告製品が機械学習を利用して生成されたアルゴリズムを適用しており、特許に記載された優先ルールやテーブルを利用するものではないと判断した",
                "source": "ITmedia NEWS「マネーフォワードがfreeeに勝訴 クラウド会計ソフトの特許訴訟」（2017年7月28日）",
                "url": "https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1707/28/news078.html",
                "genbun": "同社の製品は機械学習で生成したアルゴリズムを用いており、特許に記載された優先ルールやテーブルを利用するものではない、という判断である"
              }
            ],
            [
              {
                "fact": "2017年9月の上場から間もない時期に、辻氏に次ぐ株式を保有していた創業メンバーが退社した",
                "source": "週刊東洋経済 2021年8月7日号「話題の本 著者に聞く」",
                "url": null,
                "genbun": "上場から間もない時期に創業メンバーが会社を去った"
              }
            ]
          ]
        },
        {
          "title": "海外募集66億円と4ドメイン再編が支えた先行投資",
          "text": "上場後の同社は、調達した資金を成長投資へ回す経営を続けた。2018年12月に海外募集による新株式発行で約66億円を調達し、翌2019年には事業ドメインをHome・Business・X・Financeの4区分へ改める組織再編を実施する。個人向け、法人向けバックオフィス、金融機関向け、金融サービスという4本の軸を明示した形である。M&Aも重ねた。2017年11月に株式会社クラビス、2018年7月に株式会社ナレッジラボ、2019年11月には当時として過去最大規模となるスマートキャンプ株式会社の株式72.3%を取得して子会社化した。海外にも足場を作り、2018年8月にはベトナムに100%子会社を設立して開発拠点とした。\n\n投資の結果は財務に素直に表れた。2019年11月期の売上高は71億5678万円と前期比56%増となる一方、営業損益は24億4615万円の赤字へ広がっている。2020年11月期の説明会では、広告宣伝費を前期比で最大12億円程度増やす想定が示され、必要な人材は積極的に採用する方針が説明された。同社が重視した指標は売上高よりもARR（年間経常収益）であり、解約率はプラン変更の影響を除けば1.2%まで下がっていた。継続的に積み上がる収益と低い解約率があれば、先行して投じた費用は将来の利益として返ってくる——SaaSと呼ばれる事業形態の前提を、同社は投資家に説明し続けた。\n\n競争相手は国内の同業だけではなくなっていた。辻氏は2019年をSaaS業界の「夜明け」と呼び、上場した2017年には反応する人が少なかったこの事業形態が、Sansanなどの上場が続いたことで注目を集めるようになったと述べている。同時にセールスフォース・ドットコムのような海外勢との競争も始まった。同社が選んだのは、海外勢では展開しにくい手のかかる施策だった。クラウド会計ソフトの導入企業に対して、使いこなして生産性が上がるまで支援を続け、全国の商工会議所や会計事務所とのネットワークをそこに生かす。製品の機能ではなく、導入後の伴走を競争力に置く判断である。",
          "references": [],
          "factBasis": [
            [
              {
                "fact": "2018年12月に海外機関投資家を対象とする公募増資で約66億円を調達した",
                "source": "マネーフォワード 2018年11月期 通期決算説明会資料（2019年1月15日）",
                "url": null,
                "genbun": "2018年12月に海外募集による新株式発行で約66億円を調達し"
              },
              {
                "fact": "事業ドメインをHome／Business／X／Financeの4区分へ変更する組織再編を実施した",
                "source": "マネーフォワード 2018年11月期 通期決算説明会資料（2019年1月15日）",
                "url": null,
                "genbun": "事業ドメインをHome・Business・X・Financeの4区分へ改める組織再編を実施する"
              },
              {
                "fact": "2017年11月にクラビス、2018年7月にナレッジラボ（51.4%）、2019年11月にスマートキャンプ（72.3%）を子会社化した",
                "source": "マネーフォワード 有価証券報告書【沿革】",
                "url": null,
                "genbun": "2017年11月に株式会社クラビス、2018年7月に株式会社ナレッジラボ、2019年11月には当時として過去最大規模となるスマートキャンプ株式会社の株式72.3%を取得して子会社化した"
              },
              {
                "fact": "2018年8月にMoney Forward Vietnam Co., Ltdを100%子会社として設立した",
                "source": "マネーフォワード 有価証券報告書【沿革】",
                "url": null,
                "genbun": "2018年8月にはベトナムに100%子会社を設立して開発拠点とした"
              }
            ],
            [
              {
                "fact": "2020年11月期は広告宣伝費を前期比で最大12億円程度増やす想定を示した",
                "source": "マネーフォワード 2019年11月期 通期決算説明会 質疑応答の要約（2020年1月14日）",
                "url": null,
                "genbun": "広告宣伝費を前期比で最大12億円程度増やす想定が示され"
              },
              {
                "fact": "解約率はプラン変更の影響を除くと1.2%であると説明された",
                "source": "マネーフォワード 2019年11月期 通期決算説明会 質疑応答の要約（2020年1月14日）",
                "url": null,
                "genbun": "解約率はプラン変更の影響を除けば1.2%まで下がっていた"
              }
            ],
            [
              {
                "fact": "辻氏は2019年をSaaS業界の「夜明け」と呼び、Sansanなどの上場が相次いだことで注目度が上がったと述べた",
                "source": "週刊東洋経済 2019年12月28日・2020年1月4日合併号「特集 2020大予測」",
                "url": null,
                "genbun": "辻氏は2019年をSaaS業界の「夜明け」と呼び"
              },
              {
                "fact": "海外勢に対しては、導入企業が使いこなして生産性が上がるまで徹底的に支援する施策と、全国の商工会議所・会計事務所とのネットワークを競争力に据えた",
                "source": "週刊東洋経済 2019年12月28日・2020年1月4日合併号「特集 2020大予測」",
                "url": null,
                "genbun": "クラウド会計ソフトの導入企業に対して、使いこなして生産性が上がるまで支援を続け、全国の商工会議所や会計事務所とのネットワークをそこに生かす"
              }
            ]
          ]
        },
        {
          "title": "仮想通貨事業からの撤退と、東証一部指定替えまでの資金調達",
          "text": "拡大の一方で、たたんだ事業もある。同社は日本銀行で20年以上のキャリアを積み、出向先の金融庁でフィンテックの調査・政策企画にも関わった人材をトップに据えて仮想通貨交換事業を準備していた。ところが2018年初めにコインチェックから580億円相当、同年9月にはテックビューロの交換所から70億円相当の仮想通貨が流出する事故が続き、金融庁の規制は格段に厳しくなる。とくにテックビューロの代表が雲隠れする不誠実な対応をとったことで業界への信頼が損なわれ、同社は2019年4月に事実上の撤退を表明した。フィンテックの旗手と呼ばれた会社が、フィンテックの中心にあった領域から降りた判断である。\n\n資金調達は続いた。2020年2月に海外募集による新株式発行を実施し、2021年8月には公募増資で315億円を調達している。同年8月には株式会社三菱UFJ銀行との合弁会社である株式会社Biz Forwardを設立し、売掛金の早期資金化などの領域へ広げた。市場での位置づけも上がり、2021年6月に東京証券取引所市場第一部へ指定替えとなる。プロダクトの投入も加速し、2021年だけで契約、人事管理、年末調整、IT管理クラウド、ビジネスカードなどが相次いでリリースされた。2021年11月期の売上高は156億3260万円、営業損益は10億6226万円の赤字で、前期より赤字幅は縮んでいる。\n\n2021年11月期の決算説明会で、同社はSaaS ARRの見通しを初めて開示した。今後の戦略を考えるとSaaS ARRが最も重要な指標になるという判断である。BusinessドメインのARRは法人向けで74億円、うち中堅企業向けが20億円、中小企業向けが54億円という内訳まで示され、1年後に109億〜119億円へ伸ばす目標が置かれた。売上高よりも先に、積み上がった契約の年換算額を投資家に見せる。この期の投資は中長期を見据えたものだと同社は説明し、前年の公募増資で得た資金を成長投資へ回す前提であることを重ねて示した。赤字が続く会社が資本市場と対話するための言語を、同社はこの時期に整えている。",
          "references": [],
          "factBasis": [
            [
              {
                "fact": "2019年4月に仮想通貨交換事業から事実上撤退することを表明した",
                "source": "週刊東洋経済 2021年8月7日号「話題の本 著者に聞く」",
                "url": null,
                "genbun": "同社は2019年4月に事実上の撤退を表明した"
              },
              {
                "fact": "2018年初めにコインチェックから580億円相当、同年9月にテックビューロの交換所から70億円相当の仮想通貨が流出し、金融庁の規制が格段に厳しくなった",
                "source": "週刊東洋経済 2021年8月7日号「話題の本 著者に聞く」",
                "url": null,
                "genbun": "2018年初めにコインチェックから580億円相当、同年9月にはテックビューロの交換所から70億円相当の仮想通貨が流出する事故が続き"
              }
            ],
            [
              {
                "fact": "2021年8月の公募増資により315億円を調達し、国内成長投資に充当する方針を示した",
                "source": "マネーフォワード 2021年11月期 通期決算説明会資料（2022年1月14日）",
                "url": null,
                "genbun": "2021年8月には公募増資で315億円を調達している"
              },
              {
                "fact": "2021年8月に株式会社三菱UFJ銀行との合弁会社である株式会社Biz Forwardを設立した",
                "source": "マネーフォワード 有価証券報告書【沿革】",
                "url": null,
                "genbun": "同年8月には株式会社三菱UFJ銀行との合弁会社である株式会社Biz Forwardを設立し"
              },
              {
                "fact": "2021年6月に東京証券取引所市場第一部へ市場変更した",
                "source": "マネーフォワード 有価証券報告書【沿革】",
                "url": null,
                "genbun": "2021年6月に東京証券取引所市場第一部へ指定替えとなる"
              }
            ],
            [
              {
                "fact": "2021年11月期決算説明会でSaaS ARRの見通しを初めて開示し、BusinessドメインのARRは法人向け74億円（中堅向け20億円・SMB向け54億円）、1年後に109〜119億円への成長を目標とした",
                "source": "マネーフォワード 2021年11月期 通期決算説明会 質疑応答の要約（2022年1月14日）",
                "url": null,
                "genbun": "BusinessドメインのARRは法人向けで74億円、うち中堅企業向けが20億円、中小企業向けが54億円という内訳まで示され、1年後に109億〜119億円へ伸ばす目標が置かれた"
              }
            ]
          ]
        }
      ]
    },
    {
      "start_year": 2022,
      "end_year": 2025,
      "main_title": "中長期財務ターゲットの提示、EBITDA黒字化とAIカンパニーへの転換",
      "subsections": [
        {
          "title": "過去最大84億円の営業赤字と、投資家に説明し続けた「よい赤字」",
          "text": "2022年4月、市場区分の見直しに伴って東京証券取引所プライム市場へ移行した。同じ2022年11月期の売上高は214億7719万円へ伸びたが、営業損益は84億6930万円の赤字となり、上場後で最大の赤字幅を記録している。広告宣伝費の売上高比率はこの期に31%に達した。同社は先行投資を続けながらも、優先順位は生産性に置くと説明した。2023年11月期の決算説明会に向けた説明では、大きな市場での高成長と費用対効果への強い規律を両立させることが重要であり、従業員1人当たりの生産性・売上高を伸ばすことが課題だと述べている。\n\n赤字を続ける会社が市場でどう評価されるかは、この時期の論点だった。2023年11月期の売上高は303億8063万円、営業損益は63億2980万円の赤字である。それでもSaaSプロダクト全体のARRは前年同期比42%増、ビジネス領域の解約率は0.7%という低い水準を保っていた。粗利率は約63%、海外のSaaS企業と同じ基準で計れば80%超だと同社は説明する。創業期に出資したDNXベンチャーズの倉林陽氏は「ソフトウェアのため粗利率が高く、ARRが継続的に伸びていく前提が守られていれば、成長が読みやすい」と述べ、赤字でも高い評価がつく理由を説明している。株主構成では海外機関投資家が4割超を占めた。\n\n会計処理の面でも、投資を将来の収益に対応させる考え方へ移った。2018年11月期以前は、期中に発生したソフトウェア開発コストを基本的にすべて費用として計上していた。2020年11月期以降は、将来の収益に貢献するプロダクトや機能の開発費用を資産に計上し、5年かけて償却する方式へ改めている。将来キャッシュフローを見込める段階に入り、収益と費用を期間対応させるほうが適切だと判断したためで、監査法人とも協議して合意を得たと同社は説明した。資金面では、2023年8月に転換社債型新株予約権付社債を発行し、低金利環境を生かした調達も進めた。",
          "references": [],
          "factBasis": [
            [
              {
                "fact": "2022年4月に市場区分の見直しに伴い東京証券取引所プライム市場へ移行した",
                "source": "マネーフォワード 有価証券報告書【沿革】",
                "url": null,
                "genbun": "2022年4月、市場区分の見直しに伴って東京証券取引所プライム市場へ移行した"
              },
              {
                "fact": "広告宣伝費の売上高比率はFY22の31%からFY23の19%へ低下した",
                "source": "マネーフォワード 2024年11月期 通期決算説明会 質疑応答の要約（2025年1月14日）",
                "url": null,
                "genbun": "広告宣伝費の売上高比率はこの期に31%に達した"
              }
            ],
            [
              {
                "fact": "2023年11月期のSaaSプロダクト全体のARRは前年同期比42%増、ビジネス領域の解約率は0.7%、粗利率は約63%（海外SaaS企業と同基準では80%超）",
                "source": "週刊東洋経済 2024年2月24日号「特集 もうけの仕組み 2024」",
                "url": null,
                "genbun": "SaaSプロダクト全体のARRは前年同期比42%増、ビジネス領域の解約率は0.7%という低い水準を保っていた"
              },
              {
                "fact": "創業期のマネーフォワードに出資したDNXベンチャーズの倉林陽氏は、粗利率の高さとARRの継続的成長により成長が読みやすいと説明した",
                "source": "週刊東洋経済 2024年2月24日号「特集 もうけの仕組み 2024」",
                "url": null,
                "genbun": "創業期に出資したDNXベンチャーズの倉林陽氏は"
              },
              {
                "fact": "マネーフォワードとfreeeの株主構成は海外機関投資家が4割超を占めた",
                "source": "週刊東洋経済 2024年2月24日号「特集 もうけの仕組み 2024」",
                "url": null,
                "genbun": "株主構成では海外機関投資家が4割超を占めた"
              }
            ],
            [
              {
                "fact": "2018年11月期以前はソフトウェア開発コストを全額費用計上していたが、2020年11月期以降は資産計上のうえ5年で償却する方式へ変更し、監査法人と協議して合意を得た",
                "source": "マネーフォワード 2022年11月期 通期決算説明会 質疑応答の要約（2023年1月16日）",
                "url": null,
                "genbun": "2020年11月期以降は、将来の収益に貢献するプロダクトや機能の開発費用を資産に計上し、5年かけて償却する方式へ改めている"
              },
              {
                "fact": "2023年8月に転換社債型新株予約権付社債の発行を実施した",
                "source": "マネーフォワード 有価証券報告書【沿革】",
                "url": null,
                "genbun": "2023年8月に転換社債型新株予約権付社債を発行し"
              }
            ]
          ]
        },
        {
          "title": "FY28売上高1000億円ターゲットの提示とEBITDA黒字化",
          "text": "2024年1月、同社は5年先の財務数値を絶対額で示した。2028年11月期に売上高1000億円超、EBITDAで300億円という中長期財務ターゲットである。内訳としてBusinessドメインの売上高600億〜650億円を掲げた。同ドメインの粗利率は86%と全ドメインで最も高く、利益の主なドライバーになるという説明だった。背景には、2021年に掲げた売上高成長率30〜40%と2024年11月期のEBITDA黒字化について、達成の確度が大きく高まった実感がある。組織は3年前の3倍にあたる2000名規模となり、プロダクト、セールスマーケティング、ブランド認知のいずれでも力がついたと辻氏は述べている。\n\n2024年11月期に、同社は通期のEBITDA黒字化を達成した。売上高は403億6384万円で前年同期比33%増、営業損益は47億3514万円の赤字まで縮んでいる。EBITDAマージンは前期比11ポイント、2か年で32ポイント改善した。黒字化の主因は売上高の高い成長であり、日本のクラウド化とDXはまだ始まったばかりという認識のもと、成長と収益率の両方を追う段階に入ったと説明された。中堅企業向けでは、京セラグループや京都トヨペットのような大きなグループ企業への導入が単価を押し上げ、1社あたりの平均課金額は91万円へ上がっている。\n\n資本の配置にも手が入った。2024年11月にマネーフォワードホーム株式会社の株式の一部を三井住友カード株式会社へ売却して合弁会社とし、2024年12月には100%子会社としてマネーフォワードエックス株式会社を設立している。同じ12月にはTOBによってアウトルックコンサルティング株式会社の株式61.4%を取得して子会社化し、株式会社シャトクも完全子会社とした。アウトルックコンサルティングの2024年3月期は売上高16.7億円、営業利益5.7億円で、中堅企業向けを厚くする買収である。各ドメインを分社化しながら外部資本や提携先を入れ、成長の速度を上げる形をとった。",
          "references": [],
          "factBasis": [
            [
              {
                "fact": "2024年1月にFY28の中長期財務ターゲットとして売上高1,000億円超・EBITDA300億円を初公表し、Businessドメインの売上高は600〜650億円を目標とした",
                "source": "マネーフォワード 2023年11月期 通期決算説明会 質疑応答の要約（2024年1月12日）",
                "url": null,
                "genbun": "2028年11月期に売上高1000億円超、EBITDAで300億円という中長期財務ターゲットである"
              },
              {
                "fact": "BusinessドメインのGross Margin rateは86%と全ドメインで最も高い",
                "source": "マネーフォワード 2023年11月期 通期決算説明会 質疑応答の要約（2024年1月12日）",
                "url": null,
                "genbun": "同ドメインの粗利率は86%と全ドメインで最も高く"
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              {
                "fact": "組織は3年前と比較して3倍ほどの2,000名規模となった",
                "source": "マネーフォワード 2023年11月期 通期決算説明会 質疑応答の要約（2024年1月12日）",
                "url": null,
                "genbun": "組織は3年前の3倍にあたる2000名規模となり"
              }
            ],
            [
              {
                "fact": "2024年11月期に通期EBITDA黒字化を達成し、EBITDAマージンは前期比11ポイント、2か年で32ポイント改善した",
                "source": "マネーフォワード 2024年11月期 通期決算説明会 質疑応答の要約（2025年1月14日）",
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                "genbun": "EBITDAマージンは前期比11ポイント、2か年で32ポイント改善した"
              },
              {
                "fact": "中堅企業向けのARPAは87.5万円から91万円へ上昇し、京セラグループや京都トヨペットなど大きなグループ企業への導入が要因となった",
                "source": "マネーフォワード 2023年11月期 通期決算説明会 質疑応答の要約（2024年1月12日）",
                "url": null,
                "genbun": "京セラグループや京都トヨペットのような大きなグループ企業への導入が単価を押し上げ、1社あたりの平均課金額は91万円へ上がっている"
              }
            ],
            [
              {
                "fact": "2024年11月にマネーフォワードホーム株式会社の株式の一部を三井住友カード株式会社へ売却し合弁会社化した",
                "source": "マネーフォワード 有価証券報告書【沿革】",
                "url": null,
                "genbun": "2024年11月にマネーフォワードホーム株式会社の株式の一部を三井住友カード株式会社へ売却して合弁会社とし"
              },
              {
                "fact": "2024年12月にマネーフォワードエックス株式会社を100%子会社として設立し、アウトルックコンサルティング株式会社の株式61.4%を取得して子会社化、株式会社シャトクも100%取得した",
                "source": "マネーフォワード 有価証券報告書【沿革】",
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                "genbun": "2024年12月には100%子会社としてマネーフォワードエックス株式会社を設立している"
              },
              {
                "fact": "アウトルックコンサルティング社の2024年3月期の売上高は16.7億円、営業利益は5.7億円",
                "source": "マネーフォワード 2024年11月期 通期決算説明会 質疑応答の要約（2025年1月14日）",
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                "genbun": "アウトルックコンサルティングの2024年3月期は売上高16.7億円、営業利益5.7億円で"
              }
            ]
          ]
        },
        {
          "title": "AIカンパニーへの転換と、上場9年目で届いた初の最終黒字",
          "text": "2025年11月期、同社は初めて最終黒字を計上した。売上高は503億4994万円、営業損益は26億5340万円の赤字だが、特別利益84億8402万円を計上したことで親会社株主に帰属する当期純利益は15億8726万円となった。特別利益の背景には、2025年11月にスマートキャンプ株式会社の全株式を売却した資本の組み替えがある。2019年に過去最大規模の買収として迎えた会社を、6年後に手放した判断である。同じ2025年には、6月に株式会社キャシュモを子会社化し、9月には米国にMoney Forward WhippleWood, LLCを設立して、2018年のベトナムに続く海外拠点を置いた。\n\n事業の軸はAIへ移った。同社は「No.1 バックオフィスAIカンパニー」を掲げてAIエージェント群を相次いでリリースし、2026年11月期には約20億円のAI投資を計画する。この投資でFY28のBusinessセグメントのARPAを30〜40%以上引き上げ、FY30にはARR150億円以上の上積みを目指すという。準備は早かった。2022年にChatGPTが登場した際に「これはすごいことになる」と考えた辻氏は、CEO直下にAI推進組織を置いている。社内では利用頻度の調査も行われ、ほぼ毎日AIを利用する従業員はエンジニアで92%、ビジネス職でも約8割に達した。\n\n人の増やし方も変わった。連結従業員数は2025年11月期末で2839名だが、2025年5月からほぼ横ばいで推移し、採用基準はAIを使いこなせる人材を年齢に関係なく採るという形へ改まった。従業員1人当たりの年間売上高を3000万円以上にする目標も掲げている。会計領域が汎用のAIツールへ置き換わる可能性については、日本固有の制度対応や高度なセキュリティ、データの完全な一致といった要件が高く、当面はオンプレミスのソフトからクラウドへの移行という潮流が続くと同社は見る。個人の家計を見える化する道具として出発した会社は、企業の間接業務をAIで置き換える会社へと姿を変えつつある。",
          "references": [],
          "quotes": [
            {
              "speaker": "辻庸介",
              "role": "AI活用に取り組む理由について",
              "date": "2026",
              "text": "危機感だと思う。原体験としてインターネットが出てきてネット証券が伸び、次にスマートフォンが出てきてマネーフォワードも伸びた。このようなテクノロジープラットフォームが変わる瞬間や、逆にダメになった会社もいっぱい見てきた。\nこれらの経験をしてきたからこそ、今回のAIに乗り遅れたら本当に取り返しのつかないことになると実感している。",
              "source": "週刊東洋経済 2026年5月30日・6月6日合併号「第1特集 AI超活用術」",
              "paragraph": 2
            }
          ],
          "factBasis": [
            [
              {
                "fact": "2025年11月にスマートキャンプ株式会社の全株式を売却し連結から除外した",
                "source": "マネーフォワード 有価証券報告書【沿革】",
                "url": null,
                "genbun": "2025年11月にスマートキャンプ株式会社の全株式を売却した資本の組み替えがある"
              },
              {
                "fact": "2025年6月に株式会社キャシュモの株式75%を取得して子会社化し、2025年9月にMoney Forward WhippleWood, LLCを100%子会社として設立した",
                "source": "マネーフォワード 有価証券報告書【沿革】",
                "url": null,
                "genbun": "6月に株式会社キャシュモを子会社化し、9月には米国にMoney Forward WhippleWood, LLCを設立して"
              }
            ],
            [
              {
                "fact": "FY26に約20億円のAI投資を実行し、FY28のBusinessセグメントARPAを30〜40%以上向上、FY30にARR150億円以上の向上を目指す",
                "source": "マネーフォワード 2025年11月期 通期決算説明会 質疑応答の要約（2026年1月14日）",
                "url": null,
                "genbun": "2026年11月期には約20億円のAI投資を計画する"
              },
              {
                "fact": "「No.1 バックオフィスAIカンパニー」を掲げAIエージェント群を複数リリースした",
                "source": "マネーフォワード 2025年11月期 通期決算説明会資料（2026年1月14日）",
                "url": null,
                "genbun": "同社は「No.1 バックオフィスAIカンパニー」を掲げてAIエージェント群を相次いでリリースし"
              },
              {
                "fact": "2022年のChatGPT登場時にCEO直下へAI推進組織を設置し、ほぼ毎日AIを利用する従業員はエンジニアで92%、ビジネス職でも約8割に達した",
                "source": "週刊東洋経済 2026年5月30日・6月6日合併号「第1特集 AI超活用術」",
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                "genbun": "2022年にChatGPTが登場した際に「これはすごいことになる」と考えた辻氏は、CEO直下にAI推進組織を置いている"
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            ],
            [
              {
                "fact": "従業員数は2025年5月からほぼ横ばいで、AIを使いこなせる人材を年齢に関係なく採用する方針へ改め、従業員1人当たりの年間売上高3000万円以上を目標に掲げた",
                "source": "週刊東洋経済 2026年5月30日・6月6日合併号「第1特集 AI超活用術」",
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                "genbun": "2025年5月からほぼ横ばいで推移し、採用基準はAIを使いこなせる人材を年齢に関係なく採るという形へ改まった"
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                "genbun": "日本固有の制度対応や高度なセキュリティ、データの完全な一致といった要件が高く"
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  "summary": {
    "title": "サマリー",
    "text": "### 創業\n\n2012年、スマートフォンが家計簿を持ち歩ける道具に変えつつあった時期に、マネックス証券出身の辻庸介氏が東京でマネーブック株式会社を創業した。設立時の資産運用を見せ合うサービスは50人も使われず、2〜3か月で閉じた。同年12月に商号をマネーフォワードへ改め、家計簿サービスへ切り替えている。利用者に代わって銀行やカード会社へログインし、残高と明細を集めて自動で分類する機能の自前開発が原体験である。個人の家計のために作ったこの接続技術は、2013年に法人向けクラウド会計へ転用され、企業の経理を扱う二本目の柱になった。",
    "sections": [
      {
        "label": "創業",
        "body": "2012年、スマートフォンが家計簿を持ち歩ける道具に変えつつあった時期に、マネックス証券出身の辻庸介氏が東京でマネーブック株式会社を創業した。設立時の資産運用を見せ合うサービスは50人も使われず、2〜3か月で閉じた。同年12月に商号をマネーフォワードへ改め、家計簿サービスへ切り替えている。利用者に代わって銀行やカード会社へログインし、残高と明細を集めて自動で分類する機能の自前開発が原体験である。個人の家計のために作ったこの接続技術は、2013年に法人向けクラウド会計へ転用され、企業の経理を扱う二本目の柱になった。",
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          "primary": {
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            "label": "新市場の前夜・市場創造",
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              "label": "二面市場の場づくり",
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      {
        "q": "なぜ2012年の創業直後に初代サービスを畳んで家計簿へ切り替えたのか",
        "a": "他人の資産運用を見せ合う米国流のサービスは、家計の内訳を人に見せることへの抵抗が強い日本では友人などを除き50人も使われず、事業として成り立たなかった。辻庸介氏は初代プロダクトを2〜3か月で閉じ、2012年12月に商号をマネーフォワードへ改めて家計簿サービスへ切り替えている。利用者に代わって銀行やカード会社へログインし残高と明細を自動で集めるアカウントアグリゲーションを自前開発し、この接続技術がのちに法人向けクラウド会計へ転用される二本目の柱の土台になった。",
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          {
            "fact": "設立時のソーシャルトレーディング型サービスは家計の内訳を見せ合う抵抗から友人などを除き50人も使われず、2〜3か月で閉じた",
            "source": "週刊東洋経済 2021年8月7日号「話題の本 著者に聞く」",
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            "genbun": "他人の資産運用を見せ合う米国流のサービスは、家計の内訳を人に見せることへの抵抗が強い日本では友人などを除き50人も使われず、事業として成り立たなかった。"
          },
          {
            "fact": "2012年12月に商号を株式会社マネーフォワードへ変更し家計簿サービス『マネーフォワード』（現『マネーフォワード ME』）をリリースした",
            "source": "マネーフォワード 有価証券報告書【沿革】",
            "url": null,
            "genbun": "辻庸介氏は初代プロダクトを2〜3か月で閉じ、2012年12月に商号をマネーフォワードへ改めて家計簿サービスへ切り替えている。"
          },
          {
            "fact": "金融機関へ代理ログインし残高・明細を自動取得・分類するアカウントアグリゲーションを自前開発し、後年に法人向けクラウド会計へ転用した",
            "source": "週刊東洋経済 2013年6月15日号「特集 起業100のアイデア」",
            "url": null,
            "genbun": "利用者に代わって銀行やカード会社へログインし残高と明細を自動で集めるアカウントアグリゲーションを自前開発し、この接続技術がのちに法人向けクラウド会計へ転用される二本目の柱の土台になった。"
          }
        ]
      },
      {
        "q": "なぜ2017年の上場後も赤字を広げる「攻めの赤字」を続けられたのか",
        "a": "SaaSは契約が積み上がり解約率が低ければ、先行して投じた広告費や人件費が将来の経常収益として返る事業のため、目先の営業赤字はユーザー数と売上を伸ばす投資と説明できた。辻庸介氏は上場した2017年の約8億円の営業赤字を「攻めの赤字」と呼び、まず利用者数と売上高を優先した。同社が指標に据えたのは売上高よりARR（年間経常収益）であり、ビジネス領域の解約率はのちに0.7%まで下がって粗利率も約63%と高く、赤字が続いても海外機関投資家が株主の4割超を占める評価につながった。",
        "factBasis": [
          {
            "fact": "辻氏は上場した2017年の営業赤字を「攻めの赤字」と説明し、まずユーザー数と売上高を伸ばす方針を示した",
            "source": "週刊東洋経済 2017年12月30日・2018年1月6日合併号「特集 2018年大予測」",
            "url": null,
            "genbun": "辻庸介氏は上場した2017年の約8億円の営業赤字を「攻めの赤字」と呼び、まず利用者数と売上高を優先した。"
          },
          {
            "fact": "ビジネス領域の解約率は0.7%、粗利率は約63%（海外SaaS基準では80%超）で、海外機関投資家が株主の4割超を占めた",
            "source": "週刊東洋経済 2024年2月24日号「特集 もうけの仕組み 2024」",
            "url": null,
            "genbun": "同社が指標に据えたのは売上高よりARR（年間経常収益）であり、ビジネス領域の解約率はのちに0.7%まで下がって粗利率も約63%と高く、赤字が続いても海外機関投資家が株主の4割超を占める評価につながった。"
          }
        ]
      },
      {
        "q": "なぜ2024〜2025年にEBITDA黒字化と初の最終黒字へ進み、AIカンパニーへ転換したのか",
        "a": "日本のクラウド化とDXが進んで売上高が高成長を保ち、費用対効果への規律で1人当たり生産性を高めれば、投資と収益率を両立できる段階に入ったためである。同社は2024年に通期EBITDA黒字化を達成した。2025年にはスマートキャンプ株式会社の全株式売却による特別利益84億8402万円で初の最終黒字を計上している。辻庸介氏は2022年のChatGPT登場を機にCEO直下へAI推進組織を置き、「No.1 バックオフィスAIカンパニー」を掲げて年20億円規模のAI投資で企業の間接業務を担う会社へ姿を変えた。",
        "factBasis": [
          {
            "fact": "2024年11月期に通期EBITDA黒字化を達成し、EBITDAマージンは前期比11ポイント・2か年で32ポイント改善した",
            "source": "マネーフォワード 2024年11月期 通期決算説明会 質疑応答の要約（2025年1月14日）",
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            "genbun": "同社は2024年に通期EBITDA黒字化を達成した。"
          },
          {
            "fact": "2025年11月期にスマートキャンプ全株式売却で特別利益84億8402万円を計上し、親会社株主に帰属する当期純利益15億8726万円と初の最終黒字となった",
            "source": "マネーフォワード 有価証券報告書",
            "url": null,
            "genbun": "2025年にはスマートキャンプ株式会社の全株式売却による特別利益84億8402万円で初の最終黒字を計上している。"
          },
          {
            "fact": "2022年のChatGPT登場を機にCEO直下へAI推進組織を設置し、「No.1 バックオフィスAIカンパニー」を掲げて2026年11月期に約20億円のAI投資を計画した",
            "source": "週刊東洋経済 2026年5月30日・6月6日合併号「第1特集 AI超活用術」",
            "url": null,
            "genbun": "辻庸介氏は2022年のChatGPT登場を機にCEO直下へAI推進組織を置き、「No.1 バックオフィスAIカンパニー」を掲げて年20億円規模のAI投資で企業の間接業務を担う会社へ姿を変えた。"
          }
        ]
      }
    ]
  }
}
