{
  "stock_code": "2220",
  "count": 3,
  "decisions": [
    {
      "slug": "profit-over-volume-2023",
      "url": "/tse/2220/decisions/profit-over-volume-2023/",
      "year": 2023,
      "month": 8,
      "schema_version": "1.0",
      "stock_code": "2220",
      "decision_id": "2220-profit-over-volume-2023",
      "type": "strategy",
      "tags": [
        "st-pricing",
        "pf-focus"
      ],
      "title": "売上成長から利益重視への方針転換と、主力4ブランドへの集中",
      "subtitle": "シェアを削ってでも利幅を取るか——米菓首位が価格競争から降りるまで",
      "status": "implemented",
      "status_label": "実施",
      "scheme": null,
      "ratio": null,
      "issue": "国内米菓の収益性と市場シェアの両立",
      "decider": {
        "name": "髙木政紀（社長COO）",
        "ceo": "fy21-takagi-masanori",
        "note": "・ジュネジャ・レカ・ラジュ（会長CEO）"
      },
      "highlights": [
        {
          "label": "概要",
          "text": "2023年8月、亀田製菓が中長期成長戦略2030を公表し、2030年度の連結営業利益率10%を掲げた経営判断。翌2023年度から国内米菓事業の方針を売上成長から利益重視へ切り替え、値上げと不採算商品の整理、主力4ブランドへの集中を進めた。市場シェアの低下はその方針に沿った結果として受け入れている。"
        },
        {
          "label": "背景",
          "text": "2022年に同業他社の操業停止で供給要請が集中したものの、生産能力が追いつかず、他社の復帰後に売り場を失った。加えて原材料とエネルギーの価格高騰、海外子会社の減損が重なり、2023年3月期の連結営業利益は前期比26%減の35億円へ落ち込んだ。"
        },
        {
          "label": "内容",
          "text": "2030年度に連結営業利益率10%、亀田製菓単体の米菓事業は2026年度を目途にコロナ禍前の収益水準へ回復させる目標を置いた。価格改定と規格変更、不採算商品と製造ラインの整理を進め、亀田の柿の種・ハッピーターン・つまみ種・無限エビの4ブランドの売上構成比を約50%から2026年度に60%へ引き上げる。"
        },
        {
          "label": "含意",
          "text": "米菓市場で45年以上首位を保ってきた会社が、シェアの維持より利幅の確保を先に置いた。説明会では価格競争には後戻りをしないと述べ、シェア低下を利益重視の方針に沿った営業活動の結果と説明している。首位企業が数量を追わない選択にあたる。"
        }
      ],
      "parties": [
        {
          "stock_code": "2220",
          "name": "亀田製菓",
          "role": "当事者",
          "at_deal": {
            "note": "国内米菓市場で45年以上首位を保つ米菓最大手。2022年の供給難でシェアを落とし、原材料高で収益が悪化していた"
          }
        }
      ],
      "dates": {
        "reported": null,
        "announced": "2023-08",
        "agreed": null,
        "closed": null,
        "terminated": null
      },
      "breakdown": {
        "reason_type": "market",
        "summary": "原材料・エネルギー高騰と供給難によるシェア喪失を受け、数量を追う営業から付加価値による収益確保へ国内米菓事業の方針を切り替えた"
      },
      "timeline": [
        {
          "year": 2018,
          "month": 5,
          "title": "2023年度までの中期経営計画を発表し、製菓業から食品業への本格展開を宣言"
        },
        {
          "year": 2022,
          "month": 2,
          "title": "同業他社の操業停止により流通からの供給要請が集中、生産能力が追いつかず売り場を失う"
        },
        {
          "year": 2023,
          "month": 1,
          "title": "米菓の価格改定・規格変更を実施（同年7月にも一部商品で値上げ）"
        },
        {
          "year": 2023,
          "month": 8,
          "title": "中長期成長戦略2030を公表し、2030年度の連結営業利益率10%を掲げる",
          "highlight": true
        },
        {
          "year": 2024,
          "month": 5,
          "title": "決算説明会で、シェアに固執せず価値創造で収益を確保する方針を説明"
        },
        {
          "year": 2025,
          "month": 3,
          "title": "連結営業利益が55億円へ回復（2023年3月期は35億円）"
        }
      ],
      "snapshot": {
        "fiscal_year": "2024年3月期",
        "source": "亀田製菓 有価証券報告書（2024年3月期・連結）",
        "companies": [
          {
            "stock_code": "2220",
            "name": "亀田製菓",
            "fiscal_year": "2024年3月期（連結）",
            "president": "髙木政紀",
            "hq": "新潟県新潟市江南区",
            "sales": {
              "num": 955,
              "unit": "億円"
            },
            "segments": [],
            "operating_profit": {
              "num": 44,
              "unit": "億円"
            },
            "ordinary_profit": {
              "num": 67,
              "unit": "億円"
            },
            "net_profit": {
              "num": 22,
              "unit": "億円",
              "note": "親会社株主に帰属する当期純利益"
            },
            "equity_ratio": null,
            "roe": null,
            "employees": {
              "num": 4040,
              "unit": "人"
            },
            "avg_salary": {
              "num": 543,
              "unit": "万円"
            }
          }
        ]
      },
      "report": [
        {
          "section": "background",
          "label": "背景",
          "subsections": [
            {
              "sub_title": "供給要請に応えきれず売り場を失った2022年",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "2022年、同業他社の操業停止によって流通からの供給要請が亀田製菓に集中した。同社は主力ブランドを中心に工場をフル稼働させたが、既存の人員と生産能力では足りない。供給を優先するあまり新商品の発売や特売提案の再開が遅れ、同業他社が復帰したとき、いったん確保した売り場を明け渡した。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "同業他社の操業停止で供給要請が集中したが、既存の人員・生産能力では十分でなく、工場のフル稼働とOEMで対応する方針を示していた",
                      "原文": "当社に対する流通からの供給要請は非常に強く、既存の人員・生産キャパシティでは十分とは言えないものの、主力ブランドを中心に工場をフル稼働させること、OEMなどのパートナーシップを構築することで対応していきたい。",
                      "source": "亀田製菓 2021年度 決算説明会 質疑応答",
                      "url": null
                    },
                    {
                      "fact": "シェアと売り場を失った最大の要因は、サプライチェーンの問題を解決できずチャンスロスを起こしたことにあると経営陣が説明した",
                      "原文": "一昨年から昨年にかけてシェアを落としたこと、売り場を失ったことは事実である。同業他社の事故発生により乱れた市場を一旦は当社が補ったものの、その同業他社が戻ったとき、道を明け渡す形となってしまった。その一番の要因は、供給体制に関するサプライチェーンの問題を解決できておらず、チャンスロスを起こしたことと認識する。",
                      "source": "亀田製菓 第67期定時株主総会 質疑応答（2024年6月18日）",
                      "url": null
                    }
                  ]
                },
                {
                  "text": "業績はこの年に落ち込んだ。2023年3月期の連結営業利益は35億円で、前期の48億円から26%減っている。親会社株主に帰属する当期純利益も44億円から18億円へ半減した。原材料とエネルギーの価格高騰に加え、海外子会社の固定資産で減損を計上したことが響いている。株主総会では、将来性を株式市場へ示しきれなかったと経営陣自身が認めた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2023年3月期の連結営業利益は35億6,400万円（前期48億3,200万円）、親会社株主に帰属する当期純利益は18億9,200万円（前期44億1,900万円）",
                      "原文": "売上高94,992百万円、営業利益3,564百万円、経常利益5,215百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,892百万円（2023年3月期・連結）。",
                      "source": "亀田製菓 有価証券報告書（2023年3月期・連結）",
                      "url": null
                    },
                    {
                      "fact": "原材料・エネルギーコストの高騰に対策が追いつかず、海外子会社での減損計上もあり、将来性を株式市場に示しきれなかったと説明した",
                      "原文": "2022年度は、かつてない原材料・エネルギーコストの高騰に対策が追い付かず、収益を落す結果となった。同時に海外子会社での減損計上もあり、当社の将来性を株式市場に示しきれなかった。",
                      "source": "亀田製菓 第66期定時株主総会 質疑応答（2023年6月14日）",
                      "url": null
                    }
                  ]
                }
              ]
            },
            {
              "sub_title": "安売りと距離を置いてきた米菓市場での位置",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "亀田製菓はもともと価格で競う立場を取っていない。2018年の決算説明会で同社は、ブランドを維持するため安売りとは一線を画してきたと述べ、自社は価格を下げていない一方で米菓の店頭価格は下落傾向にあるとの認識を示した。同業には非上場の企業もあり、収益性を犠牲にした値下げで売上を取りにいく動きがあるのではないか、とも語っている。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2018年の決算説明会で、ブランド維持のため安売りとは一線を画し価格を下げていない一方、米菓市場の店頭価格は低下傾向にあるとの認識を示した",
                      "原文": "まず、当社は、ブランド維持のため安売りとは一線を画す姿勢を貫いており、価格を低下させていない一方、米菓市場全体で見た場合、店頭価格は低下傾向にあると認識している。ここからは推測になるが、同業他社には非上場企業もあり、収益性を犠牲にした価格引き下げで、売上高を取りに行っている企業があるのではないか。",
                      "source": "亀田製菓 2017年度 決算説明会及び中期経営計画発表会 質疑応答（2018年5月21日）",
                      "url": null
                    }
                  ]
                },
                {
                  "text": "それでも2018年度に発表した中期経営計画は、初年度から数字に届かなかった。主力12ブランドのうち上位4ブランドが減収となり、翌年の説明会で経営陣は打ち手が結果につながらず後手を踏んだと述べている。価格を下げずに数量を確保する構えは、この時点ですでに揺らいでいた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2018年度は計画未達に終わり、主力12ブランド中TOP4ブランドが減収、経営陣は後手を踏んだと反省を述べた",
                      "原文": "2018年度の計画未達については、大変厳しく受け止めている。各種打ち手は講じているものの、それが結果につながっておらず、後手を踏んでしまったと反省している。",
                      "source": "亀田製菓 2018年度 決算説明会 質疑応答（2019年5月20日）",
                      "url": null
                    }
                  ]
                }
              ]
            }
          ]
        },
        {
          "section": "origin",
          "label": "決断",
          "subsections": [
            {
              "sub_title": "中長期成長戦略2030と「価格競争には後戻りをしない」",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "2023年8月28日、亀田製菓は中長期成長戦略2030の説明会を開いた。会長CEOのジュネジャ・レカ・ラジュ氏、社長COOの髙木政紀氏、CFOの小林章氏が並び、2030年度に連結営業利益率10%を置く目標を示している。国内米菓市場で価格競争が再燃する可能性を問われた同社は、商品の独自性を高めて付加価値を創造することで収益力を強化すると答え、業界として価格競争に陥る場面が見られたとしても後戻りはしないと明言した。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2023年8月28日の中長期成長戦略説明会には会長CEOジュネジャ・レカ・ラジュ、社長COO髙木政紀、専務取締役CFO小林章が出席し、価格競争には後戻りしない方針を示した",
                      "原文": "当社は商品の独自性を高め付加価値を創造していくことで収益力を強化していこうと考えている。業界として価格競争に陥る場面が見られたとしても、当社は価格競争には後戻りをしないという覚悟を持って取り組んでいる。",
                      "source": "亀田グループ中長期成長戦略説明会 質疑応答（2023年8月28日）",
                      "url": null
                    },
                    {
                      "fact": "連結営業利益率は2030年度に10%、単体米菓は2026年度を目途にコロナ禍前の水準まで収益基盤を立て直す目標を掲げた",
                      "原文": "連結営業利益率は2030年度に10％を、亀田製菓の単体米菓では2026年度を目途に収益基盤の立て直しを図り、コロナ禍前の水準まで回復させることを目指している。",
                      "source": "亀田製菓 2022年度 決算説明会 質疑応答（2023年5月22日）",
                      "url": null
                    }
                  ]
                },
                {
                  "text": "実務の側では、値上げと品目の絞り込みを同時に進めた。2023年1月と2月に価格改定と規格変更を実施し、7月にも米菓の一部で値上げを予定している。同社はこれを原燃料高の転嫁だけでなく、品質改良と販売価格帯の見直しを含むものと説明した。あわせて商品アイテムと不採算の製造ラインを整理・集約し、亀田の柿の種・ハッピーターン・つまみ種・無限エビの4ブランドへ資源を寄せている。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2023年1月・2月の価格改定は原燃料高の転嫁だけでなく品質改良と販売価格帯の見直しを伴い、7月にも一部商品で値上げを予定していた",
                      "原文": "今回の値上げは、単なる原燃料高による価格転嫁だけではなく、お客様や流通業の視点も踏まえて品質改良や販売価格帯の見直しを実施している。併せて、販売促進策も実施しており、これらの施策が奏功し足元は堅調に推移している。また、7月にも米菓の一部商品で値上げを予定している。",
                      "source": "亀田製菓 2022年度 決算説明会 質疑応答（2023年5月22日）",
                      "url": null
                    },
                    {
                      "fact": "主力4ブランドの売上高構成比を約50%から2026年度に60%へ高める目標を掲げ、SKU削減以外にも高付加価値商品の投入・不採算商品の見直し・製造ラインの集約で収益性を高める方針を示した",
                      "原文": "現在、主力4ブランドの売上高構成比は約50％であり、これを2026年度には60％まで高める目標である。足元では、原材料およびエネルギー価格の高騰などの影響を受けてはいるが、SKUの削減以外にも、高付加価値商品の投入、更なる不採算商品の見直し、製造ラインの集約化・効率化効果の引き出しなどによって収益性を高めていく。",
                      "source": "亀田製菓 2024年3月期 第2四半期決算説明会 質疑応答（2023年11月16日）",
                      "url": null
                    }
                  ]
                }
              ]
            },
            {
              "sub_title": "シェアを追わないという選択",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "この転換で難しいのは、首位企業が数量を手放す点にある。2024年5月の説明会で同社は、業界をリードするうえで一定のシェア確保の必要性は認識しているとしたうえで、そこに固執するのではなく価値創造によって収益を確保することを重要視すると述べた。翌2025年5月には、市場シェアの低下を利益重視の方針に沿った営業活動の結果と説明している。数量の減少を失点ではなく方針の帰結として説明した発言である。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "収益重視へ転換し、シェアに固執せず価値創造によって収益を確保することを重要視すると述べた",
                      "原文": "収益環境の悪化に対し、収益重視の事業戦略に舵を切り、価格改定や重点ブランドへの集中化、販売・生産体制の効率化などに取り組むことで、収益性は改善してきている。業界をリードするうえで、一定のシェア確保の必要性は認識しているが、今後とも、そこに固執するのではなく、あくまで価値創造によって収益を確保していくことを重要視していきたい。",
                      "source": "亀田製菓 2023年度 決算説明会 質疑応答（2024年5月27日）",
                      "url": null
                    },
                    {
                      "fact": "2024年度の市場シェア低下は、利益重視の方針に沿った営業活動の結果であると認識していると説明した",
                      "原文": "単体米菓は2023年度より、売上成長から利益重視に方針を転換し、営業活動の効率化を推進してきたことで、販売促進費の効率的運用も進んでいる。市場シェアの低下は、利益重視の方針に沿った営業活動の結果であると認識している。",
                      "source": "亀田製菓 2024年度 決算説明会 質疑応答（2025年5月26日）",
                      "url": null
                    }
                  ]
                },
                {
                  "text": "数量を手放せたのは、絞り込みと収益改善が同じ施策の裏表になっていたためでもある。同社は約350あったSKUを毎年20ほど削り続けており、単に売上をつくるだけの商品は落として本当に求められている商品に注力する方針を示していた。品目を減らせば製造ラインの稼働がまとまり、切り替えのロスも減る。売る品数を絞ることと利幅を取ることが、この会社では別の話ではなかった。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "約350あったSKUを毎年20SKUほど削減し、売上をつくるだけの商品は削減して顧客が本当に求める商品へ注力する方針を継続していた",
                      "原文": "現在、当社には約350ほどのSKUがあるが、毎年20SKUほど削減しており、今後も見直しおよび整理を進める方針に変わりはない。単に売上をつくるだけのものは削減し、お客様が本当に求めている商品に注力したいと考えている。",
                      "source": "亀田製菓 2021年度 第2四半期決算説明会 質疑応答（2021年11月24日）",
                      "url": null
                    }
                  ]
                }
              ]
            }
          ]
        },
        {
          "section": "outcome",
          "label": "結果",
          "subsections": [
            {
              "sub_title": "利益は戻り、シェアは戻らなかった",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "収益は方針どおりに回復した。2025年3月期の連結営業利益は55億円で、2023年3月期の35億円から56%増えている。親会社株主に帰属する当期純利益も54億円まで戻った。国内米菓セグメントの利益は44億円で、値上げと品目整理、製造ラインの集約が数字に表れた形となる。2026年3月期の営業利益は75億円まで伸びた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "連結営業利益は2023年3月期35億6,400万円、2025年3月期55億円、2026年3月期75億2,800万円。親会社株主に帰属する当期純利益は2025年3月期54億1,700万円",
                      "原文": "営業利益5,500百万円、親会社株主に帰属する当期純利益5,417百万円（2025年3月期・連結）。営業利益7,528百万円（2026年3月期・連結）。",
                      "source": "亀田製菓 有価証券報告書（2026年3月期・連結）",
                      "url": null
                    },
                    {
                      "fact": "2025年3月期の国内米菓セグメント利益は44億4,200万円",
                      "原文": "セグメント利益 国内米菓 4,442百万円（2025年3月期）。",
                      "source": "亀田製菓 有価証券報告書（2025年3月期・連結）【セグメント情報】",
                      "url": null
                    }
                  ]
                },
                {
                  "text": "一方、売り場は戻っていない。2025年5月の説明会で同社は、単体米菓の2024年度売上高が2022年度と同程度まで回復したものの市場シェアは低下していると認め、要因については改めて確認を進めていくと述べた。トップメーカーとして市場への影響力を保つ観点から、シェアの動向は注視するとも付け加えている。利益を優先した選択の代償が、どこまで許容できるものかを測りかねている状態がうかがえる。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "単体米菓の2024年度売上高は2022年度と同程度まで回復したが市場シェアは低下しており、要因を確認中であるとした。トップメーカーとして市場シェアの動向は注視するとも述べた",
                      "原文": "亀田製菓米菓事業（単体米菓）の24年度売上高は、22年度と同程度まで回復しているものの、市場シェアは低下しており、要因については改めて確認を進めていく。一方で、トップメーカーとして市場への影響力を保持する観点で、市場シェアの動向は注視していく。",
                      "source": "亀田製菓 2024年度 決算説明会 質疑応答（2025年5月26日）",
                      "url": null
                    }
                  ]
                }
              ]
            },
            {
              "sub_title": "首位企業が数量を手放すとき",
              "editorial": true,
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "1975年から45年以上、亀田製菓は国内米菓の首位を守ってきた。首位企業にとって数量は市場への影響力そのもので、売り場を減らすことは棚の交渉力を弱める。にもかかわらず利幅を先に置けたのは、2022年に供給が追いつかず売り場を失った経験が先にあったからだとみられる。数量を取りにいっても供給できなければ売り場は守れない——その順序を実地で確かめたあとでは、価格で競う土俵に戻る理由が薄かった。"
                },
                {
                  "text": "ただし、この選択が正しかったと言い切るには早い。2024年度の単体米菓は売上高こそ2022年度の水準へ戻したが、市場シェアは下がったままで、同社自身も要因を確認中としている。利益率10%という目標は2030年度に置かれており、達成の可否はまだ先にある。首位を保つことと利幅を取ることのどちらを優先するかという問いに、この会社が出した答えの成否は、シェアがどこで下げ止まるかによって見え方が変わってくるといえる。"
                }
              ]
            }
          ]
        }
      ],
      "references": [
        "亀田製菓 2017年度 決算説明会及び中期経営計画発表会 質疑応答（2018年5月21日）",
        "亀田製菓 2018年度 決算説明会 質疑応答（2019年5月20日）",
        "亀田製菓 2022年度 決算説明会 質疑応答（2023年5月22日）",
        "亀田製菓 第66期定時株主総会 質疑応答（2023年6月14日）",
        "亀田グループ中長期成長戦略説明会 質疑応答（2023年8月28日）",
        "亀田製菓 2024年3月期 第2四半期決算説明会 質疑応答（2023年11月16日）",
        "亀田製菓 2023年度 決算説明会 質疑応答（2024年5月27日）",
        "亀田製菓 第67期定時株主総会 質疑応答（2024年6月18日）",
        "亀田製菓 2024年度 決算説明会 質疑応答（2025年5月26日）",
        "亀田製菓 有価証券報告書（2023年3月期・2025年3月期・2026年3月期／連結）"
      ],
      "authored": "2026-07",
      "last_updated": "2026-07-25"
    },
    {
      "slug": "mgc-divestment-2025",
      "url": "/tse/2220/decisions/mgc-divestment-2025/",
      "year": 2025,
      "month": 4,
      "schema_version": "1.0",
      "stock_code": "2220",
      "decision_id": "2220-mgc-divestment-2025",
      "type": "divestiture",
      "tags": [
        "pf-exit",
        "gl-retreat"
      ],
      "regions": [
        "north-america"
      ],
      "title": "米国子会社 Mary's Gone Crackers の全株式譲渡",
      "subtitle": "商品の方向は正しかった——それでも13年で畳んだのは何が崩れたからか",
      "status": "implemented",
      "status_label": "実施",
      "scheme": "カナダ Dare Foods 傘下の米国企業への全株式譲渡",
      "ratio": null,
      "issue": "北米事業の再構築と経営資源の集中",
      "decider": {
        "name": "髙木政紀（社長COO）",
        "ceo": "fy21-takagi-masanori",
        "note": "・ジュネジャ・レカ・ラジュ（会長CEO）"
      },
      "highlights": [
        {
          "label": "概要",
          "text": "2025年4月30日、亀田製菓が米国子会社 Mary's Gone Crackers, Inc.（MGC）の全株式を、カナダの食品会社 Dare Foods 傘下の米国企業へ譲渡すると発表した経営判断。2012年12月に約24億円で77.8%を取得してから13年で、北米の自社ブランド事業から退いた。"
        },
        {
          "label": "背景",
          "text": "MGC はオーガニックかつグルテンフリーのクラッカーを扱い、米国で健康志向の食品が広がる先駆けにあたる会社である。コロナ下では需要が伸びたが、2022年度にオーガニック原材料の調達難と工場の人員不足で欠品が続き、流通への補償と在庫処分費が積み上がって業績が急速に悪化した。"
        },
        {
          "label": "内容",
          "text": "株式の売却価額は29億5,300万円、株式売却益は5億3,500万円を計上した。譲渡の理由について同社は、米国事業戦略の再構築を検討するなかで、TH FOODS, INC. の成長に経営資源を集中することがシナジー創出につながると判断したためと説明している。"
        },
        {
          "label": "含意",
          "text": "同社は商品の方向そのものは誤っていなかったとの立場を崩していない。崩れたのは供給の側であり、撤退の判断は商品への評価と切り離して下された。2025年の株主総会では、投資回収を断念することを株主に詫びたうえで、北米構造改革の実行は企業価値の向上に重要だと答えている。"
        }
      ],
      "parties": [
        {
          "stock_code": "2220",
          "name": "亀田製菓",
          "role": "譲渡企業",
          "at_deal": {
            "note": "米国を海外展開の最重要地域と位置づけ、MGC と TH FOODS の2社で北米事業を組み立てていた"
          }
        },
        {
          "name": "Mary's Gone Crackers, Inc.",
          "role": "対象会社",
          "at_deal": {
            "note": "米国ネバダ州。オーガニックかつグルテンフリーのクラッカーを製造販売。2012年12月に亀田製菓が子会社化"
          }
        },
        {
          "name": "Dare Foods Limited",
          "role": "譲受企業",
          "at_deal": {
            "note": "カナダの食品会社。傘下の米国企業が MGC の全株式を取得した"
          }
        }
      ],
      "dates": {
        "reported": null,
        "announced": "2025-04",
        "agreed": null,
        "closed": "2025-05",
        "terminated": null
      },
      "breakdown": {
        "reason_type": "strategy",
        "summary": "米国事業戦略の再構築にあたり、供給体制の立て直しが長引いた MGC から退き、TH FOODS の成長へ経営資源を集中する判断"
      },
      "timeline": [
        {
          "year": 2012,
          "month": 12,
          "title": "Mary's Gone Crackers, Inc. を子会社化（約24億円で77.8%を取得）"
        },
        {
          "year": 2020,
          "month": 11,
          "title": "コロナ下でオーガニック市場が伸び、工場集約による生産効率の改善が進む"
        },
        {
          "year": 2022,
          "month": null,
          "title": "オーガニック原材料の調達難と工場の人員不足で供給不足に陥り、大幅赤字となる"
        },
        {
          "year": 2023,
          "month": 7,
          "title": "MGC の経営体制を刷新し、生産体制の正常化に着手"
        },
        {
          "year": 2024,
          "month": 6,
          "title": "MGC への貸付金の回収が困難と判断し、引当金を計上"
        },
        {
          "year": 2025,
          "month": 4,
          "title": "MGC の全株式をカナダ Dare Foods 傘下の米国企業へ譲渡すると発表",
          "highlight": true
        }
      ],
      "snapshot": {
        "fiscal_year": "2026年3月期",
        "source": "亀田製菓 有価証券報告書（2026年3月期・連結）",
        "companies": [
          {
            "stock_code": "2220",
            "name": "亀田製菓",
            "fiscal_year": "2026年3月期（連結）",
            "president": "髙木政紀",
            "hq": "新潟県新潟市江南区",
            "sales": {
              "num": 1380,
              "unit": "億円"
            },
            "segments": [],
            "operating_profit": {
              "num": 75,
              "unit": "億円"
            },
            "ordinary_profit": {
              "num": 75,
              "unit": "億円"
            },
            "net_profit": {
              "num": 246,
              "unit": "億円",
              "note": "親会社株主に帰属する当期純利益。TH FOODS 連結子会社化に伴う段階取得差益205億円を含む"
            },
            "equity_ratio": null,
            "roe": null,
            "employees": {
              "num": 4533,
              "unit": "人"
            },
            "avg_salary": {
              "num": 569,
              "unit": "万円"
            }
          }
        ]
      },
      "report": [
        {
          "section": "background",
          "label": "背景",
          "subsections": [
            {
              "sub_title": "健康志向市場への入口として買った会社",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "2012年12月、亀田製菓は米国ネバダ州の Mary's Gone Crackers, Inc. を子会社とした。約24億円を投じて77.8%の株式を取得している。同社が扱うのはオーガニックかつグルテンフリーのクラッカーで、米国で健康を意識した食品が広がる先駆けにあたる企業であった。亀田製菓は米国を海外展開の最重要地域と位置づけており、この買収はその市場に自社ブランドで入る手立てであった。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "亀田製菓は2012年に約24億円を投じてMGCの株式77.8%を取得し、米国を海外展開の最重要拠点と位置づけてBetter For You 食品市場への参入を目指した",
                      "原文": "亀田製菓は、米国を海外展開の最重要拠点と位置づけ、同国で支持が高まっていたオーガニック、グルテンフリーといった健康を意識したBetter For You 食品市場への参入を目指して、2012年にMGCを子会社化し米国事業の発展に取り組んできた。約24億円を投じ77.8%の株式を取得した。",
                      "source": "M&A Online（2025年4月30日）「亀田製菓、菓子製造の米国子会社MGCをカナダ社傘下の米企業に譲渡」",
                      "url": "https://maonline.jp/news/20250430c"
                    },
                    {
                      "fact": "有価証券報告書【沿革】は2012年12月に米国カリフォルニア州のMary's Gone Crackers, Inc.を子会社化したと記載する",
                      "原文": "2012年12月 米国カリフォルニア州のMary's Gone Crackers, Inc.を子会社化。",
                      "source": "亀田製菓 有価証券報告書【沿革】",
                      "url": null
                    }
                  ]
                },
                {
                  "text": "買った先の市場は実際に伸びた。2020年の説明会で同社は、コロナ下の健康志向のもとでオーガニック市場が最も強い伸びを示していると述べ、同じ北米でもグルテンフリーのみを扱う TH FOODS との差は市場そのものの成長速度の違いにあると説明している。工場を集約して生産効率も改善しつつあり、当時の生産能力には1年半程度の余力があると見ていた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "コロナ下で健康志向を背景にオーガニック市場が最も強い伸びを示し、THFとMGCの売上の伸びの差は市場自体の成長スピードの違いによるとの認識を示した",
                      "原文": "THFはグルテンフリー商品、MGCはグルテンフリーかつオーガニックの商品を扱っており、コロナ禍、特に健康志向という観点からオーガニック市場が最も強い伸びを示している。２社の差は、市場自体の成長スピードの違いにあると考えている。",
                      "source": "亀田製菓 2020年度 第2四半期決算説明会 質疑応答（2020年11月20日）",
                      "url": null
                    },
                    {
                      "fact": "生産設備の改善と工場従業員の習熟度向上で製造原価の改善余地があり、生産能力は当時の成長速度で1年半程度の余力があると説明していた",
                      "原文": "製造原価については、生産設備の改善と工場従業員の習熟度を向上することで改善の余地は十分あると考えており、亀田製菓から改善に向けた人材を派遣し取り組んでいく。また、生産能力については、現在の成長スピードであれば1年半程度の余力があり、将来の成長に備え増産投資に向けた検討にも着手している。",
                      "source": "亀田製菓 2020年度 第2四半期決算説明会 質疑応答（2020年11月20日）",
                      "url": null
                    }
                  ]
                }
              ]
            },
            {
              "sub_title": "商品ではなく供給が崩れた2022年度",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "崩れ方は商品の不振ではなかった。2022年度、MGC はオーガニック原材料の調達難と工場の人員不足という供給側の要因で欠品を出し、大幅な赤字に落ちた。亀田製菓はこれを特殊要因による供給不足と整理し、本社からの支援を強化して正常化を進めたと説明している。同じ年、海外子会社の固定資産では減損を計上した。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2022年度のMGCはオーガニック原材料の調達難や工場の人員不足など特殊要因による供給不足で大幅赤字となり、本社支援を強化して正常化を進めた",
                      "原文": "22年度の海外事業はMary's Gone Crackers, Inc.(MGC)の経営環境の急激な悪化に対応しきれずに大幅な赤字となったが、アジア各社は堅調な実績を確保しており、23年度も堅調な推移を見込んでいる。22年度のMGCは、オーガニック原材料の調達難や工場の人員不足など特殊要因による供給不足が業績悪化の要因であり、これらについては本社支援も強化し、正常化が進んでいる。",
                      "source": "亀田製菓 2022年度 決算説明会 質疑応答（2023年5月22日）",
                      "url": null
                    }
                  ]
                },
                {
                  "text": "立て直しには費用が伴った。2023年度の赤字は、過去の欠品による流通への補償と過剰な原材料在庫の処分費を構造改革費用として処理したことが主因である。同年7月には MGC の経営体制を刷新して生産体制を正常化させ、単月では黒字に転じた。それでも黒字を定着させるには、なお時間を要するとの見方が2024年5月時点で示されている。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2023年度のMGCの赤字は過去の欠品による流通補償や過剰な原材料在庫の処分費を構造改革費用として処理したことが主因で、黒字の定着にはなお時間を要すると見ていた",
                      "原文": "MGC の23年度の赤字は過去の欠品による流通補償や過剰な原材料在庫の処分費を構造改革費用として処理したことが主因。今期はこれらの費用は発生せず、新商品の投入や販売チャネルの拡大により売上成長を図るとともに、生産ロスの削減などを通じて収益改善を図るが、黒字を定着させるには、今少し時間を要するものと見ている。",
                      "source": "亀田製菓 2023年度 決算説明会 質疑応答（2024年5月27日）",
                      "url": null
                    },
                    {
                      "fact": "2023年7月に経営体制を刷新して生産体制が正常化し、足元の業績は黒字転換したと説明していた",
                      "原文": "MGCは、前期末から続いた欠品のペナルティや余剰資材の廃棄など、この上期で一時的な費用を処理した影響が色濃く表れている。7月には経営体制を刷新し生産体制も正常化したことから、売上拡大に向けた商談を再開しており、事業は正常化しつつある。足元の業績は黒字転換しており、MGCの4Q（10-12月）は黒字を確保できるものと見込んでいる。",
                      "source": "亀田製菓 2024年3月期 第2四半期決算説明会 質疑応答（2023年11月16日）",
                      "url": null
                    }
                  ]
                }
              ]
            }
          ]
        },
        {
          "section": "origin",
          "label": "決断",
          "subsections": [
            {
              "sub_title": "TH FOODS へ寄せるという整理",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "2025年4月30日、亀田製菓は MGC の全株式をカナダの食品会社 Dare Foods 傘下の米国企業へ譲渡すると発表した。株式の売却価額は29億5,300万円で、株式売却益5億3,500万円を計上している。付随費用1億6,300万円を差し引いた売却による収入は14億100万円であった。譲渡は5月に実行され、MGC は連結の範囲から外れた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "MGC株式の売却価額は2,953百万円、株式売却益535百万円、株式売却に伴う付随費用163百万円、売却による収入（純額）は1,401百万円",
                      "原文": "株式の売却益 535／株式売却に伴う付随費用 163／株式の売却価額 2,953／株式売却に伴う付随費用 △163／未収入金 △464／現金及び現金同等物 △923／差引：売却による収入 1,401（百万円）。",
                      "source": "亀田製菓 有価証券報告書（2026年3月期・連結）【連結キャッシュ・フロー計算書 注記】",
                      "url": null
                    },
                    {
                      "fact": "有価証券報告書【沿革】は2025年5月にMary's Gone Crackers, Inc.の株式を全て譲渡したと記載する",
                      "原文": "2025年５月 Mary's Gone Crackers, Inc.の株式を全て譲渡。",
                      "source": "亀田製菓 有価証券報告書【沿革】",
                      "url": null
                    }
                  ]
                },
                {
                  "text": "理由として同社が挙げたのは、MGC の不振そのものではなく、米国事業をどう組み直すかという問いであった。米国事業戦略の再構築を検討するなかで、TH FOODS の成長に経営資源を集中することがシナジー創出につながると判断した、というのが有価証券報告書の説明である。背景には、固定資産を積み上げて拡大する従来型から無形資産を軸とする成長へ移るという「KAMEDA 3.0」の方針が置かれていた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "米国事業戦略の再構築を検討するなかでTH FOODS, INC.の成長に経営資源を集中することがシナジー創出につながると判断し、2025年4月にMGCの全株式を譲渡した",
                      "原文": "米国事業戦略の再構築を検討する中で、当グループは、TH FOODS, INC.の成長に経営資源を集中することが、さらなるシナジー創出につながると判断しました。この方針のもと、2025年４月にMary's Gone Crackers, Inc.の全株式を譲渡し、連結子会社から除外しております。",
                      "source": "亀田製菓 有価証券報告書（2026年3月期）「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」",
                      "url": null
                    },
                    {
                      "fact": "固定資産中心の成長から無形資産を軸とした成長モデルへ転換する「KAMEDA 3.0」で「アセットライト」を重要なキーワードに掲げた",
                      "原文": "固定資産である工場や設備投資を重ねながらグローバルに事業を拡大していく従来型モデルには、資金面および人的リソースの両面で制約が生じる可能性があります。そこで、当グループは次の成長段階であるKAMEDA 3.0において、「アセットライト」を重要なキーワードとして掲げ、固定資産中心の成長から、無形資産を軸とした成長モデルへの転換を図ってまいります。",
                      "source": "亀田製菓 有価証券報告書（2026年3月期）「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」",
                      "url": null
                    }
                  ]
                }
              ]
            },
            {
              "sub_title": "商品への評価と切り離した撤退",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "撤退にあたって、亀田製菓は MGC の商品や市場の読みを否定していない。オーガニックかつグルテンフリーという方向は米国市場の変化を先に捉えたもので、一時は黒字も達成している。2025年6月の株主総会で経営陣は、投資回収をここで断念することを株主に詫びたうえで、同社が紆余曲折を経ながらも一時的な黒字化を実現したことに触れ、そのうえで北米構造改革の実行が企業価値の向上に重要だと答えた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "株主総会で「投資回収をここで断念することについては、株主の皆様に大変申し訳なく思っています」と述べ、一時的な黒字化の実現に触れつつ北米構造改革の重要性を説明した",
                      "原文": "Mary's Gone Crackers社からの投資回収をここで断念することについては、株主の皆様に大変申し訳なく思っています。同社は一時的に黒字化を実現する等、紆余曲折がありましたが、当社の経営を預かる者として、未来志向で企業価値を向上するため、今回の北米構造改革の実行は大変重要と認識しており、現体制で対象会社の譲渡を決断できたことはよかったと考えています。",
                      "source": "亀田製菓 第68期定時株主総会 質疑応答（2025年6月17日）",
                      "url": null
                    }
                  ]
                },
                {
                  "text": "もっとも、株主の受け止めは厳しかった。同じ総会では、過去に大きな減損損失を3回計上しており経費を含めれば多額の損失にあたるとして、このプロジェクトは失敗だったのではないか、経営責任の在り方を含めて説明してほしいという質問が出ている。前年の総会では、MGC への貸付金の回収が困難と判断して引当金を計上したことも明らかにされていた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "株主から「過去に大きな減損損失を3回も計上しており、経費を含めると多額の損失を計上してきたと推察されるが、このプロジェクトは、失敗だったのではないか。経営責任の在り方を含め、説明してほしい」との質問が出た",
                      "原文": "Mary's Gone Crackers 社の株式譲渡の件については、それ自体、英断であったと思う。一方で、過去に大きな減損損失を3回も計上しており、経費を含めると多額の損失を計上してきたと推察されるが、このプロジェクトは、失敗だったのではないか。経営責任の在り方を含め、説明してほしい。",
                      "source": "亀田製菓 第68期定時株主総会 質疑応答（2025年6月17日）",
                      "url": null
                    },
                    {
                      "fact": "2024年6月の株主総会で、MGCへの貸付金の回収が困難と判断して引当金を計上したこと、現時点で回収の見通しは立っていないことが説明された",
                      "原文": "Mary's Gone Crackers 社への貸付金の回収が困難と判断し、引当金を計上した。現時点では回収の見通しは立っていないが、同社の収益性の向上を図り、早期に進めていく所存である。",
                      "source": "亀田製菓 第67期定時株主総会 質疑応答（2024年6月18日）",
                      "url": null
                    }
                  ]
                }
              ]
            }
          ]
        },
        {
          "section": "outcome",
          "label": "結果",
          "subsections": [
            {
              "sub_title": "海外の赤字は消えたが、13年分は回収できていない",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "譲渡と入れ替わりに、北米の姿は大きく変わった。2026年3月期の海外セグメントは売上高494億円、営業利益17億円となり、2025年3月期の売上172億円から3倍近くへ増えている。MGC を外し、TH FOODS を連結に加えた結果である。2020年3月期から5期続いた海外セグメントの営業赤字は、2025年3月期に黒字へ転じ、翌期はその幅を広げた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "海外セグメントの売上高は2025年3月期172億3,900万円から2026年3月期494億7,700万円へ、営業利益は1億3,500万円から17億9,200万円へ増加した",
                      "原文": "海外セグメント 売上高 17,239／セグメント利益 135（2025年3月期）、売上高 49,477／セグメント利益 1,792（2026年3月期）。単位：百万円。",
                      "source": "亀田製菓 有価証券報告書（2026年3月期・連結）【セグメント情報】",
                      "url": null
                    }
                  ]
                },
                {
                  "text": "一方、投じた資金という点では回収に届いていない。取得に約24億円、売却で29億5,300万円と数字だけは上回るが、その間に3度の減損損失と、回収困難と判断した貸付金の引当、流通への補償や在庫処分の構造改革費用が積み上がっている。株主総会で経営陣が投資回収の断念という言葉を使ったのは、この差を指してのことであった。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "取得は約24億円で77.8%、売却価額は29億5,300万円。一方で過去に3回の減損損失、貸付金の引当金計上、欠品による流通補償と在庫処分費の計上があった",
                      "原文": "過去に大きな減損損失を3回も計上しており、経費を含めると多額の損失を計上してきたと推察される。",
                      "source": "亀田製菓 第68期定時株主総会 質疑応答（2025年6月17日）",
                      "url": null
                    }
                  ]
                }
              ]
            },
            {
              "sub_title": "読みは当たり、作れなかった",
              "editorial": true,
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "オーガニックかつグルテンフリーという市場の読みは外れていない。2020年の説明会で亀田製菓自身が、健康志向のもとでオーガニック市場が最も強い伸びを示していると述べ、同じ北米の TH FOODS との差を市場の成長速度の違いで説明していた。読みが当たっていたからこそ、崩れた場所がはっきりする。原材料が調達できず、工場に人が集まらず、注文に対して物が出せない——需要側ではなく供給側で詰まった。買ったのは市場への入口であって、それを作り続ける力ではなかったとみることができる。"
                },
                {
                  "text": "ただし、13年を丸ごと失敗と呼ぶには、途中で一度黒字に届いている事実が引っかかる。工場を集約し、人材を送り、経営体制を入れ替えて単月黒字まで戻した時期が実際にあった。それでも定着しなかったのは、亀田製菓の支援が現地の生産を安定させるところまで届かなかったからだとみられる。技術と人を送って立て直せる会社と、そうでない会社がある——同じ北米で TH FOODS には30年以上技術を提供し続けた同社が、MGC では続けなかった。その線引きをどこで引くかが、この判断の芯にあったといえる。"
                }
              ]
            }
          ]
        }
      ],
      "references": [
        "M&A Online（2025年4月30日）「亀田製菓、菓子製造の米国子会社MGCをカナダ社傘下の米企業に譲渡」",
        "亀田製菓 2020年度 第2四半期決算説明会 質疑応答（2020年11月20日）",
        "亀田製菓 2022年度 決算説明会 質疑応答（2023年5月22日）",
        "亀田製菓 2024年3月期 第2四半期決算説明会 質疑応答（2023年11月16日）",
        "亀田製菓 2023年度 決算説明会 質疑応答（2024年5月27日）",
        "亀田製菓 第67期定時株主総会 質疑応答（2024年6月18日）",
        "亀田製菓 第68期定時株主総会 質疑応答（2025年6月17日）",
        "亀田製菓 有価証券報告書（2026年3月期・連結）"
      ],
      "authored": "2026-07",
      "last_updated": "2026-07-25"
    },
    {
      "slug": "th-foods-acquisition-2025",
      "url": "/tse/2220/decisions/th-foods-acquisition-2025/",
      "year": 2025,
      "month": 3,
      "schema_version": "1.0",
      "stock_code": "2220",
      "decision_id": "2220-th-foods-acquisition-2025",
      "type": "acquisition",
      "tags": [
        "ma-crossborder-out",
        "gl-expansion"
      ],
      "regions": [
        "north-america"
      ],
      "title": "TH FOODS の残り50%取得による完全子会社化",
      "subtitle": "技術を出しても取り分は半分——36年続けた合弁を、なぜいま解いたのか",
      "status": "implemented",
      "status_label": "実施",
      "scheme": "三菱商事等からの現金対価による株式取得と、TH FOODS 自身による自己株式取得・消却",
      "ratio": "50.0%→100.0%",
      "issue": "北米事業の主軸と技術提供の見返り",
      "decider": {
        "name": "髙木政紀（社長COO）",
        "ceo": "fy21-takagi-masanori",
        "note": "・ジュネジャ・レカ・ラジュ（会長CEO）"
      },
      "highlights": [
        {
          "label": "概要",
          "text": "2025年3月27日、亀田製菓が持分法適用関連会社であった米国 TH FOODS, INC.（THF）の株式50%を三菱商事などから取得し、完全子会社とすると発表した経営判断。同年4月1日をみなし取得日として連結に加え、6月に子会社化を完了した。取得原価は631億円、追加取得の対価は315億円である。"
        },
        {
          "label": "背景",
          "text": "THF の前身である SESMARK FOODS, INC. は1984年設立で、亀田製菓は1989年以降、三菱商事とともに段階的に出資してきた。同社が提供する米菓製造技術をもとにした「うす焼」タイプの製品を30年以上にわたり現地で製造販売している。持分は50%にとどまり、技術提供に対する見返りは限定的であった。"
        },
        {
          "label": "内容",
          "text": "三菱商事と北米三菱商事会社からの株式取得に加え、THF 自身が三菱商事から株式を取得して消却する形で議決権100%を得た。段階取得に係る差益205億98百万円を特別利益に計上し、のれん138億27百万円（20年均等償却）、顧客関係資産169億25百万円、商標資産98億45百万円を認識している。"
        },
        {
          "label": "含意",
          "text": "完全子会社化により、うす焼以外の製造技術やノウハウを制約なく渡せるようになった。亀田製菓は「Lift & Shift」として柿の種・こつぶっこ・ハッピーターンの食感技術を米国向けに展開する検討に入っている。一方で、のれんと無形資産の償却負担と資本効率が新たな課題として残った。"
        }
      ],
      "parties": [
        {
          "stock_code": "2220",
          "name": "亀田製菓",
          "role": "取得企業",
          "at_deal": {
            "note": "中長期成長戦略2030で米国を海外展開の最重要地域に位置づけ。同時期に米国子会社 Mary's Gone Crackers を譲渡した"
          }
        },
        {
          "name": "TH FOODS, INC.",
          "role": "対象会社",
          "at_deal": {
            "note": "米国イリノイ州。1984年設立の SESMARK FOODS, INC. が前身。「うす焼」タイプの米菓を製造販売し、北米グルテンフリースナック市場で有力な供給能力を持つ"
          }
        },
        {
          "name": "三菱商事",
          "role": "譲渡企業",
          "at_deal": {
            "note": "1989年以降、亀田製菓とともに THF へ段階的に出資してきた共同出資者。北米三菱商事会社とあわせて保有株式を手放した"
          }
        }
      ],
      "dates": {
        "reported": null,
        "announced": "2025-03",
        "agreed": null,
        "closed": "2025-06",
        "terminated": null
      },
      "breakdown": {
        "reason_type": "strategy",
        "summary": "米国のグルテンフリー食品市場の拡大を捉えるため、技術提供の見返りが限られる合弁を解き、製造技術とノウハウを制約なく投入できる完全子会社へ切り替えた"
      },
      "timeline": [
        {
          "year": 1984,
          "month": null,
          "title": "SESMARK FOODS, INC.（現 TH FOODS, INC.）が米国で設立される"
        },
        {
          "year": 1989,
          "month": null,
          "title": "亀田製菓が三菱商事とともに SESMARK FOODS への出資を開始し、「うす焼」タイプの製造販売が始まる"
        },
        {
          "year": 1993,
          "month": 9,
          "title": "SESMARK FOODS, INC. を関連会社化"
        },
        {
          "year": 2023,
          "month": 8,
          "title": "中長期成長戦略2030で米国を海外展開の最重要地域に位置づける"
        },
        {
          "year": 2025,
          "month": 3,
          "title": "三菱商事等が持つ TH FOODS 株式50%を取得し完全子会社化すると発表",
          "highlight": true
        },
        {
          "year": 2025,
          "month": 6,
          "title": "TH FOODS, INC. および Watch City Properties, LLC. を子会社化"
        },
        {
          "year": 2025,
          "month": 11,
          "title": "中長期成長戦略2030（Update）で「Lift & Shift」による米国展開と2028年度前後の投資決定の想定を示す"
        }
      ],
      "snapshot": {
        "fiscal_year": "2026年3月期",
        "source": "亀田製菓 有価証券報告書（2026年3月期・連結）",
        "companies": [
          {
            "stock_code": "2220",
            "name": "亀田製菓",
            "fiscal_year": "2026年3月期（連結）",
            "president": "髙木政紀",
            "hq": "新潟県新潟市江南区",
            "sales": {
              "num": 1380,
              "unit": "億円"
            },
            "segments": [],
            "operating_profit": {
              "num": 75,
              "unit": "億円"
            },
            "ordinary_profit": {
              "num": 75,
              "unit": "億円"
            },
            "net_profit": {
              "num": 246,
              "unit": "億円",
              "note": "親会社株主に帰属する当期純利益。段階取得に係る差益205億98百万円を含む"
            },
            "equity_ratio": null,
            "roe": null,
            "employees": {
              "num": 4533,
              "unit": "人"
            },
            "avg_salary": {
              "num": 569,
              "unit": "万円"
            }
          }
        ]
      },
      "report": [
        {
          "section": "background",
          "label": "背景",
          "subsections": [
            {
              "sub_title": "技術を出し続けた36年の合弁",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "TH FOODS の前身である SESMARK FOODS, INC. は1984年に米国で設立された。亀田製菓は1989年以降、三菱商事とともに段階的に出資し、1993年9月には関連会社としている。同社が提供する米菓製造技術をもとにした「うす焼」タイプの製品は、30年以上にわたって現地で作られ売られてきた。亀田製菓にとって、この会社は海外で最初に足場を築いた相手であった。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "1984年設立のSESMARK FOODS, INC.（現TH FOODS, INC.）は亀田製菓の海外展開の起点で、1989年以降、三菱商事とともに段階的に出資し、うす焼タイプの製品を30年以上製造販売してきた",
                      "原文": "1984年設立のSESMARK FOODS, INC.（現TH FOODS, INC.）は、当グループの海外展開の起点として1989年以降、三菱商事株式会社とともに段階的に出資し、当社が提供する米菓製造技術をベースとした「うす焼」タイプの製品を30年以上にわたり製造・販売してまいりました。",
                      "source": "亀田製菓 有価証券報告書（2026年3月期）【企業結合等関係】",
                      "url": null
                    },
                    {
                      "fact": "有価証券報告書【沿革】は1993年9月に米国イリノイ州のSESMARK FOODS, INC.（現TH FOODS, INC.）を関連会社化したと記載する",
                      "原文": "1993年９月 米国イリノイ州のSESMARK FOODS, INC.(現TH FOODS, INC.)を関連会社化。",
                      "source": "亀田製菓 有価証券報告書【沿革】",
                      "url": null
                    }
                  ]
                },
                {
                  "text": "ただし、この関係には取り分の問題が残っていた。企業結合の直前まで亀田製菓の議決権比率は50%で、残りは三菱商事側が持っている。技術を渡しても見返りが限られるため、うす焼以外の技術提供については慎重にならざるを得なかったと、同社はのちに説明している。持ち出す技術と受け取る利益が釣り合わない構図が、長く続いていた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "前経営体制では技術提供に対するリターンが限定的で、「うす焼」以外の技術提供については慎重にならざるを得ない点があったと説明した",
                      "原文": "前経営体制においては、技術提供に対するリターンが限定的であることもあり、「うす焼」以外の技術提供については慎重にならざるを得ない点があった。完全子会社化により、当社が持つ製造技術・ノウハウを躊躇なく提供することが可能となり、グループ全体のシナジーも加わることで、THFの飛躍的な成長に向けて十分な支援ができると考えている。",
                      "source": "亀田製菓 2024年度 決算説明会 質疑応答（2025年5月26日）",
                      "url": null
                    },
                    {
                      "fact": "企業結合直前に保有していた議決権比率は50.0%、企業結合日に追加取得した議決権比率は50.0%、取得後は100.0%となった",
                      "原文": "企業結合直前に保有していた議決権比率 50.0%／企業結合日に追加取得した議決権比率 50.0%／取得後の議決権比率 100.0%。",
                      "source": "亀田製菓 有価証券報告書（2026年3月期）【企業結合等関係】",
                      "url": null
                    }
                  ]
                }
              ]
            },
            {
              "sub_title": "米国を最重要地域に置いた戦略と、同時期の撤退",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "2023年8月に公表した中長期成長戦略2030で、亀田製菓は米国を海外展開の最重要地域に位置づけた。同地域ではグルテンフリー食品の市場が拡大しており、ライスクラッカーを含む米菓の事業機会がさらに広がると見ている。米菓を作る技術を持つ会社にとって、グルテンフリーという条件は不利ではなく、むしろ原料が米であること自体が要件を満たす。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "中長期成長戦略2030で米国を海外展開の最重要地域に位置づけ、同地域のグルテンフリー食品市場の拡大によりライスクラッカーを含む米菓の事業機会が広がると見込んだ",
                      "原文": "当グループは、「中長期成長戦略 2030」において、米国を海外展開の最重要地域に位置付けております。同地域においては、グルテンフリー食品市場が拡大しており、ライスクラッカーを含む米菓の事業機会は更なる広がりが期待できます。",
                      "source": "亀田製菓 有価証券報告書（2026年3月期）【企業結合等関係】",
                      "url": null
                    }
                  ]
                },
                {
                  "text": "一方で、同じ米国に置いたもう一つの拠点は行き詰まっていた。オーガニックとグルテンフリーを扱う Mary's Gone Crackers は、原材料の調達難と工場の人員不足で欠品を出し、流通への補償と在庫処分費が利益を削っている。米国で二つの会社を並べたまま両方を支えるのか、どちらかに寄せるのか——この問いが、完全子会社化の判断と対になっていた。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "米国事業戦略の再構築を検討するなかでTH FOODS, INC.の成長に経営資源を集中することがシナジー創出につながると判断し、2025年4月にMary's Gone Crackers, Inc.の全株式を譲渡した",
                      "原文": "米国事業戦略の再構築を検討する中で、当グループは、TH FOODS, INC.の成長に経営資源を集中することが、さらなるシナジー創出につながると判断しました。この方針のもと、2025年４月にMary's Gone Crackers, Inc.の全株式を譲渡し、連結子会社から除外しております。",
                      "source": "亀田製菓 有価証券報告書（2026年3月期）「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」",
                      "url": null
                    }
                  ]
                }
              ]
            }
          ]
        },
        {
          "section": "origin",
          "label": "決断",
          "subsections": [
            {
              "sub_title": "631億円の資産として引き取る",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "2025年3月27日、亀田製菓は THF の株式50%を三菱商事などから取得すると発表した。発表時の対価は2億2,100万ドル、当時の為替で約331億円である。取得は、三菱商事と北米三菱商事会社から株式を買い取り、あわせて THF 自身が三菱商事から株式を取得して消却する形をとった。2025年4月1日をみなし取得日として連結に加え、6月に完全子会社化が完了している。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2025年3月27日、亀田製菓は持ち分法適用関連会社TH FOODS, INC.の株式50%を三菱商事などから2億2,100万ドル（約331億円）で取得し完全子会社化すると発表した",
                      "原文": "亀田製菓は27日、持ち分法適用関連会社で米国の菓子メーカー、TH FOODSを完全子会社化すると発表した。三菱商事などからTH FOODS株50％を2億2100万ドル（約331億円）で取得する。",
                      "source": "Bloomberg（2025年3月27日）「亀田製菓、持ち分法適用関連会社TH FOODSを完全子会社化－約331億円で」",
                      "url": "https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2025-03-27/STRSA5DWX2PS00"
                    },
                    {
                      "fact": "企業結合日は2025年4月1日（みなし取得日）で、現金を対価とした株式取得およびTH FOODS自身による自己株式の取得・消却により完全子会社化した",
                      "原文": "当社が三菱商事株式会社及び北米三菱商事会社から株式を取得、並びにTH FOODS, INC.が三菱商事株式会社から株式を取得しこれを消却したことで、TH FOODS, INC.を完全子会社化いたしました。",
                      "source": "亀田製菓 有価証券報告書（2026年3月期）【企業結合等関係】",
                      "url": null
                    }
                  ]
                },
                {
                  "text": "確定した数字は発表時の換算額と少し違う。追加取得の対価は315億52百万円で、企業結合の直前に保有していた株式の時価も同額の315億52百万円と算定され、取得原価は合計631億4百万円となった。ここから、のれん138億27百万円（20年均等償却）、顧客関係資産169億25百万円、商標資産98億45百万円を認識している。既保有分の時価評価によって、段階取得に係る差益205億98百万円が特別利益に立った。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "追加取得の対価は31,552百万円、企業結合直前に保有していた株式の時価も31,552百万円で取得原価は63,104百万円。段階取得に係る差益は20,598百万円、取得関連費用は38百万円",
                      "原文": "企業結合直前に保有していたTH FOODS, INC.の普通株式の時価 31,552百万円／追加取得の対価 31,552／取得原価 63,104。段階取得に係る差益 20,598百万円。アドバイザリー費用等 38百万円。",
                      "source": "亀田製菓 有価証券報告書（2026年3月期）【企業結合等関係】",
                      "url": null
                    },
                    {
                      "fact": "発生したのれんは13,827百万円で20年間の均等償却。無形固定資産は顧客関係資産16,925百万円（加重平均償却期間34年）、商標資産9,845百万円（同37年）",
                      "原文": "発生したのれんの金額 13,827百万円／償却方法及び償却期間 20年間にわたる均等償却。顧客関係資産 16,925百万円 34年／商標資産 9,845 37／合計 26,770 35。",
                      "source": "亀田製菓 有価証券報告書（2026年3月期）【企業結合等関係】",
                      "url": null
                    }
                  ]
                }
              ]
            },
            {
              "sub_title": "技術を制約なく渡せる関係へ",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "完全子会社化のねらいは、持分の整理そのものではない。株主間の協議を経て、THF のさらなる成長には亀田製菓が連結子会社とし、これまで以上に米菓関連の製造技術やノウハウを提供して新商品開発と生産性向上を図ることが最善である、との合意に至ったと有価証券報告書は記す。渡す技術に見合う取り分を得る形へ組み替えたことで、うす焼以外へも手を伸ばせるようになった。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "株主間協議の結果、TH FOODSの更なる成長には亀田製菓が連結子会社化し、これまで以上に米菓関連の製造技術やノウハウを提供して新商品開発や生産性向上を図ることが最善であると合意した",
                      "原文": "この度、株主間における協議の結果、TH FOODS, INC.の更なる成長を図るためには当社がTH FOODS, INC.を連結子会社化し、これまで以上に米菓関連の製造技術やノウハウを提供することで同社の新商品開発や生産性向上を図ることが最善であると合意いたしました。",
                      "source": "亀田製菓 有価証券報告書（2026年3月期）【企業結合等関係】",
                      "url": null
                    }
                  ]
                },
                {
                  "text": "具体化の中身は「Lift & Shift」と呼ばれている。亀田製菓の強みである食感の技術を米国向けの商品設計に載せる構想で、柿の種は過去の米国展開の反省を踏まえた設計を、こつぶっこはポップコーン需要の代替を、ハッピーターンの生地を使った商品は現地調査で良好な反応を得ている。工場を建てるかどうかは先の判断で、アジアや日本で作って輸出する道も残した。投資効率の良い場所を選べる立場になった、というのが同社の説明である。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "亀田製菓の食感技術を活かす「Lift & Shift」として、柿の種・こつぶっこ・ハッピーターンの生地を使った商品の米国展開を検討している",
                      "原文": "当社の強みである食感に関する技術を活かすため、THFの開発チームとともに米国で受け入れられるような商品設計の検討を進めています。「柿の種」は過去の米国展開の反省も踏まえ、現地ニーズに即した商品設計を検討しています。「こつぶっこ」は既にテストマーケティングも行っており、ポップコーン需要の代替可能性も見据えています。「ハッピーターン」の生地を活かした商品は現地向け商品のコンセプト調査結果が良好であり、それぞれの商品に可能性を感じています。",
                      "source": "亀田製菓 2026年3月期 第2四半期決算・中長期成長戦略2030（Update）説明会 質疑応答（2025年11月10日）",
                      "url": null
                    },
                    {
                      "fact": "アセットライトの考えのもと、米国で成長投資をする選択肢とアジアあるいは日本で製造して輸出する選択肢があり、投資効率が最も良いところを選択できるようになったと説明した",
                      "原文": "2つ目はアセットライトという考えで、今後、アメリカで成長投資をする選択肢もあれば、アジアあるいは日本で製造して輸出するという選択肢も考えられる。投資効率が最も良いところを選択することが可能となる。",
                      "source": "亀田製菓 2024年度 決算説明会 質疑応答（2025年5月26日）",
                      "url": null
                    }
                  ]
                }
              ]
            }
          ]
        },
        {
          "section": "outcome",
          "label": "結果",
          "subsections": [
            {
              "sub_title": "海外売上は3倍、次に問われるのは資本効率",
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "連結の姿は一年で変わった。2026年3月期の海外セグメントは売上高494億円で、前期の172億円から3倍近くに増えている。連結売上高も1,380億円と前期比34%増となり、親会社株主に帰属する当期純利益は246億円へ跳ねた。ただし利益の大半は段階取得に係る差益205億円で、これは持分法適用会社を連結子会社へ切り替える際に会計上生じる一過性の利益にあたる。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "2026年3月期の連結売上高は1,380億5,200万円（前期比33.7%増）、親会社株主に帰属する当期純利益は246億4,700万円。海外セグメント売上高は172億3,900万円から494億7,700万円へ増加した",
                      "原文": "売上高138,052百万円、営業利益7,528百万円、親会社株主に帰属する当期純利益24,647百万円（2026年3月期・連結）。海外セグメント 売上高 49,477百万円。",
                      "source": "亀田製菓 有価証券報告書（2026年3月期・連結）",
                      "url": null
                    },
                    {
                      "fact": "親会社株主に帰属する当期純利益は段階取得に係る差益20,598百万円の計上により前期比354.9%増となった",
                      "原文": "段階取得に係る差益20,598百万円を計上したことから24,647百万円(前期比354.9％増)となりました。",
                      "source": "亀田製菓 有価証券報告書（2026年3月期）「経営成績等の状況の概要」",
                      "url": null
                    }
                  ]
                },
                {
                  "text": "会計上の利益が乗った一方で、負担も残った。のれん138億円は20年、顧客関係資産と商標資産の計267億円は平均35年にわたって償却され、その分だけ毎期の利益が削られる。2026年6月の株主総会で経営陣は、株価の低迷を経営上の重要課題と認めたうえで、自社固有の課題として国内米菓事業の収益性と並べて、THF の子会社化に伴う資本効率を挙げた。買った資産に見合う利益を出せるかが次の問いとなる。",
                  "evidences": [
                    {
                      "fact": "株価低迷を経営上の重要課題と認め、当社固有の課題として国内米菓事業の収益性や成長戦略の明確化、TH FOODS, INC.の子会社化に伴う資本効率等を挙げた",
                      "原文": "現状の株価水準については満足しておらず、株価低迷は、経営上の重要課題と認識している。また、当社固有の課題として、国内米菓事業の収益性や成長戦略の明確化、TH FOODS, INC.の子会社化に伴う資本効率等が挙げられる。",
                      "source": "亀田製菓 第69期定時株主総会 質疑応答（2026年6月23日）",
                      "url": null
                    },
                    {
                      "fact": "円安は国内ではコスト増要因、海外ではTH FOODS, INC.の完全子会社化等により収益押上げ要因となっていると説明した",
                      "原文": "海外事業においては、TH FOODS, INC.の完全子会社化等により、円安が利益拡大要因となっている。この結果、円安は国内ではコスト増要因、海外では収益押上げ要因としており、為替の影響は全体として一定程度抑制されているものと認識している。",
                      "source": "亀田製菓 第69期定時株主総会 質疑応答（2026年6月23日）",
                      "url": null
                    }
                  ]
                }
              ]
            },
            {
              "sub_title": "半分の権利で技術を出し続けた36年",
              "editorial": true,
              "paragraphs": [
                {
                  "text": "「技術提供に対するリターンが限定的である」という一文が、この判断の芯を言い当てている。亀田製菓は1989年から36年にわたり、うす焼の製造技術を米国の合弁先へ渡し続けた。持分は50%で、渡した技術が生む利益の半分しか戻らない。ゆえに、うす焼以外の技術には手を出さなかった——合弁を続けるかぎり合理的なその抑制が、米国のグルテンフリー市場が広がるなかでは機会損失に変わった。631億円を払って解いたのは資本関係であり、同時に自社が自社に課していた制約でもあったとみることができる。"
                },
                {
                  "text": "ただし、払った額の重さは残る。のれん138億円と無形資産267億円の償却は20年から37年にわたって利益を削り続け、株主総会では資本効率が課題に挙がった。同社自身も2030年代前半の営業利益率の低下を成長投資による償却負担の増加で説明しており、回収の勝負は10年単位になる。同じ2025年に片方を29億円で手放し、もう片方に631億円を投じた——北米で二つに割れていた資源を一つに寄せた判断の正否は、Lift & Shift で送り込む商品が現地の棚で売れるかどうかにかかっているといえる。"
                }
              ]
            }
          ]
        }
      ],
      "references": [
        "Bloomberg（2025年3月27日）「亀田製菓、持ち分法適用関連会社TH FOODSを完全子会社化－約331億円で」",
        "亀田製菓 有価証券報告書（2026年3月期・連結）【企業結合等関係】【沿革】",
        "亀田製菓 2024年度 決算説明会 質疑応答（2025年5月26日）",
        "亀田製菓 2026年3月期 第2四半期決算・中長期成長戦略2030（Update）説明会 質疑応答（2025年11月10日）",
        "亀田製菓 第69期定時株主総会 質疑応答（2026年6月23日）"
      ],
      "authored": "2026-07",
      "last_updated": "2026-07-25"
    }
  ]
}
